ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第三百六十四話

「さーて、先攻はもらうね! ゲコガシラ、クロエにハイドロポンプ!」

「キリキザンはつるぎのまいだ!」

「ゲコ!」

「キザン!」

 

 

 ゲコガシラがハイドロポンプを放ち、キリキザンが両手の刃物を擦り合わせながら光の剣を出現させていると、それを見ながらシュリはニヤリと笑った。

 

 

「ホンライナライイテダケド、イマニカンシテハカクジツナアクシュダシ、ピーニャ! クロエ、カワシテカラしっとのほのおダシ!」

「ニューラはこごえるかぜです!」

「デル!」

「ニュラ!」

 

 

 ハイドロポンプを回避してクロエがしっとのほのおを放ち、ニューラがこごえるかぜを発生させると、二つの攻撃が命中したゲコガシラとキリキザンはその場に膝をついた。

 

 

「ゲコガシラ!」

「キリキザン……! そうか、そのデルビルはしっとのほのおを持っていたのか……!」

「ソウダシ。こごえるかぜニヨルスバヤサノテイカトしっとのほのおニヨルやけどデキリキザンハカナリタタカイヅラクナッタシ! コノママガンガンイッタルシ!」

「たしかにこのままではやりづらいね。だけど、負ける気はない! キリキザン、ニューラにアイアンヘッド!」

「ゲコガシラはもう一度ハイドロポンプ!」

「キ、キザン……!」

「ゲコ……!」

 

 

 キリキザンがニューラに近づき、ゲコガシラがクロエにハイドロポンプを放つと、シュリとアイコンタクトを交わしたユウは右手を突き出した。

 

 

「クロエ、躱してからゲコガシラにスモッグ!」

「ニューラはカウンター!」

「ルビ!」

「ニューラ!」

 

 

 ヒラリと避けたクロエがスモッグを吐き出し、アイアンヘッドに対してニューラがカウンターを決めると、毒を受けたゲコガシラは苦しそうに呻き、キリキザンは荒い息を吐いた。

 

 

「まずいな……このままじゃ何も出来ずに……!」

「大丈夫だよ」

「え?」

 

 

 ネモは微笑むとゲコガシラに視線を向けた。

 

 

「君だって負けられないよね、ゲコガシラ! ユウ達に底力を見せつけてあげよう!」

「ゲコ!」

 

 

 ゲコガシラは頷きながら答えると、突然白い光を放ち始めた。

 

 

「これって……!」

「シュリ、もしかしなくても……」

「ヤナカンジー、ダシ……」

 

 

 ユウ達が見守る中、ゲコガシラは徐々に変化していき、やがて長い舌をマフラーのようにした黒いポケモンへと姿を変えた。

 

 

「やったぁ! ゲッコウガに進化した事で悪タイプもついたし、確実に戦いやすくなったよ!」

「コッチハヤリヅラクナッタシ……ケド、ユウリナノハカワラナイシ。ガンガンイッタルシ!」

「臨むところ! やろう、ゲッコウガ!」

「コウガ」

 

 

 長い足で立つ漆黒の忍は静かに答えた。

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