ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

367 / 419
第三百六十五話

「さーて、ここから巻き返していこうか! 勝利に向けて輝いて、ゲッコウガ!」

 

 

 ネモはテラスタルオーブを取り出すと天高く投げ上げた。そしてゲッコウガが毒タイプにテラスタルすると、ゲッコウガの様子を見て困ったように頭をかいた。

 

 

「うーん……ゲッコウガのテラスタイプは毒タイプだからテラスタルで毒状態が回復するのかなって期待したんだけど、これはアテが外れたなぁ」

「ヨノナカソウウマクハイカナイシ。シカシ、ゲッコウガニシンカサレタノハケッコウヤッカイダシ。パワーモスピードモゲコガシラノトキトハダンチガイナウエニテラスタルデドクタイプノワザノイリョクガアガッテルシ。へんげんじざいノトクセイガモウハツドウスルコトハナイケド、ヨリキヲヒキシメテイクシ、フタリトモ!」

「うん! クロエ、しっとのほのお!」

「ニューラはこごえるかぜです!」

「ルビル!」

「ニュラ!」

 

 

 クロエのしっとのほのおとニューラのこごえるかぜが迫る中、ネモは右手を勢いよく前に突き出した。

 

 

「それはさせないよ! ゲッコウガ、ヘドロウェーブ!」

「コウガ!」

 

 

 ゲッコウガが発生させたヘドロウェーブはキリキザンをも巻き込みながらしっとのほのおとこごえるかぜを飲み込み、そのままクロエとニューラに命中した。

 

 

「デル……!」

「ニュラ……!」

「クロエ! ニューラも!」

「ナンテパワーダシ……オマケニキリキザンハ悪/鋼タイプダカラドクタイプノヘドロウェーブガキカナクテ、コッチバカリダメージヲウケテシマウシ」

「けど、まだこっちが有利なのは変わらない。まずはキリキザンを倒してそれから……!」

 

 

 ユウの目の奥で闘志の炎が燃える中、ネモはクスリと笑った。

 

 

「そうはいかないよ! ゲッコウガ、クロエにみずしゅりけん!」

「コウガ!」

 

 

 ゲッコウガは両手をパンッと打ち鳴らしてから水で出来た手裏剣をクロエに幾つも撃ち出した。

 

 

「デル! ルビ……!」

「みずしゅりけんマデモッテルトナルト……」

 

 

 シュリが頭を振る中、クロエはひんし状態になった。そして呆気に取られるニューラの前にゲッコウガが音もなく移動すると、ネモは笑みを浮かべた。

 

 

「ピーニャ君には悪いけど、このまま私達で決めさせてもらうよ! ゲッコウガ、けたぐり!」

「コガ!」

 

 

 ゲッコウガが素早くけたぐりを繰り出すと、ニューラは仰向けに倒れながら目を回した。

 

 

「ニヒキトモバタンキューダシ……」

「ふふっ、私達の勝ちだね!」

「コウガ!」

 

 

 ゲッコウガはネモと背中合わせで立ちながら鳴き声を上げた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。