「はあ、負けちゃったなあ……」
「そうだね……」
バトル終了から数分後、ユウとピーニャはネモやライラと一緒にポケモンセンターでポケモン達の回復を待っていた。
「アトモウスコシデカテタノヲカンガエルトメチャクチャクヤシイシ。タダ、クロエガシンカシタノハヤッパリオオキイシ。ダカラ、カイフクシタラクロエニモウヒトガンバリシテモラウシ」
「大変だろうけどね。それにしても、ハルト君とアオイちゃんは今頃ジム戦だけど、休憩無しで大丈夫かな?」
「あの後すぐにライムさんが来て、ステージを更に盛り上げてたらハルトがこの勢いでジム戦も頑張りたいって言ったからそのままジム戦を始めたもんね。アオイもノリノリだったし、大丈夫じゃないかな?」
「ハルトさんのポケモン達の強さは本当にスゴいですしね。ところで、ジム戦を頑張ってもらうポケモンはクロエ以外に決まりましたか?」
ユウは頷く。
「うん。せっかくだからティナに頑張ってもらおうかなって」
「フム、ティナダシ。ティナモゴーストタイプヲモッテルカラアイテガワニモジャクテンハツカレルケド、ジツリョクシャデハアルカラソノツヨサハシンライデキルシ。モチロンダイブオドロカレルケド、ソンナノキニシナクテダイジョウブダシ」
「そうだね。ティナとは初めて一緒に戦うから意思の疎通も頑張らないといけないけど、これからも一緒に頑張っていきたいし、勝てるように精いっぱいやろうね」
「ダシ。サテ、ソロソロカイフクモオワルコロダト──」
「ヒノ……」
「え?」
ユウは足元に視線を向ける。そこには弱々しい声を上げる鼻先が尖った糸目のポケモンがおり、シュリはそのポケモンを見下ろした。
「イロハチガウケド、コノポケモンハヒノアラシダシ。ジョウト地方ノショシンシャヨウポケモンノイッピキデ、ホノオタイプノタントウダシ」
「それは担当って言うのかな……でも、どうしてヒノアラシがここにいるんだろう?」
ユウが首を傾げていると、ヒノアラシを見ていたネモは何かに気づいた様子を見せた。
「……あっ、見て。右の前足のところにさいきょうの証があるよ」
「ツマリ、コノヒノアラシモユウニヒキヨセラレテキタコタイダシ。ユウハダイニンキダシ」
「大人気なのはさておき、なんだかこの子弱ってる気がしない?」
「タシカニダシ。ユウ、チョットハナシヲキイテミルシ」
「うん」
ユウは目線をヒノアラシに合わせるために一度しゃがみ、前足に軽く触れた。
「こんにちは。僕達に何か用事かな?」
『ぼ、僕……お腹が空いてて……』
「オナカペコチャンダッタシ。ヤッパリさいきょうの証モチタチハハラペコグンダンダシ」
「やっぱりって事は、今までに出会ったさいきょうの証持ち達もそうだったのかな?」
ピーニャの問いかけにユウは微笑みながら答える。
「そういう子は多かったです。よし、ハルト君達の様子も気になるけど、今はヒノアラシのためにちょっと腕を振るおうかな」
「ツイデニシュリノブンモツクルシ。ハラゴシラエシテエイキヲヤシナウシ」
「はいはい」
クスリと笑いながら答え、回復が終わったポケモン達を受け取った後、ユウ達は一時的なピクニックをするために町の外れに移動した。