ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第三百八十七話

「ライムさんの作戦、いったいなんなんだろう……?」

「カンガエラレルノハアルケド……トリアエズシュリタチガデキルコトヲスルシカナイシ」

「そうだね。よし……ティナ、ミミッキュにおにび!」

「ドンカラスはジュペッタにつじぎり!」

「ギゴガー!」

「ドンカ!」

 

 

 ティナがおにびを飛ばし、ドンカラスが翼を輝かせながらジュペッタに向かっていく中、ライムはニヤリと笑いながらマイクを構えた。

 

 

「ひとだま飛ばす反転の竜。軽やかかわすは影牙の化生。仲間守る光の壁。墓場運ぶ怒りの果て。カラスかわす霊が吐く冥界の冷気。変わるがわる生を紡ぐ霊界の聖域!」

「ミッキュ!」

「ジュペ!」

 

 

 ティナのおにびを回避したミミッキュがひかりのかべを発生させ、ドンカラスのつじぎりを難なく避けたジュペッタがこごえるかぜを吐き出すと、それを受けたティナとドンカラスは寒さに身を震わせた。

 

 

「ギガ……!」

「ドカ……!」

「ティナ! ドンカラスも!」

「……ピーニャ、ヤッパリコレガライムノセンジュツナンダシ?」

「そうだね。ライムさんのポケモン達もラップが好きだからこそ出来ている特殊な戦術さ。それがこのラップを使った指示なんだけど、まさか僕達に対してそれを使ってもらえるとは思ってなかったよ。もっとも、ライブで披露しているラップよりは簡易的に作ってる物だとは思うけどね」

「そうだとしてもラッパーのライムさんだからこそ出来る戦術ですよね。僕やシュリが真似しようとしても出来ないでしょうし」

 

 

 シュリはヒレを組みながら頷く。

 

 

「ショウジキソウダシ。シッカリトリズムニノッテインモフミナガラシジヲダスノハシナンノワザダシ。アタマノカイテンガヨクナイトデキナイシ、ポケモンタチモナイヨウヲリカイシナイトイケナイカラジゼンノウチアワセトリカイリョク、フカイキズナガアルカラコソノセンジュツダシ」

「そうだね。このままだと向こうのペースに飲まれてそのまま勝負を決められちゃうし、何か対策を考えないと……」

「タダデサエひかりのかべデマモリヲカタメラレタウエニこごえるかぜでスバヤサモサゲラレテルカラヤッカイナノハカワラナイシ」

「そうだね。何か良い方法を考えないと……」

 

 

 シュリとピーニャが考え始める中、ユウは覚悟を決めた顔をした。

 

 

「……これしかないか」

「ユウ君、何かアイデアがあるのかい?」

「ちょっとした賭けではありますけどね。シュリ、君ならわかるよね?」

「ナントナクリカイシタシ。ソレガユウコウカハワカラナイケド、マズハヤッテミルシ」

「うん。よし、やろう!」

「ガッテンダシ!」

 

 

 ユウとシュリは頷き合うと再びライム達に向き直った。

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