ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第四百三話

「このポケモン達は……ガラル地方の伝説のポケモンのブリザポスとカロス地方の伝説のポケモンのディアンシーだよ! でも、どうしてこんなところに……」

「フム……ユウ、チョットハナシキイテミルシ」

「うん」

 

 

 ユウはシュリと共に近づくと、ブリザポスとディアンシーに静かに触れた。

 

 

「君達はどうしてここにいるの?」

『我はガラルの辺境にて産みの親達から離れ暮らしていたが、神を名乗るポケモンによってこの地へと導かれたのだ。そしてこの気温が気に入り、しばらく滞在しようと考えていたところで背に乗せた姫君に出会ったのだ』

「姫君……ディアンシーの事?」

 

 

 ユウがディアンシーに視線を向けると、ディアンシーは静かに頷いた。

 

 

『私は姫としてメレシー達と共に王国で暮らしていました。ただ、代わり映えのしない生活に変化が欲しくてどうにかならないかと思っていた時にアルセウス様がいらっしゃり、お願いを叶えてくれたのです』

「アルセウスが……」

「アイカワラズトンデモナイコトヲシデカスシ。デモ、ドウシテコンナトコロニキタシ?」

『綺麗な景色が見たいとお願いしたらこちらに来ていたのです。ただ、ここは私には少し寒すぎまして、どうしようかと思っていたところでブリザポス様と出会う事が出来、ブリザポス様の背に乗せていただきながらどこか寒さをしのげる場所を探していたのです』

『その結果、貴様らがいたのだ。我は問題ないが、姫を温めてやってほしい。このままでは凍えてしまうのでな』

「うん、わかった。とりあえずこっちに来てくれるかな?」

 

 

 ユウの言葉にブリザポスとディアンシーは頷くと、焚き火に近づいてディアンシーは火に当たり始めた。

 

 

『はあ……あたたかい。皆さま、本当にありがとうございます』

「オヒメサマダケアッテレイギタダシイシ。ソレデ、ディアンシートブリザポスハコレカラドウスルシ?」

『どうしましょう……まだ王国には帰りたくありませんが、行くあてもありませんし……』

『我も特には決めておらん。誘いに乗ったのも世界を知るためであったからな』

「うーん……あ、それならクロスがディアンシーを、ライラさんがブリザポスをゲットするのはどう?」

 

 

 ネモの提案にクロスとライラが驚く。

 

 

「え、俺達が?」

「ネモさん、どうしてですか?」

「ディアンシーはメレシーと同じで岩/フェアリータイプの上に覚える技もメレシーとほぼ同じらしいからメレシーをゲットしようとしてたクロスにはぴったりだと思う。それでブリザポスも氷タイプのポケモンだからゆきをメインにしようとしてるライラさんには合うかなって」

「なるほど……私はゲットしたいですが、クロスさんはどうですか?」

「俺も同感だ。ただ、本人達次第だな」

 

 

 クロスの言葉にディアンシーはブリザポスを見上げる。ブリザポスが静かに頷くと、ディアンシーは頷き返してから静かに口を開いた。

 

 

『では、私達とバトルをしてください。そしてお二人の強さを見せてほしいのです』

『我らもただ仲間になるだけというのはつまらんからな。見せてみろ、若人達よ』

「伝説のポケモンとのバトル……こちらこそよろしくお願いします」

「相手が誰だろうと勝つしかないしな。やってやろうぜ、ライラ!」

「はい!」

 

 

 ライラが答えた後、クロス達は少し距離をとった。そしてライラとクロスはモンスターボールを取り出すと、そのまま宙へと放った。

 

 

「参りましょう、ロコン!」

「やるぞ、サナギラス!」

 

 

 ロコンとサナギラスが現れると、ブリザポスとディアンシーはやる気満々な様子で鳴き声を上げた。

 

 

「バシロォーッス!」

「アンシー!」

「ニヒキトモヤルキマンマンチャンダシ。クロスとライラモキヲヌカナイヨウニダシ」

「当然だ! 超えてやるぜ、伝説を!」

「手に入れてみせます、その力を!」

 

 

 クロスとライラが目の奥で闘志を燃やす中、極寒の中のバトルが幕を開けた。

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