ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第四十二話

 数日後の朝、ユウ達はグラウンドに立っていた。生徒達がクラス順に等間隔で並ぶ中、クラベルは壇上で生徒達を前にしながら口を開く。

 

 

「皆さん、おはようございます。本日から課外授業が始まります。既にご存じだと思いますが、今回の課外授業は宝探しです!」

 

 

 その瞬間、生徒達の多くから歓声が上がり、それに対してユウは苦笑いを浮かべる。

 

 

「みんな、本当に楽しみだったんだなぁ」

「色々自由に出来るし、宝探しっていう言葉には夢があるからね」

「各地のポケモンの観察やジム巡りをしてもいいし、普段の学校生活の中から自分だけの宝を探してもいい。自由度は高いけど、だからと言って何をしても良いわけではないし、安全面にも気を付けていかないとね」

「だね。そういえば、宝探しの時にまた話をするってカシオペアは言ってたけど、本当に連絡が来るのかな?」

「どうだろうね……ただ、わざわざハッキングまでして連絡してきたし、もしかしたら来るかもしれないからとりあえずそのつもりでいよう」

 

 

 ユウの言葉にネモ達が頷く中、話をしていたクラベルは微笑みながら生徒達を見回した。

 

 

「それでは、宝探しを経て成長した皆さんとまたこの学舎で会える時を楽しみにしています。では、いってらっしゃい!」

 

 

 その言葉と同時に生徒達はワクワクした様子で次々にグラウンドを出ていき、その光景をユウ達が見ていたその時、ユウ達のスマホロトムがグループキャスターへの着信を知らせ始めた。

 

 

「……来たね」

「だね。それじゃあ早速──」

「やっぱりお前達にも連絡が来てたか」

「あ、ペパー先輩」

 

 

 

 ユウがペパーに視線を向ける中、ペパーはスマホロトムを手に持ちながら近づいた。

 

 

 

「あの時いた全員にもう一度話がしたいみたいだね」

「だな。正直、スター団の件よりもスパイスを優先したいが……無視は出来ないし、まず話を聞くしかないよな」

「うん。カシオペアは僕達だからっていう事で頼ってきてくれたわけだしね。それじゃあ出てみようか」

 

 

 

 ユウの言葉に全員が頷いた後、ユウ達はスマホロトムを操作した。

 

 

 

「……もしもし?」

『カシオペアだ。先日、話をしたスター団解散の件についてだ」

「スター団の最近の様子が目に余るからだったね。それで、そのスターダスト大作戦をする事で僕達に何かメリットはあるのかな?」

『アジトにいるボスを一人倒す度に倒した人物にしっかりと報酬を渡す。因みに、ボスを倒したからといってボス本人から報復を受けるような事は決してない。彼らはそんな人物ではないからな。

「カシオペアはボス達の事をよく知っているんだね」

 

 

 その瞬間、カシオペアは辛そうに息をつく。

 

 

「……解散させるために下調べをしたからな。そして、ボス達はそれぞれ別のタイプを専門に扱っていて、率いている組の名前もそのタイプの名前になっている。マップアプリに組の名前とアジトの位置を送るから、ボスを倒す際の参考にしてくれ』

「うん、わかった」

『では、そろそろ失礼する。無理強いはしないが、貴方達が同士となってくれる事を願っているよ」

 

 

 その言葉を最後にカシオペアとの通話が終わると、ユウはスマホロトムをしまい、同じようにスマホロトムをしまっていたペパーはリュックサックを背負い直した。

 

 

「さってと……俺はそろそろ行くぜ。早くヌシからスパイスをちょろまかさないといけないからな」

「うん、わかった。僕達も手伝えそうだったら手伝うからね」

「ヌシポケモンとのバトルなんていう燃える展開も楽しそうだしね!」

「ははっ、ありがとな。それじゃあな、お前達!」

 

 

 嬉しそうに言うと、ペパーはそのまま歩いていき、それを見送った後、 ハルトとアオイは揃って頷いた。

 

 

「よし、それじゃあ僕達も行こうか、アオイちゃん」

「うん!」

「え? ハルト君ってアオイちゃんと一緒に宝探しに行くの?」

「うん、アオイちゃんからバトルについて色々教えてほしいから一緒に宝探しをしてほしいって言われてたからね」

「そうなんだ。私達も一緒に旅をするからお揃いだね!」

「たしかにね。それじゃあね、みんな」

「お互いに良い宝探しにしよう」

 

 

 その言葉に対してユウ達が頷いた後、ハルト達は仲良く話をしながら歩いていき、ネモはユウを見ながら微笑んだ。

 

 

 それじゃあ私達も出発しようか、ユウ、シュリ」

「うん」

「レッツ、タカラサガシダシ!」

 

 

 シュリがそう言い、ユウ達が歩き始める様子をクラベルは静かに見つめていた。

 

 

「皆さん出発したようですし、私も準備をしましょうか」

 

 

 ボソリと呟くと、教師達が片づけをする中で一人ゆっくりと校内へ向けて歩き始めた。

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