「よし……行くよ、クロエ!」
「マメバッタ、お願いします」
ユウとカエデがそれぞれのポケモンを繰り出すと、シュリはカエデが繰り出したマメバッタに注目した。
「マメバッタダシ……マメバッタハムシタイプダケモッテルポケモンデ、ブツリコウゲキヤスバヤサガタカイポケモンダシ」
「それじゃあ動きには注意しないといけないね」
「トリアエズ、ココハシュリガシジヲダスシ」
「うん、わかった」
ユウが頷いた後、シュリは真剣な表情を浮かべた。
「クロエ、マズハひのこダシ!」
「デルビ!」
シュリの指示に従ってクロコがひのこを放つと、カエデは一切動じずにクスクス笑った。
「うふふ、勢いが良いのは嫌いじゃないですよー。マメバッタ、躱してからにどげり」
「マメバ」
マメバッタは頷きながら答えると、足のバネを利用してひのこをヒラリとかわし、落下の勢いを利用してクロエににどげりを放った。
「グルッ……ガウッ!」
「クロエ!」
「コウカハバツグンダシ……アノマメバッタ、ジムリーダーノポケモンダケアッテヨクソダッテルシ。ケド、シュリタチモソウカンタンニマケナイシ! クロエ、モウイチドひのこダシ!」
「デ、デルビ……!」
多くのダメージを受けながらもクロエが再びひのこを放つ中、カエデは余裕を崩さずに笑みを浮かべた。
「やみくもにやっても仕方ありませんよ? マメバッタ、もう一度かわしてからにどげりです」
「マメ」
カエデの指示に頷くと、マメバッタは再び軽やかに跳び上がり、その落下の勢いを利用し始めた。
「シュ、シュリ……!」
「ウロタエルナシ。マメバッタノウゴキテキニ……サイテキカイハコレダシ! クロエ、アシモトエムケテスモッグダシ!」
「デル!」
クロエは返事をすると、口からスモッグを吐き出した。すると、マメバッタはスモッグを避けるために空中で身を翻し、その動きを見たシュリはニヤリと笑った。
「ソコダシ! クロエ、ひのこダシ!」
「デルビ!」
シュリの指示に従い、クロエは口からひのこを放ち、回避出来なかったマメバッタに全て命中した。
「マメバ……!」
「マメバッタ!」
ひのこが命中したマメバッタはその衝撃でコート上を転がり、全員が見つめる中で仰向けになって目を回した。
「マメ……」
「マメバッタ、戦闘不能! デルビルの勝ち!」
「マズハイッショウダシ」
「スゴい……! シュリ、これで後は……!」
「ソウ、アトハイッショウダシ。ケド、ツギハカクジツニキリフダガクルシ。ヨウジンシテノゾムシ」
「うん!」
ユウが返事をする中、カエデはマメバッタをボールへ戻し、それをしまってから別のモンスターボールを取り出した。
「追いつめられてしまいましたね。でも、この子はそう簡単に負けたりはせんよ」
「ソレハショウチノウエダシ!」
「どんな虫タイプが出るかはわかりませんけど、僕達だって負けられません。だから、必ず勝ってみせます!」
「どんな虫タイプが、ですか……うふふ、それなら少し驚いてもらいましょうか」
そのカエデの言葉にユウとシュリが不思議そうにし、ネモが苦笑いを浮かべる中、カエデはモンスターボールからポケモンを繰り出した。
「どんなポケモンが……って、え!?」
「コ、コノポケモンハ……」
繰り出されたポケモン、それはこぐまポケモンのヒメグマだった。