「ヒトカゲですか······別地方の子ですね。その子も炎タイプのようですが、この子に勝てますか?」
「頑張ってくれたクロエの為にも僕達は負けられないんです!」
「ウチノエースノアジ、トクトアジワウガイイシ!」
「うふふ、期待していますね。では、再開しましょうか! ヒメグマ、あまいかおり!」
「クマ!」
ヒメグマは返事をすると、再び全身から甘い香りを放ち始めた。その香りがホムラを魅了しようと近づく中、シュリは落ちついた様子を見せた。
「ニドメハツウヨウシナイシ! ホムラ、だいもんじダシ!」
「カゲ!」
ホムラは返事をすると漂ってきた甘い香りへ向かってだいもんじを放ったそして炎で作られた『大』の字は甘い香りを打ち消しながらヒメグマへ向けて飛んでいったが、カエデは一切焦らずにヒメグマに指示を出した。
「ヒメグマ、避けちゃってー」
「クマー!」
ヒメグマは頷くと軽やかにだいもんじを回避し、シュリは悔しそうに顔を歪ませた。
「チッ、ヤッパリカンタンニハアタラナイシ……!」
「シュリ、どうしてにほんばれを使わないの? 使えばサンパワーが発動して他の技の威力も上げられるのに……」
「ハア……ユウ、カンタンナシツモンヲスルシ。サンパワーニタヨルバアイ、イチバンコマルノハナンダシ?」
「え? 持久戦に持ちこまれる事だよね?」
「ソウダシ。 トクシュコウゲキリョクガアガルカワリニジョジョニタイリョウガケズラレルカラ、カイフクシュダンガナイバアイハジキュウセンニモチコマレルトキツイシ。ケド、ジュンスイニタイリョクヲケズラレルノダッテキツインダシ」
「それはわかるけど……」
「コウカガバツグンノワザガアタリヅライナカデ、アイテハコッチノカイヒリツヲサゲテクルウエニチャントコウゲキヲアテテクルシ。ツマリ、サンパワーヲツカッテモカクジツニコウゲキヲアテラレナケレバイミハナイカラツカワナイ、イヤツカエナインダシ」
シュリが悔しそうに言う中で、ユウは納得顔で頷いていたが、不意に何かを思いついたような顔をした。
「ねえ、シュリ」
「……ナンダシ?」
「つまり、確実に当てられる方法があれば良いんだよね?」
「ソウイウコトダシ。ユウ、ナニカイイアンガアルンダシ?」
「これが最適解なのかはわからないよ。でも、ちょっと思い出した事があったし、これが上手くいけば勝てると思うんだ」
「ワカッタシ。ソレジャアココカラハユウニマカセテミルシ。ドンナフウニヤルノカキタイシナガラミテルシ」
「うん、任せて」
ユウがやる気に満ちた顔をする中、カエデは一瞬驚いた後に小さく笑った。
「あらあら、何か思いついたようですね。一体何を思いついたんでしょうか?」
「それを今から見せますよ。行くよ、ホムラ!」
「カゲ!」
ユウの声に対してホムラもやる気に満ちた様子で答えた。