「スター団あく組……スター団のアジトにも行ってきたんだね」
「うん、カシオペアから送られてきたアジトの場所の一つが近かったからね。それで、それがあく組のアジトだったんだけど、その時に不思議な人と出会ったんだ」
「不思議な人?」
「そう。ネルケっていう名前の男の人だったんだけど、ユウ達も知らないんだよね?」
ハルトの問いかけにユウ達は頷く。
「うん、覚えはないけど……アカデミーの人とか?」
「たぶん、そうだね。グリーンアップルアカデミーの夏服を着てたし、僕達のツレだとも言ってたからアカデミーの関係者で且つ僕達が知ってる誰かなんだと思う」
「それがカシオペアだったとか?」
「それは違うと思うよ。アジトの前でカシオペアからかかってきた時にネルケさんが協力させてくれないかって声をかけてきたから。それで、カシオペアもネルケさんを仲間に加える事にしたんだけど、その後にスター団の人とバトルをしたの。と言っても、バトルをしたのはハルト君なんだけどね」
「その後に団ラッシュっていうポケモンを何匹も出してバトルをする方式で戦って、それに勝ったらあく組のボスのピーニャが出てきたんだけど……」
「ピーニャ·····え!? その人、前に生徒会長をしてた事がある人だよ!」
「え、そうなの?」
ユウが驚くのに対してネモが頷いているとシュリはヒレを組みながら難しい顔をした。
「モトセイトカイチョウガスター団ニ……ハルト、アオイ、ピーニャハドウシテスターダンニハイッタンダシ?」
「入ったというか他のボスと同じで初期からのメンバーだったみたいだよ。それで、どうやらスター団にはボス達をまとめる上の存在であるマジボスがいたそうなんだ」
「マジボス……いたって事はもういないの?」
「うん、そうらしいよ。それで、ボス達はマジボスが戻ってくるのを待っているんだって」
「マジボス……ソノショウタイハワカラナイケド、イナクナッタノニハナニカリユウガアルハズダシ。ソシテソノリユウハオソラクスターダンノイマガカンケイシテルシ」
「スター団の今が……」
ユウが呟く中、シュリは空に浮かぶ月を見上げた。
「……アシタ、シュリタチモアジトニイッテミテモイイカモダシ。ナニカデキルワケジャナイケド、サスガニスコシキニナッテキタシ」
「たしかにね……あと、そのネルケさんの正体を知りたいし、明日はオトシドリのとことあく組のアジトに行ってみようか。本当はアオイがどれだけ強くなったか見てみたかったけど、現生徒会長としてスター団にもう少し突っこんで関わった方が良いって感じたから」
「それなら案内しようか?」
「ううん、二人はジム戦を優先してもらって大丈夫だよ。二人だってジム巡りが宝探しの目的の一つだからね」
「それに、ボスを倒したんだったらあく組の人達からあまり良くは思われてなさそうだし、今は近づかない方が良いかもよ」
ネモの言葉にハルトとアオイが頷いていると、ユウは全員を見回した。
「よし……それじゃあそろそろ寝ようか。明日もお互いに色々あるし、今日も疲れただろうしね」
「そうだね。それにしても、明日も楽しみだなぁ。もしかしたらオトシドリとバトル出来るかもしれないし、またさいきょうの証持ちの子と出会えるかもよ?」
「そうだと良いけど、どうして僕のところにばかり集まってくれるんだろう……」
「ヤッパリミンナクイシンボウダカラダシ?」
「それはシュリだって同じなんじゃ……」
「シュリハクイシンボウジャナイシ! シュリハグルメナダケダシ!」
「い、痛い! 痛いって!」
怒ったシュリに頭を叩かれるユウが声を上げる中、ネモ達からは笑い声が上がり、賑やかなままユウ達の宝探し初日の夜は更けていった。