ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第六十一話

 数分後、アジトのバトルコートにネモとピーニャは立っており、二人の様子をユウ達は見守っていた。

 

 

「それじゃあルールをおさらいしよう。ルールはシングルバトル、共に一体ずつポケモンを出し、どちらかのポケモンがひんしになった時点で試合終了だ。ネモさん、準備は良いかな?」

「うん、良いよ。早く()ろう!」

 

 

 待ちきれないといった様子でネモが言っていると、その姿にシュリはため息をついた。

 

 

「……ドコマデモネモイシ」

「あはは……ネモらしさはあるよね。それにしても、二人とも何を出すのかな?」

「昨日、ピーニャはコマタナを出してきていたが、果たして……」

 

 

 ユウ達ギャラリーが見つめる中、二人はそれぞれのポケモンが入ったボールを取り出した。

 

 

「行くよ、パモ!」

「コマタナ、頼んだよ!」

 

 

 二人がポケモンを繰り出すと、ネモはピーニャが手にしているボールに目を向けた。

 

 

「それ、タイマーボールだよね? 時間がかかればかかるほど、捕まえやすくなるっていう」

「ああ、そうだよ。僕はあく組のボスではあったけれど、悪タイプ自体を扱い始めたのは少し前の事だから、まだ勉強中で捕まえるのにも時間がかかったから、このタイマーボールを選んだんだ。この格好だって悪タイプを扱うならっていう事でイメチェンをした結果だしね」

「意外と形から入るタイプなんだね。そのヘッドホンもその影響?」

「いや、これは元からの好みさ。僕はスター団のBGM担当で、DJ悪事という名前を持っているんだ。だから、キミにも味わってもらうよ。僕達の魂のビートを!」

 

 

 ピーニャはやる気に満ちた表情で言うと、コマタナに視線を向けてから指示を出した。

 

 

「コマタナ、ガンガンいこう! メタルクロー!」

「コマ!」

 

 

 コマタナは頷くと両手の刃物を輝かせ、両腕を広げながらパモへ向けて走り始めた。

 

 

「いいね、攻め攻めな姿勢は嫌いじゃないよ! パモ、あなをほる!」

「パモ!」

 

 

 パモは大きく頷いてから足元を勢いよく掘り始め、そのまま地中へ姿を消すと、コマタナは穴の前で足を止め、パモを探してキョロキョロとし始めた。

 

 

「コマ? コマ……?」

「あなをほる……! 良い技を持っているね!」

「お褒め頂き光栄だね!パモ、やっちゃえ!」

 

 

 その言葉と同時にパモはコマタナの足元から飛び出し、その衝撃でコマタナは上空へと吹き飛ばされた。

「コマタ……!」

「コマタナ! くっ……地面タイプの技は悪/鋼のコマタナには効果抜群だからな……!」

「まだまだ行くよ! パモ、ほっぺすりすり!」

「パモ!」

 

 

 パモは足のバネを活かして大きく跳躍すると、両前足で擦る事で頬の電気袋を放電させ始めた。

 

 

「それまで受けるわけにはいかない! コマタナ、きんぞくおん!」

「コ、コマ……!」

 

 

 コマタナは体勢を整えると、両手の刃物を擦り合わせ始めた。すると、擦れた刃物は甲高い音を出し始め、その音にパモは嫌そうな顔をしながら、両手で耳を押さえ始めた。

 

 

「きんぞくおん......! 本来は特殊防御力を下げる技だから物理攻撃がメインのコマタナとはあまり相性が良くないけど、追撃を阻止するために使ってきたわけだね!」

「そういう事さ。さあ、ここからどうする? きんぞくおんは知られてしまったけれど、これでそう簡単には倒されなくなったよ!」

「......そうだね。だから、これの力に頼る事にするよ」

 

 

 そう言いながらネモはポケットに手を入れた。そしてポケットからある物を取り出すと、ピーニャは驚いた顔をした。

 

 

「そ、それは…!」

「そう、テラスタルオーブだよ」

 

 

 ネモがテラスタルオーブを手の平に載せると、テラスタルオーブは太陽の光を浴びてキラリと輝いた。

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