ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第六十二話

「遂にテラスタルが出てきた……」

「ここで勝負を決めるつもりなんだろうな……」

「テラスタル……」

「シュリ、どうしたの?」

「ナーンカワスレテルキガスルシ……」

 

 

 シュリが不思議そうに首を傾げる中、ネモはテラスタルオーブを力強く握り、ピーニャに向けて突き出した。

 

「せっかくだからね。全力でやらせてもらうよ!」

「ああ、本気で来てもらった方が僕も気持ちが良い。手加減は無用だよ、ネモさん!」

「オッケー!」

 

 

 嬉しそうに言った後、ネモの手の中のテラスタルオーブは光を放ち始めた。

 

 

「キラリと輝けテラスタル! 勝利へ向けて全力で!」

 

 

 その言葉と同時にネモがテラスタルオーブを投げると、パモはテラスタルし、電気のテラスタルジュエルを頭に被った。

 

 

「電気タイプのテラスタル……! これで、ほっぺすりすりでも倒される可能性が出てきたわけか」

「そうだね。でも可愛いさだけじゃなく足元にも注意した方が良いんじゃない? パモ、あなをほる!」

「パモ!」

 

 

 パモは返事をすると、穴を掘って下へと潜っていき、コマタナはパモの位置を探りながら辺りを見回した。

 

 

「コマタ、コマ……!」

「落ちつけ、コマタナ! 穴の中に向かってきんぞくおんだ!」

「コ、コマ……!」

 

 

 コマタナは返事をすると、パモが潜っていった穴の中へ向けてきんぞくおんを放ち始めた。すると、その近くの地面が盛り上がり、そこからパモが姿を現した。

 

 

「パモ……!」

「へえ……考えるね。けど、まだまだ行くよ! パモ、もう一度あなをほる!」

「パモ!」

 

 

 パモは再び穴を掘り始め、その姿にピーニャは首を傾げた。

 

 

「チャンピオンクラスのキミの事だからヤケになったんじゃないんだろうけど、ひたすらあなをほるをしたってきんぞくおんでどうにかするだけだよ?」

「それはわかってるよ。パモ、もっと穴を掘って!」

「パモ!」

 

 

 パモは返事をすると、幾つも穴を掘り出した。そしてバトルコートが穴だらけになった頃、パモが再び穴に入ると、ピーニャは穴だらけになったバトルコートを見ながらコマタナに指示を出した。

 

 

「なんだかわからないが、これ以上やらせるわけにはいかない! コマタナ、穴に向かってきんぞくおん!」

「コマ」

 

 

 コマタナは穴に向かってきんぞくおんを放って、それによってパモは穴から姿を現した。すると、バトルコートに大きな穴が空き、コマタナはそのまま穴の中へと落ちていった。

 

 

「コマ……!?」

「コマタナ! ど、どうして穴が……」

「簡単な話だよ。バトルコートには多くの穴が空いていたし、さっきからきんぞくおんを使って

 穴の中からパモを追い出していた。そうなれば穴の中も少しずつ削れて、地面はガタガタになるよね?」

「地面が・・・・それが狙いで穴を掘っていたのか !」

「そういう事。そして、こんな穴が空いた以上、すぐにコマタナも戻ってこれない! パモ、でんき

 ショック!」

「パモ!」

 

 

 バモは大きく頷くと、頭のテラスタイジュエルを光らせながら強力な電撃を放った。そして、でんきショックはコマタナを襲い、電撃を浴びながらコマタナは大きな声を上げた。

 

 

「コマー……!」

「コマタナ!」

 

 

 ピーニャの声が響く中、コマタナは穴の中で仰向けで倒れると、そのまま目を回した。

 

 

「コマタナ、戦闘不能だね」

「ああそうだね。でも……まあこんなもんかな、負けたよ。流石はチャンピオンクラスだ」

「えへへ。ユウー、シュリー、勝ったよー! テラスタル……を……って、ああっ!!」

「ど、どうしたの!?」

「……ユウにテラスタル使わせてあげるの忘れてたー!」

「テラスタル……あ、そういえば……」

「……ヨウヤクシュリモオモイダシタシ」

 

 

 ネモの声がアジト内に響く中、シュリは小さくため息をついた。

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