「こ、校長先生と、そちらは……?」
「おや、そういえばまだネモさん以外の皆さんとは授業でお会いしていませんでしたね。小生の名前はハッサク、美術を受けもっている教師です」
「それだけじゃなくドラゴンタイプを扱う四天王でもありますよね」
「し、四天王!?」
「はっはっは! たしかにそうですが、普段は只の美術教師ですので気軽に話しかけてもらって大丈夫ですよ。美術の事でもバトルの事でも私に答えられる事であれば答えますので。それにしても、シャリタツですか·······この子はオージャの湖でゲットしたのですか?」
シュリを興味深そうに見ながらしてくるハッサクからの問いかけに対してユウは首を横に振る。
「あ、いえ。少し前に窓から飛びこんできたんです」
「グウゼンペリッパーノクチノナカニハイッテ、ソノママコサジタウンマデハコバレテキタンダシ」
「なるほど、そんな事が……」
「ところで、お二人はどうしてここに?」
「ユウさん達の初テラスタルを見学させてもらおうかと思いまして」
「小生も今は手隙なのでクラベル先生にご一緒させてもらっているのですよ。新人トレーナーが初めてテラスタルを使うところは中々見られませんしね。それで、どうでしょうか? 初めてテラスタルをしてみた感想は」
ハッサクからの問いかけにユウ達は顔を見合わせてから答えた。
「私はすっごくドキドキしました。ネモやジムリーダーのカエデさんが使っていた物を私も使えているんだと思ってドキドキすると同時に嬉しかったです」
「僕も同じかな……ユウは?」
「僕も同じかも。シュリ、テラスタルした気持ちはどう?」
ユウからの問いかけにシュリは顎にヒレを当てながら答える。
「フム……ナンダカフシギナカンジダシ。アノスイショウニツツマレタアト、カラダノナカニチカラガハイッテクルヨウナカンジガシテ、イマモオクソコカラチカラガワイテクルカンジガスルシ」
「なるほど·······ポケモン側だとそのように感じるのですね」
「これは勉強になりますですね」
「アクマデモシュリノカンソウデハアルシ。タダ、ナカニハコノカンカクガアマリスキジャナイコタイモイルカモシレナイシ」
「ポケモンにも個体差はありますからね。ふむふむ、なるほど·······」
クラベルがポケットからメモとペンを取り出し、サラサラとメモを取っているとその姿にユウ達は不思議そうな表情を浮かべた。
「校長先生、なんだかいつもと違うような……」
「クラベル先生は研究職に就いておられましたからね。やはり、ポケモン側から聞く事が出来る話は貴重なのでしょうね」
「研究職……クラベル先生は研究員だったんですね」
「私達の担任の先生のジニア先生もだよ。だから、何か理由があったり授業を受けに戻ったりしてきた時にジニア先生に色々なポケモンの話をすると喜んでくれるよ」
「教職に就いていると、中々フィールドワークにも出られませんからね。さて……ユウさんとアオイさんといいましたか。あなたがたに一つお願いがあります」
「お願い……ですか?」
ユウが首を傾げる中、ハッサクは頷いてから静かに口を開いた。
「小生とバトルをして下さいませんか?」