バトル終了を告げるネモの声が響き渡った後、ユウとアオイはそれぞれのポケモンへと駆け寄った。
「シュリ、大丈夫!?」
「ホゲータも大丈夫?」
「……ダイジョウブダシ」
「ホゲ……」
「ホゲータモダイジョウブソウダケド、ヤッパリクヤシイミタイダシ」
「そうだよね……ホゲータ、ごめんね。私、もっと知識を増やしてこんなに悔しい気持ちを味わないように頑張るからね」
「ホゲ……」
アオイがホゲータを抱き締める中でホゲータは頭を擦り付け、その様子をユウ達が微笑みながら見ていたその時だった。
「うおおーん!」
突然ハッサクが大きな泣き声を上げ、ネモがまたかといった様子で苦笑する中でユウ連はハッサクに視線を向けた。
「ナ、ナンダシ……?」
「ず、ずばらしいっ! ポケモンが感じている悔しさを聞いたトレーナーがその気持ちに共感して、また共に歩き出そうと決意するその姿! 本当にずばらじいです!」
「ガ、ガチナキシテルシ……」
「あはは…こうなるとちょっと長いんだよね」
苦笑いを浮かべながらネモがハルト達と一緒にユウ達に近づく中、フカマルはどこからか取り出したティッシュボックスをハッサクに差し出した。
「フカ」
「あ、ありがどうございまず……」
そしてハッサクがティッシュで涙を拭き、鼻をかんでいると、それを見ていたユウはネモに話しかけた。
「ハッサク先生って結構涙もろいの?」
「実はそうなんだ。それで、あんな風にフカマル先輩がティッシュを差し出してハッサク先生が涙を拭いたりするのがお決まりにはなってるかな」
「へー……」
「サッキマデトヨウスガダイブチガウシ……」
「ですが、生徒の成長を喜んでの涙ですので、やはりハッサク先生は素晴らしい先生だと私は思いますよ」
「そうですね」
クラベルの言葉にハルトが肯定していると、ようやく泣き止んだハッサクがフカマルと一緒に近づいてきた。
「すみませんでした。突然泣き出してしまって……」
「あ、いえ……」
「ハッサク先生って本当に強いんですね。私、ジム戦も勝てたし、前より確実に強くなっているんだなと思ってましたけどまだまだでした」
「いいえ、あなをほるをしている相手に対して地中にも影響を及ぼしそうな技を選択していたのはお見事でしたよ。もちろん、ユウさんも最後までシャリタツとの息がピッタリでしたし、これは小生達もうかうかしていられないと感じました」
「そんな事·······でも、ありがとうございます」
「ハッサク、ツギコソハマケナイシ。ツギハホカノポケモンタチトイッショニカツシ」
「ふふ、待っていますよ。それでは小生はこれで。皆さんの宝探しがより実りある物になるように祈っていますよ」
そしてハッサクが去っていくと、シュリはその場に座りこみながら悔しそうな顔をした。
「カンパイダッタシ。アイテノネライガワカッテテモタイサクガナイトヤッパリトッパハムズイシ」
「うん、そうだね。僕もまだまだ知識や経験が足りないってわかったし、これからもっと頑張らないとって思ったよ。シュリ、僕達ももっと強くなろう。少なくともこんな悔しさを味わなくて済むくらいには」
「ヤットトレーナーラシイカオニナッテキタシ。デモ、マダマダタリナイシ。コレカラモチャンピオンクラスメザシテガンバッテイクシ」
「うん!」
シュリの言葉に答えた後、ユウは拳を固く握った。