後片づけを終えたユウ達はスマホロトムのマップアプリを見ながら歩いていた。
「さて、とりあえずの目的はボウルタウンへの到着になるけど、その前にスター団ほのお組のアジトには行ってみる?」
「うん、その方が良いとは思う。少し遠回りにはなっちゃうけど、やっぱり気にはなるからね」
「シュリモサンセイダシ。ドウセコノママボウルタウンニイッテモモヤモヤスルダケダシ。ココハサッサトアジトマデイッテハナシヲキイテクルシ」
「うん、そうだね。さて、スター団ほのお組のアジトは……」
そう言いながらユウがスター団ほのお組のアジトの場所を確認しようとしたその時だった。
「おお、お前達か」
「え? って、ネルケさん」
ネルケがユウ達に近づき、リーゼントを根元から先端へ向けて両手で撫でていると、シュリはネルケをジトッとした目で見始めた。
「クラベル、ホントニナニヤッテルシ」
「今の俺はネルケだ。そういう事にしておいてくれ」
「マタイマノトカイッチャッテルシ」
「あはは……ところで、ネルケさんはどうしてここに?」
ネモの質問に対してネルケは静かに答えた。
「さっき、ハルト達と一緒にスター団ほのお組チーム・シェダルのアジトに行ってきた帰りでな。丁度お前達を見つけたから声をかけに来たんだが、今からお前達はどこへ行くんだ?」
「私達は今からチーム・シェダルのアジトへ行くところです。やっぱりスター団の件は気になりますから」
「なるほど。それなら、俺も一緒に行こう。良いか?」
「え、別に良いですけど……ネルケさんはこの後予定とかはないんですか?」
「ない……わけではないが、やはり気になる点はまだあるからな。このまま放置してるよりももう一度赴いて話を聞くべきだとは思う」
「なるほど……わかりました。それじゃあお願いします」
「ああ、こちらこそよろしくな、お前達」
ネルケの言葉に頷いた後、ユウ達はネルケを連れてチーム・シェダルのアジトへ向けて歩き始めた。そして日が少しかたむき始めた頃、ユウ達の目にはスター団のアジトが近い事を示す旗が入ってきた。
「あ、チーム・セギンの時もあんな感じの旗あったよね!」
「うん、あったね。という事はアジトが近いのかな?」
「ああ、この近くだ。チーム・シェダルのアジトは」
そう言いながらネルケが歩いていたその時、そこに走り寄ってくるポケモンがいた。
「ボウ!」
「おや……ボウジロウ?」
「ボウジロウ?」
「はい、このカルボウの名前で──」
「ボウジロウ!」
その声を聞いてユウ達が顔を上げると、そこには炎を思わせるブーツを履いた赤髪の少女の姿があった。