その日の夜、ユウ達はボウルタウンの近くにある野原で焚き火を囲んでいた。近くに設置されテントのそばではコライドンとミライドンが伏せながら眠っており、その様子を見ていたアオイとハルトは揃ってクスリと笑った。
「二匹とも、よく眠ってるね」
「そうだね。今日もいっぱい走ってもらったし、やっぱり疲れてるのかな」
「ごはんももりもり食べてたしね。作る側としては美味しいって言ってもらったり美味しそうに食べてもらったりすると作りがいがあるから嬉しいよ」
「それ、チーム・シェダルのアジトでも言ってたね」
「マルデ、リョウリヲツクルガワノダイベンシャダシ。トコロデ、ハルトタチハキョウドンナフウニウゴイテタンダシ?」
シュリの問いかけに対してハルトは頷いてから答えた。
「ますユウ達とアカデミーで別れた後、岩壁のヌシのところへ向かったんだ。ボウルダウンでジムに挑むのも考えたけど、ヌシは通り道だったからね」
「それで、ペパーと一緒にガケガニを倒したんだけど、その時にどうしてあそこまでスパイスを求めてるかわかったんだ」
「なんでだったの?」
「マフィティフを助けるためだったんだ。マフィティフはペパーとは小さい頃から一緒にいたみたいなんだけど、ポケモンセンターでも治せない程の怪我をして、それ以来目も開けなくて歩く事もままならなかったみたい」
「そういえば、マフィティフはハルト君の手持ちにもいたよね」
「うん。それをペパーにも教えたら驚かれたけど、とても嬉しそうにマフィティフの話をしてくれたよ」
「ソレデ、ソノアトニシュリタチガキテ、ガケガニトデアッタワケダシ」
シュリが頷きながら言うと、アオイは苦笑いを浮かべた。
「あはは……まさかまたヌシをゲットしてるなんて思わなかったから驚いたよ。ガケガニも驚いてたしね」
「だけど、ガケガニとは仲直り出来たし、これで一件落着だね」
「ソノトオリダシ。ソレデ、ソノアトニチーム・シェダルノアジトニイッタンダシ?」
「うん。近くにあったから、ボウルタウンに行く前にスター団の件もどうにかしようかって話してね」
「私達もスター団の件は気になってたからね。それで団ラッシュもボスとのバトルもまたハルト君にお願いしちゃったんだけど、何となく嫌な予感がするっていってラウドボーンを出してたの」
「そしたらひでりの特性のコータスが出てきたわけだね」
ネモの言葉にハルトは頷く。
「うん、お互いに炎タイプだから向こうは中々やり辛かったみたいで、こっちはゴーストタイプの技で攻めさせてもらったよ」
「ゴーストタイプ……あ、ラウドボーンってゴーストタイプがあるんだね」
「ソウダシ。タダ、イチバンコワイノハラウドボーンガオボエルフレアソングトイウワザデ、ツカウタビニトクシュコウゲキリョクガアガッテイクンダシ」
「ニトロチャージと同じ感じなんだね。そういえば、あの時炎タイプの技を使わなかったのはどうして?」
「ボウジロウノトクセイガアルカラダシ。カルボウハホノオタイプノワザヲムコウニシテ、ツギカラノジブンノホノオタイプノワザイリョクヲアゲルもらいびがアルカラ、ウカツニホノオタイプノワザハツカエナイシ」
「なるほど……」
ユウが納得顔で頷く中、ハルトはクスクス笑った。
「これは寝るまでバトル講座かな?」
「イイカンガエダシ。ユウ、アシタハジムニイドムカラビシバシイクシ!」
「あはは……お手柔らかにね」
そんなユウの姿にネモ達から笑い声が上がった後、ユウ達は夜更けまでバトルについての話に花を咲かせていった。