ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第九十二話

 ジムに着いた後、ユウ達が受付に行くと、受付の職員がニコリと笑いながら話しかけた。

 

 

「ようこそ、ボウルジムへ! チャレンジャーの皆さんですね?」

「はい!」

「ジムチャレンジはやっぱり一人ずつですか?」

「いえ、コルサさんから全員で挑戦しても良いと言われていますので、このままジムテストを行います」

「わかりました。それで、ここのジムテストはなんですか?」

 

 

 アオイが問いかけると、職員は微笑みながら答えた。

 

 

「ジムテストは……キマワリ集めです!」

「キマワリ集め?」

「その通りです。このボウルタウル内にキマワリを30匹放します。それを全部見つけてくれば、ジムテストは合格となります」

「さ、30匹!?」

「通常では10匹ですが、皆さんは三人いますからね。人数分増やさせてもらいます。

「ケッコウヤッカイダシ……タダヤラナイワケニハイカナイシ。サンニントモハリキッテヤルシ」

 

 

 シュリの言葉にユウ達が頷いた後、ジムの建物を出てそのまま横にある広場へと向かった。そこには30匹ものキマワリの姿があり、その多さにユウ達は驚いた。

 

 

「こ、こんなに多いんだね……」

「う、うん……30って数だけ聞いて多いなとは思ってたけど、実際に見るともっと多く感じるよ」

「その上、キマワリを模した彫刻も多くて、他にも色々な施設があるようだから、手分けしながら注意深く探さないとだね。二人とも、頑張っていこう」

「うん」

「うん!」

 

 

 そして係の女性の号令によってキマワリ達が走り出した後、ユウ達も領き合ってから探すための準備を始めた。

 

 

「さて……それじゃあさっき言ったように手分けをしてキマワリを探そう。

 それで、スマホロトムで連絡を取り合いながら時には挟み撃ちで捕まえるんだ」

「うん、了解」

「頑張ろうね」

「うん。それじゃあまた後で」

「また後でね」

 

 

 ハルトとアオイが走り出した後、ユウは迷った様子で辺りを見回した。

 

 

「どこから探そうかな……」

「手分けをしてるとはいえ30匹だからね……とりあえずキマワリは太陽の光が好きだから、日向とか花の近くとか探すのが良いんじゃないかな? 中にはバトルを仕掛けてくる子もいるけどね」

「太陽の光……あの、キマワリ探しってポケモンの力を借りるのはありですか?」

「はい。大丈夫ですよ」

「だったら……」

 

 

 そう言いながらユウがボールを取り出すと、ネモは不思議そうに首を傾げた。

 

 

「誰の力を借りるの?」

「この子だよ。ホムラ、出てきて」

 

 

 ホムラがボールから出てくると、ユウは軽く屈みながらホムラに話しかけた。

 

 

「ホムラ、にほんばれをお願い」

「カゲ!」

 ホムラは返事をすると、両手を高く挙げた。そして太陽の日差しが強くなったその時、走り去っていったはずのキマワリが広場に向かって走ってくるのが見えた。

 

 

「え、キマワリが!?」

「......ナルホドダシ。にほんばれヒザシヲツヨクスルワザデ、ココハキマクリタチノイコイノバ。ソウナレバソンナバショデコノタイヨウヲタノシミタクナルワケダシ」

「そういう事だよ」

 

 

 係の女性やネモが驚く中、ユウは歓喜するキマワリの達の中で微笑んだ。

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