ウソ予告から始まるのは間違っているだろうか   作:ししお

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二次あるある雑に殴られる初期ベート君、ちょっと殴る理由を作ってみる
ミノ事件の犯人はダンジョンだ!ヨシ!(現場猫
もちろん原作の説明で納得できるという方はどうぞご自由に……折れには無理だ、耐えられない


第十三話「英雄の産声」

 背負われ帰路に付く最中、ベルは少ない揺れの中ゆっくりと意識を覚醒させていく。

 手は前にだらりと垂れ下がり、身体もまともに力が入らず当たり前に存在している重力のなすがままに背負っている人物の背に体重を預ける。

 このオラリオでは……いや、極東を除けば世界でも珍しい鳶色の髪が見える。

 身体のそこかしこから激痛が走る中、必死に口を開く。

 

「ごめんなさい……」

 

「」

 

 悔しさに涙をこらえながら、声は震えながらも口から出た言葉に、ひどくあっさりとした否定の言葉が返ってくる。

 僕がもっと強ければ獣人の人が団長たちが怒るような言葉は吐かれなかった、僕がもっと強ければ……あのよくわからないモンスターにも負けなかったはずだ。

 

「ごめんなさい……」

 

 心配をかけてしまった。

 そうでなければこんな風に背負われている筈が無い。

 きっと街中を走り回って探してくれたはずだ、こんなにも弱い僕を。

 カハクにも心配をかけちゃったんだろうな。

 

「負けて……僕は倒れた……」

 

「」

 

 言われた言葉に頭はとても持ち上げられず視線だけがその歩く先を見る。

 死臭を孕んだ冷たい風が、燻ぶる破滅の火種の熱を忘れさせる。

 ここは元々は平和な……喧騒や事件もあった日常を彩る人々の生活のあった都市だった。

 焼き払われ都市は崩れ、水に押し流されて全てを手放してしまった、背負った全てを救わんと最後の英雄は世界を済世したのに、盲目の羊を繰り出すのに利用され己の手で打ち砕いた、最後に人達が復興した世界は独善に焼き払われた。

 

「……あ……あぁ……」

 

「」

 

 戻ることは許されない、折れることは許されない、止まることは許されない、壊れ切ることは許されない、残ることは許されない、ただ進むことしか許されない。

 道なき身であろうとも、その道を歩みぬくしか残されてはいない。

 憧れの英雄が歩んだ道『時の回廊』人として歩むことは許されず、人に非ずして歩き切るを出来ぬ道の中ほどを背負われて歩いていたと気付いた。

 

「強く……強くなる」

 

 ここに願望(なりたい)は捨てられ契約(到る)が結ばれる。

 契約は僕と『僕』のもの、『僕』から僕への契約。

 綺麗な英雄という、華々しい英雄という憧れを捨てよう、血に塗れ後悔を背負って逝く英雄になるという誓いを此処に起てよう。

 腕は無くなり、脚も中ほどで千切れている、皮膚の半分は焼け爛れ、右の眼は光をうつさない。

 それでも残った左目で何もうつさない道の先を睨む、睨む先には道を塞ぐ炉心に燃え盛る業火があった。

 

 

 

 背負われ帰路に付く最中、ベルは少ない揺れの中ゆっくりと意識を覚醒させていく。

 手は前にだらりと垂れ下がり、身体もまともに力が入らず当たり前に存在している重力のなすがままに背負っている人物の背に体重を預ける。

 このオラリオでは……いや、極東を除けば世界でも珍しい黒色の髪が見える。

 身体のそこかしこから激痛が走る中、必死に口を開く。

 

「あ……れ?」

 

 真っ暗な筈のオラリオの街並みをマ石灯が淡く照らしながら、今の平和な世界を映していた。

 やや赤くぼやける視界ではありながらも、確かに目の前にあるその姿に安堵していた。

 

「ベル!?大丈夫?大丈夫?」

 

 心配そうに頭の上から覗き込んでくるカハク。

 

「無事に起きたか。あえてポーションは使わないからね、自分から危険に突っ込んでいった罰だよ」

 

 心配したのを思わせないような笑顔で罰を言い渡してくる団長。

 僕は自ら危険に突っ込んでいった、こんな真夜中に潜る冒険者は稀で助かるような要素は無かった。

 武器も持たずに徒手で挑んだ無謀。

 臆病だと笑われた事を払拭したかったのか、自分の情けなさを誤魔化したかったのか、目的もはっきりとしない自殺にも等しい行動だった。

 それでも思うことはある、確かな決意と共にぴくりと辛うじて動く指々に力を込めていき握りこむ。

 骨が軋み、筋が悲鳴を上げ、皮膚からはふさがり始めていた傷が開き血が新たに滴る。

 

「強く、してください。僕を強くしてください」

 

「それじゃ今の死ぬ手前まで追い込む特訓から、一手間違えたら死ぬ特訓にランクアップしようか」

 

 決意を慮ってか、それともただ単純に軽くなのか、あっさりとした言葉で特訓を早める言葉を返してくる団長。

 

「それ大丈夫なの?脚刺してたりしてたよね?」

 

「大丈夫大丈夫、一日百回くらいまでなら死んでも生き返らせれるから。それでも、強くなると願う覚悟なら、こっちも付き合うさ」

 

 意地悪く笑いながら僕に聞いてくる。

 強くなるためなら何事もして見せなくてはならない、不可能を不可能なまま到達したあの人のように辿り着いてみせる。

 

「はい!お願いします」

 

 僕は団長の問いかけに力強く返事を返す。

 

「でも無謀をした罰として傷が完全に癒えるまでは、安静にしておくんだよ。ダンジョン挑戦もなし、その間の特訓もなし。また無謀をして大怪我をしたならそれだけ遅れるからね。でも必要な無理無茶なら……その時は仕方がないか」

 

「……はい」

 

 今回のことは確かに無謀が過ぎたことだった、防具も着ず武器も持たず感情に任せた突撃は冒険でも挑戦でもなくただの自暴自棄の自殺のそれだった。

 これは怒られても仕方がない。

 教会の前では心配そうに待ってる神様一人、ボロボロの僕を見て悲鳴を上げながらも僕の決意を聞くと頷いてくれた。

 

 

 

 これは僕が英雄へと至るまでの道

 この時、僕は『英雄の産声(ヒーロー・サーガ)』を悔しさと共に上げたのだと思う

 

 

 




カズトの辿ったルート

真1前半→金剛神界の代わりに冥界に(カオス戦)→真4(アポトーシス戦)→真1VX(崩壊後)(アザトース戦)→無印恋姫無双→真3(ロードオブナイトメア戦)→真・恋姫無双(全ルート)→最初にループ→条件達成でループ脱出→真2(メギドフレイムエンド)(デウスエクスマキナ戦)→創造神(〇〇〇〇戦)に挑戦(勝利条件達成で大三千世界行)

仲魔
電霊:バロウズ 妖精:シルキー(ミント) 妖獣:ユニコーン(ラム) 魔獣:ネコマタ(ヒイラギ) 地霊:コボルト(クロガネ) 霊獣:九尾狐(モミジ) 妖鬼:朱点童子(キツト) 邪鬼:サイクロプス 邪神:ナイアルラホテプ 竜王:ヤマタノオロチ 竜神:コウリュウ 邪龍:ワイバーン(コノハ) 鬼女:アラクネ 神樹:ピクシー(リンゴ) 地母神:ティアマト 女神:コロナ 天津神:アマテラス 破壊神:セイテンタイセイ 鬼神:酒点童子 神霊:サタン 堕天使:アスモデウス 熾天使:メタトロン 魔人:ナイトメア(アリス) 秘神:ヒトタラズノカミ 狂神:アザトース 幻魔:関聖帝君 機械(造魔):デウスエクスマキナ 人間:レギオン(プリニー化) 魔神:大黒天 霊鳥:ガルーダ 凶鳥:グルル 天女:アメノウズメ 死神:ハデス 魔王:マーラ 英傑:ゆり子(リリス)

一部ゲームで使用されている種族と違うものもいる、オリジナルも存在する、カッコ内は基本的には命名したもの、名を持たぬ者又は群体としてのアクマにのみ可能
記載順は適当に並べている
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