モブなので恋愛よりドラゴン育成したいです ~どハマりしたゲームの世界に転生したので、赤ちゃん白竜を育ててみる。するとヒロインが「かわいい!」と近付いてきて……~   作:メソポ・たみあ

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第11話 ダンジョンデビュー

 ――初級ダンジョン『スライム洞窟』。

 

 魔導学園に在籍する生徒のほとんどが最初に踏み入る、最も初歩的なダンジョンだ。

 

 言わばチュートリアルダンジョンだな。

 

 その名の通り、ここはスライムの巣穴。

 無数のスライムが内部を徘徊している。

 

 とはいえ、ここにリポップするスライムは大体レベル1。

 

 なんらかの攻撃方法さえ有していれば、まず負けることはない。

 

 ましてドラゴンとなれば、言わずもがな――である。

 

「さあスピカ、ここがダンジョンだよ」

 

「きゅーん……」

 

 ちょっと怖いかも……。

 と不安気な鳴き声を上げるスピカ。

 

 ムリもない。

 初めて”敵”が現れる場所に来たのだから。

 

「大丈夫、キミは敵モンスターなんかに負けない。俺を信じて」

 

「そうよスピカちゃん! なにかあったら私が守るわ!」

 

 何故か俺やスピカ以上に張り切っているロゼ。

 

 彼女は腰の剣に手を掛け、

 

「もしスピカちゃんを傷付ける奴がいたら、私が斬り捨ててあげる!」

 

「あの、ロゼ……?」

 

「それとも、先にダンジョンのモンスターを全滅させておこうかしら!? それがいいわね!」

 

「それじゃスピカを連れてきた意味がないんだけど……」

 

 親バカかな?

 いや、親は俺だけど。

 

 俺たちがそんな話をしていると、

 

「ぷるぷる」

 

 目の前にぷるんとした青い生命体が出現。

 スライムだ。

 

「! きゅーん!」

 

「落ち着いてスピカ。トレーニングを思い出すんだ」

 

「きゅ、きゅーんっ!」

 

 やってみる!

 とスピカは意気込む。

 

「ぐるるる……!」

 

 スピカの口内でメラメラと燃える火炎。

 そして――

 

「ぎゅうぅーんッ!」

 

 食らえ!

 と彼女から〔ファイヤ・ブレス〕が放たれる。

 

 ピゴーッ!という発射音と共に、ビームはスライムに直撃。

 

 ぷるんとした生命体は、跡形もなく消滅した。

 

ピコン!

 

 

〔〔スライムを撃破!〕〕

 

〔〔経験値を取得〕〕

 

〔〔レベルUP!〕〕

 

〔〔各ステータスが上昇〕〕

 

 

 アイコンが表示。

 スライムを倒したことでレベルUPしたようだ。

 

「きゅん! きゅん!」

 

「ああ、よくやったぞスピカ! 初撃破おめでとう!」

 

「凄いじゃない! かわいいしカッコよかったわ!」

 

 スピカの初陣を褒めまくる俺たち。

 彼女も自信がついたみたいで一安心。

 

 よし、もう少しダンジョンを奥まで進んでもよさそうだな。

 

 

 ――『スライム洞窟』の奥へと進む俺たち。

 

 ダンジョンなので当然スライムたちと度々エンカウント。

 

 しかし数体程度の群れならスピカの敵ではなく、適度に狩らせていく。

 

 経験値も入って中々に美味い。

 

「きゅーん♡ きゅーん♡」

 

 もうスライムなんか敵じゃない!

 と彼女は先陣を切っていく。

 

 とっても勇ましい。

 でもかわいい。

 

「いい感じねスピカちゃん。でも疲れたら言うのよ?」

 

「きゅーん!」

 

「まだまだ平気って感じだな。っと、そういえばこの辺りに……」

 

 不意に思い出した俺は、周辺を見回してみる。

 すると、

 

「やっぱりあった! “聖竜草”だ!」

 

 ダンジョンの隅で隠れるように生える、白く光る草花を発見。

 俺はおもむろにそれを採取する。

 

 ロゼとスピカは不思議そうに花を見て、

 

「? なあに、それ?」

 

「きゅーん?」

 

「この花は〔光〕属性のレベルを上げてくれるアイテムなんだ。割とレアなんだよ?」

 

 彼女たちに“聖竜草”を見せる俺。

 

 ダンプリには、こういう特定のステータスレベルを上昇させるアイテムが色々あるんだよな。

 

 勿論このアイテムは人間にも育成モンスターにもちゃんと効果がある。

 

 序盤で手に入る物としては結構貴重な一品だ。

 

「このダンジョンに一ヵ所だけ生える場所があるの覚えてたんだよね。リポップしててよかった」

 

「覚えてたって……あなた以前にもここに潜ったことあるの?」

 

「え? ま、まあね」

 

 ……そりゃダンプリプレイヤーなら誰しもが通るダンジョンだもの。

 アイテムの配置くらいは覚えてる。

 

 説明が面倒なので言わないが。

 っていうか言えないが。

 

「さ、スピカ。食べてみて」

 

「スンスン……ガブリ!」

 

 彼女は匂いを嗅いで確認。

 食べて平気そうだとわかると、“聖竜草”にかぶりつく。

 

 そしてゴクンと飲み込むと、

 

ピコン!

 

 

〔〔“聖竜草”を摂取〕〕

 

〔〔光属性がレベルUP!〕〕

 

〔〔コメット・アタックを習得〕〕

 

 

 ――よし、やっぱりダンプリの効果と同じだ。

 

 これでスピカの〔光〕属性はレベル2。

 新しい技も習得してくれた。

 

「おめでとうスピカ。新しい技を覚えたね」

 

「きゅーん……?」

 

「まだ自覚ないかな? よし、スライム相手に――」

 

 試してみよう。

 そう言おうとした矢先、

 

 

「ぶるん……ぶるん……」

 

 

 ダンジョンの奥から、突如巨大なボス・スライムが現れた。

 

 

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