モブなので恋愛よりドラゴン育成したいです ~どハマりしたゲームの世界に転生したので、赤ちゃん白竜を育ててみる。するとヒロインが「かわいい!」と近付いてきて……~   作:メソポ・たみあ

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第2章 モブなので、買い物を楽しもう
第13話 ハーブありますか?


 

 ”調教師(テイマー)学科”に進学してから、二ヵ月が経過。

 

 俺は相変わらず授業を受けて過ごす日常を送っている。

 

 スピカも日々すくすくと成長。

 

 生後約二ヵ月ともなると体力(スタミナ)も付いてきて、より活発&長時間遊び回れるようになった。

 

 子供の成長ってのは早いもの。

 

 お陰で、今や俺の体力が追い付かない事態に。

 

 調教場で追い駆けっこしてると、こっちが息切れするようになってきたよ。

 

 なんとも嬉しい悲鳴だな。

 

 それと、食欲も徐々に旺盛になってきた。

 

 育ち盛りで大変結構だが――そろそろ食べ物の種類を変え始める頃合いかもしれない。

 

 というワケで、

 

「今日は買い出しに行こうと思います」

 

「きゅーん!」

 

「やったわねスピカちゃん! お買い物ですって!」

 

 テンションを爆上げするスピカとロゼ。

 

 やはり人もモンスターも買い物は楽しいってことらしい。

 

 ……ロゼが当たり前のように部屋にいることに関しては、もう突っ込まないぞ。

 

 どうせ止めても遊びに来るんだから。

 

「それで、なにを買いに行くの?」

 

「うん、スピカの食べ物を。そろそろ種類を変えようかと思ってね」

 

「きゅーん?」

 

「大丈夫、きっとスピカも気に入ると思うよ」

 

「! きゅーん♡」

 

 楽しみー!

 と彼女は宙を飛び回る。

 

 ――これまで俺は、基礎ステータスに影響する食べ物を中心に彼女へ与えてきた。

 

 体力、攻撃力、防御力など……。

 人でもモンスターでも重要な数値となる、まさに基礎となる部分。

 

 そこを補強してきたワケだ。

 

 けど、スピカは低級ダンジョンなら難なくクリアできる基礎ステータスにまで育ってくれたと思う。

 

 そろそろ”次のステップ”に入ってもいいだろう。

 

 ――俺たち三人は、学園の中でお店が立ち並ぶ市場(バザール)へとやって来る。

 

 そして青果屋さんへと足を運んだ。

 

「すいませーん」

 

「あら、いらっしゃい。なにをお求めかしら?」

 

「”ハートミント”や”ゴールドバジル”ありますか? ハーブ系を見せてほしいですけど」

 

「あ……あらあら」

 

「?」

 

「ごめんなさいねぇ。ハーブ系は全部売り切れちゃってるのよぉ」

 

「あれ……?」

 

 これは予想外。

 まさかハーブ系が売り切れとは。

 

「ハーブって今そんなに人気なんですか?」

 

「料理以外にも、薬師が調合に使うのよ。だから常に需要はあるんだけど、ここ最近は入荷自体が滞っちゃっててねぇ」

 

「……もしかして、他のお店でも似たような状況だったり?」

 

「だと思うわぁ」

 

 オウフ……。

 マジか。

 

 まさかこんな形で出鼻を挫かれるとは。

 まいったな、どうしたものか……。

 

「きゅーん……」

 

 楽しみにしてたのに……。

 としょんぼりするスピカ。

 

 ――イカン。

 イカンぞこれは。

 

 我が子の期待に応えられずして、なにが親か!

 

 見とれや!

 ワシがスピカの笑顔を取り戻しちゃるけんのう!

 

「えっと――それじゃあアレ(・・)をください」

 

「え? “イルカトマト”のこと?」

 

「はい。それと”カバパプリカ”と”マウスキャロット”、あと”ナイトオニオン”も」

 

「ちょ、ちょっとノエル! そんなにお野菜買ってどうするのよ!」

 

「予定変更だよ。目的の物が売ってないんじゃ仕方ない」

 

 ロゼにそう答えて、俺はチラッとスピカを見る。

 

「代わりに――ちょっとした料理をスピカにご馳走しようかと思ってね」

 

「! きゅん、きゅーん!」

 

 本当!? やったぁ!

 という感じで彼女はパタパタと飛び回る。

 

 よかった、喜んでもらえたみたいだな。

 

 ――この後、俺は他のお店にも足を運ぶ。

 

 そしてお肉屋さんで”コカトリスのモモ肉”を購入。

 さらに牛乳屋さんで”カウカウバター”も入手。

 

 後は部屋にある調味料でなんとかなるだろう。

 

 ようし――。

 久々に腕を振るってみようじゃないか。

 

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