モブなので恋愛よりドラゴン育成したいです ~どハマりしたゲームの世界に転生したので、赤ちゃん白竜を育ててみる。するとヒロインが「かわいい!」と近付いてきて……~   作:メソポ・たみあ

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第21話 ノエルキッチンPart2

 はいどうも。

 バチバチにハーブを購入したエリート☆調教師(テイマー)です。

 

 大活躍した友人とドラゴンに手料理を振舞おう。

 そう思った忙しい日に限って、何故か手から白ワインが離れてくれないなんてことあるじゃないですか。

 

 飲んで酔い潰れるワケにもいかない(そもそも学生)ので、こういう時は落ち着いて”ジェントルサーモン”の切り身を用意してください。

 

 まず丁寧に小骨と鱗を取り除き、適当に塩を振って小麦粉の海へぶち込みましょう。

 

 両面にしっかり粉をつけたらフライパンにオリーブオイルを敷き、少量の”ゴールドバジル”・”ランスルッコラ”などで香りを付けてあげます。

 

 サーモンは皮の方から焼いていき、皮をバチっと焼いたら”ノッポエリンギ”等の刻んだキノコを投入。

 

 サーモンの反対側も火を通していい感じになったら、白ワインでフランベしてエターナル・フォース・バーニング。

 アルコールを飛ばして皿に盛りつけてやりましょう。

 

 後は買っておいた各種ハーブを千切ってボウルで混ぜ合わせ、塩・胡椒・オリーブオイルでもみ込んであげます。

 

 こうしてメインと前菜がテーブルに揃えば、”ジェントルサーモンのハーブムニエル”と”特性ハーブサラダ”の完成です。

 

 大事な友人と白ワインを天秤にかけなきゃいけない、そんな時。

 

 ぐっと欲を抑えて友人を選んでこそ、真のエリート☆調教師(テイマー)なんじゃないですかね――。

 

 

「……ノエルさん、白ワインが自然と口に運ばれてますよ?」

 

「きゅーん……」

 

 言ってることとやってることが違う……。

 と不思議そうな顔をするスピカ。

 

「はっ――!? つい無意識に!」

 

 ちなみに、ダンプリの世界では一応未成年でも飲酒はできる。

 

 俺は基本飲まないけど。

 まったく、酒の誘惑は恐ろしい……。

 

「そ、それじゃ食べようか! 召し上がれ!」

 

 前にロゼに料理を振舞った時と同じく、ソリンとスピカを食堂へご招待。

 

 ソリンはフォークを手に取り、

 

「そ、それでは頂きます……」

 

 まずは前菜であるハーブサラダを一口。

 すると、

 

「――! これ、すっごく美味しいです!」

 

「サラダはサラダでも、ハーブだけのサラダは一味違うでしょ? 十分香りがあるから、塩とオリーブオイルがより引き立つんだ」

 

「きゅーん!」

 

 本当だ、美味しい!

 とスピカもシャクシャクと頬張る。

 

 フフフ、野菜もちゃんと食べてくれる子に育ってお父さん嬉しい……!

 

「それじゃ、メインディッシュもどうぞ」

 

 次にサーモンのムニエルをパクリと食べる彼女たち。

 瞬間、

 

「「んんっ――!」」

 

 とろけるような顔で歓喜した。

 どうやら絶品だったらしい。

 

「ハーブの香りと、カリカリに焼いたサーモンの皮、ホクホクの赤身……素晴らしいです!」

 

「きゅーん♡」

 

 ご満悦といったご様子。

 

 よかったよかった、口に合ったようだな。

 

 ピコン!

 

 

〔〔”各種ハーブ”を摂取〕〕

 

〔〔レベルUP!〕〕

 

〔〔属性レベル上昇〕〕

 

〔〔炎〕Lv:5〕

〔〔水〕Lv:2〕

〔〔風〕Lv:2〕

〔〔土〕Lv:2〕

〔〔光〕Lv:5〕

〔〔闇〕Lv:1〕

 

 

 ――スピカの頭上にアイコンが表示される。

 

 思った通りだ。

 彼女の”属性レベル”が満遍なく上昇した。

 

 基礎ステータスを上げたら、次はここだよな。

 

 属性レベルが低いと新しい技がいつまでも使えないし、属性技耐性も低いままになってしまう。

 

 逆を言えば、この属性レベルを上げ続ければスピカもいつか強力な技が使えるようになるのである。

 

 今はまだまだ低いけど――実に楽しみだ。

 

「……ノエルさん、本当にありがとうございます」

 

「え?」

 

 フォークを一旦皿に置いたソリンは、突然そんなことを言う。

 

「コボルトたちの一件を助けてくれただけでなく、こんなお料理までご馳走してくれるなんて……。ノエルさんは本当にお優しいです」

 

「い、いやぁ、あくまで利害の一致があったからだよ。それに俺より優しい人なんて、きっとその内転校してくるし――」

 

「……ふふ」

 

 クスリとほほ笑むソリン。

 彼女は口元に手を当て、

 

「不思議な方です、ノエルさんは。あなたと一緒にいると心が温かくなります」

 

「そ、そう?」

 

「スピカちゃんもそう思うよねー?」

 

「きゅーん♡」

 

「ほら♪」

 

 全面賛同してくれるスピカ。

 嬉しいっちゃ嬉しいけど、面と向かって言われると照れるなぁ……。

 

「……ノエルさん、一つ聞いてもいいですか?」

 

「え、なに?」

 

「その……ノエルさんには、す、好きな方とか、いらっしゃいます……?」

 

「そりゃスピカだな」

 

「きゅきゅーん♡」

 

 スピカは頬擦りしてくれる。

 

 ふふ……俺たちは相思相愛!

 素晴らしい!

 最高!

 

「そ、そうではなく、他の人というか、異性というか……!」

 

「ん~……? いない、かな?」

 

 だってモブに恋愛はムリなので。

 

 俺はスピカと過ごせればそれでいい。

 

 それに、どうせいつか辺境の領地を継ぐときにお嫁さんも娶るんだし、焦ってもいないというか……。

 

「そ、そうなんですね! よかった……!」

 

「? よかったって、なんで?」

 

「い、いえその……オホン!」

 

 ソリンは小さく咳き込むと、椅子に座ったまま姿勢を正す。

 

「――ノエルさん。これからも、私のよき友人でいてくれますか? 私は、お傍にいてもいいですか?」

 

「そりゃ勿論。俺たちはとっくに友達だろ?」

 

「――! ありがとうございます! これからも……どうか仲良くしてくださいね!」

 

 ピコン!

 

 

〔〔ソリン√のイベントを達成〕〕

 

〔〔ソリンとの親密度が20上昇〕〕

 

〔〔ソリンの愛情ランクが”1”になりました〕〕

 

 

 ――あれ?

 

==========

 

第2章はここまでとなります!

次話からは第3章がスタートします。

 





次話は明日の8:45に予約済みです。

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