放課後帰ろうとした私は下駄箱の前で困惑していた。何時もの様に靴を出そうと開けたら真っ白な封筒が靴に乗っていて
「…手紙?」
手紙…別に手紙事態は珍しい物ではないけどなんで私の下駄箱に手紙が入ってるんだろ?
「…えーっと…明日の放課後、音楽室で待ってます…?」
丁寧な字で書かれている内容を読む…確かこんな感じの手紙って名前があった様な?
「紗夜ちゃんに聞いてみよっと」
手紙をカバンに仕舞ってスマートフォンを取り出す。何て送ろう?
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「むむ…」
「紗夜…さん…?」
放課後、風紀委員の仕事を終えた紗夜さんと合流しCiRCLEに向かう途中…紗夜さんがスマートフォンを眺め乍ら難しい?少し怒ってる?顔をしている
「あ、すみません。白金さん…」
「いえ…何か…ありましたか…?」
「…姉さんにラブレターが届いたようです」
「そうなん…え…?」
ラブレター…?告白をする時に送られる…アレ?
「…?…でも、夕凪さんは月ノ森だから…ぁ…」
「…その事は置いて置きましょう」
少し頬を染めて顔を逸らす紗夜さん…愛は壁を超える。薄い本でもそう書かれてた…でも、夕凪さんに…彼女?が出来たらどんな人だろう…?…そっと、無意識に自分の頭に触れる…複雑かも
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「ねぇーねぇー…リサちー…」
「ん-?…どうしたの!?」
珍しく、本当に珍しく大人しいヒナを見れば今にも泣きそうなヒナが居た。なんで!?
「ん-…お姉ーちゃんに彼女が出来るかもしれない」
「へぇ~…えぇ…??」
「…確認はしたの?」
「びっくりしたっ!?……最近、友希那って神出鬼没がだよね」
「そうかしら…?」
気が付けば現れる親友に最近は心臓が痛い…って、そうじゃなくて!
「夕凪に彼女ってまたいきなり…あ、いや…そっか。そう言う事かぁ…」
「…?」
「ヒナ…夕凪にラブレターでも届いたの?」
「うん…どうしよー…」
そっかー。夕凪にラブレターかー…女子高だしそう言う事もあるとは思っていたけど…実際に近しい人が受け取ると意外と…なんだろう、モヤってするかも…
「そう…でも、返事は夕凪が決める事よ。私達が何か言う事じゃないわ」
「友希那がいつになく正論だ!?」
「…?私は何時も正論よ?」
「いつも練習前に野良ネコに会いに行ってるのに」
「それは関係…いえ、何の事かしら」
「…ぷっ…」
「…リサの激しいソロパートを組み込もうかしら」
「ちょ、それは反則!?」
友希那にラブレターとか来たら送った相手を探し出したい気持ちには確かになるかも
「そうだけどさー…ん-…もやもや~」
「おや、皆集まってどうかしたのかい?」
落ち込んでるヒナをどうしようと考えて居ると経験豊富そうな人が現れた
「あ、丁度良い所に!」
「薫くーん!ラブレターって貰った事ある?」
「ラブレター?ふむ、この中の誰かがもらったのかい?」
そう言って教室に入って来た瀬田薫はリサ、日菜、友希那の順番に顔を見つめる
「あ、いや。アタシ達じゃないんだけどさ…ヒナのお姉さんがね」
「別の学校に通っている日菜の姉が居るのよ。その姉からラブレターが届いたと言うメッセージが来て日菜がこうなってるの」
「ぅー…だって、なんかもやもや~ってするんだもーん。後、気になる」
「『嫉妬も愛の内』か…それならどんな人物から送られたのか心当たりが無いか聞いてみると良い、その様子だと仲は良好なのだろう?だが、決断を下すのは当人達だ、それを忘れてはいけないよ?」
『それにしても恋、あぁ…儚い…!』と言って立ち去って行く薫を見送る。凄い意外と綺麗にまとめた様な気がする…
「…お姉ーちゃんに聞いて来る!」
そう言って鞄を引っ掴むと教室から飛び出して行くヒナを友希那と二人で見送る
「…練習に行きましょ」
「うん、だね。…紗夜は大丈夫だと思う?」
「どうかしらね…願うしかないわ」
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「あちゃー…これはダメっぽいよ。友希那…」
「…お腹がすいたわ」
CiRCLEに着くとカフェのテーブルにポテトをもぐもぐとハイペースで食べながら楽譜を一心不乱に読んでいる紗夜が居た。絶対、普通じゃないしなんならあこと燐子が涙目でこっちを見て助けを求めてる
「さ、紗夜ー…大丈夫?」
「えぇ、大丈夫ですよ。何時も通りポテトは美味しい。ぽてぽて」
「駄目ね。ここまで壊れた紗夜は初めて見るわ」
遠い目をする友希那が今の紗夜がどんだけやばいのか物語ってる、とてもじゃないけど練習どころじゃない、と言うより色々とやばい。紗夜の目が濁ってるし虚ろだし、まりなさんが半泣きだし
「どーしよ。これ…」
「取り合えず今日はセッションは止めて。自主練習にしましょう、紗夜は…多分大丈夫よ」
「あこちゃん…誰に電話してるの…?」
「ナギ姉に紗夜さんが壊れたって…!」
そう言って連絡を取ろうとするあこから燐子がそっとスマートフォンを取り上げる
「りんりん!?」
「あこちゃん…多分ね、此処に夕凪さん呼んだらもっと大変な事になると思うの…」
ナイス、りんりん!この話は家でして貰った方が良い…!絶対!…紗夜とヒナってシスコンだったんだなぁ…いや、シスコンだわ…夕凪もシスコンだよ。相思相愛だね、やった。夕凪を貰う時大変そう…って、何でもないよ
「ふぅ…よし!練習!練習!張り切って行こー☆」
「おー!」
「はい…!」
「えぇ…」
「ぽて」
「「「「…」」」」
やっぱり、夕凪召喚した方がよくない?
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「姉さん!」
「お姉ーちゃん!」
「あわわ!?」
喫茶店のバイトから帰って来ると同時にシャワーを浴びる間もなく紗夜ちゃんと日菜ちゃんに捕まりソファに座らされる。ふ、二人共近いよー…?
「本当にラブレターを貰ったのですか?」
「らぶれたー?…あ、でも、待ってるって書いてあるだけだよ?」
「ぶー!それをラブレターって言うんだよ!お姉ーちゃん!」
「そうなの?」
「…取り合えず、見せて貰っても良いですか?」
「うん…はいこれ」
不機嫌な二人に手紙を出すとそれを二人で唸り乍ら穴が開く勢いで何度も読んで
「…丁寧な字ですね。それ以外に情報がありません」
「指紋とか取ってストーカー被害で届けようよ」
「日菜、それは姉さんに迷惑が掛かるでしょ」
「…ちぇ」
物騒な事が聞こえたけど大丈夫…だよね?
「えっと…告白されても断るよー?」
「え?」
「ん?」
「…?だって、知らない人とお付き合いは出来ないし…友希那ちゃんやリサちゃんなら話は変わる、かもしれないけど」
そう言うと二人が黙り、お互いに目線を合わせた後にぐったりとソファに崩れる
「確かに…姉さんが受け取る事前提に話していました」
「そうだよねー…いきなり呼び出されて。付き合わないよねー…」
「…ですが、今井さんと湊さんなら可能性があるのは頂けません。何故、そこに私と日菜が入って居ないのですか?」
「え?えーっと…家族だから…?それに、お友達の人ならだれも可能性はある…?かも」
「…日菜」
「はーい♪」
あれ?私、今すっごく恥ずかしい自爆を繰り返してる?あれれ??色々と思い返して少しずつ顔が熱くなって行くのを自覚して居ると紗夜ちゃんと日菜ちゃんが私を挟む様にソファに座ると
「姉さん、大好きです」
「お姉ーちゃん、大好き」
耳元で吐息が感じる程の距離で囁かれる声、そして理解すると同時に私は顔を真っ赤にし乍ら脱兎の如く浴室に駆け込んだ。だって!だって!こう言う話をしてる時にそう言う事するのはダメだってば!…変に意識しちゃうもん…
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
次の日、少し緊張し乍ら放課後の音楽室に入る。まだ、手紙をくれた人は居なくてそわそわし乍ら待って居ると
「呼び出してすみません。夕凪先輩」
「あれ?瑠唯ちゃん?」
現れたの瑠唯ちゃんで手には何時も通りヴァイオリンケースが握られている
「手紙をくれたのは…瑠唯ちゃん?」
「そうです。夕凪先輩の連絡先は知らないので手紙に…あ、名前を書くの忘れてましたね」
「あ、あはは…そっか。ふぅ…音楽室と言う事は…」
「はい、演奏。お願い出来ますか?」
「勿論♪」
嬉しそうに頬を緩める瑠唯ちゃんに頷いてグランドピアノの天板を開けては瑠唯ちゃんのリクエスト曲や私や瑠唯ちゃんの曲を学園が閉まるまで二人で演奏を続けた…再発防止の為に瑠唯ちゃんと連絡先を交換したよ
リサ=苦労人(割と気にしてた)
友希那=にゃーんちゃんめちゃ撫でた
あこ=紗夜さんがぁ!?
燐子=ちょっとだけ複雑な気分
紗夜=壊れた場合は夕凪まで
日菜=ハイスペック
薫=初登場
瑠唯=今回の勝者
夕凪=ドキってした
リクエスト通りに出来たか不安ですが書いてみました
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活動報告 リクエスト箱
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