ライブ迄の期間はあっという間に過ぎて行った。衣装作成とバイトに加えて最近だとガールズバンドブームと言うのもありCiRCLEが大盛況、余りの忙しさで午後に入れてる喫茶店のバイトでは喫茶店で休ませて貰うこともしばしば…更にRoselia、Afterglow、ましろちゃん達のお手伝いに千聖ちゃんのお願いでPastel*Palettesのコーチも加わる為、更に忙しくなる事が決まっている。それに私個人の勉強もある、充実してて楽しいけど皆からはまた熱が出るんじゃ?と言われてるこの頃…そして、今日はライブ当日で午前中だけ喫茶店のバイト…だったんだけどお客さんが途切れなくて現在は17時を回ろうとしていた
「時間は大丈夫か?」
「はい、始まるまでまだ2時間はあるので…」
「…ギリギリに行くもんじゃないだろ?結成して初めてのライブなんだ、控室にでも寄って行ってやんな」
そう言って有無も言わさずに喫茶店から出されてしまい、今はCiRCLEに向かってます。ライブが終ったら皆を連れて来てくれって言われたけど…どうしたんだろう?
CiRCLEに着くと入口前で行列が出来てしまってる。ブームに加えて秘かに人気だった友希那ちゃん影響もあるのかも…?取り合えずCiRCLEに入ったらまりなさんに会いに行こう
「あっ!夕凪ちゃん!こっちこっち!」
「は、はい?」
そう考えていると裏口から出て来たまりなさんに呼ばれ小走りで裏に行くと
「そっちからだと時間が掛かっちゃうからこっちから入って、控室3番に皆集まってるからさ。リハーサルは終わってて後は開始時間10分前にお客さんを入れるだけなんだけど…出来たら手伝って欲しいな…本当にごめん!」
「そのぐらい大丈夫ですよー♪」
「ありがとう…!それじゃ、早めに行ってあげて?大分緊張してるみたいだからさ」
まりなさんにそう言われて再び控室前小走り、控室3番のドアの前に立ち静かにノックすると紗夜ちゃんの返事が聞こえたのでドアを開けて覗き込み
「やっほー♪」
「姉さん!?」
「ナギ姉だ!」
私を見て紗夜ちゃんのあこちゃんが驚きリサちゃんも嬉しそうに笑っていた
「緊張してるって聞いて様子を見に来たの」
「そうなんですね。…確かに緊張気味ですね」
部屋に入ると燐子ちゃんは深呼吸を繰り返しており、あこちゃんはしきりにドラムスティックを回している。友希那ちゃんは目を閉じたままで私が着た事にも気が付いてないみたい…そっとしておこうかな?
「確かに緊張気味だけど。やる気は十分だよ、アタシ達!」
「バーン!ってドーン!って感じの演奏見えちゃうから!しっかり見てねナギ姉!」
「…怖いけど…頑張ります…!」
「湊さんは気にしないで上げて下さい。猫の種類をずっと呟いているので緊張をほぐしてるのかと…」
紗夜ちゃんがそう言い言いながら友希那ちゃんを見るので釣られてもう一度良く見ると確かに呟きが聞こえる…しりとり…してるのかな?
「…にゃーん」
「っ!にゃーんちゃん!?…夕凪?」
そっとしておこうと思ったけどつい…耳元で鳴き真似をすると即座に反応し私を見ると同時に両手が私の頬を掴み撫で回し始める
「あぅー…私は猫じゃないんだけど…?」
「ふふ…落ち着くわ…」
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
結局、ライブ開始30分前まで友希那ちゃんに拘束されてしまい大慌てで業務に取り掛かる為に受付に戻ると
「あ、お姉ーちゃん♪」
「日菜ちゃん?」
わーい!と行列から私に手を振る日菜ちゃんに振り返す、日菜ちゃんも見に来たみたい。他にもAfterglowの皆やましろちゃん達も来ていた。何時の間にかましろちゃんが透子ちゃんやつくしちゃんとも仲良くなってて私は嬉しい♪そうそう、星型?猫耳にも見える髪型の女の子達が最後に入っていたけど…間に合ったのかな?
「よし…捌き切れた…夕凪ちゃんも入っていいよ!」
「ありがとうございますっ」
そう言われて私もチケットを切り、ライブ会場に入る。既で1番目のバンドが演奏準備に取り掛かっており私も慌てて入るけどまだ動いている人達に流れそうになってしまう。もがいても抜け出せそうに無いのでそのまま流されると思って居たら手が掴まれた
「よっと、大丈夫ですか?」
「ありがと…巴ちゃん…」
私を引っ張ってくれたのは巴ちゃんだった、心配そうに見つめられて苦笑いをしてはふん…と息を吐く。そのまま手を握られてAfterglowの皆と合流した
「あ、夕凪さん!…えっと、大丈夫ですか?」
「ちょっとだけ危なかったよー…巴ちゃんに感謝…」
つぐちゃんに髪型を直され乍らしょんぼりしていると1番目のバンドの演奏が始まった
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
1番目2番目のバンドが演奏を終えて友希那ちゃん…Roseliaの番になった。皆が舞台に立ち友希那ちゃんにだけスポットライトが当たる
「先ずは聞いて下さい。『キミの記憶』」
演奏が始まると同時に会場の空気が一変する、スポットライトは消えて舞台全体に明かりが当たった
演奏が終わると友希那ちゃんが一歩前に出る。最初の『キミの記憶』の時点で私が涙ぐんでたのは秘密だよ?
「一曲目を聞いて頂きありがとうございます。メンバーを紹介するわ!ギター担当、氷川紗夜!」
友希那ちゃんの掛け声に紗夜ちゃんが一歩前に出てはお辞儀をする。紗夜ちゃんと目が合うと頬を緩めてくれた軽く手を振った先には日菜ちゃんが居たみたい
「続いて、ベース担当!今井リサ!」
「やっほー☆」
にこりと笑いながら手を振るリサちゃんも私を見つけるとウィンクをして
「キーボード担当!白金燐子!」
「よ、よろしくお願いします…」
おろおろし乍らもしっかりと声を出した燐子ちゃんに手を振ると嬉しそうに笑った
「ドラム担当!宇田川あこ!」
「ドーン!あこの音をババーン!っと沢山聞かせてあげるー!」
両手を挙げて喜ぶあこちゃんに笑っていると私の方にぶんぶん!と手を振って来るので私も振り返しながら隣を見れば巴ちゃんも手を振り返してた
「そして、ボーカルの湊友希那よ。私達5人のバンド名はRoselia!今日は最後まで聞いて行って頂戴!」
友希那ちゃんの声が終ると同時に『sister's noise』の伴奏が始まる。友希那ちゃんの歌声と紗夜ちゃんのコーラス、サビはリサちゃんとのハーモニー…ふふ、聴く側に立つのは初めてだね
「最後の曲よ。『BLACK SHOUT』」
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「お姉ーちゃん!整理終ったよー!」
「ありがとー、日菜ちゃん…折角のお休みなのに…」
「ふふん♪るんっ♪ってする事だから大丈夫!」
ライブ後の後処理の作業をしていると、日菜ちゃんが手伝ってくれた。まりなさんも泣き乍ら感謝しており臨時の私とお手伝いの日菜ちゃんのバイト代が何時もより多く出してくれるみたい?お客さんの誘導を終えて一息吐いているとRoseliaのみんなが受付に来てくれた
「あ、おねーちゃん達だ」
「お疲れ様ー♪すっごく良いライブだったよ!」
「あれ、日菜もバイト始めたのー?」
「ううーん、今日はお姉ーちゃんのお手伝いだよー」
リサちゃんにそう言って背中に覆い被さって来る日菜ちゃんに苦笑い
「夕凪、日菜…これから打ち上げに行くのだけど一緒にどうかしら?」
「近くのファミレスでーって思ってさ。ポテトもあるし」
「何故そこでポテトを強調するのですか?」
「打ち上げってあこ、初めてかも…?」
「わ、私も…です」
そんなやり取りを聞いてくすくすと笑うと頬を染めた紗夜ちゃんに睨まれた
「それならマスターの喫茶店に行こっか、ライブが終ったら来て欲しいって言ってたから」
「そう?確かに落ち着く方が良いわね…今日の反省会もしたい所だし」
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
カランッカランッ
「お、来たか。初ライブはどうだった?」
『CLAUSE』の看板が掛かっている喫茶店の扉を開けて中に入ると何時もの席でマスターが寛いでいた。違う所があるとすればテーブルにオードブルやお寿司等パーティー会場の様な食べ物と飲み物が置かれていた
「十分満足出来るモノだったわ。だけど、これ以上を目指すつもりです」
「ふっ、そうかい。まぁ、何だ…今は楽しんでってくれ。俺からの祝いだ」
「ありがとうございます!ほら、友希那!立ってないで前に行く行く!」
『あ、ちょっとリサ!?』と言い乍ら押されて行く友希那ちゃんとそれに付いて行く皆、私も席に着こうとすると
「夕凪ちゃん。これを渡して置く」
「…?鍵…ですか?」
「ライブ活動を本格的にするなら家以外に考える場所が必要になって来るだろ?俺がいりゃあ何時でも来てくれて構わねぇが定休日の時は夕凪ちゃんが連れて来るなら入っても良い。戸締りだけ気を付けてくれ」
「マスター…ありがとうございます…!」
『ま、余計なお節介かも知れねぇがな』と言って後頭部を掻き乍らシャンメリーの蓋と格闘してるあこちゃんの助けに向かうマスター。ポテト大食いが紗夜ちゃんと日菜ちゃんで始まり結果は紗夜ちゃんの勝利…!私に食べ物を運んで来る燐子ちゃんとNFOとコスプレ衣装の話しをあこちゃんとして魔王っぽい衣装を燐子ちゃんと作る約束をして、リサちゃんに捕まると何故か膝の上に座らされたり…友希那ちゃんは私に「あーん」をしたがり。とても楽しい打ち上げだったよ…♪
友希那=今回は満足次はその上へ
リサ=初めてのハーモニー
紗夜=ソロパートで若干暴れた
燐子=確かな自信を得た
あこ=ばばーん!どどーん!降っ臨!!☆
夕凪=割と涙腺崩壊気味
マスター=青春応援組
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