氷川さん所のゆるふわなお姉ちゃん   作:雪月-dox-

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※リクエスト回


氷川姉妹は甘えられたい

「私から一つ提案があります。ちなみにこの提案は最近の姉さんが頑張り過ぎている様に見えるからです」

 

「どうしたの…急に?」

 

 

ある日の朝、朝食を食べ終わり食器を洗おうと立ち上がった所で日菜ちゃんに肩を抑えられ席に着かされてはそのままむふー♪と息を吐き乍ら私の隣で見つめて来た、困惑している間に私の前の席に座る紗夜ちゃんは真剣な表情でそう切り出した

 

 

「私も日菜も普段から姉さんに…その、あ、甘えているので…姉さんが私達に甘える日があっても良いじゃないかと…」

 

「要は、あたし達もお姉ーちゃんに甘えられたい!ってことだよー♪」

 

 

恥ずかしそうに頬を染める紗夜ちゃんの後を継ぐ様に日菜ちゃんが説明をしてくれた、つまり…二人に甘えてっと言う事らしい

 

 

「ん-…でも、えっと…」

 

 

そう言えばリサちゃん以外に甘える様な事した事ないし…でも、あれは甘えるに入るのかな?半分無理矢理膝枕で寝かされた様な…あれ?私…甘え方が分からないかも?…そう考えると何と無く冷や汗を垂らして

 

 

「姉さん…?」

 

「な、何でもないよ!それに私は無理して無いし…大丈夫だよ?」

 

「…お姉ーちゃん。既に3バンドのコーチにバイトの掛け持ち、それに最近だと色々と参考書とか買って勉強もしてるでしょ?家事もしてくれてるし…そこにあたし達が今までの様に甘えちゃうと大変だなって…」

 

「ですので、先ずは家事の方を私達もする事にします。其処は追々考えますので先ずは今日はゆっくりして下さい」

 

 

『と言う訳で私は洗い物を片付けて来ますね?』そう言って席を立つ紗夜ちゃんを見送って取り合えず…ソファに座る事にした。ん-…何しよう?

 

 

「あたしはパスパレの打ち合わせがあるから行って来る!あ、買い物もして来るからねー♪」

 

 

何をしようか考えていると日菜ちゃんがそう言ってドタドタと音を立て出て行った。スーパーに行かなくても良くなっちゃた…甘える…ん-。リサちゃんに相談してみよっとそう考えては早速スマートフォンを操作してリサちゃんにメッセージを送る

 

 

『おはよー♪』

 

『おはよー☆どうしたの?』

 

『えっと…少し相談なんだけど』

 

『え?何かあったの!?』

 

『ううん、そこまで大変な事じゃないんだけど…甘えるって…どうすればいいのかなって?』

 

 

紗夜ちゃんに言われた事を説明した後にそう送ると文字の入力中の表示が出たままになった。沢山打ってるのかな?

 

 

『ん-…なるほど。例えば普段の紗夜やヒナがして来る事をしてみるとか、後は一人で済まして居る事を手伝って貰うとか?』

 

『紗夜ちゃんと日菜ちゃんがして来る事?』

 

『うん、あ…そうだ!二人に抱き着いたり膝枕をお願いしてみたらどうかな♪』

 

『ぅ…それはちょっと恥ずかしい…かも』

 

『そう言わずにやってみなよ♪』

 

 

それを最後にリサちゃんからのメッセージは止まったので私もアプリを閉じた。膝枕…紗夜ちゃんや日菜ちゃんが普段からして来る事…ベッドに潜り込む…とか?

 

 

「どうしました…?」

 

「ん-ん…えい…!」

 

 

隣に座った紗夜ちゃんに意を決してむぎゅりと抱き着いてみた。…あれ?強めに抱き着いてみると反応が無くて上を見ると…紗夜ちゃんが色々と凄い顔になってた。普段は絶対に見せないと言うか…うん!キャラ崩壊!

 

 

「お姉ちゃん…可愛い…」

 

「んっ…えへへ…♪」

 

 

そう小さく呟くと私の頭を胸で抱えて来る、ゆっくりと優しい手つきで頭や背中を何度も往復する様に撫でて来る手は新鮮でゾクゾクっと震えちゃう

 

 

「擽ったいですか…?」

 

「少しだけ慣れないかも…?…甘えられてるのかな?」

 

「でしたら、慣れるまで続けますね。そうですね…もう少しだけ力を抜いても良いかもしれません」

 

 

紗夜ちゃんの言う通りに身体から力を出来る限り抜いて更に体重を預けてみる。私の胸が形を変えて密着してるのが少しだけ恥ずかしいけど…あ、今更だった

 

 

「んっ…お姉ちゃん。軽過ぎませんか?」

 

「そう…かな?」

 

 

上目遣いで見つめると紗夜ちゃんの頬が赤く染まって行くのが分かる。不思議に思っていると見つめたまま撫で回されて

 

 

「ごめんなさい。お姉ちゃん…その、上目遣いは危険です」

 

「…??」

 

 

そう言われたので再び視線を下に向けると紗夜ちゃんが吐息を漏らしてた

 

 

「えっと…こう?」

 

「お、お姉ちゃん!?」

 

 

暫く撫でられてるとよく紗夜ちゃんがやるみたいに顔を胸に擦り付けてみる、すると紗夜ちゃんが驚いた様に声を上げる

 

 

「ご、ごめんね…!?」

 

「ふぅ…いえ、大丈夫です。…用事が無いのでしたらもう一度寝ますか?」

 

「ん-…うん…♪」

 

 

頷くと紗夜ちゃんに抱き締められたままソファに横になる。撫でられるのって気持ち良いんだね

 

 

♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪

 

 

「おねーちゃん。お姉ーちゃん寝ちゃった…?」

 

 

すぅ…すぅ…と姉さんの小さい寝息を聞き乍らうとうとしているとレジ袋を持った日菜がドアを開けて音を立てずに入って来る。時計に視線を向けるともうすぐお昼だった

 

 

「えぇ…やっぱり疲れてますね」

 

「昨日もずっと起きてたみたいだからねー」

 

 

日菜からの情報を整理すると、パスパレの初ライブ以降毎日深夜まで明かりが点いている事が多いそうで、最初はNFOをやって居るのなら注意も必要かと考えましたが…日菜が突撃した所、机の上にあったのは複数の参考書とノート…後は書き掛けの楽譜でディスプレイに表示されていたのは経済学等の解説サイトだったとか。私も気になって白金さんや宇田川さんに聞いてみたがNFOにログインしてから1時間程ログアウトして行く、との事でした

 

 

「お姉ーちゃん。お店でも開くのかな?」

 

「分からないわね…何かの経営をしたいのは確かだと思うけど…」

 

 

日菜と二人で首を傾げ最近の姉さんのハードな生活が心配になってしまう。それに何だか焦ってる?…しがみつく様に抱き着いたまま寝ている姉さんを眺めては優しく額に掛かる前髪を指先で退かす

 

 

「…あ、おねーちゃん。ずるい」

 

「仕方が無いでしょう?」

 

 

姉さんを観察していると頬を膨らまさせた日菜が隣から身を乗り出して来るので片腕で日菜も抱き寄せると

 

 

「るるんっ♪って来た!えーい♪」

 

「あ、こら!日菜!?」

 

 

抱き寄せた日菜は姉さんと私に覆い被さる様に抱き着いて来る。私と日菜の間に挟まれる姉さんから『むぎゅ…』と声が漏れたけど直ぐに寝息を立て始めた

 

 

「危ないでしょ…!」

 

「えへへ~♪だってー、こうすればあたしもお姉ーちゃん達に抱き着けるし♪」

 

 

確かにそうだけど、危ない事には変わりは無いので睨み付けると『ひぇ』って小さく言い乍ら目線を逸らされた

 

 

「お昼までこうしてていいかなー?」

 

「はぁ…全く。時間になったら私が作るから姉さんをお願いね?」

 

「はーい♪」

 

 

その後しばらく日菜と二人で姉さんの寝顔を眺めつつ起こさない様に注意しながら撫でたりした

 

 

♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪

 

 

良い匂いがして目を開けると真っ白が視界を埋め尽くしていた。もぞもぞ…と動こうとしてあまり動けないので寝惚けたまま視線を上に動かせば頬をゆるゆるにしてる日菜ちゃんが私を撫でながら見落としてた

 

 

「お姉ーちゃん。おはよー♪」

 

「日菜ちゃん…おはよー…?」

 

 

あれ?寝る前は紗夜ちゃんに抱き着いてたはずなのに…ぼーっとし乍ら再び日菜ちゃんの胸に顔を埋める。心臓の鼓動と撫でる手つきが心地好くてうとうとしちゃう

 

 

「姉さん、お昼ですよ?」

 

「…?!そ、そんなに寝てた…?」

 

 

紗夜ちゃんの声を聞いて慌てて起きようとすると日菜ちゃんが離してくれた

 

 

「はい。ぐっすり寝てましたよ?」

 

「ずっと、おねーちゃんと二人で見てたー♪」

 

「ぅぅ…取り敢えず、顔を洗って来るね?」

 

 

どうやら二人にずっと寝顔を見られていたみたい…そう言えば打ち合わせはもう終わったのかな?

 

 

「…あれ?この痕なんだろう?」

 

 

洗面台の前に立って鏡を見れば首元が薄っすらと赤くなっていた。鏡に近付いて確認すれば虫に刺された訳じゃないみたい?ん-?

 

 

その後皆で紗夜ちゃんが作ったお昼を食べて今は日菜ちゃん達が出演してる番組を見てる。のだけど紗夜ちゃんが頭を抱えた…実は私と紗夜ちゃんの事を良くラジオや番組で話している事が判明。個人情報を話してる訳じゃなくて思い出エピソードを話してるみたいで厳しいけど優しいお姉さんの紗夜ちゃんと一緒に居るだけでるんっ♪ってしてとにかく優しい一番上のお姉さんが私…っと言う事になってるみたい

 

 

「…間違ってはいないのだけど…」

 

「ふふ、人気が出て良かったねー♪」

 

「お姉ーちゃん達の話しはすっごく人気なんだよー」

 

 

きらきらわくわくとした表情で喜ぶ日菜ちゃんに私は頬を緩ませ、紗夜ちゃんは苦笑いしていた

 

 

♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪

 

 

「ん-…ちょっと新鮮?」

 

「そう…ですね。私も新鮮です」

 

「おねーちゃん。良い香りー♪」

 

 

その日の夜、私のベッドに紗夜ちゃんを真ん中にして日菜ちゃんと二人で紗夜ちゃんに抱き着いて寝る事に。今日ぐらいはしっかり休んでも良いかな?と考えて早めの就寝。抱き着いている紗夜ちゃんを見ていると悪戯心が…そっと身体を上の方にずらし紗夜ちゃんの耳元で

 

 

「…ぎゅー…♪」

 

「はうっ…!?…姉さん。耳元で囁き乍ら力を強めるのはダメですっ!後と息を吹きかけないで下さい!?」

 

「あたしもやるー♪ぎゅー…♪」

 

「ひ、日菜まで…!?もぅ…」

 

 

こんな風に真っ赤になる紗夜ちゃんの反応を楽しみ乍ら絡み付いてみると優しく撫でられたので擦り付いていると不意に紗夜ちゃんが口を開いた

 

 

「…新鮮ですけど。悪くないですね」

 

「妹が増えたみたーい?」

 

「ふふ、紗夜ちゃんがお姉ちゃん?」

 

「…私がですか?…そうですね」

 

 

そこで言葉を切っては私を見て恥ずかしそうに目を閉じる紗夜ちゃん

 

 

「やっぱり、姉さんの妹で居たいです。…姉さんを支えたいですから」

 

「何かあったら何時だって呼んでね!お姉ーちゃん!」

 

「ふふ…ありがと。紗夜ちゃん、日菜ちゃん…」

 

 

緩んじゃう頬を隠す様に紗夜ちゃんに顔を埋めると私が寝付くまで撫で続けてくれた




紗夜=上目遣い被害者
日菜=会議を速攻で終わらせた
夕凪=起きたら赤い痕が増えてた


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