夢を見た。その夢の中の私は悲しい気持ちでいっぱいで、何でそんな気持ちなのかは分からないけど…ひどく落ち込んでいる事が伝わって来る。焦っている気持ちもあるし…なんでなんだろう?するとスマートフォンの画面がメッセージが届いた事を知らせて来る夢の中の私は震える手でそれを取る…画面に表示されたメッセージはRoseliaの解散を宣言する友希那ちゃんだった
「…っ」
がばり!と跳ね起きると夏の蒸し暑さが身体を包む…額を伝う汗を手で拭った所でクーラーの設定で電源が切れる様にしていたと思い出した。クーラーを点けて再び寝る気にもなれず恐る恐るスマートフォンを持ち上げメッセージアプリを開く。其処には…変哲もない日常会話が書かれていた。強いて言うならあこちゃんのカッコイイ語録が書かれていたぐらい?
「…取り敢えず何か飲もうかな」
思わず苦笑いし乍ら部屋を出るとまだ薄暗い家を歩き冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した、少し早いけどお弁当も作っちゃおう
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「夕凪先輩。一緒にお昼食べませんかー?」
「いいよー♪中庭…は暑いから食堂にする?」
「アタシ、良い場所知ってますよ!」
午前の授業が終わってお弁当を出そうとすると七深ちゃんが教室に入って来た、七深ちゃんの後ろには透子ちゃんとつくしちゃん、出入り口には瑠唯ちゃんも立っていた
「ホントー?とーこちゃん教えてー?」
「ほら、屋上の植物園?温室テントの外に冷房完備のスペースがあるんだけど誰も使ってないんだよね」
「え!?そうなの…?…そもそも屋上に行ける事を今知ったんだけど、私」
透子ちゃんの説明に七深ちゃんは『屋上でお昼…!何だか憧れるよね~♪』とうっきうき、つくしちゃんは高い場所があまり得意じゃないのかな?少しだけ難しい顔をしてる
「ほらほら、時間が無くなっちゃうから早く行こ♪ルイも待ってるしさ」
透子ちゃんに案内されて屋上に行くと強い日差しが照り付けていた。確かに植物園のテントとは別に部屋があり中に入ると休憩スペースになって居たけど、私達以外の人影は見えないけど立ち入り禁止の張り紙とかも無いから多分大丈夫なはず…
「誰も居ませんね?生徒が使っても大丈夫な場所なんですか?」
「大丈夫大丈夫♪汚さなきゃバレないしっ!…多分」
「…え?確認を取ってないんですか!?」
「凄ーい…夕凪先輩こっち座りましょー?」
「う、うん?良いのかな…」
透子ちゃんに質問をし乍らも七深ちゃんに引っ張られる私に付いて来る瑠唯ちゃん。頭を抱えていたけど振り切れて投げやり気味のつくしちゃんにはちょっと申し訳ない…お昼ご飯は二つのお弁当箱、ご飯だけの物とおかずだけが入ってる物で卵焼きとひじき、後は昨日の残りの挽き肉をそぼろにしてる…流石に慣れて来てはいるけどやっぱり…つくしちゃん達のは次元が違うだ。でも、皆私のお弁当を食べたがるから味は負けていないはず…!
「透子ちゃん、あーん」
「はむっ…夕凪先輩の卵焼き美味しいです」
「あ、夕凪先輩に報告があるんです!」
「報告?」
透子ちゃんに卵焼きを食べさせているとつくしちゃんが嬉しそうに立ち上がって
「私達、ましろちゃんとバンドを組む事にしたんですよ!」
「あたしがギターでふーすけがドラム、ななみがベース…ルイがバイオリンを弾く事になったんですよー!」
「倉田さんもある程度楽器を弾けるみたいですが私達の中だと歌を歌える人が居ないので…ボーカルと何か、もしくはボーカルに専念してもらう予定です」
「それでー…夕凪先輩にお願いがありましてー…時間に余裕がある時に私達のコーチをお願いしたいんです」
「ふふ、勿論大丈夫だよー♪ましろちゃんに音楽を教えたの私だしね♪」
私が熱を出したあの日から一緒に居る事が多かったしもしかしたらって思っていたけど高校に来る前にバンドが組めたみたい、ましろちゃんはどんな歌を歌うんだろう?
「ありがとうございます。夕凪先輩も何かありました私達に遠慮無く仰って下さい、出来る限り力になりますから」
「うん、ありがと。瑠唯ちゃん♪」
「…はふ」
「…??」
瑠唯ちゃんを見つめながらお礼を言うと吐息を漏らし少しだけ目線を逸らされた。…照れてる時の紗夜ちゃんに似てるけど何かしたかな?そうしていると私のスマートフォンが振動したのでポケットから取り出して画面を見ると『湊友希那』と表示されていた。今日の夢の事があるからか変な胸騒ぎがする…皆に断りを入れて部屋の隅に移動し電話に出ると
『お昼休みにごめんなさい。少し…相談したい事があって』
『大丈夫だよー♪どうしたの?』
『…スカウトされたわ』
『っ…!』
『音楽関係の事務所の人らしくてメンバーを用意したからフェスのメインステージに立たないか?って…勿論、断ったわ』
『ほ…よかったー…』
『…?何で涙声なの?何処か痛めたんじゃないでしょうね!?』
『あ、そんな事ないよー♪ちょっと、慌てたから咽ちゃって…あはは…』
電話の向こう側で友希那ちゃん以外の気配が複数動いてるのを感じて慌てて誤解を解く、日菜ちゃんの声が聞こえた様な…
『全く…私はRoseliaで頂点を取ると言ったはずよ。私以外が決めたメンバー何て認めないわ、それに…貴女が居ないと意味が無いのよ』
『ふふ…ありがと♪えっと、それで何の相談?』
『あ、そうだったわ。断ったのだけどもう一度話を聞いて欲しいと押し切られてしまって…上手く断る方法は無いかしら?』
『ん-…また会う約束になってるの?』
『えぇ、明後日CiRCLEで会う事になってるわ』
『そっか…私も一緒に話してみようか?』
『良いの?貴女もスカウトされてしまうかもしれないわよ?』
『そこは大丈夫だよー♪多分、友希那ちゃん以外に興味は無いはずだし』
『ありがと、夕凪』
嬉しそうな友希那ちゃんのお礼を聞いて電話を切って後ろを向くと…
「「「「じー…」」」」
「わっ!?ど、どうしたの?」
七深ちゃん達全員と目が合う、思わず声を漏らすとつくしちゃんが近寄って来て
「その…何かあったんですか?一瞬、凄く暗い顔をしてたので…」
「あ…ごめんね。私の勘違いだから大丈夫だよ」
心配そうに見つめて来るつくしちゃんを撫でては手を取り皆の所に戻ると聞きたそうな顔をされたけど『心配してくれてありがとー♪』と、だけ伝えて詳しくは言えなかった。…嫌な夢を見た所為で誤解しただけとは言えない。恥ずかしいし…
「んっ…擽ったいよ~?」
残りを食べようとすると皆に撫でられた、ん-…慣れて来てる私がいる
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「それで、何か準備でもしていたのかしら?」
「うん。もしもの時の為にね」
約束の日、友希那ちゃんと二人でCiRCLEのカフェで寛ぎながらスカウトをして来た事務所の方を待っていた。勿論、しっかりと理由を伝えた上で断る為…隅っこの方にはRoseliaの皆とMorfonica…ましろちゃん達のバンド名なんだけど。偶然CiRCLEに寄ったみたい
「夕凪と私だけのつもりだったのに…結局皆いるわね」
「あはは…でも、心強いよね?」
「えぇ、そうね」
ティーカップに口を付けては吐息を漏らす友希那ちゃんをぼーっと眺めていると不意に目が合う
「そんなに見られると恥ずかしいわ」
「ふふ、ごめんね。絵になるなって」
「そ、そうかしら?」
くすりと頬を緩めると友希那ちゃんに目を逸らされた、照れてる姿も可愛いよねー♪
「すみません。少々遅れました」
「大丈夫です。其処まで時間も経っていませんし…此方は相談相手の友人です」
「氷川夕凪です」
約束の時間から3分程遅れた所で黒いスーツ姿の女性が私達のテーブルに寄って来た、興味が無さそうに私を見た後に友希那ちゃんに軽く頭を下げ
「それでは…もう一度返事を聞かせて貰えませんか?」
「えぇ、私の気持ちは変わりません。私はRoseliaでフェスに参加する…例えメインステージじゃなくとも全力で私達の音を聞かせるだけ、それに私達の出場が決まっていない以上メインステージに立てる可能性もある。そう私は考えています」
一息にそう伝えると女性を見据える友希那ちゃん。それを聞いた女性は溜息を吐いて
「やはり、考えは変わりませんか…此方で腕の良いメンバーに加えてステージも用意出来るのですが、これ以上の事を貴女は望むのですね」
「えぇ、そうよ。それに…貴女が私を其処までして事務所に引き込む理由が全く分からない。私より実力のある方なら業界に沢山いるはず」
「貴女の才能に惹かれた、これで納得はしてくれませんか?」
「…そう」
「ですが、残念ですね。…Roseliaをスカウトすると言った場合はお考えですか?」
「…え?」
「貴女はRoseliaで頂点を目指すと言っている。なら、メンバー全員をスカウトします」
動揺する友希那ちゃんに畳み掛ける様に微笑みながら女性は口を動かす、けど…目が笑っていない
「…それは、今は決められないわ」
「それはどうしてでしょうか?」
「メンバーにも事情があります。私の一存で決める訳には行きません」
「なら、仲良しごっこをしていないで捨てればいいでは?湊さん、貴女が目指しているフェスの難易度の高さは良くご存じでしょう?メンバーに合わせていては出る事など出来ませんよ。本気で出たいと思うのならこのスカウトを受ける事を強くお勧めします」
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
目の前の女性の言葉に私は目を見開いた。難易度の高さ等当然知っている、だから昔の私は音楽以外の物を捨てようと考えていた。バンドを組む事も手段でしかなくフェスに出場する事で父親の音楽を認めさせると…復讐心に似た物を抱えてひたすら使えるメンバーを集め頂点を目指すと考えていた…夕凪に出会うまでは
『音楽を続けている理由?』
『うん、貴女が其処まで私を誘う理由が聞きたいから。毎日来るから気になっちゃった』
『それを知ったら貴女は参加してくれるのかしら?』
『…それは』
『確約は出来ないのね』
『うん、あくまで好奇心。湊さんの歌は上手…プロにだって負けない部分がある。だけど、だからこそ歌っている時の貴女が気になる』
『…?』
『…分かってない?湊さんの歌からは焦りと憤りを感じたの。終わりのない不安を感じさせる焦り…何かに対する憤り。喜びや楽しさを全く感じないの』
『っ…!だから、何だと言うの?音楽は実力が全てなのよ!?楽しさ何て要らないわ!』
『うん、音楽は確かに実力が全てと言う考えは理解出来るよ。だけどね…音楽は歌は感動を与える物だから、悲しみや不安も伝える歌もある。だけど必ずそれらを感動に繋げて心を鼓舞したり癒したりする物だから、歌で負の感情
『…それ、は』
『何か囚われて磨かれた歌は評価されない。だって、そう言う人は沢山居るから…評価を付ける人間は星の数程聞いて来ているから…私ね。貴女の歌声が好き、だから技術だけしかない歌だ!って評価されて欲しくないの…もう一度音楽を続ける理由を見つめ直して欲しい…もっと自由に楽しく歌って欲しいから』
『っ…帰るわ』
『うん、またね』
あの日の夜…夕凪の言葉が忘れられなくて音楽を始めた理由を考え直した。復讐だとか認めさせるとか…そんな事を除いて始めようと思った理由を…父親の歌を聞いて心が躍っただから歌を始めた、それは感動。小さい頃リサに褒められてリサが喜んでくれるのが嬉しかった…きっと喜ぶリサを見る事が楽しかったんだ
『…本当に忘れていたのね』
自分の中でスっと何かが消えて行く、張り詰めていた気持ちが軽くなった気がした…夕凪の言う通り感動を貰っていた。歌を褒められ歌で喜ぶリサに楽しさを感じていた。それに気が付いた日から…私の周りは変わった、ううん。私が戻ったのかしら…?両親とも再び会話をする様になり、リサとの関係も少しづつ戻って行った。Roseliaを結成してからは劇的な変化だったわね。…思い出すだけで心が温かくなる、それを…この人は何て言った?
「申し訳御座いません。本人が自分で断ると言っていたので黙っていましたが…流石に挑発染みた事をされて黙っている訳には行きません」
『仲良しごっこ』と言われ思わず席から立ち上がり掛けた私は隣で座っていた夕凪の言葉でぴたりと動きを止めた、幾ら日除けの為に設置されているパラソルの下とは言え今は夏…なのに真冬と錯覚する程温度が下がった気がする。…隣に座る夕凪の声が普段の穏やかさが抜け落ちた無機質な声音で私達の会話に割り込んで来た瞬間からだけど…わかったわ。今の夕凪は…キレてる
「き、急に何ですか?私は湊さんと話を…」
「Roseliaを預かる事務所の責任者としてこれ以上の勧誘行為を認める訳には行きません」
「は…。何を言い出すかと思えば、Roseliaはフリーランスのアマチュアバンドでしょ?」
「リサーチ不足ですか?Roseliaは私の経営している音楽プロダクション『Tritehedera』の大切なメンバーです」
夕凪の雰囲気に冷や汗を流し乍ら目の前の女は唇を噛みしめている。その前に…音楽プロダクション…?思わず夕凪を見つめるとにこりと微笑んでくれた
「もう一度言います。これ以上の勧誘行為は許可出来ません、お引き取りを」
「っ…失礼します」
それだけ言うと踵を返して急ぎ足で私達の前から遠ざかって行く女性の姿を見送った
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「ふぅ…思わず言っちゃった。ごめんね?」
「大丈夫よ。…それよりも今のは本当?」
「うん、申請を出せばもう起業出来る所まで進めてあるよ♪…私がバンドを組まないのは紗夜ちゃんや日菜ちゃんがギタリストとして有名になった時に何かしらの形で守ってあげたかったから。事務所の経営はその為の手段…かな?」
「驚いたわ…本当に」
「ふふ…♪あ、Roseliaのくだりは嘘だから気にしないでね?」
「…そう。でも…貴女の作った事務所に入ると言う考えは悪くないわ」
そう言って笑う友希那ちゃんの後ろから皆が集まって来る。…?顔色が悪いけど大丈夫…?
「…姉さんが怒ったの初めて見ました」
「ぜっったい…夕凪さんを怒らせちゃいけない…」
「…(呆然)」
「夕凪、女優になりたい願望とかないかしら?あれだけの雰囲気を作り出せるなら幾らでも仕事は来るわ」
「ち、千聖ちゃん!?あれ?…何で皆いるの!?」
Roseliaの他にAfterglow、Morfonicaにパスパレの皆まで…!?あ、ましろちゃん戻って来て!蘭ちゃんも遠い目してる!?
「ねぇ!貴女っ!」
「は、はい?」
皆が居る事に困惑していると太陽の様に元気な少女が私の前まで走って来る。首を傾げて見つめると
「あら!笑顔になったのね!貴女が怒っていたから笑顔にさせに来たのに!」
「笑顔…?あ、今の全部見たのかな…それだったらごめんね」
私に抱き着く勢いで距離を詰めて来る少女の言葉に、あ…っと思い皆に頭を下げると怒って当たり前と励まされてちゃった。それにしても…この子は誰なんだろう?
「大丈夫よ!でも、貴女は笑っていた方が良いわ!怒ってる貴女はすっごく冷たかったから!」
「ぅ…ごめんね…」
「ちょっと!こころ!?夕凪先輩すみません…」
「夕凪さんも怒る事あるんだね…」
「美しい薔薇には棘がある…いや、もはや刀だね…儚い?」
「か、薫さんが戸惑ってるよ…!?」
飛び出して来た美咲ちゃんがこころと呼んでいた目の前の少女を止め、その後ろからは涙を浮かべるはぐみちゃんと花音ちゃんに巴ちゃんの様にイケメン系…王子様系?な雰囲気を持った薫と呼ばれた人が現れた
「あはは…ごめんね。はぐみちゃん」
「ううん!今の夕凪さんは何時もの夕凪さんだから大丈夫だよ!」
わー!と元気良く声を上げるはぐみちゃんに頬を緩めた所でこころちゃんと薫ちゃんの方を向いて
「氷川夕凪です。よろしくね♪」
「此方こそ、プリンス。私は瀬田薫…貴女の事は日菜から良く話しを聞いて居るよ。後は千聖からもね」
「弦巻こころよ!世界中を笑顔にするのが夢よ!だから、夕凪の雰囲気がさっきは冷たくてびっくりしたわ!」
「怖がらせちゃったよね…日菜ちゃんと千聖ちゃんから?」
「大丈夫よ!普段の夕凪の日向みたいに近くに居るだけぽかぽかするから…私も元気になるわ!」
「日菜は私と同じ学校でね。千聖とは幼馴染なんだよ」
そう言っていると薫ちゃんの後ろから手が伸びて来て薫ちゃんの腕を掴んだ。掴んだのは千聖ちゃんでにこにこと笑いながら薫ちゃんを引っ張って行ったけどどうしたんだろう?あ、こころちゃんもはぐみちゃんと何処かに行っちゃったし美咲ちゃんも引きずられていたような…ごめんね。多分助けられない…
「…夕凪ちゃん。大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。少しだけ感情的になっちゃったけど…」
「気にしなくても大丈夫だよ…その、私もああ言う人は苦手かな…」
「ふふ…ありがと。花音ちゃん」
そう言い乍ら私の手を両手で包んで来る花音ちゃんを見つめていると何だか私達から離れた所が騒がしくなって来た。花音ちゃんと手を繋いだままそこに行くと…この前ライブの受付で見かけた猫耳っぽい髪形の少女と金髪のツインテールに纏めている少女の所にはぐみちゃんとこころちゃんが加わって漫才?をしていた
「あ、沙綾ちゃん」
「夕凪さん?あー…あまり気にしないで下さい」
「ふふ、面白い子達だね」
じゃれ合っている様子を苦笑いし乍ら眺めていた知り合いを見つけて名前を呼んでみると、やっぱり合っていた。やまぶきベーカリーのお手伝いを良くしている山吹沙綾ちゃんで
「お前の所為であたしまで面白いって言われたじゃねぇか!!」
「ぐるぐる星が回る~。だって、有咲って面白いよ?」
「もう一回、星に会ってこい!」
「私はうさぎに会いたいな、月の」
「あ、こんにちは!戸山香澄です!」
「花園たえです。おたえって呼んで下さい…うん、オアシスみたいな人だね」
個性的なメンバーだなぁ、って眺めていると有咲と呼ばれている子に頭を揺らされていた少女と何時の間にか私の隣に来た綺麗な長い黒髪の少女が自己紹介をしてくれた
「こんにちは、氷川夕凪です。えっと、この前Roseliaのライブに来てくれた子だよね?」
「はい!受付の人ですよね!?」
「そうだよー♪あの時は沙綾ちゃんは居なかったから声を掛けなかったけど…もしかして最近よく聞くPoppin 'Party…だったりするの?」
「はい!凄いよ!有咲!夕凪さんにも覚えられてるよ!?」
「え、あ…いや、確かに嬉しいけどよ。あぁ!もう…落ち着け!」
「ひゃいん!?」
私の言葉にえっへへ~♪と言い乍ら有咲ちゃんにじゃれ付く香澄ちゃんが顔面を鷲掴みされて引き離されそのまま投げられてた。香澄ちゃんはおたえちゃんにキャッチされてケガはないみたい
「仲が良いんだね…♪でも、投げるのは危ないから次からは擽ったりした方が良いよ?」
「えっ。あ、はい…そうします」
「ふぅ…有咲は力持ちだから握力も凄いよね!」
「もう、お前ホントに…はぁ…」
うん、美咲ちゃんの役割はこの子なんだね。機会があったら何か奢ってあげよっと…
「夕凪、後で名前の由来を聞いても良いかしら?」
「ん…私の事務所?」
「えぇ、Tritehedera…だったかしら?」
「勿論…♪でも、今は皆がいるんだし…交流も含めて練習したらどうかな?教え合う事も出来るし…良いと思うのだけど?」
「はいはい!さんせー!!」
「お前はもう少し遠慮しろって!?ごめんなさい…友希那先輩…」
「アタシも賛成かなー☆紗夜は?」
「私も賛成です。きっと良い刺激になりますし…桐ヶ谷さんには私と日菜の二人で技術を教えましょう」
「えぇ?!嬉しいけど怖いですよ!?」
「それじゃー…私はリサ先輩とひまりん先輩に教えて貰いたいなー♪」
「…私はどうすれば…」
「瑠唯ちゃんは私と燐子ちゃんと音合わせとか意見交換かな?」
「湊さん。此処は勝負しませんか?」
「勿論よ、どちらがましろに上手く教えられるか」
「ゆ、夕凪さん!たすけてー!?」
わいわいと騒がしくなるカフェ。あ、そうそう!Morfonicaが本格的に活動するのは来年からみたいっ!
紗夜,日菜=本気で怒った夕凪を始めてみた
友希那=冷や汗が止まらなかった
リサ,凛子,あこ=涙目
ボーカル組=ましろを鍛えまくった
ギター組=技術の話しで盛り上がった
ベース組=穏やか
ドラム組=かっこいい言葉が飛び交った
キーボード組=早弾きをしたい
その他=夕凪が纏めて面倒を見た
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