2年生も折り返し、夏休みに突入した初日はリサちゃんからのお誘いで今井家にお邪魔してクッキーを焼く事になったんだー♪バタークッキーも良いけど他のクッキーにも挑戦してみよう!って話になって…
「友希那ちゃん、大丈夫?」
「当然よ。私は出来る子」
「それ、自分で言っちゃうとだめな奴だよ。友希那…」
エプロン姿でレシピとにらめっこする友希那ちゃんに声を掛けるとさび付いたブリキ人形の様にぎこちなく頷いては小麦粉の計量を始める。今回はリサちゃんも私も危ない事(主に生地に混ぜるチョコレートを刻む)以外では極力手を出さない様にしてる、してると言うより出さない様にお願いされている。最初は私が渋ったんだけど『今回は夕凪は見守ってて欲しいわ』って真剣にお願いされたから頷く以外できなかったよ…
「そう言えば、カゲロウデイズって歌を紗夜ちゃん達に歌ったんだけど禁止にされちゃった」
「ん-?どんな歌だったの?禁止って相当じゃない…?」
「そうね。…私も気になるわ、夕凪は好きな歌なのでしょ?」
「ん-、歌詞がちょっとだけ過激かも?」
そう前置きをして早速歌ってみると友希那ちゃんもリサちゃんも何となく納得したような顔になった
「あー…成程、紗夜が禁止にした理由が分かった気がするよ。アタシ」
「えぇ、私もよ」
「ん-?教えて教えてー?」
お願いすると二人は互いに顔を見合わせた後に
「そうね。最初のサビは問題無いと思うわ、確かに過激だけどそれだけね」
「問題は2番目のサビかな?ほら、君は笑っている気がしたの部分。最後まで聞いた時に其処の部分にピンって来たよ」
「…??」
「つまり、紗夜は君と僕を貴女と自分に置き換えてしまったのよ」
「…あ、紗夜ちゃんの為に私が進んで犠牲になってる感じに聞こえる!?」
『考え過ぎだと思うけどねー♪』と最後にそう言って再びクッキーの作成に戻って行くリサちゃん、隣で粉を零して慌ててる友希那ちゃんの助っ人に入ろうとするとやはり止められてしまった
…
…
…
「ふぅ…ど、どうにかなったわ…」
「後は焼くだけだねー♪」
「お疲れ様ー♪」
オーブンの設定を終えてタイマーをセット、後は焼き上がるのを待つだけだね♪
「…そう言えば甘えられる様になったのかしら?」
「ふぇ?」
片づけを済ませて私の隣に座って来た友希那ちゃんが急に変な事を聞いて来た、と言うより何でその事が?リサちゃんを見るとサムズアップして来たので情報が漏れた原因が直ぐに分かった
「もー、リサちゃん!そう言うのは良くないよ!?」
「あはは☆ごめんごめん♪でも、折角だからアタシと友希那も甘えられたいなーって」
「ぅ、そう言われても流石に恥ずかしいよ…」
「えー、紗夜とヒナには出来たんならアタシ達にも出来るよー!」
「…私もされてみたいわね。普段から夕凪には頑張って貰ってるし」
二人に見つめられるといたたまれなくなりおずおずと隣のリサちゃんに寄り掛かる、すると優しく抱き締められ反対側から友希那ちゃんが覆い被さって来た
「お姉さんに擦り付いても良いんだぞー☆」
「んっ…こう、かな?」
「うんうん♪」
真っ赤になってるだろう顔で擦り付いていると友希那ちゃんの手が私の頭に置かれて優しく撫でて来る
「夕凪の髪は綺麗ね。サラサラしてて触ってて気持ち良いわ」
「ん-…抱き着いて来る夕凪が新鮮で可愛い」
「あぅ…」
恥ずかしくて顔を埋めると嬉し気なリサちゃんの声が聞こえるし、さり気なく友希那ちゃんの空いている片手がお腹に触れて来るし…心臓の鼓動が激しくなって行く
「ふふ…猫耳を付けた時以上に可愛く感じるわね」
「あの姿も良いよねー♪…他に耳とか付けてみる?犬とか狐とか」
「あのー…勝手に私のコスプレ計画してる?」
嫌な予感がしてリサちゃんを見上げると頬を緩めたまま
「用意したら付けようねー☆アタシ達も付けるからさ♪」
「…そ、そうね。夕凪が付けるなら私も付けるわ」
リサちゃんの言葉に若干引き気味だった友希那ちゃんは少し考えた後に頷いた。これは逃れられない雰囲気だ…!
「そう言えば…まだ貴女の事務所の名前の意味を聞いていないわね」
「確かにまだ言ってなかったね…Roseliaと同じで二つのお花から取ったんだ『Tritehedera』…トリテレイアのトリテとヘデラって言うお花なんだけどね。トリテレイアは守護や守るって意味でヘデラは繋がりや絆、友情って意味なの…だから、二つを繋げて絆や友情を守る。そんな場所にしたいって思って付けたんだ」
「夕凪らしいわね。…ヘデラには永遠の愛って意味もあるのね、少し怖い意味だと死んでも愛しているって意味もあるのね」
「もー、そんな暗い方の花言葉は気にしないのっ」
「あはは…執着心が強いって話だよね。…もしかしたらあるのかも?…心配になっちゃうから」
そう言うと二人揃って私を見つめ少し強めに抱き締められた、不思議に思い首を傾げていると
「夕凪は心配し過ぎよ。気を配り過ぎている貴女の事が私は心配よ」
「それはアタシもかな。夕凪って普段から私達の事良く見てるしずっと走りっぱなしな感じがするよ。紗夜とヒナが心配するのも分かった気がする」
「…少しだけ、立ち止まっても良いんじゃないかしら?休むぐらい、許されるわ」
「ふふ、ありがと。二人共…♪」
そう言われると弱いなぁ…て思い乍ら今は二人に甘えてしまおう
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「おぉー!美味しそうに焼けたよー♪」
「当然よ、私が作ってリサが焼いたのだから」
「良い匂いだね♪」
焼き上がったチョコチップクッキー三人で一枚ずつ食べる、甘過ぎない味としっかりとチョコチップも主張してちゃんと焼けているみたい♪問題ない事を確認しては小袋にクッキーを分けて行く
「こっちは燐子とあこの分で」
「こっちは紗夜ちゃんと日菜ちゃんの分だよ♪」
「私はお母さんとお父さんの分ね」
焼いたクッキーは皆に配れる様にラッピングして少し気合を入れた仕様にした
「あ、そうだ!伝えるの忘れてた…!」
「わっ!どうしたの?」
「えっと…友希那ちゃん達は此処の日お休みかな…?」
「…えぇ、休みね。何かあるの?」
「うん、実はパスパレのプロデューサーさんからのお誘いでパスパレの皆が千葉の方にお仕事に行くんだけど、MVの撮影に良く協力してくれる工場が借りられそうだから良かったらRoseliaでMVを撮ってみないか?って言われてね…当日にパスパレの皆と一緒にバスに乗って行くんだけど…どうかな?MVは私が運営するサイトと動画サイトのアカウントで投稿してみようかなって…」
「MVかー♪確かにアタシ達って夕凪と友希那が頑張って曲を書いてくれるから沢山あるよねー。CDとかも出せちゃったり!?」
「それはまだ気が早いわ。だけど…そうね。MVが撮影出来る機会は今は貴重ね、ぜひお願いしたいわ」
「ふふ、それじゃ。伝えておくね♪」
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「ん-、まさか一回お家に帰ったのにお泊りになるとは…」
「いいじゃん♪いいじゃん♪夏休みの宿題も進んだしさ♪…後で参考書を取りに行かなきゃ…」
「まだ期間はあるしお昼に行かないとだね」
「…疲れたわ、本当に」
「あはは…」
クッキーを配った後にリサちゃんのお家で泊まる流れに…偶然にも紗夜ちゃんは燐子ちゃんのお家に、日菜ちゃんは彩ちゃんのお家に泊まるみたい。それで今はリサちゃんの手料理を食べて急ピッチで進めた宿題の影響でぐったりしてる友希那ちゃんを二人で弄ってたりする
「ちょっと…二人とも私を撫で過ぎよ」
「そーかなー?」
「アタシはそう思わないけどー?」
「リサ、思い出しなさい。今日は私じゃなくて夕凪を構うのよ」
撫で回されていた友希那ちゃんが立ち上がると私の手を抑えそのままリサちゃんの方に押し倒す様に抱き着いて来る
「うん、すっごくデジャブを感じるんだけど!?」
「大丈夫よ、前回は事故よ。都市伝説がそう何度も起きるはずないわ」
「そう言う訳で第二回夕凪の可愛い声を聞いちゃおう☆」
言い終わると同時に両耳に向かって迫って来る二人から逃げようと身体を起こそうとするけど二人に抑えられてるから動けるはずもなく…寧ろ抑えてる手が衣服の中に滑り込み脇腹や太腿を撫で上げて来るし、二人揃って吐息を耳に掛けて来て…
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「んっ…寝れるものなのね」
「意外と安眠効果あるのかもねー?」
夕凪から顔を離すと頬を染めている友希那と目が合った。しっかりと耳を拭いてあげてっと
「…ずっとこうして居たいわ」
「うん、ずっと変わらない仲で居たいね」
寝息を立てる夕凪の手を握ると握り返して来る様子に頬が緩む…Roseliaが頂点を取った時、絶対傍にいてよ?
リサ=しっかりと後処理
友希那=マーキング
夕凪=恥ずかしいけど寝れちゃう
※アンケートは執筆の順番になると思います
評価、感想など気軽にどうぞ!
▼▼▼
活動報告 リクエスト箱
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=295397&uid=311928