「わー!山だ!海だ!!」
「こら!日菜!少しは落ち着きなさい!」
「キャンプのロケって夏らしいよね?」
「滝行とかも出来るのでしょうか!?」
「イヴちゃん、それは難しいかもしれないわ」
「…眠いわ。夕凪、肩を貸して」
「あはは…昨日寝れなかったとか…?」
「そんな事ないわ。ん…良い香り」
「こーら。イチャイチャしないのー?」
「りんりん!海綺麗だよー!!」
「うん…キラキラしてて…綺麗だね♪」
「カメラはこれとこれに…フヘヘ…あ、Roseliaさんにはこっちも良いかも」
とても騒がしい一行を乗せて一台のバスは高速道路を走る。目的地は山奥のキャンプ場でそこでパスパレの皆は撮影のロケがあるみたい。キャンプを楽しんでる様子やミニゲームを楽しんでる所を撮影するみたい…私はRoselia組なので勿論撮影はしないよ?公共電波には乗らないから…!
「お姉ーちゃん達も一緒に出来たらいいのにー」
「それは流石に出来ないよ?日菜ちゃんはお仕事だし…そうだ♪夏休みはまだあるんだからオフの時にこよっか♪」
「ん-…うんっ!それでおっけー!」
「全くもう…ありがとうございます。姉さん」
「ふふ、いいのいいの♪」
「あと一時間ほどでキャンプ場に着きます。Roseliaの方々はそのままバスに残って下さい。予約をした工場の方に向かいますので、MVの撮影が終わり次第キャンプ場に戻ります」
「…?もしかして私達もキャンプを?」
隣で寝ていた友希那ちゃんが身体を起こし不思議そうに首を傾げるとプロデューサーさんはこくりと頷いた
「はい、折角の夏休み…思い出になればとテント等はご用意しております。勿論、完全にオフで問題ありません。流石にRoselia様達を撮影する訳には行きませんので」
プロデューサーさんの説明を聞いてリサちゃんとあこちゃんが喜び、私は喜んで飛んで来る日菜ちゃんミサイルをキャッチして紗夜ちゃんはしっかりと説明を聞いていた。その後日菜ちゃんがカードゲームを始めて皆で盛り上がった、因みにルールは大富豪で日菜ちゃんがずっと1位で私が2位と3位をキープ。最下位は彩ちゃん…最後のゲームの時は泣き付かれちゃった…ごめんね、彩ちゃん…絶対日菜ちゃんが楽しんでやってる
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「おぉー…」
バスから降りた私達は予想以上に規模の大きな工場を見上げながら声を漏らしていた。因みに管理しているのは弦巻さんと言う方らしいよ?…あれ?最近聞いた事が…まさかこころちゃん?と、取り合えず中に入って良さそうな場所を見つけよう。MVの撮影にはプロデューサーさんの紹介で数名のスタッフさんに手伝って貰う事になってる。その後の編集は私が担当…本場の機材は流石に触れないから…でも、何時かは扱える様に勉強しなきゃっ。
「今回撮影するMVは合計で2曲。中庭も貸して貰えるそうだから見て回って曲の雰囲気に合いそうなら撮影をお願いしましょう。工場内での撮影は『BLACK SHOUT』。中庭では『キミの記憶』の予定よ」
友希那ちゃんの言葉に頷いて工場内に入り手早く楽器のチューニングを済ませる。私もスタッフさんに混ざり麻弥ちゃんから詳しい説明を受けていたカメラのセッティングを済ませた
「なんだか緊張するねー」
「ライブとは違いますが本番には変わりありません。全力で行きましょう」
「えぇ、勿論よ」
「すぅー…ふぅー…」
「りんりん、大丈夫?」
「うん…大丈夫だよ」
「良い音が取れるまでチャレンジ出来るから大丈夫だよ☆勿論、一回で出来た方が良いけどね?」
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「んぅー…つっかれたぁー…」
「友希那ー?喉は大丈夫?」
「えぇ、問題無いわ」
「こだわり過ぎて何回もやり直してしまいましたね…」
苦笑いをリサちゃんと一緒に零しては撮影した映像を確認する。後はこれを編集するだけ、帰ったら暫く部屋籠りかな?
「おねーちゃんカッコイイー♪」
「うん、紗夜ちゃんもカッコイイし。皆かっこいいねー♪」
「そ、そうですか?…日菜!?」
突然現れた日菜ちゃんに皆もびっくり。リサちゃんに関しては友希那ちゃんの後ろに隠れるぐらい驚いたみたい
「ごめんなさい、日菜ちゃんが物凄い速さで走って行ったから流石に止められなかったわ」
「ぜぇー…ぜぇー…」
「ひゅー…ひゅー…」
「ヒナさんは…韋駄天…です…!」
苦笑いし乍ら謝る千聖ちゃんの後ろからは息を絶え絶えに彩ちゃん達がやって来た。この工場結構広いよね
「良く撮れているわね?」
「うん、大助かり♪」
「ふふ…良かったわ」
映像を私の隣に来て覗き込む様に見る千聖ちゃんとお話していると日菜ちゃんがギターを持って撮影していたステージに上がって行った
「ねぇねぇ!お姉ーちゃんも取って貰おうよ!」
「私?」
「うん!歌って弾いてみた!って感じの動画にして出そうよ♪」
そう言ってぴょんぴょんと跳ねる日菜ちゃんに私はどうしようか悩んで居ると
「良いじゃない。貴女もRoseliaの一員よ?」
「そうそう♪遠慮何てしなくていいんだぞー?」
「ナギ姉の歌も好きだからあこも聞きたい!」
「私も…聞きたいです…」
「日菜がああなると私が行っても止めません、それに…この場合は私も弾く側でしょうから」
「それじゃ、ジブンは撮影の方をやりますね。しっかりと撮りますから安心して下さい!」
皆にそう言われると恥ずかしくなり乍らも頷いて燐子ちゃんかイヴちゃんからキーボードを借りようとするとすると
「あれ?シンセサイザー?」
「あぁ、彩ちゃん。黒服さんが置いて行ったみたいよ」
「音もなく用意するなんて…シノビですか!?」
「イヴちゃん、ある意味あってるかもしれないわ」
「千聖さん。変な事教えるのは良くないッス」
「えっと…あ、夕凪ちゃん用に今回用意してくれたみたい?取り合えず専用って書いてあるよー!」
彩ちゃん達の方を見れば確かにシンセサイザーが一台置いてあり、私達が用意したものではない。でも、黒服と言う方が用意してくれたのなら使わせて貰おう♪
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「準備は良いわね?」
「うん、大丈夫だよ♪」
「いつでも始められます」
「るん♪ってする曲にしちゃおう♪」
「おっけーです!」
友希那ちゃんの声に私と紗夜ちゃん、日菜ちゃんとあこちゃんが頷く。あこちゃんのスリーカウントを合図に鍵盤を指で弾く。其処に紗夜ちゃんと日菜ちゃんのツインギターが重なりあこちゃんの軽快なドラムが音を響かせる
『どうもこんにちは君の分身です』
『なんの冗談かと目を擦ってみる』
『影が二つ伸びて、そしてまた幕が上がる…』
今回は「拝啓ドッペルゲンガー」と言う歌、聞いた事はあったけどしっかりとバンドで弾いた事は無い曲。歌の出だしを紡ぎ
(もう一人の自分が居たらとあなたは言いました)
(そんな真摯な願いが僕を呼んだのさ)
〈そりゃ願ったとも 艱難辛苦 全ての代行者…〉
引く継ぐ様にAメロを日菜ちゃんと紗夜ちゃんが歌いBメロに突入するとツインギターが張り合う様に音を響かせ盛り上げる様にドラムも激しくなる
〈過程は良いから 結果を下さい〉
〈無意味で無意義な代償 ねえ…こんな事より 大事な事があるんだよ いいだろ?〉
(ええやりますやります 何でもやります!僕は君の分身です!)
『含み笑いで救済者は笑う!』
Bメロが終りサビに入ると同時に紗夜ちゃん達二人が向き合いお互いを見つめる。私もそれに合わせあこちゃんのドラムに乗る様により激しく指を滑らせる
〈拝〉(啓)(〈ドッペルゲンガー 君は?君は誰?〉)
〈嗚呼 混濁と交差して僕は誰?ねえ有もしない0と1〉
〈照明の根拠何て どこにも…〉
言い合う様なパフォーマンスをし乍らギター激しく響き渡るギターの音を聞き。すぅ…息を吸い込む
『拝啓ドッペルゲンガー 誰は?誰は君?』
『蝕まれた存在に世界は気が付かないね』
〈鳴りやまない〉(醒めやまない)『奇跡の輪廻が』
〈(『狂った世界を染め上げて!ルンパッパ…』)〉
そして、サビを私達の声で響かる。二人のパフォーマンスとは裏腹に嬉しそうな表情を眺め乍らシンセサイザーの鍵盤を打ち鳴らし続ける
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
曲の終わりを伝える様に紗夜ちゃんがカッティングをすると同時に日菜ちゃんが紗夜ちゃんに抱き着き紗夜ちゃんの驚きの声と皆の笑い声を最後に撮影を終えた
「ふぅ…ど、どうだったかな?」
「夕凪ちゃん…カッコイイ…!」
「流石ね。あれだけ指を動かしているのにボーカルが出来るなんて」
彩ちゃんと友希那ちゃんに褒められて「えへへ…」と頬を緩めてしまう。やっぱり、セッションて楽しいよね♪不意に背後から覆い被さる様な重さに顔を向けると日菜ちゃんと目が合った
「お姉ーちゃんの歌、久しぶりに聞いたー♪」
「最近は歌ってなかったから…確かに久しぶりかも?」
優しく撫でて乍ら頬を緩めているとそろそろ撤収しないといけない時間みたい。スタッフの人と一緒に片づけを終わらせてはキャンプ場へと戻るバスに乗る。今日はキャンプ場で一泊するみたいだから帰れるのは明後日かな…?
友希那=パフォーマンスの時に指をつった
紗夜=意外と動き回った
リサ=上半身を動かすぐらい
燐子=いつもより強めに弾いた
あこ=やりたい放題
夕凪=一番楽しんでた
評価、感想など気軽にどうぞ!
▼▼▼
活動報告 リクエスト箱
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=295397&uid=311928