「姉さん、今時間はあるかしら?」
「ん、大丈夫だよー?でも、ノックはしようね?」
「私と姉さんの関係なら大丈夫よ」
「うん、普通の姉妹だと私は思ってるよ?」
お部屋の扉をノックも無しに開けては入って来る友希那ちゃんに苦笑いし乍らそう言えばトテトテと歩いて来て
「…ん」
「上手く行かない?」
ぽふんっと私の膝の上に座って来たので後ろから両腕を回して抱き締めると背中を預けて来る友希那ちゃんを優しく撫でる。友希那ちゃんはRoseliaと言うバンドを結成し今はボーカルに加えて作曲作詞も担当しているから大忙し、幼馴染のリサちゃんもベーシストとして参加してるから練習の様子を良く聞いてたりする。私も両親の影響でキーボードをやっていて友希那ちゃんもだけど二人揃って歌が上手と良く言われる。自信を持って私の歌は上手いぞ!とは言えないよね
「…姉さん。此処のメロディをお願い出来ないかしら?」
「うん、良いよー♪」
友希那ちゃんが見せてくれた書き掛けの楽譜を覗き込み片手で右側に置いているキーボードに手を伸ばして軽く弾いてみる。…うん、Roseliaらしい曲調だと思う…個人的には此処をこうやって…こう続けると気持ち良いかな?
「~♪~♫」
「…!」
少し変えて弾いてみると膝の上で友希那ちゃんが身体を跳ねさせては私の方に顔を向けた
「姉さん!もう一度お願い!」
「うん♪」
どうやら友希那ちゃん的にも良い感触だったみたい。両腕で友希那ちゃんを挟む様に鍵盤に両手を乗せると思い付いた音を足して通しで弾いて行くと膝の上でソワソワとし始めた
「…流石姉さんね。私の作りたい曲まで分かるなんて…以心伝心?」
「ずっと一緒だったからねー♪」
私の演奏で弾かれた新曲の録音データを聴き乍ら頬を緩ませる友希那ちゃんを撫でていると腕に絡み付いて来る。…絡み付いて身体を擦り付けて来るのは恥ずかしいから止めよ?
「明日にでも皆に聞かせるわ。今日は…猫カフェに行きたい」
「学生割引券が確か余ってたから…あ、リサちゃんも呼ぶ?」
「…今は姉さんと二人が良いわ」
そう言って絡み付いてる腕に頬を擦り付けて来る友希那ちゃんが猫みたい…と思いながら優しく撫でては出掛ける準備をする。あ、そう言えば昨日羊毛フェルトで作ったぬいぐるみが…今あげちゃうと出かけられなくなっちゃうから後であげよっと。前に猫ちゃんのアクセサリーを手作りした時なんか30分ぐらい眺めては『ふふ…えへへ…』って言いながらベッドの上でゴロゴロしてたし…
「姉さん、早く行きましょ?」
「あ、うんっ」
友希那ちゃんに引っ張られる様に家を出ると猫カフェに向かって歩き出す、するとスマートフォンがメッセージの着信を知らせる音を立てた
『友希那の可愛い写真お願い!夕凪の自撮りもね~☆』
『友希那ちゃんの可愛い写真は大丈夫だけど、自撮りは恥ずかしいからダメー』
『むむ…なら、今度撮っちゃう!』
リサちゃんからのメッセージにそう返していると腕を強めに締め付けられる、驚いて友希那ちゃんを見ると
「…つーん」
「友希那ちゃん?」
「つーん…」
どうやらスマートフォンを見ていたのがお気に召さなかったみたい…仕方がない。こういう場合は…友希那ちゃんの耳元に顔を近づけて…
「にゃん…♪」
「可愛い、好き。姉妹でも愛があれば結婚出来るわよね!」
「ストップ!友希那ちゃん!」
「しゅん…」
『ごめんねー?』と言いながら抱き着いて来る友希那ちゃんのご機嫌を取っていると猫カフェに着いた。流石に入店する前に離れてくれたから安心したよ…。受付を済ませるとクラウチングスタートの如く猫ちゃん達の群れに突撃して行く友希那ちゃん、勢いがあるように聞こえるけど器用に猫ちゃんの手前でゆっくりになってそのまま埋もれてくのは凄いよね?私はそんな友希那ちゃんを眺めつつそっとスマートフォンを隠しながら構える
「ふふ、にゃーんちゃん…♪」
幸せそうに猫ちゃんを抱えたり撫でたり、擦り寄られては普段のクールな雰囲気は無くなってる友希那ちゃんをしっかりと連写、激写、念写。後でRosariaのグループに貼っておこう
「姉さんは撫でないの…?」
「ちょっと待っててねー♪」
小首を傾げて不思議そうに私を見る友希那ちゃんにそう言い乍ら私も猫ちゃん達に近寄ろうとした時に隅っこの方に居る子猫を見つけた。綺麗な翡翠色の瞳に白い毛並み…とっても綺麗だけど私を見た瞬間顔を逸らした、おびえてるのかな?
「最近引き取った子らしいわ。私も何回か挑戦したのだけど…。姉さんなら…行けるかもしれない?」
「どうだろう…。でも、やってみよっか」
その子から距離を取り視界に入る位置で正座しては目を合わせない様に視線を猫と戯れてる友希那ちゃんに向ける。時折近寄って来る他の猫ちゃんを撫でてたり友希那ちゃんと話したりしていると不意に視界の端で影が動いた
「にゃ…」
白猫ちゃんが少しずつ私に近付いて来ては鳴いて来る、それに気が付いた友希那ちゃんはそっと私から離れてくれた
「…にゃぁ」
二回目の声を聞いても視線は合わせない、今合わせたり身体を動かしたらきっと逃げちゃう。と、思っていたらその子が近寄って来て…かぷ。私の指を甘噛みして来たので流石に視線を向けると構えとばかりに頭を擦り付けて来る
「ふふ、何だか似てるね」
「にゃ?」
優しく抱き上げると膝の上に乗せる直ぐに丸くなりお腹に顔を埋める猫ちゃんを優しく撫でて行く。構ってあげないと拗ねちゃう所とか友希那ちゃんにそっくり、そんな風にふわふわな毛並みを楽しんでいると
「可愛いわね」
「そうだね…♪友希那ちゃんも撫でてみる?」
「ううん、止めて置くわ。姉さん以外に撫でられたら逃げてしまいそうだし」
そんな事ないと思うけどなぁ…と思いつつ終了時間が来るまでこの子を撫でていた。…可愛いって言った時私の方を見てなかった?
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「ふふ…♪」
あの後帰ってから猫ちゃんの手乗りぬいぐるみを友希那ちゃんにプレゼントしたら、何時もの定位置…ゲーミングチェアに座る私の膝の上にちょこんっと乗っかりぬいぐるみを見つめ乍ら背中をしっかりと押し付けて来る、私は友希那ちゃんを後ろ抱きしている
「気に入ってくれたー?」
「当然よ。姉さんが作ってくれたんだから」
友希那ちゃんの肩に顎を乗せて耳元で問い掛けると頬を染めて頷く様子が見れて満足。お腹の前で組んでいる腕の力を少しだけ込めて友希那ちゃんを抱き締めては今日聞かせてくれた曲を口遊む
「~♪~♫」
「…姉さんが歌うとまた違う雰囲気になるわね」
すり、すり…と擦り付いて来る友希那ちゃんが態勢を変えて抱き合う様に座り直した。じーっと私を見つめて来るので首を傾げているとそのまま首筋に顔を埋めて来る
「ゆ、友希那ちゃん!?」
「ん…姉さん、静かに」
かぷり…と甘噛みされて肩を跳ねさせる。いつも以上に強い力で抱き締められて引き離せない…そうやっている内に友希那ちゃんの手が衣服の下に滑り込んで来て同時に甘噛みした痕を舐め上げられ自然と息が荒くなってしまう。首筋から離れた友希那ちゃんが私をじっと見つめたまま顔を近づけて来て…
PiPiPi…
唇同士が重なりそうになった所で私のスマートフォンから着信音が鳴る。二人揃ってびくり!と身体を跳ねさせた後に友希那ちゃんは慌てて私から降りて私は電話に出た
『やっほー☆』
『り、リサちゃん…?どうしたの?』
『うーん、そう言う事をするならさ。カーテン閉めて電気消そうよ。アタシからは丸見えだぞ☆』
『えっ…?』
ギギっと後ろを振り向くと同じ様に窓の前で固まる友希那ちゃんが居て…隣の家の窓からリサちゃんが頬を染めながら手を振っていた
『見なかった事に…』
『ん-…どうしようかなぁー♪アタシも混ざっても良い?』
『駄目よ。絶対、ダメ』
『えー』
♪♬♫♫♬♪♬♫♫♬♪
「油断したわ…姉さんの魅力の所為ね」
「急にえっちな事はダメだと思うの」
「…ぎゅ」
「もぅ…ぎゅー♪」
余り反省していない友希那ちゃんをジト目で見つめると顔を逸らされ黙って抱き着いて来るので苦笑いし乍ら抱き締め返す。時々こんな風にスキンシップが過激になるのが最近の悩み…ばっちり目撃したリサちゃんには後日一緒にアクセサリーショップや服屋を二人で巡ったのだけど…帰って来たら友希那ちゃんが拗ねてたので泊まりに来たリサちゃんと二人が掛かりで撫で回したのは別の話し…あれ?なんで私が撫で回されてるの!?
友希那=積極的とても積極的
リサ=イチャイチャを見せられて限界を迎えた末参戦
夕凪=妹の積極的な行動とお隣の幼馴染の行動が悩みの種
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活動報告 リクエスト箱
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=295397&uid=311928
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番外編 リクエスト
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=297771&uid=311928