モンスターハンター 大戸島の黒き龍、ゴジラ   作:青色好き

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東宝怪獣をモンスターハンターの種族に分類してみるのは少し楽しかったです。


第3話:ミハラ山

「では、私達はミハラ山に続く道を通って、行きましょう」

 

 此処は島の平原のベースキャンプ。高低差が低く、なだらかな丘が幾つかある地だ。眺めてみると小さい虫や小動物・アプトノスなどが平和そうに暮らしている。とても平和な地域だ。何だか自分達も混ざりたくなってしまう。

 

「ヤマネ博士が言うには、私達が通るルートで遭遇する可能性のあるモンスターはアプトノス、ランポス、ドスランポス、リオレウス、リオレイア……」

 

 受付嬢の視線の向ける先がよく知るモンスターの絵から、()()()()()()()()()()()のイラストに移した。

 

「モスラ、アンギラス、ラドン、ゴロザウルス、バラゴン、バラン、クモンガ…… この島にのみ生息しているモンスターも多いですね…… 私達は通りませんが、海の方にはマンダというラギアクルスみたいな海竜種がいるみたいですし」

 

「出来ればヤマネ博士達も同行して欲しかったですけど、他の調査隊に同行する事になってしまいましたね……」

 

 ヤマネ博士から提供された資料では、この島固有のモンスターが多数載せられている。美しい羽で空を飛ぶ甲虫種のモスラ、背中に多数の棘を生やす獣竜種のアンギラス、大型で凶暴な翼竜であるラドンといったように、様々なモンスターの情報が書かれている。

 

「凄い多いニャ…… 皆強そうだニャ」

 

「でも相棒の武器なら大丈夫ですよ! 何せあの黒龍の武器を持ってるんですから!」

 

「まぁ、そうだな」

 

 自分が使う武器と防具は嘗てシュレイド城で戦ったあの黒龍ミラボレアスの素材を元に作ったのだ。非常に強力で、今では自分の勲章でもある。

 

「お前が変なミスをしない限りは大丈夫だよ」

 

「いやいや、流石にもうしませんよ!」

 

「ホントかニャ……」

 

 アイルーの冷たい視線が受付嬢に向けられる。相棒を組んだ頃はミスが多かったが、以前よりは真面になったし、やる時にはやる人物だ。今では十分信頼出来る。食欲は相も変わらずだが。

 

「よし、準備が出来た。行こう!」

 

「はい!」

 

「了解ニャ!」

 

 アイテムの準備も完了し、遂に出発する。目指すはミハラ山。

 警戒心を高めながら歩みを始めた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 その後、様々なモンスターに出会った。

 

 甲虫種であるモスラは比較的大人しいモンスターだった。美しい羽を持つ蛾のようなモンスターで、ヤマネ博士曰く「甲虫種の中で最も美しい」と称されているが、それも納得の美しさだ。鱗粉には対象にダメージを与える効果があるらしいので、あまり近寄らずそのままその場を立ち去った。元々大人しい性格なのでそれが幸運だった。

 

 獣竜種のアンギラスは非常に凶暴だった。他のモンスターと積極的に攻撃を仕掛けてくる程攻撃性が高く、体の各所には戦いで付けられた傷が多く付いていた。背中の棘は非常に鋭く、ウラガンキンみたいに体を丸めて体当たりする技は厄介だった。

 

 翼竜種のラドンは大型で、こちらも凶暴だ。その脅威は最早リオレウス・セルレギオス・ライゼクスのような飛竜種に匹敵する強さだ。興奮するとリオレウス豪火種のように全身を炎に包むという特徴があり、口からは赤色のブレスを正確に吐いてくる。そのようなモンスターが集団で襲うので十分脅威だった。

 

 道中に様々なモンスターと出くわした。この島の生態系の多様さは現大陸や新大陸に負けない程濃密である事を実感した。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「ふぅ、此処がミハラ山の洞窟の入り口ですね」

 

「あぁ。十分入れるな」

 

「少し暗いですニャ~」

 

 2人と1匹はミハラ山の麓の洞窟の入り口前まで来た。此処がかつてヤマネ博士がゴジラと思しきモンスターを目撃したという洞窟。もし此処にゴジラがいる場合直ぐに総司令達に伝えなければならない。気を引き締めて洞窟内に入っていった。

 

「見た所特にモンスターはいませんね……」

 

「あれだけ巨大なモンスターがいたら恐れて逃げるかもしれんが……」

 

「でも黒龍ミラボレアスに反応する程強いモンスターなら、島中のモンスターが怯えそうな気がするニャ」

 

 アイルーの言う通りだ。黒龍に反応する程のモンスターなら、島中のモンスターに異変が起きても可笑しくない筈。先程何種ものモンスターに遭遇したが、怯えるような様子は無かった。

 もしかしたら島のモンスターはゴジラを怯えていないのであろうか。古龍が一度現れると周辺にいるモンスター達は恐れをなして姿を消してしまう。しかし、例外としてキリンは姿を現しても周辺のモンスターは姿を消さない。ゴジラもそのようなモンスターなのだろうか。

 

「よし、回復を終えたら洞窟に入るぞ」

 

「はい!」

 

「にゃ!」

 

 2人と1匹は気合を入れて洞窟に入っていった。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 洞窟内は暗いものの、全く見えない訳では無い。モンスターの気配も感じ無い。どうやらこの洞窟には何もいないのであろうか。

 

「何もいないな」

 

「逆にそれが不気味さを感じさせますね……」

 

「もしかして、ゴジラを恐れて皆逃げたんじゃないですかにゃ?」

 

「山にすむモンスターだけ逃げたって事か? 範囲が狭い気がするが……」

 

「確かに古龍の場合、もっと広い範囲のモンスターを怯えさせてもおかしくないですね」

 

 考えてもしっくり来る説は浮かび上がらない。

 そうこう行ってる内に行き止まりに着いた。壁が大小様々な石で塞がれており、この先を通る事が出来ない。此処がヤマネ博士が言っていた、ゴジラと思しき巨大モンスターを見たという場所だろう。

 

「無理に動かせばこの洞窟が崩落するかもしれませんね」

 

「岩をどかすのもまずいよな……」

 

「やっぱり此処までが限界なのかにゃ?」

 

「そうだな」

 

 行き止まりの場所を調べてみるが特にこれといった物は無い。以前ヤマネ博士が調べた通り特にゴジラがいたという証拠やモンスターの素材などは落ちていない。

 

「やはり無いな……」

 

「相棒、引き上げますか?」

 

「そうだな……」

 

 何も見つからないとなると此処を調べる意味は無い。違う場所を調べるか。

 そう思い、この洞窟を出る事にした。

 暫く歩いていると、アイルーが疲れてしまったという事でいったん休憩する事になった。壁の近くの岩に腰を掛けて、座る事にした。モンスターと戦っていないものの、結構歩いたので体力は消耗する。ハンターとて体力は無限にある訳では無いのだ。

 

「ふにゃ~、疲れたにゃ~」

 

「ふぅ、大分歩きましたね」

 

「歩きで此処まで疲れたのは初めてだな」

 

 普段休憩する時は必ず周辺にモンスターがいないか確認する。この洞窟は殆どモンスターがいないようだが、いないからと言って“常”にいない訳では無い。餌を探しに来たり敵から逃げて来たモンスターが迷い込んでる可能性がある。そのため休んでいても警戒を緩めない。

 

「あ~、サシミウオを食べたいにゃ~」

 

「確かに美味しいですよね!」

 

「何か思い出したら俺も食べたくなってきたな……」

 

 雑談しながら話している(勿論警戒もちゃんとしている)。随分平和な光景だ。だがその平和はある出来事と同時に打ち切られた。

 アイルーが壁に頭を置いたその時だった。

 

 

 

 

 

 壁が後ろに()()()のだ。

 

 

 

 

 

 いや、違う。

 

 

 

 

 

 ()()()()()()のだ。

 

 

 

 

 

「ふにゃあ!?」

 

「「!」」

 

 アイルーが倒れた方向を見ると、そこには壁の石が崩れて奥まで続く暗い空間が続いていた。まるで通路のような空間で、人工物のような構造になっている。

 

「え? これって……」

 

「隠し通路か?」

 

「にゃにゃ!? 大発見かにゃ!?」

 

 ヤマネ博士はこの通路の事を言ってなかった。となると、彼ですら気付けなかったという事。ゴジラを見たという山、そして人工的な通路。もしやゴジラに関わる“何か”があるのでは……?

 

「……相棒、行ってみますか?」

 

「あぁ、そうだな」

 

「何か重大な物がありそうだにゃ……」

 

 一行はこの先の通路を進む事に決めた。この先に自分達が探し求める物があるかもしれない。それを信じて未知へと先へ進んだ。




「ドドブランゴが大戸島にしか生えていないキノコ『マタンゴ』を持ってる」ってシチュエーションを入れても良かったかな…… 受付嬢だったら真っ先に食いそうなのが怖い……

次回は2023年4月21日19時00分に投稿予定です。
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