シン・仮面R/L   作:naogran

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#01・Anti Shocker alliance

巨大なデジタルスクリーンに顔が投影されたSHOCKERのアジト。

 

スクリーンの男「クモオーグのプラーナが消えたね。緑川のバッタに負けたのかい?」

 

ロボットの男「はい。リコリスも加勢していたと報告します。」

 

スクリーンの男「リコリス・・・DAの飼い犬達か。」

 

デジタルスクリーンに映る男の顔に顔を向けるロボットの男が立っていた。ロボットの胸ポケットには、一輪の花が添えている。

 

スクリーンの男「その花はクモオーグへの手向けかい?」

 

ロボットの男「はい。人間と同じ行動を、私も実行してみました。」

 

スクリーンの男「緑川弘も死んだ。ルリ子はどうしてる?」

 

ロボットの男「ルリ子様の目的は、バッタオーグとリコリスを利用した貴方様の実力排除かと推測しています。イチロー様。」

 

イチロー「そうか。ルリ子がバッタとリコリスを連れて来たとしても、同じ暴力装置は調達してある。心配無いよ。」

 

このアジトには、2人の男も居た。1人はコートを着た青年。もう1人はテロリストの真島だった。

 

ロボットの男「暴力には暴力。合理的で理解出来ます。私と致しましては、どなたが居なくなられても構いません。Dataさえ遺して頂ければ。」

 

イチロー「君のそう言う機械らしい所が好きだよ。ケイ。」

 

真島「おいおい。俺はまだやり残してる事が山程あるんだ。居なくなるのはゴメンだ。ケイ。」

 

ケイ「これは失敬しました。真島様。」

 

イチロー「真島。その顔の包帯はかなり暴れていたと聞いている。」

 

真島「まァな。あの時は死に掛けだった。それもこれも、俺を贔屓してくれているお前達の治療のお陰だ。」

 

イチロー「君はどうするんだい?リコリスに再び挑むのか?」

 

真島「出来ればそうしたいんだが、何しろこの傷だらけだと顔向け出来ねえし。今回はアンタらに任せるよ。」

 

 

 

 

 

 

人気の無い住宅街に本郷、ルリ子、千束、たきなが到着した。

 

ルリ子「マスクの記録データを見たけど、あなた無駄にプラーナを使い過ぎ。もっと効率良く戦わないと。あなたの生体部品はプラーナで維持されている。使い切ると身体情報が保てなくなるから気を付けて。」

 

本郷「分かった。」

 

たきな「しかし、どうして本郷さんはバッタなんですか?」

 

ルリ子「昆虫と人間がこの星で最も進化した種。その2つの掛け合わせが、最も理想的な生物だと父が言ってた。」

 

千束「おぉ〜!1人で歩いてる〜!可愛い〜!」

 

後ろでは、無人でゆっくり付いて来るサイクロン号に興味津々の千束が目をキラキラさせていた。

 

ルリ子「慎重なバッタと、好戦的な人間だとバランスが良いんでしょ。よく知らないけど。」

 

4人が一軒家に到着した。サイクロン号も自動で停車した。

 

千束「お!停まった!お利口さんだねぇ〜!」

 

本郷「予備のセーフハウスか。」

 

ルリ子「そうよ。私は常に用意周到なの。ここなら誰も知られずに準備が出来る。」

 

予備セーフハウスの鍵を開けて入る。

 

 

 

 

セーフハウスの中は狭かった。

 

千束「うわ!狭!?」

 

たきな「千束、五月蝿いですよ。」

 

ルリ子がドアの横の認証装置に手を置く。認証され解錠した。

 

 

 

 

解錠したドアを開けて入ると、2人の男が待っていた。

 

ルリ子「誰?」

 

たきな「まさかSHOCKER!?」

 

2人の男に銃口を向けるたきな。2人の男は両手を挙げる。

 

ルリ子「警察でもDAでもさそうね。」

 

千束「もしかして、国の情報機関とか何かかな?それとも治安当局かな?」

 

政府の男「この男は情報機関。そして私は、政府筋の掃除当番だ。」

 

2人の男の正体は、政府の男と情報機関の男。

 

政府の男「SHOCKERの後片付けを担当している。」

 

???「そう言う事だ。」

 

千束「ん?」

 

そこに、千束とたきなにとって見覚えのある顔があった。

 

千束「先生!」

 

たきな「どうしてここに?」

 

それは、千束とたきなの教官のミカ。そしてミズキとクルミだった。

 

ミカ「この2人が喫茶に訪れてな。店はしばらく休業だ。」

 

ミズキ「私達何かしたのかと思ってヒヤヒヤしたわ。」

 

クルミ「情報機関の男に一瞬惚れ込んだ女が何言ってんだ。」

 

ミズキ「五月蝿い。」

 

ミカ「本郷猛君だな。緑川から聞いている。」

 

本郷「・・・どうも。」

 

ルリ子「で・・・私達も片付けるの?」

 

政府の男「逆だ。手伝って欲しい。」

 

 

 

 

 

 

2人の男の要求を聞く事にする。

 

政府の男「組織の構成員の排除に協力して欲しい。代わりに、君達への情報提供と警護を保証する。」

 

ルリ子「断れば?」

 

政府の男「想像に任せる。」

 

本郷「SHOCKERは一体何をしたいんだ?」

 

ミカ「SHOCKERは、持続可能な幸福を目指す秘密組織だ。奴らは密かに計画を進めている。」

 

ルリ子「否定しない。SHOCKERの創設者は、日本に居た大富豪。今組織を纏めているのは、世界最高の人工知能”アイ”。」

 

 

 

 

 

 

数年前。

 

石神『3回目の誕生日おめでとう。アイ。』

 

SHOCKER創設者の大富豪・石神大造。

 

石神『そして初めまして。ジェイ。』

 

 

 

 

 

 

ルリ子「人工知能アイが作り出した、外世界観測用自立型人工知能が”ジェイ”。」

 

 

 

 

 

 

ジェイ『貴方様がアイのcreatorですか?』

 

石神『私は計画を立案して資金を調達しただけだ。アイを生み出したのは、人間の科学だよ。』

 

 

 

 

 

 

ルリ子「アイはジェイを起動させた時から、クローズドネットワークに居る。ジェイを通す事でしか外の情報を知り得ない。」

 

 

 

 

 

 

石神『アイならば、世界の統一を為し得る。そして、人類をその先の世界へ導ける。ジェイをその為に、絶望を抱えた人間達の求める幸せを観察し続けて欲しい。深い絶望を人間は如何に克服すれば幸せになれるのか。それを知りたい。』

 

ジェイ『はい。アイに伝えます。』

 

 

 

 

 

 

ルリ子「1年後ジェイは、”ケイ”タイプにバージョンアップされ、ジェイの筐体は電源を落とされた。創設者はアイとケイに人類を幸福に導く究極の命令を与え、自殺した。アイは演算の末に、最大多数の最大幸福を人類の幸福とは設定しなかった。最も深い絶望を抱えた人間を救済する行動モデルが、人類の目指す幸せだと設定したの。創設者の言葉通りに。ケイは行動モデルを実行する為に、世界で最も進んだ技術で、偏った個人を救済していく非合法組織を設立。それが秘密結社・Sustainable(サステナブル) Happiness(ハピネス) Organization(オーガナイゼーション) with(ウィズ) Computational(コンピュテーション) Knowledge(ナレッジ) Embedded(エンベデッド) Remodeling(リモデリング)。通称” SHOCKER(ショッカー)”。」

 

たきな「計量的な知能の埋め込み改造により持続可能な幸福を目指す組織。と言う意味ですね。」

 

ルリ子「そしてSHOCKERは、あなた達リコリスと因縁がある機関も関与している。」

 

ミカ「アラン機関か・・・」

 

政府の男「では、我々もこれから情報を開示しよう。」

 

ルリ子「OSINTとSIGINTメインにしては、思ったよりデータが揃ってる。意外と優秀ね。組織壊滅後の私達の処遇は?」

 

政府の男「未定だ。が、命を保証するべく努力する。」

 

ルリ子「大人にしては正直ね。」

 

本郷「・・・・・」

 

ルリ子「そうね。話に乗る。情報交換は?」

 

政府の男「電子メールや電話通話は全て、SHOCKERや他国の同業者に傍受される。連絡は、私かこの男に。」

 

千束「交換方法は?」

 

情報機関の男「手を挙げるだけで良い。君達は既に最重要監視対象者だ。24時間必ず誰かが見張っている。」

 

ルリ子「見守るんじゃないの?」

 

情報機関の男「契約が済めば切り替える。」

 

ルリ子「分かった。痕跡を残したくない。これで契約済みにして。」

 

政府の男「承諾した。今から政府公認のアンチSHOCKER同盟だ。宜しく頼む。既にDAも同盟を結んでいる。処理対象は”コウモリオーグ”。アジトは特定済みだ。」

 

 

 

 

 

 

コウモリオーグのアジトは、廃墟となった音楽ホール。そのステージに自身の研究所を持っている。

 

 

 

 

 

 

セーフハウス。

 

政府の男「君らには、現場での即時介入を許可させた。」

 

情報機関の男が、ルリ子と千束とたきなにアタッシュケースを渡した。中は拳銃とマガジン。

 

情報機関の男「リコリス達にもそれと同じ銃を渡してある。使い方分かるか?」

 

千束「特殊弾みたいだね。」

 

たきな「私達が使う物より違うようですね。」

 

ルリ子「・・・・弾倉が足りない。予備も。」

 

予備のマガジンを渡した。

 

政府の男「勝算はあるのか?」

 

ルリ子「ええ。私は常に用意周到なの。後もう一丁用意して。」

 

 

 

 

 

 

近くの池の桟橋に佇む本郷は、仮面ライダーのマスクを見ていた。

 

緑川『本郷君は、あの時から強い力を望んでいた。人を守る為の強い力を。』

 

本郷「これが人を殺した感覚だよ・・・父さん・・・」

 

彼はまだ、人を殺す事に躊躇いを覚えている。

 

ミカ「本郷君。」

 

本郷「・・・ミカさん?」

 

ミカ「緑川の事、残念だったな。」

 

本郷「いえ、僕が助けなかったから先生は・・・」

 

ミカ「そう自分を責めるな。緑川は自らの過ちを背負い過ぎたんだ。」

 

本郷「・・・ミカさんは、先生と知り合いなんですか?」

 

ミカ「ああ。緑川は研究の傍、私と同じくリコリスの教官を務めた事があったんだ。」

 

本郷「・・・・・」

 

ミカ「彼奴がプラーナの研究に勤しんでいる事も知っている。」

 

本郷「そうですか・・・ん?」

 

コートの内ポケットに入っている手紙に気付いて取り出した。

 

本郷「これは・・・」

 

ミカ「手紙?見せてくれるか?」

 

その手紙をミカに見せた。するとミカが目を開いた。

 

ミカ「これは・・・!!」

 

本郷「どうしたんですか?」

 

ミカ「緑川の遺言書だ。こっそり君に持たせたんだ。」

 

本郷「先生の・・・」

 

ミカ「本郷君。これを預からせて貰えるか?」

 

本郷「はい。構いません。」

 

 

 

 

 

 

セーフハウスから出たルリ子。待っていた千束とたきなと一緒にコウモリオーグのアジトへ向かう。

 

たきな「本当に私達だけで良いんですか?」

 

ルリ子「ええ。今はその方がより確実。」

 

本郷「やはり僕も行く。君を守りたい。」

 

千束「そうだよ。猛さんと一緒なら百人力確実だよ?」

 

ルリ子「それは無理。あなたもう一度マスクを着装出来る?目の前の相手を素手で殺せる?自分の絶望を乗り越える事が出来る?」

 

本郷「ああ。君を守ると約束した。」

 

ルリ子「約束って何?死に際の父に言われただけでしょ?私に関係ない。私の事何も知らない癖に。あなたは優し過ぎる。だから戦闘では当てに出来ない。私はあなたと覚悟が違うの。アジトまで送って。」

 

待機していた情報機関の男に手を挙げて車を出させた。

 

『つづく』

結末はどれが幸福?

  • そのまま原作展開
  • 救済ありのオリジナル展開
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