シン・仮面R/L   作:naogran

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#03・Cry for me

その夜。アンチSHOCKER同盟の特殊部隊がSHOCKER幹部・サソリオーグのトレーラーを破壊していた。

 

 

 

 

リムジン車内に通信が入った。

 

女戦闘員『サソリオーグ様。連中が予定通り囮に引っ掛かりました。』

 

サソリオーグ「それはgood。じゃあ、大量殺人パーティーに参りましょう。私の可愛い毒薬達を使って。Let`s世直し!!」

 

だがサーチライトが、サソリオーグの乗るリムジンを照らした。

 

サソリオーグ「ややや!何事かしら!?」

 

アンチSHOCKER同盟の特殊部隊が現着し、リムジンにアサルトライフルを向けた。

 

サソリオーグ「はにゃにゃ!これはlittle badね。ちょっと早いけど、ここでshowtimeとしましょ。」

 

足でドアを蹴り破り、リムジンを下車した。

 

サソリオーグ「さあ!Let`s party!!殺し合いを楽しましょ〜!アハハッ!!」

 

女戦闘員達がシールドを持ってサソリオーグを守る。特殊部隊がアサルトライフルを一斉発射するが、効果無し。

 

サソリオーグ「アハハハハハ!!!」

 

高笑いを挙げながら、次々と特殊部隊を大量殺害した。

 

サソリオーグ「Ecstasy!Ecstasy!スーパーEcstasy!良いわ!もっと幸せにして〜!」

 

遂に特殊部隊を皆殺しにした。だが女戦闘員が銃殺された。そこに現れたのは・・・

 

フキ「観念しろ!サソリオーグ!」

 

サクラ「もう逃げ場はないッス!!」

 

フキ率いるリコリス達だった。

 

サソリオーグ「リコリス・・・あなた達も好きねぇ。」

 

ヒバナ「お前の毒が厄介なんでな。」

 

エリカ「私達が止めます・・・!」

 

サソリオーグ「良いわ。very good!好きなだけ楽しましょ!!」

 

フキ「撃て!!」

 

リコリスが一斉発射した。

 

サソリオーグ「はにゃにゃ!うわあああーーーーー!!・・・ガクッ。」

 

リコリスがサソリオーグを仕留めた。

 

 

 

 

 

 

アンチSHOCKER同盟・トレーラー内。

 

クルミ「サソリオーグの排除確認したぞ。」

 

 

 

 

トレーラーの外で待機していた本郷達に報せる。

 

政府の男「サソリ事案はこちらで処理が完了した。君達への依頼はない。」

 

千束「フキ達に取られちゃったかぁ〜。」

 

ルリ子「サソリオーグの猛毒性化学兵器に、プラーナシステムは対応出来ない。そっちでやってくれて助かる。」

 

政府の男「次の依頼目標だが・・・」

 

ルリ子「分かってる。ハチオーグでしょ。」

 

 

 

 

 

 

明朝。ハチオーグが屯しているアジトへ向かった。場所は商店街にあった。

 

たきな「この商店街を抜けた先にあるんですね。」

 

ルリ子「そう。」

 

本郷「ハチオーグは知り合いなのか?」

 

ルリ子「組織で生まれて育ったのよ。主要構成員の大半は知ってる人達。特に彼女はよく知ってる。友達に1番近い存在だから。」

 

本郷「投降を促すのか?」

 

ルリ子「いえ。彼女の願望も危険過ぎる。彼女の為にも消えて貰うしかない。」

 

千束「SHOCKERって、危ないキャラばかりなの?」

 

ルリ子「幹部に選ばれるような人物はね。下級構成員、戦闘員達は強制連行された人達。プラーナを応用した洗脳技術で心の自由を奪われ、肉体をバージョンアップされて使役されてるの。」

 

たきな「千束とほぼ同じですね。」

 

ルリ子「あなたも私が連れ出さなかったら、今頃SHOCKERの一味としてサソリオーグ同様リコリスに処理されてたかもね。」

 

たきな「ルリ子さんに感謝しなきゃですね。」

 

すると本郷が途中で3人を止めた。

 

ルリ子「どうしたの?言い方が気に障った?」

 

本郷が後ろを振り向く。3人も後ろを振り向くと、商店街の人々が一斉に並んでこっちを見ていた。

 

千束「うわっ!何じゃこりゃ!?」

 

本郷「SHOCKERの仕業か?」

 

ルリ子「ええ。ハチオーグのテリトリー。公安の情報よりも広かったみたい。」

 

近くにあるラーメンの屋台から、背広の男が現れた。

 

背広の男「緑川ルリ子様ですね?ハチオーグ様がお待ちかねです。宜しければご一緒に。」

 

彼らは背広の男に付いて行く。

 

 

 

 

 

 

ハチオーグのアジトに来た。

 

ルリ子「あなたは私より耳が良い。部屋に入ったらサーバーの位置を特定しておいて。」

 

本郷「分かった。」

 

ルリ子「2人は常に警戒していて。何が起こるか分からないから。」

 

たきな「はい。」

 

千束「任せて。」

 

 

 

 

アジトの最上階・ハチオーグの部屋に招かれた。

 

ハチオーグ「待っていたわルリルリ。」

 

たきな「ル、ルリルリ?」

 

千束「ルリルr・・・ルリリ・・・」

 

ハチオーグ「ようこそ私の巣へ。」

 

ルリ子「相変わらずの趣味ね。」

 

内装はホストクラブを模しており、壁に無数の刀が飾られている。

 

ハチオーグ「趣味は個性の表れ。素敵でしょ?まずは再会を祝してシャンパンは如何?生憎グー・ド・ディアモンは切らしていて・・・シップレックで我慢して。」

 

千束「うっへぇ・・・3000万円以上するシャンパンがあるんだ・・・」

 

たきな「いや、私達未成年ですよ?」

 

ルリ子「こんばんはケイ。何時もご苦労様。」

 

ケイ「お気遣いなく。皆様の観察が私のtaskですから。」

 

ルリ子、千束、たきながソファーに座る。

 

ハチオーグ「リコリスのお2人は水を如何?そちらの殿方も今日はバイクじゃなかったわね。ご一緒に如何?」

 

ルリ子「お酒と水は結構。何しに来たか分かるでしょ?ヒロミ。」

 

ハチオーグ「私達の排除?殲滅?何にせよ物騒な話ね。」

 

背広の男がシップレックをグラスに注ぐ。

 

ハチオーグ「それにヒロミは昔のコードネーム。今はSHOCKER上級幹部構成員ハチオーグよ。間違えないで。」

 

背広の男がハチオーグにシップレックを渡し、ハチオーグが受け取った。

 

ルリ子「ヒロミ。トオルは元気?」

 

ハチオーグ「死んだわ。サラセニアオーグとして合成手術を受けたけど、失敗・・・やっぱり人間と植物の合成は難しいみたいね。」

 

ルリ子「そう・・・悪い事は言わない。SHOCKERを抜けて。ヒロミ。」

 

ハチオーグ「私も悪い事は言わない。SHOCKERに戻って。ルリルリ。」

 

千束「ルリルリって言い難いよ・・・」

 

たきな「いや、そう呼ぶ必要ないじゃないですか。」

 

ルリ子「・・・・・」

 

ハチオーグ「SHOCKERの素晴らしさは、生まれた時から堪能しているでしょ?私たちの幸せを形にしてくれるアイの秘密結社。支配こそ私の細やかな幸せ。服従こそ奴隷達の幸せ。その為に必要なのは、社会にも自然にもストレスを掛けない効率的な奴隷制度による統制された世界システムの再構築とその実現。この街はそのテストモデル。」

 

たきな「だから商店街の人達を服従させてるんですね。」

 

ハチオーグ「話が早くて助かるわ。流石リコリスね。さあ、私の理想がご理解頂けたら、2人共SHOCKERに戻り、正しき世界システムの礎となって。SHOCKERに生まれし者はSHOCKERに還る。それが筋よね。」

 

そう説得するが、ルリ子はソファーから立ち上がって反論した。

 

ルリ子「悪いけどヒロミ。それは出来ない。」

 

本郷「僕も断る。」

 

ハチオーグ「あらら。早くも交渉決裂ね。なら、あなた達2人はどうかしら?SHOCKERに入れば、不自由なく暮らせるわ。」

 

千束「ん〜・・・それは1度あっても良いかも。」

 

ハチオーグ「交渉成立ね。」

 

千束「と、言いたい所だけど。私達には今の方が性に合ってるんだよ。だから、SHOCKERに入るの遠慮しとく。ね?たきな。」

 

たきな「ええ。人間じゃない生活なんて、私達には不向きですから。」

 

ハチオーグ「あらら。こっちも交渉決裂ね。暴力は嫌いだけど、仕方無いわね。」

 

2人の女戦闘員がハチオーグの前に幕を貼り、1秒で幕を下ろした。その一瞬でハチオーグが仮面を装着したのだ。

 

本郷「これがハチオーグ・・・」

 

すると今度は、戦闘員2人がハチオーグの前に膝を付いて、自らの両手をハチオーグに差し出した。ハチオーグが2人の戦闘員の手を握ると、青白いエネルギーを吸収した。エネルギーを吸収された2人の戦闘員が死んだように倒れた。

 

千束「死んだ!?」

 

本郷「プラーナを奪ったのか!?」

 

ハチオーグ「そう。これで完璧。」

 

プラーナを吸収したハチオーグの仮面の複眼が発光した。

 

ハチオーグ「イチローさんに、ルリ子の保護を頼まれてるの。大人しく捕まって。」

 

たきな「ッ!」

 

逃げようとするが、商店街の人々が本郷達を取り囲んだ。

 

たきな「商店街の人達・・・!!」

 

ハチオーグ「この人達は私の社会実験に運良く選ばれたこの街の住人達。何の関係のない働きバチに、あなた達は暴力を振るえるかしら?」

 

商店街の人々がゆっくりと迫る。

 

本郷「僕も暴力は嫌いだ。」

 

千束「私も。暴力は犯罪者だけにしたいな!」

 

4人が逃げ出した。

 

 

 

 

バルコニーに出て、そこから一斉に飛び降りた。

 

 

 

 

ハチオーグ「あらら。マズったかしら?」

 

 

 

 

飛び降りた本郷のベルトの風車が回転し、仮面ライダーに変身した。仮面ライダーがルリ子を掴み、サイクロン号に着地した。千束とたきなはワイヤーをアジトの壁に突き刺し、地面スレスレに着地してバイクに乗る。

 

ルリ子「大丈夫!」

 

千束「行くよ!」

 

サイクロン号とバイクがアジトから逃亡した。

 

 

 

 

 

 

アンチSHOCKER同盟のトレーラーでは。

 

情報機関の男「戦わずして撤退とは。優し過ぎますね。」

 

フキ「改造人間なのに人間臭いな。」

 

政府の男「それが本郷の良い所だ。弱点でもあるがな。」

 

サクラ「仮面ライダーって言うんスか?めっちゃ格好良いっスね!」

 

情報機関の男が取り出したのは、マゼンタ色の蓋のケース。

 

エリカ「何ですかそれ?」

 

ケースの中に入っていたのは、1発の弾丸。

 

情報機関の男「そこを補助するのが、我々の仕事ですか。」

 

ヒバナ「?」

 

 

 

 

 

 

一方本郷達は、アジトから1キロ離れた公園に居た。本郷がキャンプギアを使ってスープを作っている。

 

ルリ子「慣れたものね。」

 

本郷「僕のバイクツーリングは基本野宿だ。不便だが面白い。君達もバイク乗るのか?」

 

千束「車はしょっちゅう乗るね。バイクはあんまり。」

 

本郷「ミカさんの言った通りだ。リコリスは運転スキルを叩き込まれている。でも国内でしか活動を許されず、海外の活動は出来ない。」

 

たきな「私達、この前ハワイへ行ったんです。」

 

本郷「羨ましいな。僕もハワイへ行ってみたいよ。・・・時間があるとそれだな。」

 

スープを作ってる間、ルリ子はずっとノートPCを操作している。

 

ルリ子「常在戦場。私は常に用意周到なの。基礎プログラムの上書きだけでも、チョウオーグが羽化する前に済ませておきたい。でないと激ヤバだから。」

 

本郷「チョウオーグ?」

 

ルリ子「その内話す。」

 

千束「ん?」

 

ルリ子の両目が青く光っていた。

 

千束「目が青いよ?」

 

ルリ子「気にしないで。目から脳にインストールしてるだけ。私は組織に作られた生体電算機なの。」

 

 

 

 

スープが完成し、3人が食べる。

 

千束「ふぇ〜。あったまる〜。」

 

たきな「温かい・・・」

 

ルリ子はスープを早く食べてる。

 

本郷「もっとゆっくり味わったらどうだ?」

 

ルリ子「そんな暇はない。これは燃料補給。栄養摂取が目的でしょ。」

 

本郷「僕は腹が減らないようだ。便利だがつまらない身体だな。」

 

ルリ子「父が開発したプラーナシステムは、大気中に圧縮された他生命のプラーナを自らの生体エネルギーに変換する装置。つまりあなたは知らない内に他の命を吸い続けてるの。何にも食べずに長生きしたいからと人類全てが装着しても、結局は人間同士によるプラーナの奪い合いになるだけ。行き着く所は、生命の絶滅しかない。」

 

千束「元も子もない争いだね。それ。」

 

ルリ子「そう。元も子もない。だから父はあなたのプラーナインバーターを最後に、昆虫合成型の開発を辞めた。父の希望の先に待っていたのは何時も絶望。ちょっと考えればすぐ分かる事なのに。理想しか持たないバカなんだよ。バカなりに考えて、父はあなたに希望を託したのね。」

 

本郷「・・・ん?」

 

足音が聞こえた。ハチオーグに洗脳された人々が現れたのだ。

 

たきな「まさか追い掛けて・・・!?」

 

千束「懲りない女王蜂様だねぇ。」

 

3人が急いでスープを完食して、器を片付ける。

 

本郷「ここもハチオーグのテリトリーか。」

 

ルリ子「プラーナを制御出来てる私達以外はヒロミの意のまま。何もしなければ何れ世界中がこうなる。」

 

急いでキャンプギアを片付ける。

 

本郷「その洗脳システムを破壊しない限り、再びアジトに乗り込んでも同じ目に遭うだけか。」

 

ルリ子「ええ。外付けの試作だから、システムはまだ電子機器で構成されてるはず。サーバーの位置は特定出来た?」

 

本郷「大丈夫だ。そいつを破壊すれば良いんだな?」

 

ルリ子「簡単じゃないけど。」

 

本郷「ルリ子さん。千束。たきな。次は君達3人で乗り込んで欲しい。プランがある。僕ではなく、僕のプランを信じてくれ。」

 

ルリ子「そうね。プランじゃなく、あなたを信じてみる事にする。」

 

本郷「ありがとう。ルリ子さん。」

 

千束「猛さん、頼んだよ。」

 

本郷「ああ。」

 

ルリ子が左手を挙げた。政府の男が望遠鏡で確認し、何処かへ通信する。サイクロン号とバイクで急いでアジトへ急行する。2台のバイクが大ジャンプし、階段を下りる。

 

 

 

 

 

 

アジトの屋上に、ルリ子、千束、たきながやって来た。ハチオーグと数人の戦闘員が待ち構えていた。

 

ハチオーグ「ありがとうルリルリ。リコリスのお2人も。わざわざのお誘い、感謝するわ。組織に戻る気と入る気になった?」

 

ルリ子「いえ。戦う気になった。」

 

ハチオーグ「あらら・・・残念ね。屋上だと、不在の用心棒がバイクで助けに来れないわよ。リコリスのお2人でも、この人数では何れ殺られる。あなた達3人で怖くないの?」

 

ルリ子「勿論怖いわ。でも私は常に用意周到なの。それに・・・仮面ライダーと名乗る男を信じているから。」

 

 

 

 

 

 

上空を飛行しているセスナから、仮面ライダーがスカイダイビングした。落下を利用し、風車ダイナモを回転させ、アジトのサーバーに向かってライダー回転キックで急降下し、天井を貫いてサーバーを爆破させた。

 

 

 

 

 

 

サーバーが破壊され、洗脳された人々が正気を取り戻した。

 

 

 

 

 

 

サーバーを破壊した仮面ライダーが大ジャンプして、ルリ子達が立っているアジトの屋上に着地した。

 

千束「お帰り!」

 

本郷「君の計画は既に潰えた。」

 

マスクを外し、マスクをルリ子に渡した。

 

本郷「ルリ子さんの為にも登降してくれ。」

 

ハチオーグ「それ寧ろ逆効果。私はルリ子を泣かせたいの。だからお断り。」

 

着ている上着を脱ぎ捨て、着物の右側だけを脱いだ。背広の男から刀を受け取り、共に刀を構える。

 

ハチオーグ「本郷猛。スズメバチはバッタの天敵。私達に勝てるかしら?」

 

刀を握った2人が本郷に攻撃する。本郷は2人の刀攻撃を避け続ける。

 

本郷「ッ!!」

 

2人の刀を両腕で受け止めた。だが、2人はそのまま腕を切り裂いた。

 

本郷「ウッ!!」

 

ハチオーグ「この刀は特別製。あなたの防護服もスパッと切るわよ。」

 

攻撃を続ける2人を、本郷はただ避けるしかない。2人が刀を重ね合わせ、そのまま本郷に走って切ろうとするが、本郷は怪力で2人の腕を掴んで受け止めた。

 

本郷「ううっ・・・!!」

 

2人は力を出して本郷に迫る。だが本郷も負けじと、2人の刀の刀身を上に向けた。そのまま後ろに流して、前へ転がった。

 

ハチオーグ「あらら・・・負けないけど勝てないわね。」

 

たきな「本郷さん、援護します。」

 

本郷「いや、2人は手を出すな。」

 

ハチオーグ「仕方無い。あなたのプラーナ、貰うわよ。」

 

背広の男「喜んで。」

 

自らの手をハチオーグに捧ぐ。ハチオーグからプラーナを吸収され絶命した。ハチオーグは絶命した背広の男を投げ捨てた。

 

千束「ッ!」

 

ハチオーグ「チェンジ。」

 

顔が怪人状態になり、フェイスマスクを装着した。

 

ハチオーグ「これで基本スペックはお前と同じ。」

 

ルリ子が本郷にマスクを被せた。クラッシャーが閉じ仮面ライダーになった。ハチオーグが背広の男の刀を仮面ライダーに渡した。

 

ハチオーグ「これで、エモノも同じ。」

 

背中からスズメバチの羽のエネルギー体が出現し、高速で羽ばたく。

 

ハチオーグ「では、参る!」

 

目に見えない音速で仮面ライダーの周囲を飛び回る。仮面ライダーはハチオーグを肉眼で追うが、速過ぎて追えない。

 

 

 

 

たきな「速い!?」

 

千束「ちょいちょいちょい!もう音速じゃん!!」

 

 

 

 

音速で飛行するハチオーグを避けるのに精一杯。屋上の塀などに飛び回りながら、ハチオーグの刀捌きを防ぎ続ける。

 

ハチオーグ「ルリ子!あなたの玩具を目の前で壊してあげる!!壊した後はそこのリコリスの2人も壊してあげる!!だから泣いて!!私の前で思いっ切り泣いて!!泣き崩れて涙を見せて!!私のせいで悲しんで!!傷付いて!切なくなって!お願いルリ子!!!!」

 

刀を防ぎ続ける仮面ライダーの刀の刀身が折れた。

 

ハチオーグ「フッ!!」

 

本郷「ウッ!!」

 

刀が仮面ライダーの胸に突き刺さった。

 

ハチオーグ「あらら・・・貫けぬか。」

 

本郷「フッ!!」

 

仮面ライダーがハチオーグの刀を手刀で切断し、ハチオーグを持ち上げてライダーきりもみシュートで投げた。

 

ハチオーグ「ウッ・・・!」

 

仮面ライダーは、胸に突き刺さったハチオーグの刀を抜いて投げ捨てた。

 

本郷「ハチオーグッ!!!!!覚悟!」

 

大ジャンプし、ライダーキックがハチオーグに迫る。

 

ハチオーグ「最早これまで・・・」

 

敗北を覚悟したハチオーグのマスクの複眼が消えた。ライダーキックが屋上の塀を破壊した。ハチオーグを殺さずに。後ろへジャンプして着地し、変身解除してマスクを外した。

 

千束「猛さんどうして!?」

 

たきな「トドメを刺さなかったんですか!?」

 

ハチオーグ「ハァ・・・あらら。」

 

フェイスマスクを外して、床に置いて立ち上がった。

 

ハチオーグ「このまま勝てたのに。何故?」

 

本郷「これ以上マスクをしていると君を殺してしまう。それは避けたい。ルリ子さんもそう思ってる。」

 

ルリ子「うん。ダメ・・・」

 

ハチオーグ「あらら・・・優しいのね。」

 

ルリ子「私に友達は居ない。けどやっぱり・・・殺せない。」

 

するとそこに、政府の男とフキが現れた。

 

千束「フキ!?」

 

政府の男「個人の信条は尊重する。後は我々が引き取ろう。」

 

フキ「観念しろ。ハチオーグ。」

 

拳銃をハチオーグに向けた。

 

ハチオーグ「ご忠告してあげる。銃は私に効かないわよ。」

 

フキ「それはどうかな?」

 

それでも拳銃を発砲した。弾丸がハチオーグの左胸を貫いた。

 

ハチオーグ「あらら。こんなもので私が?うっ・・・」

 

だが、銃弾が効かないハチオーグが膝を崩した。

 

ハチオーグ「まさか・・・サソリオーグの毒・・・!?」

 

フキが発砲した銃弾には、サソリオーグが開発した猛毒が入っていたのだ。その毒に侵され、ハチオーグが倒れた。

 

ルリ子「ヒロミ!?」

 

ハチオーグ「・・・残念・・・ルリルリに殺して欲しかったのに・・・」

 

その言葉を最期に、ハチオーグが泡に包まれ融解した。残ったのは、ハチオーグの上着だけ。

 

ルリ子「・・・まさかこの為にサソリオーグを強襲したの!?」

 

政府の男「ノーコメントだ。」

 

2人は屋上を去った。フキは密かに目を瞑った表情をした。

 

千束「・・・・・」

 

たきな「ルリ子さん・・・」

 

本郷は、融解したハチオーグに黙祷した。

 

本郷「大丈夫か?」

 

最愛の友を失ったルリ子は、本郷に歩み寄る。

 

ルリ子「ちょっと胸借りる・・・」

 

そう言って、本郷の胸の中で泣いた。

 

 

 

 

 

 

その後。もぬけの殻となったハチオーグのアジトにケイがタブレットを持って佇んでいた。

 

ケイ「ふむ・・・やはり、人間は面白い。」

 

胸ポケットに白い花を添えた。

 

???「古風だね。ケイ。」

 

透明男がケイに話し掛けた。

 

ケイ「はい。人間と同じ行動を、私も実行してみました。」

 

タブレットには、アジトの屋上を後にする4人の姿が映し出されていた。

 

透明男「奴らが裏切りペアとリコリスペアかい?」

 

ケイ「はい。お2人の速やかなお戻りを願っているのですが。」

 

透明男「そうか。ごめんなケイ。アイツらは戻らないよ。」

 

ケイ「ほう。何故です?」

 

透明男「僕がシャキッと始末するからさ。クモ先輩の敵討ち。」

 

ナイフの先端をタブレットに刺した。

 

透明男「それが今の僕、最大の願いだからね。」

 

そのままタブレットの画面に傷を付けた。透明男が姿を現した。カメレオンとカマキリの仮面を着けた男だった。

 

透明男「裏切りペアとリコリスは必ず殺す。」

 

『つづく』

結末はどれが幸福?

  • そのまま原作展開
  • 救済ありのオリジナル展開
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