シン・仮面R/L   作:naogran

5 / 7
#04・Batta-augment-02

翌日。本郷館は喫茶リコリコに到着した。

 

ミカ「着いたぞ。ここが喫茶リコリコだ。」

 

 

 

 

喫茶リコリコの奥の部屋に本郷達が座る。外ではアンチSHOCKER同盟の構成員がサイクロン号のメンテナンスをしている。しばらくは閉店。

 

フキ「ったく、何で私らまでここに居るんだよ。」

 

サクラ「司令の命令だからっスよ。ルリ子さんの護衛が今の任務スから。」

 

千束「命令だから仕方無いじゃん?」

 

フキ「コイツと一緒だと気に障るんだよ。」

 

千束「んだと?私を怒らせたいのかこらぁ?」

 

フキ「上等だよ。」

 

喧嘩し始めた2人だが。

 

ルリ子「幾ら潜伏に向いてるからって何で喫茶店なんだよ!!」

 

千束・フキ「ん?」

 

エリカ「お、怒っています・・・」

 

サクラ「ル、ルリ子さん。お気を確かにっス・・・」

 

ルリ子「あなたもその着たきりスズメの防護服!そろそろ洗いなさいよ!!さっきも凄く臭ってたし!」

 

本郷「・・・」

 

自分の防護服を嗅ぐ。

 

ルリ子「あなたが仕事でヒロミを処分した事を理解している。」

 

フキ「・・・私に気を遣うな。人から憎まれる事も慣れている。無理矢理自分の感情を殺す必要はないぞ。」

 

ルリ子「無理してない。シャワー浴びたら今の感情を受け入れる。」

 

本郷「・・・・」

 

そこにミカがやって来た。

 

ミカ「本郷君。君に話がある。来てくれるか?」

 

本郷「・・・・はい。」

 

ミカに呼ばれ、本郷が行った。

 

 

 

 

浴室では、ルリ子がシャワーを浴びている。

 

ミズキ「着替え持って来たわよ。」

 

脱衣所にミズキがルリ子の着替えを用意した。

 

ルリ子「ありがとう。所で、あなたは何でここに居るの?」

 

浴槽にクルミが湯に浸かりながらパソコンを操作している。

 

クルミ「見て分からんか?風呂だ。」

 

ミズキ「アホか!ルリ子の邪魔になるだろ!」

 

浴槽からクルミを持ち上げて浴室から追い出した。

 

 

 

 

その後シャワーを終え、サッパリしたルリ子が部屋に戻って来た。

 

たきな「ルリ子さん。」

 

ルリ子「ええ。お陰様で。・・・そこだと遠い。私を守るなら常に近くに居て。トイレ以外。寝る時も隣に。けど絶対に変な事しないで。」

 

部屋の隅に座ってる本郷にそう言った。

 

本郷「大丈夫だ。安心してくれ。」

 

ルリ子「安心・・・初めて言われた。」

 

サクラ「本郷さん!メチャクチャ格好良い活躍でしたっス!」

 

本郷「・・・ありがとう。」

 

フキ「SHOCKERに改造人間にされたんだろ?悲しくないのか?」

 

本郷「悲しい。でも、この力で人を守るって決めたんだ。悲しんでる暇はないさ。」

 

たきな「本郷さん・・・」

 

 

 

 

 

 

夜。本郷とルリ子が寝ている。リコリス達はそれぞれの部屋で寝ている。

 

ルリ子「昼間は五月蝿くてごめんなさい。生まれて初めて、誰かに甘えてみたかっただけ。」

 

本郷「・・・・」

 

ルリ子「父も兄も厳しかったから。」

 

 

 

 

 

 

深夜。外では雨が降ってる。眠ってるルリ子にある男が現れた。

 

ルリ子「ッ!?お兄さん!?」

 

それは、ルリ子の兄だった。

 

兄「これでお前の望みを叶えてやれる。待ってろ。ルリ子。」

 

 

 

 

ルリ子「兄さん!!」

 

ふと目が覚めると、そこは何時もの部屋。

 

本郷「どうした?」

 

ルリ子「イチロー兄さんが羽化した。」

 

本郷「兄さん?」

 

ルリ子「チョウオーグよ。早く止めないとヤバ過ぎる事になる。」

 

 

 

 

 

 

翌日。駐屯地の格納庫に招かれた。袋に覆われた無数の遺体が転がっている。

 

エリカ「これは一体・・・」

 

政府の男「我々も一枚岩ではないのでね。勇足の実働班がチョウオーグのアジトを強襲してこの結果だ。」

 

情報機関の男「緊急連絡を受けた陸上自衛隊が救援に駆け付けた時には、既にこの状態だったそうだ。」

 

遺体袋を捲って、実働班の遺体を確認する。

 

フキ「酷い事しやがる・・・」

 

情報機関の男「疑問なのはどの遺体にも一切の損壊がない。体内にBC兵器の痕跡もない。」

 

ヒバナ「じゃあどうやって殺されたんだ・・・?」

 

ルリ子「正確には、死んでるし生きてる。」

 

政府の男「どう言う事だ?」

 

ルリ子「チョウオーグによるプラーナの強奪。その人を形成するプラーナの配列を壊さずに別の空間に転送する。謂わば、魂を別の場所に連れて行かれた感じ。そこを私達は、”ハビタット世界”と読んでる。」

 

サクラ「ハビタット世界?」

 

ルリ子「何にしても、この人達のプラーナが肉体に戻って来る事はない。その意味では既に亡くなってる。遺体は火葬して問題ないわ。」

 

本郷「ハビタット世界と言ったか。どんな所だ?」

 

ルリ子「俗に言う地獄よ。本心だけの、ウソのない世界。人間が耐えられる場所じゃない。」

 

 

 

 

 

 

緑川イチローのアジト。

 

イチロー「俺は全ての人間をハビタットに送り込もうとしている。止めないのか?ケイ。」

 

ケイ「それがイチロー様の幸せであれば、ご存分に。」

 

イチロー「そうか。ならば遠慮なく。」

 

彼は横右に飾られてる家族写真を見た。左にはルリ子との2ショット写真が飾られてる。

 

ケイ「ルリ子様は、如何なさいますか?」

 

イチロー「ハビタット計画に例外はないよ。ケイ。俺も含めて。」

 

 

 

 

 

 

喫茶リコリコ。

 

ルリ子「兄の最終目的は、”全人類のプラーナの完全掌握”。と同時に、”全ての人間をハビタットに送り裁く事”。その為に、”自分が最期の人間になる事”。」

 

千束「どうしてお兄さんはそんな計画をしたの?」

 

ルリ子「イチロー兄さんは子供の頃、母親を無差別殺人犯に殺された。だから他人・・・人間自体を信用しない。父がSHOCKERに協力したのも、少なからずその事があると思う。私の母は兄とは違って人間じゃないの。組織の人口子宮が私の母に近い存在。プラーナを使って、個別の魂をハビタット空間に送り込むシステムは、兄と私がコーティングした。その時は皆も私も幸せになれると信じてたの。でも違った。あれは私の求める幸せじゃない。私は兄の所業を止めたい。その為に嫌いな父と一緒に組織を抜けた。今回は私1人でやる。手助け無用よ。」

 

本郷「家族の問題に巻き込みたくないだけだろ。気遣い無用だ。もう巻き込まれてる。手助けするよ。」

 

たきな「ルリ子さんは1人じゃありません。私達も付いてますから。」

 

ルリ子「・・・たきな、リコリスの装備を見せて。」

 

たきなが今持ってるリコリスの装備を見せた。

 

ルリ子「女子高生に擬態して犯罪に立ち向かうなんて今思うと面白い組織ね。このカバンは頑丈なのね。」

 

千束「銃弾を跳ね返す事が出来るから便利だよ?」

 

ルリ子「ふぅ〜ん。」

 

 

 

 

 

 

後日。本郷達は、ルリ子と共に緑川イチローのアジトへ乗り込んだ。

 

サクラ「長いトンネルっスね。」

 

たきな「この先にお兄さんが。」

 

 

 

 

トンネルを抜け、イチローの前に立ち止まった。

 

イチロー「おかえりルリ子。会いたかったよ。」

 

ルリ子「私のデータを読み込まないと、ハビタットシステムは完璧にならない。だから会いたかったんでしょ?」

 

イチロー「ルリ子も俺のデータを読み込まないとハビタットシステムのパリハライズプログラムが完成しない。だから、会いに来たんだろ?」

 

玉座から立ち上がったイチロー。背中に光の糸が繋がれてる。歩き出すと糸が千切れて消滅した。

 

イチロー「家族の対面だ。他人が出しゃばるな。」

 

緑川兄妹がお互いに歩む。

 

ルリ子「お兄さん。お父さんも死んだわ。」

 

イチロー「自業自得だ。だが母は違う。意味もなく殺された。」

 

ルリ子「その復讐は止めて。お兄さん。」

 

イチロー「復讐じゃない。人間のプラーナをハビタット世界へ誘う救済だ。ルリ子もあの良さを経験しただろう?死も理不尽もない魂だけの世界。幸せなユートピアだ。」

 

ルリ子「いいえ。不幸なディストピアよ。」

 

イチロー「ハビタット計画はルリ子。お前が言い出した事だ。互いの全てを理解したいとお前が望んだ事だ。何故裏切る?」

 

ルリ子「あの時私はまだ世界を何も知らなかった。でも今は違う。」

 

イチロー「痴れ者の父親に誑かされたか。」

 

ルリ子「計算以外無知な私に、外にも色んな世界がある事を教えてくれた。父が唯一私の為にしてくれた事よ。」

 

兄に向かって右掌を出した。

 

ルリ子「お兄さんも私達以外の世界を見て。心が読めない事に怯えないで。」

 

イチロー「必要ない。」

 

ルリ子の右掌に自分の左掌を重ねた。

 

 

 

 

白い空間。

 

ルリ子「人は人を信じる事で生き延びて来た。」

 

イチロー「他人を信じる事で裏切られても来た。それに、暴力から家族を守るにはより強い力がいる。あの時、俺に力があれば母を守れた。死なせずに済んだ。」

 

ルリ子「全ての生き物で人間だけが、暴力を使わずに争いを解決出来る。」

 

イチロー「そうだ。だから俺は暴力の元である肉体を消す事にした。」

 

ルリ子「それが幸せとは思えない。」

 

イチロー「ルリ子。”幸せ”と言う時を横線を1本消せば”辛さ”になる。この世の幸せなんて簡単に壊れるものだ。」

 

ルリ子「だとしても、人間の世界を全て創り直すのは間違ってる。お兄さん。」

 

腰のスイッチを押してパリハライズを起動した。

 

イチロー「早速俺にパリハライズを仕掛けて来るか。健気だが、俺のパリハライズは無理だぞルリ子。俺は完全変態を終えた最高の昆虫合成型アルティメットオーグメント。お前や他の奴らとはプラーナの絶対量が違う。」

 

ルリ子「そうみたいね・・・」

 

 

 

 

アジト。ルリ子が倒れた。たきながルリ子を支える。

 

たきな「ルリ子さん!」

 

イチロー「本郷猛・・・と言ったか。妹とは寝たのか?」

 

本郷「僕らの関係は恋愛ではない。信頼だ。」

 

イチロー「ならお前に興味はない。俺は忙しいんだ。逃がしてやる。リコリスの小娘共も。妹を置いて帰れ。」

 

本郷「待て!待って下さい!」

 

玉座に座ろうとするイチローの腕を掴んだ瞬間、イチローが本郷を投げた。本郷は着地した。

 

イチロー「父が用意した妹のお守りにしてはお粗末だな。これが緑川弘、最後の最高傑作とは失望した。うん。無かった事にしよう。」

 

サクラ「お前!さっきから聞いてりゃ自分勝手言いやがって!自分の妹が恋しくないのか!」

 

フキ「止めろサクラ。」

 

サクラ「けど!」

 

イチロー「”切った張った”は面倒だ。後は”彼”に任すよ。」

 

玉座に座ると、1人の男が現れた。

 

男「アンタが初期型の第1バッタオーグか。いや・・・仮面ライダーだっけ?」

 

本郷「君は?」

 

男「一文字隼人。ジャーナリストだったはずだが・・・今は何だか違うみたいだ。」

 

たきな「あなたは一体・・・」

 

イチロー「第2バッタオーグ。本郷猛と同じ昆虫合成型オーグメントだが、俺がちょいとカスタムした強化型だ。」

 

隼人「どうもそう言う事らしい。では、お見せしよう。」

 

着ているコートを捲った。腰に装着されてるシャッター付のベルトを見せた。

 

千束「猛さんと同じベルト?いや、少し違う。」

 

隼人「変身。」

 

ベルトのシャッターが開き、風車ダイナモが回転した。隼人がマスクを被って第2バッタオーグに変身した。

 

隼人「どうもスッキリしないが、アンタを倒せとの命令だ。なので、勝負願おうか。」

 

本郷がフルフェイスヘルメットを被る。

 

隼人「悪いが、今のアンタじゃ俺には勝てない。」

 

本郷「だろうな。」

 

気絶していたルリ子が目を覚ました。

 

本郷「一文字隼人。勝負は預ける。」

 

宙返りして、ルリ子の横に着地する。

 

本郷「撤退しよう。皆も。」

 

ルリ子「・・・うん。」

 

一行はサイクロン号とバイクに乗ってアジトから撤退した。

 

イチロー「俺の庇護の許から去るか。後悔するぞルリ子。」

 

 

 

 

 

 

トンネルを疾走する3台のバイクの後ろから、第2バッタオーグのサイクロン号が迫る。本郷が風を受けて仮面ライダーに変身した。

 

 

 

 

 

 

アジトの外に出た。第2バッタオーグが迫る。

 

千束「アイツ追って来る!」

 

たきな「なら撃つだけ!」

 

フキ「しょうがねぇ!サクラ!」

 

サクラ「はいっス!」

 

ヒバナ「エリカ!頼む!」

 

エリカ「は、はい!」

 

たきな、サクラ、エリカが銃口を第2バッタオーグに向けて発砲する。しかし第2バッタオーグは弾丸をジグザグに避ける。

 

たきな「簡単にやられそうにないですね。」

 

本郷「奴の狙いは僕だ!君達は後から来てくれ!」

 

サイクロン号を加速する。第2バッタオーグも加速して仮面ライダーとルリ子を追う。

 

隼人「まだかな?」

 

風を受け続ける仮面ライダーを見て、第2バッタオーグが頃合いを待ってる。

 

隼人「うん。そろそろ良いかな?」

 

頃合いを見た第2バッタオーグがサイクロン号をジャンプさせて、仮面ライダーとルリ子のサイクロン号の前に横向きに着地して仮面ライダーのサイクロン号を受け止め、第2バッタオーグのサイクロン号のマフラーが逆噴射して仮面ライダーのサイクロン号を止める。

 

隼人「プラーナは充分圧縮したか?」

 

仮面ライダーの複眼が発光した。後ろに千束達が遅れて到着した。

 

隼人「なら良い。弱いままのお前を倒しても何もスッキリしないからな。」

 

仮面ライダーがルリ子を見る。ルリ子はジェットタイプヘルメットのシールドを上げる。

 

ルリ子「もう大丈夫。」

 

大丈夫と確認した仮面ライダーが頷き、ルリ子がサイクロン号から降りて千束達の方へ下がった。

 

本郷「決着をつけよう。」

 

 

 

 

 

 

両者はコンビナートに移動した。

 

隼人「どうした本郷?やる気になったんだろ?掛かって来いよ。」

 

挑発され、仮面ライダーが第2バッタオーグにパンチするが、第2バッタオーグがそのパンチを受け止めた。

 

隼人「ほほう。このマスクを被っても力を抑えられるとは大した自制心・・・いや、優しさか?アンタの。うーん・・・優しい奴は嫌いじゃない。けど優しさと弱さは紙一重だぞ。アンタが手抜きした結果、俺に殺されたらあのお嬢さん達はどうなる?」

 

階段からこちらを見てるルリ子とリコリス達を見た。

 

隼人「分かったか?本気を出せよ?本郷。」

 

両者がコートを脱ぎ捨てた。同時に大ジャンプした。空中でパンチが激突し、衝撃波が走った。

 

 

 

 

2人が着地し、第2バッタオーグが腕を痛む。

 

隼人「イッテ〜。これがアンタのフルスペックか。イイねぇ。」

 

仮面ライダーのスペックをサムズアップして褒めた。

 

 

 

 

 

 

その間、ルリ子は第2バッタオーグの一文字隼人を調べてる。

 

ルリ子「第2の男・一文字隼人。プラーナの洗脳下でも自分の筋を通している。あの人同様大した精神力ね。」

 

 

 

 

 

 

コンビナートを跳びながら空中戦を繰り広げる。

 

隼人「成る程!これはシンプルだ。優劣が付けやすい。オマケに空中だと周囲に迷惑も掛けない。アンタもプラーナを貯めやすい。う〜ん。イイね!」

 

再びコンビナートを跳び回りながら空中戦を繰り広げる。

 

 

 

 

 

 

フキ「何か方法はないのか?本郷さんを助ける方法は。」

 

ルリ子「イチロー兄さんの中にあったデータを解析すれば、彼の洗脳をパリハライズする鍵があるはず。」

 

 

 

 

 

 

空中戦を繰り広げる仮面ライダーと第2バッタオーグ。だが第2バッタオーグが隙を見て仮面ライダーの顔を殴った。両者が着地し、第2バッタオーグが仮面ライダーに近付く。

 

隼人「手を抜くな!本郷!」

 

本郷「君はSHOCKERの洗脳に抗ってる!だから戦いたくない!」

 

隼人「甘いな本郷!今の俺には戦う事しか頭にない!!」

 

仮面ライダーのマフラーを掴んで上に投げ飛ばす。高く跳んで、仮面ライダーの左足をキックで折った。

 

本郷「うっ!!」

 

 

 

 

 

 

左足の骨が折れた仮面ライダーが落下して倒れた。第2バッタオーグが着地した。

 

隼人「つまらん!心ガッカリだ。これで終わりにするか。その左足の修復には時間が掛かる。」

 

左足の骨を折られた仮面ライダーは立ち上がるのは不可能。第2バッタオーグが迫る。

 

隼人「悪いな。」

 

するとワイヤーが現れ、第2バッタオーグを縛った。

 

隼人「ッ!?」

 

それは、千束達リコリスが所有するワイヤー銃のワイヤーだった。

 

千束「そこで止まって頂戴ね?」

 

たきな「本郷さんに近付けさせません!」

 

隼人「クッ・・・!邪魔をするなお嬢さん達!」

 

縛られた第2バッタオーグの前にルリ子が立った。

 

隼人「っ?」

 

ルリ子「SHOCKERの洗脳をパリハライズする。」

 

第2バッタオーグのマスクに触れてパリハライズを起動する。

 

ルリ子「あなたのプラーナ。魂の自由を取り戻して。」

 

隼人「あっ!ああ・・・うう・・・!」

 

パリハライズを受け、第2バッタオーグが苦しみ始めた。

 

サクラ「苦しんでる!」

 

ルリ子「悲しい記憶を全て封印し、多幸感を上書きするのがSHOCKERが辿り着いた洗脳スタイル。洗脳が解ける時、その全てを思い出すの。悲しみの洪水に耐えて。一文字隼人。」

 

第2バッタオーグの複眼の発光が消え、変身が解除された。ルリ子がマスクを取った。隼人は解放され、啜り泣いてる。ルリ子は隼人に仮面ライダーと同じ赤いマフラーを巻いた。

 

たきな「・・・・」

 

ルリ子「お願い。あなたもライダーになって。彼を助けて。」

 

隼人の洗脳を解いたルリ子が仮面ライダーに歩み寄ろうとしたその時。

 

”ザスッ!!!”

 

ルリ子「うっ!!」

 

何者かがルリ子の背中を突き刺した。

 

たきな「ルリ子さん!!!」

 

千束「ッ!!」

 

銃を発砲し、ルリ子の背中を刺してるナイフを撃った。ルリ子は倒れた。

 

千束「またお客さんが居たんだね!アンタは誰!」

 

???「SHOCKERのニューホープ。」

 

透明の布を脱ぎ捨てて自身の正体を見せた。

 

???「カマキリ・カメレオン。通称”K.Kオーグ”さ。」

 

ルリ子「そんな奴知らない・・・記録に無かった・・・」

 

K.Kオーグ「じゃあ今から知って〜。僕は、SHOCKER科学陣の粋を集めた、初の”3種合成型オーグメント”。」

 

エリカ「3種合成型オーグメント・・・!?」

 

K.Kオーグ「そうさ。死神グループが生んだ、最新最高の作品さ。裏切りは人殺しよりも悪。敵討ちは人助けよりも善。クモ先輩の敵だ。死ね!!!」

 

ルリ子をまた刺そうとした時。隼人がK.Kオーグを蹴り飛ばした。

 

 

 

 

蹴り飛ばされたK.Kオーグは着地し、隼人を睨む。

 

K.Kオーグ「何だ貴様?」

 

隼人「俺か?」

 

ジャンプし、K.Kオーグの前に着地する。

 

隼人「俺は今からSHOCKERの敵。人類の味方。一文字隼人。そして・・・」

 

ベルトのシャッターが開き、風車ダイナモが回転した。隼人は第2バッタオーグの仮面を被って変身した。

 

隼人「仮面ライダー。」

 

K.Kオーグ「カメンライダー?はあ?何だそれ?」

 

隼人「お嬢さんのお陰でプラーナがオールスッキリした。これからは俺の好きにさせて貰おう。まずは・・・アンタを倒して、SHOCKERに借りを返す。」

 

K.Kオーグ「って事は、裏切りホヤホヤって訳だ。」

 

両足のナイフを抜いて構える。

 

K.Kオーグ「貴様を殺すの確定ッ!裏切り者は、皆死ね!!」

 

 

 

 

 

 

一方、K.Kオーグに背中を刺されたルリ子は。

 

本郷「ルリ子さん!」

 

サクラ「大丈夫スか!?ルリ子さん!!」

 

たきな「今すぐ治療を・・・え?」

 

コートを捲ると、リコリスと同じカバンがあった。

 

千束「え?このカバンどうやって仕入れたの?」

 

そう尋ねると、ルリ子が立ち上がった。

 

ルリ子「言ったでしょ?私は用意周到なの。たきなが見せてくれたカバンを見て、ミカにお願いして仕入れて貰ったのよ。」

 

たきな「・・・良かった・・・」

 

本郷「ルリ子さん・・・」

 

ルリ子「大丈夫?」

 

仮面ライダーの腕を担いであげた。

 

サクラ「本郷さん、足折れてるスけど・・・」

 

本郷「一文字隼人が言ってた。治るのに時間が掛かるけど。」

 

 

 

 

 

 

一方第2仮面ライダーは、K.Kオーグのマスクをライダーチョップで半壊させた。

 

K.Kオーグ「アウチッ!!うっ・・・僕の超絶ステキカマキリマスクが・・・!バッタの癖にマジ許せん!!許さんぞ!!」

 

袖のファスナーを開けて袖を捲った。腕のカマキリの鎌が展開した。

 

K.Kオーグ「ああー!死ね!死ね死ね死ね!」

 

鎌を振り回すが、第2仮面ライダーはそれを避ける。

 

K.Kオーグ「死ね!!!」

 

第2仮面ライダーがK.Kオーグの腕を掴んで後ろへ流した。

 

K.Kオーグ「死ね!!!」

 

鎌を振るうが、第2仮面ライダーがK.Kオーグの鎌を掴んで、K.Kオーグの腹を蹴って鎌を折った。折った鎌を捨て、高く跳んだ。

 

K.Kオーグ「うわッ!!」

 

第2仮面ライダーのライダーキックがK.Kオーグを蹴り飛ばした。ライダーキックを真正面から受けたK.Kオーグは壁に激突した。

 

K.Kオーグ「クモ先輩・・・ごめんなさい・・・」

 

クモオーグの敵討ちが出来ず絶命し、泡に包まれ融解した。

 

隼人「・・・・・・」

 

 

 

 

K.Kオーグが倒され、監視に来ていたケイが胸ポケットに花を添えた。

 

 

 

 

 

 

その後。本郷は左足の安静の為、DAの治療室へ運ばれた。

 

楠木「あれ程の重傷を、プラーナの力で治せるとは。緑川の奴、密かに研究を続けていたとはな。」

 

ルリ子「・・・・」

 

虎杖「SHOCKERは君を狙っている。逃げなくて良いのか?」

 

ルリ子「私はもう逃げない。自分の宿命や、兄さんからも絶対に。」

 

楠木「・・・」

 

2人は治療室から去って行った。

 

 

 

 

残ったのは、本郷とルリ子。

 

本郷「・・・」

 

ルリ子「SHOCKERを足抜けした時、もっと早くに消されると思っていたけど、あなたやあの子達のお陰で、今もこうして生きている。ありがとう。ヒロミの時もありがとう。嬉しかった。」

 

本郷「・・・大した事はしてない。君を守っただけだ。」

 

ルリ子「・・・恐らく私の身体とエナージコンバーターでは、チョウオーグと化した兄をパリハライズ出来ない。プラーナの絶対量が圧倒的に足りないの。けどあなたなら出来る。あなたを信じて、あなたに託す。仮面ライダー、本郷猛さん。」

 

本郷「止め方は?」

 

ルリ子「あなたに任せる。・・・マフラー、似合ってて良かった。」

 

本郷「?」

 

ルリ子「SHOCKERに入る前、父は昔バイク乗りだったの。兄が持ってる写真で見た事がある。この写真。」

 

パソコンから、緑川家の写真を見せた。緑川弘がイチローとバイクに乗ってる。

 

本郷「もしかしたら、緑川先生の趣味を僕が受け継いでいるのかも。」

 

ルリ子「みたいだね。・・・私もあの写真の中に居たかった。兄のように、父の後ろに乗れたら良かったと思ってた。けどもう良いの。あなたの背中、とても心地が良かった。あなたにプラーナを預けた感じがして、とても嬉しかった。幸せって何か、私にも分かった気がする。ありがとう猛さん。」

 

本郷「・・・そうか。」

 

ルリ子「あ、それと。兄を止めた後、マフラーの話をさせてくれるかな?色々と話したい事が沢山あるの。」

 

本郷「・・・うん。約束だ。」

 

2人は約束の指切りを交わした。

 

『つづく』

結末はどれが幸福?

  • そのまま原作展開
  • 救済ありのオリジナル展開
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。