優しすぎる彼は、勘違いされる。そしてウルトラマンとなる。 作:鏡蓮
春頃
「光野絆?不思議な名前だね。」
「よく言われるよw。今はクラスに馴染めようと努力中。」
俺と裕太が出会ったのは何も変哲ない出会い。よくある自己紹介だ。
「そういえば、裕太。ウルトラマン貸そうか?」
「ウルトラマン貸す!?どういうこと?」
「いや、お前フュージョンファイト知らないだろ?なら渡そうかなって。あまりレアリティ上げるなよ…?」
俺は裕太といつも話すようになった。クラスメイトとも話すこと多いけど。
「ははっ。なら、これね。」
裕太が選んだのは、俺の好きなギンガだった。レアリティ高いけど…まぁいいか。
「大事にしろよ?俺との繋がりなんだし。」
「ははっ。大事にするよ。俺も絆との繋がりを大事にする。」
そう笑いながら拳をぶつけ合うと周りが集まり、俺のバインダーを見て、ウルトラマンの事を知りたいと言われたりしたのが多くあって困っちゃったっけ。
昨日。
「絆?」
「そうだ。というより、忘れるの早いわ!」
「ご、ごめん。でも、本当に忘れてて…。あれ?これは…君の?」
裕太は俺に春に渡したギンガのカードを渡そうとする。けれど、俺は断った。
「俺のだけど、今は裕太だ。それに、お前と繋がりを失うのはやだしな。」
「繋がり…。」
裕太は大事そうに持つ。お、思い出したのか?それとも、大事だと知って喜んでるのか?
「作ったよー。あ、起きたの?」
六花は階段を上り、お粥?
「ああ、判明したことは一つ、コイツが記憶喪失になった。」
「は?何言ってんの?」
六花よ、やめてくれ。俺が嘘をついて深刻に言うと思うか?思ってるのか!?
「ご、ごめん。本当なんだ。君の名前も知らなくて。」
「嘘でしょ…。私、絆と話していたのに?」
あれ?そこで切れてるの?裕太いたよ?裕太、ちゃんと話してたよ?
「そんなことより…。」
俺は裕太を起き上がらせる為、手を伸ばす。
『思い出せ。』
キィィィンッ!頭に響く。知らない声が、俺を呼びかけていた。
「あれ?絆。人形とおもちゃ置いてるよ。」
「え?ないはずだけど。」
「でも、あるわよ?」
六花に渡されたのは、ギンガスパークに似た玩具とウルトラマンに似たソフビだった。
「思い出せ、絆。君は…私の相棒だったはずだ。」
「喋った!?」
俺は驚いてソフビを手放す。するとソフビは「いたっ!?」と驚いた声を出す。六花も裕太も驚いていると…裕太は「何かに呼ばれている」と突然言う。
「「はぁ?」」
俺と六花は困惑するが、裕太は俺の部屋を出た後、何処か走って行く。
「六花!お粥持ってける?」
「無理でしょ!」
「なら私が持って行こう。」
「ありがと!」
俺と六花は裕太の後を追っていく。寝るなよ!?ここで寝ると迷惑かかる!
「六花!この道ってこんな霧多かったけ!」
「何言ってるの!?」
俺の周りは霧が多かった。俺は影があるのを見て、上を見る。そこにいたのは…大きな怪獣だった。
「怪獣…?」
「あ!響くん、お母さんのリサイクルショップに入った!」
「あ、ああ。分かった!」
俺と六花はリサイクルショップに入る。六花のお母さん…ここで働いてたんだ。
「それって…。」
俺と六花は古びたテレビの前にいる裕太に近づく。すると、ジジジジッ!とテレビが鳴る。
「ウルトラマン…?」
俺はその姿を見て、驚くと。裕太は何故か「何言ってるんだろ?」という。
六花は何故か、何見てんのと言う。え?嘘でしょ?
「なんか聞こえるの?」
「うん。なんか、危機が迫ってる。急ぐんだ!しか言わない。」
「botじゃん…。」
六花はそう言った後、閉店時間だから、ここで泊まるよう言われた。
現在。
「えぇっと、そのグリッドマンがbotになってんのか?」
「ああ、というより…俺は見えて聞こえない。六花は見えず、聞こえないけどな。」
ああ、特別感すご。ていうことは裕太と絆は…ウルトラマン!?
「それより!ウルトラマンキズナはお粥持ってきただろ!?それどうした!?」
「裕太に飲み込ませた。」
六花ご本人に言われると、裕太かわいそうだとおもってしまった。
「そういえば裕太はどうしたんだ?」
「裕太は、何故かニマニマして大事に俺が渡したカード見てた。」
「あ、ああ…。」
裕太。絆は勘違いされやすいんだ。六花もあれなんだ。俺にいつも裕太に嫉妬して、愚痴言ってくるんだ。だからな、絆…お前がどうにしかしてくれ。
「今日の放課後行くか?六花のお母さんのリサイクルショップ。」
「え、そんな人、入れないよ?」
「4人だし大丈夫だろ。お前はバレないようにな。」
「了解した。」
絆とウルトラマンキズナって、何か奇妙な関係になってるよなぁ。まぁいいか、今日の放課後はグリッドマンの確認、何が変かを見なきゃな。