【華扇サイド】
あのあと私は鬼の珠世さんに案内されて目に見えない病院にたどりついた。
炭治郎はもう一人の鬼と禰豆子を回収しにいってる。
私は鬼になった人を地下牢に入れるのを手伝っていた。
「戻りました。」
「この口枷のせいかもしれない!これを外した禰豆子を一度見てもらいたい!!」
炭治郎達が来たようね。なんの言い合いをしてるのかしら?
「おかえりなさい。」
何の同様もしてない。尊敬すべきね。
「あ、大丈夫でしたか?お任せしてしまいすみません。」
「この方は大丈夫ですよ。ご主人は... 気の毒ですが拘束して地下牢に。」
「人の怪我を手当してつらくないですか?」
それは言っては駄目な言葉では?案の定
「まだ名乗っていませんでしたね。私は珠世と申します。その子は愈史郎。仲良くしてやってくださいね。」
「こちらも名乗ってませんでした。私は華扇。」
「俺は竈門炭治郎。妹の禰豆子。」
お互いの挨拶を終えると、珠世さんは本題を始めた。
珠世さんの話では自身の身体を弄って鬼舞辻の呪いを外したらしい。人を食べない代わりに血を飲むらしい。
話を聞きながら別室に移動する。
呪いね。私にはどれくらいかかってるのかしら?
「愈史郎は私が鬼にしました。」
ゑ?鬼を増やせるのは鬼舞辻だけじゃないの?
炭治郎も不思議に思ったのか動揺してる。
「二百年以上かかって、鬼にできたのは愈史郎ただ1人ですから。」
二百年以上ね。まさか第三勢力でも作るのかしら?
「珠世さんは何歳なんですか!?」
「女性に歳を聞くな無礼者!!」
殴られても文句は言えないわね。
「炭治郎?私はいくつに見える?」
「え?18歳じゃないんですか?」
私って幼く見えるのね。80年以上は生きてるのだけど...
「鬼は見かけによらないわ。下手に年齢を聞いては駄目よ。特に女性には。」
「は、はい。」
「それで珠世さんは何故愈史郎を鬼にしたのですか?」
「・・・不治の病や怪我などを負って余命幾拍もない、そんな人にしか処置はしません。その時には必ず本人に鬼となっても生き永らえたいか訪ねてからします。」
なるほどね。
「珠世さん、鬼になってしまった人を人に戻す方法はありますか?」
本題ね。
「あります。どんな怪我にも病にも、必ず治療法があります。今は鬼を人に戻す薬はありませんが、作ることはできます。ただ今の時点では鬼を人に戻すことはできない。」
今のところは無理ね。もし治療薬が出来たら私も人間に戻れるのかしら?
「治療薬を作るためにはたくさんの鬼の血を調べる必要がある。
要は鬼舞辻の血が1番ね。禰豆子の血を調べるのは彼女の身体に変化があるのね。
「それから華扇さん、貴方は鬼ですか?人ですか?」
やっぱり聞かれたわね。
「どちらでもないわ。右腕に鬼の血を入れられて、自身が鬼になる前に落ちていた刀で腕を切った。だけど身体の変化は止められなかったわ。」
私は頭のシニヨンキャップを取った。ついでに包帯も取る。
「数十年山にこもっていたから仙人とも呼ばれたわ。血鬼術とかは使えるけど太陽に当たっても大丈夫だし、人を食べる必要もない。」
私が説明すると珠世さんは驚いた表情になった。
まあ、私のような
「・・・華扇さん、あなたの血を少し分けてもらえないでしょうか。」
「ええ、いいですよ。私も人間に戻りたいので。それに私にも呪いがかかってるのかどうか知りたいし。」
私はシニヨンキャップを頭に戻し、包帯も右腕の形にして元に戻す。
「それに私の血鬼術もなぜ鬼を倒せるのかがわk―――」
「ふせろ!!」
え?
ちょっ、きゃぁ!
鞠がすごい速さで壁を突き破って来たんだけど!?
「キャハハ、見つけた見つけた。」
女の子の鬼が鞠をついてる。鬼舞辻の手下かしら?
ん?鞠が愈史郎の方に向かってる?危ない!!
「[血鬼術 微速の務光]!」
私は血鬼術を鞠に当てて相殺する。
「耳に飾りの鬼狩りはお前じゃのう。それに包帯の女もいるのう。」
鬼の気配が2つ。まさか後をつけられたの?
「禰豆子!!奥で眠っている女の人と男の人を外の安全な所へ運んでくれ!!」
「珠世さん達は私の後ろにいて。」
「私達の事は気にせず戦ってください。大丈夫です、鬼ですから。」
「ならお言葉に甘えて。炭治郎、木の上にもう1人鬼がいるわ。貴方はそっちをお願い。」
「っ!わかった!」
鞠の鬼は腕を増やした。六本の腕には全て鞠を持ってる。
「十二鬼月である私に殺されることを光栄に思うがいい!」
「十二鬼月?」
「鬼舞辻直属の配下です!」
なるほどね。なら――
「―――望むところよっ!」
迫ってくる鞠に血鬼術の弾幕で相殺する。
いや、この程度の速さなら血鬼術を使わなくてもいい気がするのだけど。
「キャハハハハ!楽しいのぉ!楽しいのぉ!矢琶羽、首を5つ持ち帰ればよいかのぅ?」
「違う、2つだ。包帯の女は生け捕りにし、残りは要らぬ。」
私を生け捕りにする気なの?鬼舞辻は何を考えているのかしら?
まあ、関係ないわ。私は飛んできた鞠を1つ蹴り返す。
右足から変な音が聞こえないけど、死んでないし大丈夫でしょう。
鬼の体には穴が空いたのでその空きに近づいて右腕の包帯を使って鬼を拘束する。
「くっ、放すのじゃ!」
この包帯は特別製なのよ。そう簡単に解けないし千切れない。
「十二鬼月のお嬢さん、あなたは鬼舞辻の正体をご存知なのですか?」
あら?珠世さん、一体何を?それより何か変な気分... 頭が...
「何を言う貴様!!逃亡者めが!!」
「あの男は、ただの臆病者です。鬼たちが束になって自分を襲ってくるのを防ぐためです。そのように操作されているのです貴女方は。」
「違う!
―――少しボーっとしてた。気がつくと鞠の鬼の身体と口から手が出てきて頭を潰してる。これが呪いね。
私は拘束をやめて鬼から離れる。
よく見たら炭治郎も戻ってきてる。
「炭治郎さん、華扇さん。この方は十二鬼月ではありません。」
「!?」
「十二鬼月は眼球に数字が刻まれています。この方には無い... 弱すぎる。」
たしかに弱かったわ。てことは十二鬼月はもっと強いってことね。
「私は禰豆子さんと華扇さんを診ます。2人に術を吸わせてしまったので、ごめんなさいね。」
だから途中で意識が曖昧になったのね。
「・・・ついでに足も見てもらえませんか?」
「わかりました。」
右足の感覚がないけど、折れてるのかしら?
地下室にて珠世さんの診察を受けます。
「治りました。人間よりも再生が早いのもありますが。」
そういえば私人間じゃなかった。
再生力もあるのね。
「それで貴方の血を分けてほしいのですが...」
「あ、どうぞ取ってください。」
珠世さんは私の左腕から血をとりだす。
それが終わった後、珠世さんは禰豆子の方を診察する。
って、え?禰豆子が抱きついてきた!?
しかも頭を撫でようとジャンプしてる?かわいい。
「え〜と..」
あ、炭治郎が来た。
禰豆子は私から離れて炭治郎に抱きつく。
すると今度は珠世さんにも抱きついた。愈史郎の目が怖い。
「先程から禰豆子さんがこのような状態なのですが... 大丈夫でしょうか?」
「大丈夫です。家族の誰かだと思っているんです。」
私も?
「しかし禰豆子さんにかかっているのは人間が家族に見える暗示では?」
「2人のことを禰豆子が人間だと判断したんだと思います。」
「・・・・・ありがとう禰豆子さん、ありがとう...」
珠世さんが泣いてる。自分が人間だと思われて嬉しかったのね。
「私たちはこの土地を去ります。早く身を隠さなければ危険な状況です。炭治郎さん、禰豆子さんは私たちがお預かりしましょうか?」
「・・・・・・・・・・・ありがとうございます。でも、俺たちは一緒に行きます。離れ離れにはなりません。もう二度と。」
「・・・・・わかりした。武運長久を祈ります。」
「炭治郎、箱を取ってくるわ。外は日が差してるから。」
私は外に出て禰豆子の箱を拾う。改めて辺りを見るけど酷い有様ね。
私は地下室に戻ると、炭治郎に箱を渡す。
「それでは、お世話になりました!」
「また何処かで。」
私たちは珠世さんの元から去る。
私は炭治郎についていく。これから珠世さんのように新たな出会いが沢山ありそうね。
次回からは華扇が説教臭くなります。