クワ・トイネ公国 外務局
外務局の一つの部屋で使節団が集まっていた。
ヤゴウ(大日本帝國…一体どんな国なのだろう…)
彼は会議が始まる前から大日本帝國に非常に興味を持ち始めていた。
団長「みな集まったな。これより会議を始める。」
使節団団長の号令によりガヤガヤしていた部屋が静かになる。
団長「今回派遣する使節団は5人だがその中に軍務局将軍ハンキ殿も参加される。」
ハンキ「軍務局将軍のハンキだ、今回はよろしく頼む。」
ハンキが席から立ち挨拶をし席に着席する。
団長「今回の我々の一番の目的は大日本帝國が我が国の脅威となるかの判断することだ。大日本帝國は国交の意思があると示しているが、何を考えているか解らないのが正直な所だ。覇権主義なのかそれともロウリアのような亜人差別主義なのか何の為に我が国と国交を結ぶのかそれを調査することだ。」
使節団全員が頷く。
団長「大日本帝國がどのような国かは不明だが、技術力が高い軍事力を保有していると思われる。くれぐれも相手を刺激するようなことをせず言動にも十分配慮すること。あと一点、大日本帝國が何に強くて弱いかを調査し我々が彼らに優位に立てる部分を探してほしい。」
使節団全域が了承する。
団長「では次に予定について話す。配布してある資料を見てくれ。」
そう言い使節団が配布してある資料に目を通す。
団長「今回は大日本帝國が移動手段と船舶を提供してくれることになっている。出発は4日後なので皆準備をしっかりすること。そして出発から2日後の夕方に大日本帝國の真ん中に位置する経済都市[名古屋]に上陸しそこの宿で3泊する。初日はそこの宿で現地で行動する上での常識を教えてもらう。あちらの外務省によれば常識を知らず勝手に外出すると車と言う馬車に轢かれ死んでしまう可能性があるらしい。そして5日後に名古屋市を電車と言う輸送システムで出発しその日の夜には大日本帝國の首都[東京]に到着し、翌日に大日本帝國政府の人間と会談を行う。」
団長が予定を話す。
ヤゴウ「???(時系列がおかしい…おかし過ぎる…地方都市から首都までにかかる時間ならまだ判る…しかし出発から二日後に地方都市に到着予定?大日本帝國から我が国まで約1000km以上離れている…この距離をたった二日で到着予定だとは…)」
ヤゴウが心の中で驚く。しばらく団長が話した後会議は終了し皆4日後の出発予定日まで準備をするのであった。
4日後 マイハーク港
そこには使節団5人と大日本帝國から派遣された外交官が居た。
遠藤「お集まりの皆、本日は大日本帝國へ使節団として来ていただいて誠に感謝します。私は、皆さんの案内係を任された大日本帝國外務省の遠藤と申します。不便な点があればどうぞお申し付け下さい。」
そんな中、軍務局のハンキが憂鬱な表情をしていた。
ヤゴウ「ハンキ将軍どうされました?顔色が優れませんが…」
ハンキ「ヤゴウ殿、今は外務局出向の身だ。将軍は止めてくれたまえ。」
ヤゴウ「失礼…ではハンキ様、どうなされたんですか?」
ハンキ「いや…今から船旅かと思うと気が進まなくてな…ヤゴウ殿は船には乗ったことはあるか?」
ヤゴウ「いえ、私は陸上勤務なので船には乗ったことが無くて。」
ハンキ「そうか…船旅は良いものではないぞ。いつ転覆するか分からんし船の中は光が届かず暗くて、湿気が多く、臭い。しかも長旅になると疫病にかかる者も多く食べ物は腐らないための保存食しかなく塩辛い、何よりも水の確保が非常に大変じゃ。喉が渇いても節約…節約…毎日喉が渇いて死にそうになるわい…」
ヤゴウ「そ、そんなに大変なんですか?」
ハンキ「あぁ…だから儂は船旅にはあまり行かないのじゃ…」
二人が話していると予定の時間になる。すると横の崖から船影が現れ沖合に停泊し余りの巨大さに使節団は驚愕する。
ヤゴウ「!!!(お、大きい!しかも帆が無い…!)」
使節団が驚いていると外交官の遠藤が説明する。
遠藤「あれは我が国が誇る貨客船[新田丸]です。今回はあの船に乗船して大日本帝國へ向かいます。本当はこの港に直接接岸したかったんですが湾内の深度が不足していたので仕方なく沖合に停船しました。皆様はこの小舟に乗って移っていただきます。」
そう言い接岸してあった海軍の内火艇を指差し使節団はそれに乗船し新田丸に向かう。
ヤゴウ「(で、デカい…!)」
間近まで近づくと更に巨大に見え使節団は再度驚愕する。
ハンキ「遠藤殿、遠藤殿。」
遠藤「はい、どうしましたか?」
ハンキ「あの…この船には帆が無い様だがどうやって動いているのだ?小舟に関してもオールが無いようじゃが、どうやったらあんな速度で走れるのだ?もしや第一文明圏の魔導船のような物か?」
遠藤「第一文明圏の魔導船はどのような物かは存じ上げませんがこの船は蒸気タービンで動いています。」
ハンキ「じょうきたーびん?」
遠藤「はい、蒸気タービンはボイラー等の外部の熱源により高温高圧となった蒸気をノズルから噴射しそれをタービンブレードに当てて回転させ発動機やポンプを駆動させます。これが蒸気タービンです。」(筆者のwiki調べ)
ハンキ「???な、なるほど…」
説明されても理解できなかったが時間を取るのは失礼だと思い疑問が残るが理解したことにする。
遠藤「では、皆さんの船室に案内するので着いて来て下さい。」
ヤゴウ「わ、わかりました。」
船に乗船し遠藤に案内され大方の場所を案内し終えデッキに出る。
ヤゴウ「(は、速い!)」
新田丸は既に航行中であり約20ノットで航行しており周りには特務艦隊が展開し新田丸を護衛していた。
艦艇位置 前
玉 清
波 波
高
雄
新 雲
田 龍
丸
野 嵐
分
ハンキ「遠藤殿、あの船は何だろうか?」
ハンキが隣を航行している空母[雲龍]を指差す。
遠藤「あれは航空母艦と言い航空機…あなた方で言うワイバーンが鉄製で出来た物を搭載している艦艇です。ちょうど後ろに並んでいる物がそうです。」
遠藤が雲龍の後ろにある艦上戦闘機[烈風]を指差す。
ハンキ「なんと!あのような鉄竜が飛び立つとは…日本は技術力が高いのですな。」
ハンキは驚き大日本帝國の技術力に感嘆する。
ハンキ「では前にいる先程の船より小さな船は?」
遠藤「あれは重巡洋艦と言い大型の砲を搭載している砲艦です。あの艦の役割は……」
使節団は大日本帝國の技術力に驚きながらも船上で豪華な食事を楽しんだり、風呂に入って疲れを落としたりしてゆったり過ごし気がつくと2日後の夕方になり艦隊は名古屋港に到着していた。
遠藤「皆様、名古屋市が見えて参りました。名古屋市は中部地方の中で最大の都市になります。あそこに見えるのは名古屋港であり、名古屋港からホテルまでバスで移動して頂き、そこで大日本帝國の基礎知識を学んで頂きます。」
名古屋港に着岸しそこでバスに乗りホテルへ向かい10分後にホテルに無事到着する。
ヤゴウ「ふぅ…道中も驚く物ばかりだった…」
ハンキ「あぁ…遠藤殿から聞かされた車と言う乗り物があんなに多いとは…しかも国民1世代一台は、ほぼ持っていると言う話だ…」
使節団の面々が驚きばかりで疲れていると遠藤に案内されホテルの中に入り部屋へと向かう。
ハンキ「遠藤殿、遠藤殿。」
遠藤「何でしょうか?ハンキ様。」
ハンキ「ここは随分発展しているようだが首都はまだ発展しているのかね?」
遠藤「はい、この都市と比べても人口が断然多いです。高層建造物もここより断然高いです。また、地下鉄も数路線では無く網の目状に首都全体に広がっています。お恥ずかしいことですが町並みは名古屋の方が綺麗です。他の県から来た方には雑多な感じがして汚いと言われるので…」
ハンキ「うーむ……。遠藤殿、日本軍の見学をしたいのじゃが……無理じゃろうか?」
遠藤「はい、明日に名古屋に駐屯している戦車第二師団の見学予定があるのでご安心を。」
ハンキ「ふむ、[せんしゃ]と言う物が何かは分からんが楽しみじゃのう。」
日本軍の見学が出来ることに上機嫌になるハンキであった。
翌日
外務省・使節団一行は名古屋市郊外の基地に移動しそこに駐屯している戦車第二師団の見学をする。
吉田「皆様始めまして。私は戦車第二師団の師団長を努めている吉田中将です。今回私の部隊に訪れて頂き感謝します。それでは早速開始します。」
そう言うと一行の前から去り後方にある野戦指揮所に移動しラッパの合図と共に演習が開始する。
大尉「まず、あちらをご覧下さい。歩兵部隊が敵を攻撃するため前進してきます。」
説明係の陸軍大尉が使節団に説明する。すると演習場の端からジープ、オートバイ、Sd.Kfz.251中型兵員輸送車が登場し演習場の真ん中で山の方向に停車すると各車からドイツ国防軍の服装をしている日本兵たちが降車して各自配置に着き射撃する。
パパパパパパン!!!ダラララララ!!!
ハンキ「す、凄い…大尉殿、兵達が手にしている黒い筒みたいな物は何じゃろうか?」
大尉「はい、あれは銃と言い私達の世界の軍の一般装備です。」
ハンキ「なるほど…銃と言う物は凄いのう……ん?大尉殿あれは何じゃ?」
ハンキが展開中の7.5cm Pak40を指差す。
大尉「あれは対戦車砲と言い主に戦車を攻撃する大砲です。」
ハンキ「ふむ…その[戦車]と言うものは何じゃ?」
大尉「もう出てきますよ。あっ、あれが戦車ですよ。」
すると端から5号戦車パンターG型5両が出現する。
ハンキ「な、なんと大きい!なんて早さじゃ!日本軍はあんな物を保有しているのか…!」
使節団の面々も驚愕しているとパンターが距離を開け山の方向に向かって停車する。
大尉「今からあの的を狙います。」
大尉が800mの距離にある戦車を模した的を指差す。
ハンキ「あの距離の的を狙うのか?!いくらなんでも無理ではないか?」
大尉「いえいえ、我々にとってはこれは朝飯前ですよ。あと大きな音が鳴りますので注意して下さい。」
パンターの砲身が的の方向へと動き射撃する。
ドゴォン!!
見事に的の真ん中に命中させ他の戦車も全弾命中させる。
ハンキ「あの距離で正確に的の真ん中を……もはや神技の所業としか思えん…」
再度、使節団の面々が驚愕する。その後、機動砲兵連隊のM40 155mm加農砲、自走砲フンメルによる火力支援や陸軍航空隊のJu87急降下爆撃機の近接航空支援や四式戦闘機疾風によるアクロバット飛行などを見学し演習が終了する頃には使節団の人達は魂が抜けている顔をしてホテルへと帰っていった。
翌日の昼に使節団一行は名古屋市を出発し電車に乗り夕方の頃には東京に着き名古屋市の風景と比べ物にならないぐらい発展している帝都東京の風景に驚愕しながらリムジンで移動し、首相官邸に到着してから一部屋に案内され扉を開けると真ん中に長い机があり反対側には外務省や農商務省の代表らが立っていた。
尾形「どうも、農商務大臣の尾形と申します。」
荒木「外務大臣の荒木と申します。」
大臣二人が自己紹介をする。
ヤゴウ「外務局のヤゴウです。」
ハンキ「軍務局将軍のハンキじゃよろしくお願い致す。」
二人も自己紹介し大臣に着席するよう言われ着席する。
尾形「はるばる遠くからお越し頂き誠に感謝します。単刀直入に申上げます…私達は今、食料を欲しています。必要項目は…」
大臣が各種必要な食料項目を話す。
団長「そ、総トン数年間あたり約7250ま、万トン!?」
量に驚愕する。
尾形「はい、貴国は農業が盛んな国と伺っております。食料自給率が150%を優に超えているとも、流石にこの量を貴国一国で輸出出来るとは思っていませんがこの内どれほどが可能か知りたいのです。もちろん即答は求めませんがなるべく早く知りたいというのが本音です…」
ヤゴウ「うむ…水産資源は難しいですし…このコーヒ豆と言うのは良く分かりませんがそれ以外なら輸出の量だけなら確保できると思います。」
尾形「ほ、本当ですか!?」
ヤゴウ「はい、もちろん国の許可がいりますが…ただ…」
尾形「ただ?」
ヤゴウ「これほどの量を貴国に運ぶ手段を我が国は持ちません。内陸に大穀倉地帯がありますがそこから港へ運ぶほどのインフラはありませんし、もしも港に運べたとしてもそこで積載するための人員も不足しています。それに…何より船が無い。」
尾形「では、それを解決すれば食料は輸出して頂けると?」
ヤゴウ「本国への確認が必要ですが可能かと思います。」
ざわざわざわざわ…
農商務省と外務省の人達がざわつく。
荒木「ではクワ・トイネ公国さえ良ければ港湾施設の増強とクワ・トイネ国内の穀倉地帯、鉄道整備は我が国が政府開発援助により資金を出し我が国が整備いたしますがいかがでしょうか?」
クワ・トイネ使節団「「「「「!!!!!」」」」」
ヤゴウ「そんな好条件で良いんですか!?」
荒木「ええ、わが皇国の皇民達を守るためにいかなる手段を尽くすつもりで外交を我々は行っています。」
ヤゴウ「…わかりました。その提案は大切に我が国へと送り届けます。」
荒木「あ、ありがとうございます!」
その後の会議も順調に進み、夜9:00には無事会議は終了した。
10日後クワ・トイネ公国首相カナタが来日し首相官邸で総理大臣山内と挨拶を交わし異世界で初めての首脳会談が開催され会談の結果「日桑友好条約」が締結される。
日桑友好条約 内容同意事項
○クワ・トイネ公国は大日本帝國に必要量の食料を輸出する。
○大日本帝國はクワ・トイネ公国のマイハーク港の拡充、マイハークから穀倉地帯へのインフラを大日本帝國の資金により整備する。
○為替レートを早急に整備する。
○大日本帝國はクワ・トイネ公国からの食料一括購入の見返りとして今後一年間はクワ・トイネ国内インフラ(水道、ガス、電気)の整備を行う。
○大日本帝國及びクワ・トイネ公国は不可侵条約締結に向けた話し合いを継続する。
こうして大日本帝國とクワ・トイネ公国は今後切っても切れない友好関係を築くことに成功しこの世界に新たな歴史が刻まれることになる。
来週から忙しくなるので投稿が遅くなると思いますがそれでも良ければゆっくり待っていて下さい!それではバーイ
どれが強い?
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大戦末期のアメリカ合衆国
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大戦初期の獅子奮迅の大日本帝國