日桑友好条約が締結され6日後、近くにあったクイラ王国とも条約を結びクワ・トイネ公国、クイラ王国開発援助団が大日本帝國の横浜港から次々と貨物船、客船、タンカー等の民間船の他に護衛の軽空母、護衛空母、重巡洋艦、軽巡洋艦、駆逐艦が出港し両国の港へ向かっていった。
二日後…クワ・トイネ公国 マイハーク港 軽空母「龍驤」
艦長「あれが異世界の地か…」
4日前に到着していた開発援助団がマイハーク港を拡大し湾内水深も海底をダイナマイトで爆破して深くし大型艦でも接岸できるようになっていた。
乗員「艦長、民間船全隻接岸完了しました。」
艦長「うむ、引き続き周辺海域の警戒監視を続けよ。」
乗員「はっ!」
龍驤の艦長が部下に司令し再び異世界の土地を見つめる。
カナタ「大日本帝國の技術はいつ見ても凄いですね…」
少し離れた丘では首相と外務卿が日本人達が作業している風景を見つめていた。
リンスイ「初めは疑っていたが…使節団の報告を聞いて確信に変わったわい…」
カナタ「えぇ…それに彼らが平和主義なのも助かりました。もしあの兵力で攻められたら我が国は破滅の道でしょう…」
カナタが大日本帝國軍に攻められている風景を想像する。
リンスイ「…そういえば彼らの武器の輸出許可は降りたのですか?」
カナタ「ええ、最新型は流石に無理でしたが旧式ならいくつか提供してくれるそうです。」
大日本帝國政府は軍事技術の提供をクワ・トイネ公国、クイラ王国の2カ国に行いその一環として前世界では既に旧式だった武器を輸出する協定を実行していた。
第一回クワ・トイネ公国、クイラ王国に対する武器供与協定
・十四年式拳銃800丁
・三八式歩兵銃5000丁
・九六式軽機関銃650丁
・一式四七粍対戦車砲150門
・八九式重擲弾筒400門
・九四式6輪自動貨車100台
・バンタム Mk2米軍ジープ150台
リンスイ「それはありがたい。彼らの武器があればロウリアに少しでも対抗できる。」
カナタ「ロウリア…ですか…」
2ヶ月後、クワ・トイネ公国は大日本帝國のインフラ援助のお陰で今までと比べ物にならないほど発展していた。
マイハーク市
陸軍少尉「ここもだいぶ発展してきたな。」
市内を散歩している2名の陸軍軍人が居た。
陸軍軍曹「はい、これも独逸と米国が5年前に技術援助してくれた賜物ですね。」
陸軍少尉「さすが独逸とアメリカの技術力だな。」
二人がアメリカとドイツ製機械の技術性能に関心する。
陸軍少尉「どうだ?軍曹が担当しているクワ・トイネ軍部隊は。」
陸軍軍曹「銃の扱い方は殆どの人は覚えてきていますが射撃精度がイマイチですね。」
陸軍少尉「なるほどな…こっちの部隊は扱いを覚えていないし射撃精度は最低クラス…しまいには擲弾筒を太腿に当てて発射して骨折する奴が出るわ……全く疲れてしまう…」
陸軍軍曹「はは……そういえば最近隣の亜人差別主義国家のロウリア王国がこの国に攻めてくると言う噂が流れていますが…」
陸軍少尉「ん…ただの噂に過ぎんだろう…だが万全の状態を維持した方が良いだろうな。」
陸軍軍曹「そうですね…」
ロウリア王国 王都ジン・ハーク ハーク城
パタジン「ロウリア王、すべての準備が整いました。」
将軍のパタジンが王に跪き報告する。
ロウリア「うむ、パタジンよ2カ国を同時に敵に回して勝てるのか?」
パタジン「はっ!一国は農民の集まりであり、もう一国は不毛の大地に住むものでありどちらも亜人比率が多い国です。我が王国が負けることはありませぬ。」
ロウリア「うむ、宰相よ、一ヶ月前に接触してきた大日本帝國と言う国の情報はあるか?」
大日本帝國はロウリア王国とも接触していたがクワ・トイネ公国やクイラ王国と国交を結び敵対勢力と判断されたため外交団は門前払いされた。
宰相「は!ロデニウス大陸のクワ・トイネ公国から北東に約1000kmに位置している新興国家です。かなりの距離があるので軍事的影響はありません。また、かの国は我が国のワイバーン部隊を初めて見たと驚いていたので竜騎士の存在しない蛮族の国かと思われます。ただし情報が少ないですが。」
ロウリア「そうか……ついにロデニウス大陸が我が国によって統一され、あの忌々しい亜人共を根絶やしにされると思うと、私は嬉しいぞ。」
すると王の横に居る黒いローブで身を包んでいる男が話しかける。
???「大王様、統一した暁にはあの約束もお忘れなく。クックックッ」
ロウリア「解っておるわい!!!」
ロウリア王が男に対して怒鳴る。
ロウリア(チッ!三大文明圏外の蛮地の国だからと侮りおって!ロデニウス大陸を統一した次にはフィルアデス大陸にも攻め込んでやるわ!)
ロウリア「ゴホン…将軍よ、今回の作戦概要を説明せよ。」
パタジン「はっ!今回作戦用総兵力50万人が用意できました。40万はクワ・トイネ公国に差し向け残りの10万は本土防衛に残します。」
ロウリア「うむ、続けてくれ。」
パタジン「はっ!最初はクワ・トイネ公国を攻略します。まず国境から近い10万人が住む都市、ギムを強襲制圧します。兵站については現地調達致します。ギム制圧後そこから東方250kmの位置にある首都クワ・トイネを物量で一気に制圧致します。」
ロウリア「首都の攻め方はどうするのだ?」
パタジン「はっ!彼らの首都はせいぜい町の中に建てた城程度です。籠城したら包囲して干上がらせます。それと並行して海上から軍船4000隻の大艦隊にて北方向に迂回しマイハーク北岸に上陸し制圧します。なお、クイラ王国は食料を完全に輸入に頼っているのでクワ・トイネ公国からの輸出を止めるだけで干上がります。」
ロウリア「うむ、敵の兵力は?」
パタジン「クワ・トイネの総兵力はおよそ5万人しかありません。即応戦力は1万にも満たないと思われます。ワイバーン戦力も我が国が上回っています。」
ロウリア「そうか………ふっふっふっ…ハァーッハッハッハッハ!!!今宵は我が人生で一番良い日だ!!世はクワ・トイネ、クイラに対する戦争を許可する!!!」
「「「「「うぉぉぉーーー!!!!」」」」」
王座の間が歓声によって満たされる。
大日本帝國 帝都東京 首相官邸
荒木「…以上がクワ・トイネ公国からの報告です。」
山内「うむ…まさかこんなに早くも危機が訪れるとは…逓信大臣、もしクワ・トイネ公国、クイラ王国が制圧されたら我が皇国はどうなる?」
藤井「はい、食料供給が断たれた場合最初一ヶ月で約100万人、一年後にはおよそ1000万人の餓死者が出る計算です。さらに鉱山資源をほぼクイラ王国に頼っているので各地の製造ラインなどが停止し国内経済が破綻します。」
鈴木「それだけではありません。石油の供給ラインも停止するので電化製品はもちろんのこと陸軍の航空機、車輌、戦車に我が海軍の艦艇や航空機も動かせなくなり国防が難しくなります。」
山内「まさに国家の危機だな…クワ・トイネ公国からは何と?」
荒木「はい、クワ・トイネ公国、クイラ王国共に我が国に参戦を要請しています。」
山内「うむ………」
山内が悩む。
鈴木「総理、参戦しましょう。このままでは我が国は破滅の道へと向かってしまいます!」
荒木「やっとことで安定した経済です!ここまでの苦労が水の泡になってしまいます!」
藤井「国民一人一人は陛下の子です。一人でも餓死させてしまったら陛下に合わせる顔がありません。」
山内「………分かった…我が国はクワ・トイネ公国及びクイラ王国の要請に基づき参戦する。外務大臣は国民へこのことを発表してくれ。宮内大臣は陛下へ説明を。」
荒木「わかりました。」
島田「了解しました。」
山内「ではこれにて緊急会議を終了する。各大臣は2週間後に向けて準備してくれ。」
「「「「「了解!!!」」」」」
軍令部 会議室
ここに軍令部総長、連合艦隊司令長官、各艦隊司令や多数の士官や下士官が集まっていた。
軍令部総長「全員集まったな。これより対ロウリア王国戦計画会議を開始する。まず作戦計画について参謀部長、説明頼む。」
参謀部長「今回の作戦立案を任せていただいた軍令部参謀部長の河田です。今回の作戦での我が海軍の目的は味方クワ・トイネ公国海軍の支援及び敵艦隊の撃滅、そしてロウリアに上陸する陸軍部隊を搭載している輸送船団の護衛です。作戦兵力は艦隊2個、航空隊2個を用意し1個艦隊はクワ・トイネ海軍と共に敵海軍を迎え撃ちもう1個艦隊は輸送船団護衛に回します。航空隊はクワ・トイネ首都及びマイハークに建築した飛行場に展開し陸軍航空隊と共に敵艦隊及び敵地上部隊を攻撃し味方地上部隊を掩護します。本作戦名はKK作戦です。」
軍令部総長「参謀部長説明感謝する。次は作戦兵力、計画の詳細について山本君よろしく頼む。」
山本「連合艦隊司令長官の山本です。現在出撃できる艦隊は呉にいる豊田 副武大将が率いる第一主力艦隊と横須賀にいる小沢 治三郎が率いる第二主力艦隊、徳島沖で訓練中の南雲 忠一率いる第一航空艦隊が出撃可能です。」
軍令部総長「うむ……今回はクワ・トイネ海軍との共同戦に第一主力艦隊、船団護衛に各艦隊の金剛型と秩父型を混成した艦隊を作戦に参加させるか…敵の戦力はどうだ?」
山本「クワ・トイネ公国諜報部によると今回の戦争に参加するロウリア王国海軍の兵力は軍船と呼ばれる木造帆船がおよそ4000隻とのこと。」
山本が発言した4000隻と言う文字に士官たちが驚愕する。
中将1「4000隻だと!?前世界の米国海軍の総戦力以上ではないか?!」
中将2「敵海軍の艦が木造船とは言え4000隻は対応できるのか?」
軍令部総長「うむ…山本君この数を相手にどうやって立ち回るのだ?」
山本「はっ、まず第一主力艦隊の駆逐艦2隻で相手艦隊に接近して攻撃し敵に追いつかれず離れない速力で本隊との合流地点へと敵艦隊を誘導しそこで大和型4隻、高雄型4隻による砲撃で敵艦隊を粉砕し残存艦については軽巡洋艦、駆逐艦で掃討し敵艦隊を撃滅します。」
大将「うむ……しかし大和型の主砲は50口径46cm砲だから木造船ではたとえ命中しても過貫通してしまうのではないか?」
山本「ご安心を。新世界の情勢にあたって改良開発した新型砲弾「三式通常弾改」を大和型含む全戦艦、巡洋艦に配備します。」
軍令部総長「その三式弾改とはどのような性能をしているのかね?」
山本「はい、この砲弾は焼夷材を変更しまして直留ガソリンに増粘材を添加しゼリー状にしたものを充填したもので米国が開発したナパーム弾を元に三式弾を改良したものです。」
軍令部総長「なるほどな。それなら帆船を過貫通することはないし炎上を期待できるな。」
山本「はい、作戦にあたって三式弾改を従来の三式弾の代替品として搭載します。」
軍令部総長「それなら大丈夫だな。続きを頼む。」
山本「はっ、敵艦隊を撃滅したあと敵本土付近の敵艦も殲滅し制海権を確保、輸送船団の陸軍部隊が上陸するのを第二主力艦隊と共に掩護します。以上が作戦概要です。」
軍令部総長「うむ……今作戦は我々の初実戦であるが諸君らの奮闘を期待する。」
「「「「「はっ!!」」」」」
士官達が敬礼する。
軍令部総長「これにて対ロウリア王国戦計画会議を終了する。各員早速準備に取り掛かってくれ。」
参謀本部 会議室
ここに参謀総長、参謀本部作戦課、各師団長らが集まっていた。
参謀総長「皆集まったな…これよりロウリア王国攻略戦計画会議を始める。作戦概要について作戦課課長、説明頼む。」
参謀総長に言われ作戦課課長が席を立つ。
作戦課課長「作戦課課長の西本です。作戦計画の作成を担当させて頂きました。早速ですが今作戦での我が陸軍の目的は味方クワ・トイネ陸軍と共同で防衛線の維持、敵本土に上陸し首都の制圧及びロウリア王の逮捕です。内容ですがまずクワ・トイネ公国に侵攻してくる敵部隊を第十師団、第八師団、第一五師団、戦車第四師団とクワ・トイネ陸軍と共に阻止しその間に上陸部隊を積載した輸送船団を出港させ敵港湾都市に上陸させます。先遣隊に第一海兵師団を投入し橋頭堡を確保したら戦車第三師団、第三・第九師団を主力とする部隊を上陸させ戦車部隊を先頭に一気に敵首都まで侵攻し首都に配置している敵部隊を制圧、最後はロウリア王を陸軍特殊部隊によって逮捕、このことをロウリア全土に流し戦闘を終結させます。」
作戦課課長が概要を説明する。
参謀総長「敵の戦力はどのくらいだ?」
作戦課課長「はっ、同地に潜入している諜報員によると敵兵力はおよそ50万そのうち40万をクワ・トイネ公国侵攻に使用し残りの10万を首都防衛に残すようです。兵士の武装は主に中世頃の剣や弓矢で銃や大砲等は無く他には魔法を専用に運用する魔道士がいますが殆どの兵は練度が低いようです。」
大将「うむ、航空戦力はどうだ?」
作戦課課長「はっ、敵航空戦力はワイバーンと呼ばれる最大速度230km、最大高度4000m、口からナパーム弾と同様の性質を持っている火炎弾を発射する飛竜がおよそ500騎運用されています。」
大将「うむ、対応はどうする?」
作戦課課長「はっ、クワ・トイネ公国首都の周辺地域及びマイハーク港に建築した飛行場に戦闘機部隊を配置し海軍航空隊と共に飛竜を撃墜し制空権を確保します。」
中将1「その後の占領地維持はどうする?」
作戦課課長「はっ、占領地維持はクワ・トイネ公国とロウリア王国との国境付近はクワ・トイネ公国陸軍に維持させロウリア首都及び付近の都市は侵攻部隊にそのまま維持させ主要港は同時に転移してきたアメリカ陸軍2個師団と第一師団に任せます。」
中将「輸送船団の護衛は海軍がしてくれるのか?」
作戦課課長「はい、護衛に海軍の金剛型戦艦や秩父型大型巡洋艦を主力とする高速水上艦隊が行ってくれます。」
中将「わかった。」
作戦課課長「他に質問はありますでしょうか?」
全員が大丈夫だと言う。
作戦課課長「ではこれで作戦説明を終わります。」
参謀総長「作戦課課長説明感謝する。今回の作戦は前世界での日ソ紛争以来の実戦だが諸君ら我が陸軍の精鋭達の技量と練度なら必ず勝利すると信じている。作戦の成功を祈る。これにてロウリア王国攻略戦計画会議を終了する。各員解散して準備に取り掛かってくれ。」
「「「「「了解!!!」」」」」
こうしてロウリア王国との戦闘に向けて海・陸軍共に準備をする。
to be Continue
どれが強い?
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アメリカに匹敵するグラ・バルカス帝国
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大戦末期のアメリカ合衆国
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大戦初期の獅子奮迅の大日本帝國