また、今話から非常に残虐な描写が増えますのでこちらも注意して下さい。
それではどうぞ
中央暦1640年 1月8日 昼
フェン王国 ニシノミヤコ沖約30kmの海域 パーパルディア皇国軍艦隊 旗艦ミール
パーパルディア皇国軍竜母艦隊の竜母12隻と戦列艦8隻は、艦隊陣形を組み、堂々と航行していた。
見る者を圧倒させ、圧倒的な存在感を放つ竜母艦隊を艦隊副司令官アルモスは、満足そうに眺めていた。
アルモス「竜騎士長!!」
隣に立っている竜騎士長に話しかける。
竜騎士長「はっ!!」
アルモス「皇軍は強い!!!」
竜騎士長「はっ!存じております!!」
アルモス「なら何故強いと思う?」
竜騎士長「統合力です!!!」
アルモス「そうだ!!だが圧倒的な強さを誇るのは戦列艦もさることながら、この中核たる竜母艦隊がいるから強いのだ!どんな戦列艦の大砲よりも、この竜母があれば大砲の射程外から一方的に攻撃できる!!竜騎士長、空を制する者が海と地を制する!私はそう思うのだ。」
竜騎士長「はっ!!先進的な考え方であります!!」
アルモス「パーパルディア皇国軍が今まの海戦で無敵を誇ったのもこの竜母艦隊があってこそだ!!この艦隊が存在する限り、皇軍は覇王の道を進むであろう!!!ガハハハハハハ!!!!!」
声を大にして叫ぶアルモス。
だがその姿を海中で見ていた鼠色の刺客の存在を艦隊の誰もが知る由もなかった。
パーパルディア皇国軍艦隊の約7km横の海中 潜水艦「伊821」
艦長の永田は、潜望鏡でアルモス達が乗る竜母「ミール」を観察していた。
永田「ふん、奴らもう勝った気で居やがる。」
副艦長「そうらしいですね。では教育してあげましょう。」
永田「ああ、…雷撃戦用意!!!」
副艦長「雷撃戦用意!!!」
永田が雷撃戦用意を指令し、艦内の動きが慌ただしくなる。
永田「水雷長!魚雷の準備は出来てるか!!」
水雷長に尋ねる。
水雷長「魚雷6本、全部装填完了しておりやすぜ!!」
永田「よし!魚雷全弾発射用意!!目標、敵空母6隻!!絶対に外すなよ!!」
「「「「了解!!」」」」
潜望鏡を覗き、艦隊が最良の位置に来るまで待機する。
永田「まだだ……まだ待て…………」
艦内では全員が息を呑んで発射の瞬間を待っていた。そして…
永田「魚雷全弾発射!!!!」
水雷長「了解!!魚雷全弾発射!!!」
水雷長が永田の合図と共に各魚雷発射管の発射ボタンを次々に押していく。艦首から六本の95式酸素魚雷改が発射され、56ノットの速力でパーパルディア皇国軍艦隊の竜母に向かった。
ドゴォォォォォン!!!!
ドゴォォォォォン!!!!
ドゴォォォォォン!!!!
ドゴォォォォォン!!!!
竜母4隻から巨大な水柱が現れ、アルモス達を驚愕させる。
アルモス「何だ!!??何があった!!??」
突然の出来事にアルモスは慌てる。
艦長「り、竜母ガナム、マサーラ、ラバフ、レプラコーンが轟沈!!」
水柱が上がったあとの場所には木片や人、ワイバーンの肉片が浮いていた。
アルモス「なん……だ……と……」
ドゴォォォォォン!!!!
ドゴォォォォォン!!!!
更に2隻の竜母から水柱が上がり、その2隻も海上から姿を消す。
艦長「あぁ……竜母フーア…レヴィアタン…轟沈…」
アルモス「な…な…な…」
僅か1分で竜母6隻が轟沈したことにアルモスは言葉が出なかった。
潜水艦「伊821」
副艦長「命中!!命中!!魚雷全弾命中です!!!」
「「「「「うぉぉぉぉぉ!!!!」」」」」
魚雷命中の報を受けて潜水艦内に歓声が響き渡る。
永田「よし!良くやった!!…だが早くしないと敵艦隊に逃げられるぞ。」
永田の一言で静かになる。
永田「副艦長、敵艦隊は?」
副艦長「依然として陣形を崩さず航行中です。奴らは、いきなり主力の竜母6隻を失ったので衝撃を受けているのでしょう。」
永田「そうだな。まさか敵が海中から攻撃しているとは思いもしないだろうな。魚雷再装填急げ!!第二射で残りの敵竜母を仕留める!!」
永田が魚雷再装填を指令する。
彼らが乗っている伊800型は魚雷の装填に自動装填装置を使用しており、再装填には2分しかかからないのである。
水雷長「艦長!魚雷全弾再装填完了しやしたぜ!!」
永田「よし!!全弾発射!!」
水雷長「了解!!全弾発射!!!」
再び艦首から95式酸素魚雷改六本が発射される。
パーパルディア皇国軍艦隊 旗艦ミール
アルモス「ええぃ!!敵は、まだ見つからんのか!!」
態勢を立て直したアルモスが艦長に大声で尋ねる。
艦長「そ…それが、何処にも敵艦や飛行物体が見当たらなくて…」
アルモス「なら敵は何処から攻撃しているのだ!!」
アルモスが怒鳴っていると僚艦から魔信が入ってくる。
アルモス「なんだ!!」
艦長2「戦列艦フィシャヌス艦長です!見張員が竜母が轟沈する前に海中を高速で走る細長い物体を見たとのことです!」
アルモス「細長い物体?それが竜母の轟沈と関係があるのか?」
艦長2「分かりません…ですがもしかしたらと思い魔信で…」
アルモス「分かった。引き続き監視を続けy…」
ドゴォォォォォン!!!!
ドゴォォォォォン!!!!
ドゴォォォォォン!!!!
ドゴォォォォォン!!!!
ドゴォォォォォン!!!!
ドゴォォォォォン!!!!
アルモスが命令しようとした瞬間に残存していた自身が乗っている旗艦ミールを含む竜母6隻に水柱が上がり、竜母は木材に変わり、辺りには人とワイバーンだった肉片が浮いていた。
アルモスも肉片と化し、海魔の餌として海に貢献するのであった。
戦列艦「フィシャヌス」
パーパルディア皇国軍が誇る100門級戦列艦フィシャヌス級のネームシップ「フィシャヌス」
甲板上では艦長を含む、全員がたった今起こった言葉に驚愕していた。
副艦長「き…旗艦ミール以下竜母セルキー…タニファ…ノッケン…パニア…ケルピー全6隻…轟沈…」
艦長2「…………」
旗艦ミール以下全竜母12隻の轟沈。副司令官アルモスの戦死という出来事に艦隊中が驚愕していた。
見張員「……!敵鉄竜視認!!真っ直ぐこちらに向かってくるぞぉぉ!!!」
見張員の大声に我に返り、空を見ると太陽の光で輝いていた鉄竜8機が竜母の護衛だった戦列艦8隻に急降下を開始していた。
乗員1「こっちに来るぞぉぉぉ!!!」
乗員2「嫌だ!!まだ死にたくない!!」
乗員3「うわぁぁぁぁぁ!!!」
船上は、逃げ惑う乗員達で混乱していた。
艦長2「もはやこれまでか……」
艦長は諦めたかのように鉄竜を見つめながら呟く。
艦長2「何処の国かは知らないが見事だった…」
鉄竜8機は、500kg爆弾8発を投下し戦列艦8隻にそれぞれ命中。戦列艦は大爆発し、木片や人の焦げた肉片を撒き散らしながら海上から姿を消すのであった。
潜水艦「伊821」
戦列艦が沈没してしばらく経って伊821は浮上し、数少ない生き残っていた無抵抗のパーパルディア皇国軍人を救助していた。
永田「あれがアベーラ海軍の艦載機か…」
永田が見つめている空には、先程パーパルディア皇国軍の戦列艦を攻撃したアベーラ海軍の艦載機が飛んでいた。
副艦長「どことなくドーントレス急降下爆撃機に似ていますね。」
その機体は、前世界でアメリカ海軍が使用していたドーントレス急降下爆撃機に酷似していた。
しばらく眺めていると隊長機らしき艦載機の1機が伊821に近づき翼を交互に振りながら艦隊が居ると思われる方角へと消えていった。
副艦長「艦長、パーパルディア皇国軍兵士10名、救助完了致しました。」
永田「うむ、針路を東に設定。母港の舞鶴に帰投する。」
副艦長「了解!」
伊821は針路を東に向け出発し、母港である舞鶴に向かうのであった。
フェン王国から南に120kmの海域
そこには、大日本帝國と共同でフェン王国に居るパーパルディア皇国軍を殲滅するため、本土から出航した戦艦2隻、空母2隻、軽空母2隻、重巡2隻、軽巡4隻、駆逐艦32隻で編成されている戦艦「フレヴァンシュ」を旗艦とするアベーラ合衆国海軍西方艦隊が存在していた。
戦艦「フレヴァンシュ」
アベーラ合衆国海軍最新鋭戦艦であり、7隻が居るフレヴァンシュ級戦艦のネームシップである。その要目は、
全長:222.1m
全幅:33m
基準排水量:36.600トン
満載排水量:46.700トン
出力:140.000馬力
速力:29ノット
武装
45口径40.6cm三連装砲×3基、38口径12.7cm連装両用砲×8基、40mm連装機関砲×12基、20mm連装機銃×15基
と、武装や出力系統以外はノースカロライナ級戦艦の要目に酷似していた。
艦長「提督、空母ウォルフから報告。」
艦長が艦橋の外で風に当たっている提督カルアイスに話しかける。
カルアイス「内容は?」
艦長「はっ、敵戦列艦8隻を撃沈したとのこと。」
カルアイス「ん?戦列艦8隻だけか?敵竜母はどうした?」
艦長「はっ、敵竜母12隻は、日本海軍の潜水艦がすでに仕留めていたそうです。」
カルアイス「そうか…できるだけなら竜母も全隻仕留めたかったのだが仕方無いな。」
すると、艦橋内に一人の通信士官が入ってきた。
通信士官「提督、大日本帝國より連絡。フェン王国首都アマノキに上陸したとのこと。そして我が艦隊に揚陸作業の護衛を求めています。」
カルアイス「ふむ……艦長。」
艦長「はっ!」
カルアイス「艦隊針路をフェン王国首都アマノキに取れ。揚陸作業をしている大日本帝國軍を護衛しに行くぞ。」
艦長「了解!!」
西方艦隊は針路をアマノキに取り、揚陸作業中の大日本帝國軍を護衛しに行くのだった。
アベーラ合衆国海軍艦艇の詳細はアベーラ合衆国の設定編で書こうと思っていますので楽しみにしていて下さい。
それではグッバイ
大日本帝國対パーパルディア皇国戦争になった一番の要因になった人物は?
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全ての元凶、皇帝ルディアス
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何も解っていない皇族レミール
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第一外務局の愉快な人達
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話を取り合わなかった第三外務局の人達