強化された大日本帝国召喚   作:89式小銃

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第24話 空襲前夜

 

中央暦1640年 1月14日

 

アルタラス王国首都ル・ブリアス郊外

 

アルタラス王国首都ル・ブリアスの郊外にはパーパルディア皇国本土を攻撃するために作られた大日本帝國陸軍の大規模飛行場基地の4つの内の一つ「ル・ブリアス飛行場基地」が建設され、長さ1200mの滑走路には既に大日本帝國本土から進出したB29戦略爆撃機を装備している12個爆撃群からなる第六爆撃航空団の計240機が駐機していた。

 

 

 

 

野村「壮観だな。」

 

12個爆撃群が所属している第六爆撃航空団の司令官である野村 秀樹少将が滑走路に並んでいる爆撃機群の姿を見て関心する。

 

野村「奴らは、いきなり本土が攻撃されるなど思いもしないだろう。」

 

野村が爆撃航空団の無差別爆撃で火の海になっているパーパルディア皇国各地の都市の風景を浮かべる。

 

第1爆撃群隊長「野村少将。そろそろ作戦会議の時間です。」

 

すると第1爆撃群の隊長が野村に作戦会議の時間だと言う。

 

野村「ん…分かった今すぐ向かう。」

 

野村と隊長は、飛行場内にある司令部へと向かう。 

 

 

 

司令部 会議室

 

第1爆隊長「全員、起立!!」

 

野村が部屋の中に入ると既に各爆撃群隊長が集まっており、爆撃群隊長らは起立をし、敬礼する。

野村も答礼し、パーパルディア皇国の地図がある黒板の前に立つ。

 

野村「私はこれから君達、第六爆撃航空団を指揮する野村 秀樹少将だ。」

 

野村が軽く挨拶して話を切り出す。

 

野村「早速だが我が航空団の目的は、蛮族国家であるパーパルディア皇国の首都エストシラントを除く各地の全都市を徹底的に爆撃することだ。我が航空団の爆撃目標は、工業都市[デュロ]、軍都[アルーニ]の2つの都市だ。なお、一応奴らに慈悲を与えるため空襲前に爆撃予定都市上空にB29爆撃機で2機ずつ侵入し、爆撃予定都市と爆撃を行っているB29の写真が掲載されているビラを都市にばら撒き敵国民に都市から退避するよう警告する。2日後には、4つの基地から全爆撃航空団960機が出撃し、各地の都市を無差別爆撃する。その後は、都市を約2日間爆撃し、その後は各地の海岸に建設されている皇国軍の防衛線を爆撃し、上陸するパーパルディア皇国侵攻部隊を支援する。ここまでで質問はあるか?」

 

一人の爆撃群隊長が手を挙げる。

 

第2爆撃群隊長「参加する爆撃機の中に地上支援機型のB29がありましたがいったいどのような用途で?」

 

野村「ああ、実はパーパルディア皇国軍が対空魔光砲という高射砲のような兵器を極少数だが実験的に導入しているとの情報をムー国経由で入手してな。それの対策で何機かの地上支援機型を持って来ている。」

 

第2爆隊長「なるほど。」

 

野村「他に質問はあるか?」

 

もう一人の爆撃群隊長が手を挙げる。

 

第6爆撃群隊長「敵航空戦力は、どのくらいの規模ですか?」

 

野村「不明だ。だが敵にワイバーンオーバーロードというワイバーンの改良種ワイバーンロードを更に強化した個体が幾らか配備されているようだ。」

 

第6爆隊長「そのワイバーンオーバーロードの性能は?」

 

野村「陸軍の新世界技術解明部署によると時速430km、最大高度5800mだそうだ。だが所詮、性能が高いヘリと同じホバリング機能がある複葉機だ。そこまで脅威では無い。」

 

第6爆隊長「了解。」

 

野村「他に質問は?」

 

誰も手を挙げない。

 

野村「よし、作戦開始時刻は明日の9時40分だ。解散!!」

 

そう言い作戦会議が終了する。

 

翌日、ビラ50万枚を搭載したB29爆撃機4機が飛行場を出撃し、2日後に爆撃予定都市であるデュロ、アルーニに向けて飛行する。

 

 

 

 

 

 

 

 

パーパルディア皇国 軍事都市アルーニ

 

ガヤガヤガヤガヤ

 

この日は、休日だったためアルーニの中心部は多くの人々が行き交い活気で溢れていた。

 

 

 

カン!カン!カン!カン!カン!

 

すると敵航空戦力来襲の時に鳴らす警告鐘が鳴り始め、列強国になって始めて聞いた警告鐘に皇国民達は、パニックになる。

 

民1「あ、あれは何だ!?」

 

皇国民の一人が上空を指差す。そこには深緑色と茶色の迷彩柄の飛行機械2機がゆうゆうと飛行していた。

逃げ惑っていた皇国民がその光景に釘付けになっていると空から何千枚紙もの紙が降ってきた。

 

民2「こ、これは…」

 

拾った紙を見てみるとそこには大陸共通語で[警告!この都市から至急避難せよ!]と書かれており、真ん中にはデュロ、アルーニに似た都市がムー国が保有している飛行機械によって爆撃されているイラストが書かれていた。

 

民2「警告文章か?」

 

民3「今、皇国が殲滅戦を宣言している大日本帝國からと書かれているぞ?」

 

民4「何!?ということはさっきの飛行機械は、大日本帝國の物だったのか!?」

 

民5「いやいや、文明圏外国の国がムーの飛行機械に似た物を持っているのはあり得ないだろう。」

 

民6「いや、ムーに居る友人に聞いてみたところ大日本帝國がムーのような飛行機械を持っていることが分かっているらしいぞ。それも何十、何千、何万の数をだ。おまけに大日本帝國の飛行機械の方が性能を大きく上回っているとムーが正式に発表しているらしいぞ。」

 

民4「何だって!?それは本当なのか!?」

 

民7「ああ、大日本帝国海軍が護衛している外交団がムー国の都市マイカルに来た時にそこで働いているムー軍人の友人が直接見たと言っていたぞ。しかも護衛していたその海軍艦艇もムー国の最新鋭戦艦を軽く超えている大きさで大砲もムー国よりも巨大だとよ。」

 

民3「な!?ということは皇国は、列強第2位を超える国に殲滅戦を宣言したということか?!」

 

民1「それなら不味いぞ!皇国は、そんなヤバい国の国民をフェン王国で虐殺したから皇国を滅するまで攻撃してくるぞ!!」

 

民2「こうしちゃいられない!!急いで家族を町から避難させなければ!!」

 

民4「ここに居れば死ぬだけだ!!とにかく急いで町を出ないと!!」

 

ビラの内容を受けてデュロ、アルーニ両都市では皇国民・一部の軍人による大規模な避難が始まり、属領以外の各都市でも皇国民と一部軍人による大規模な避難が始まるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第一文明圏列強 神聖ミリシアル帝国 帝都ルーンポリス

 

神聖ミリシアル帝国の首都ルーンポリスにある情報局は、かつて無い程の忙しさに見舞われていた。その要因は、突如現れた二カ国だった。

 

一つ目は、近年、西方海上に出現し、列強国レイフォルを含む周辺国家を短期間で制圧したグラ・バルカス帝国。

彼らは突如、歴史の表舞台に姿を表した。

歴史上、文明圏外の国々が連合を結成し、文明圏国家に侵攻する事象は何度もあった。だがいずれも成功することは無かった。文明圏外国家と文明圏国家では国力・技術力に大きな差があり、この壁を乗り越えられなかったのだ。だが新興国家であるグラ・バルカス帝国は、この常識を破った。

文明圏外国家であるグラ・バルカス帝国は、最下位ではあるが列強国であるレイフォルを始めとし、周辺文明圏国家、文明圏外国家の蛮族を瞬く間に制圧した。

当初、グラ・バルカス帝国は、交渉のために第二文明圏国家のパルス王国に訪れるがパルス王国は、第二文明圏列強のレイフォルを窓口にしてくれとグラ・バルカス帝国交渉団に伝える。

これは、レイフォルの性格からして正しい判断だったと言えるだろう。

その後、グラ・バルカス帝国交渉団はレイフォルに訪れるがレイフォルに「文明圏外国家は、まずパガンダ王国を通せ。」と言われ交渉団は、窓口で追い返される。

そして交渉団は、レイフォルの保護国パガンダ王国に訪れ、グ帝の皇族対パガンダ王国の王族の講式でやっと交渉が開始される。

だがパガンダ王国は、王国を通さずレイフォルに直接交渉に出向いたグラ・バルカス帝国交渉団を知識の無い蛮族と罵り、更に莫大な交渉金を要求した。これに対しグラ・バルカス帝国交渉団長だった皇族は、

 

「我が帝国が貴様らごときの低文明かつ小国に対し下手で出てやっているのにその言い分は何だ!!」

 

と激高したのだった。

これに対しパガンダ王国の王族は、無礼であると激怒し、交渉団全員を王族に対する不敬罪として処刑。この出来事でグラ・バルカス帝国は激怒し、レイフォルとパガンダ王国を含む周辺国家に宣戦布告し、現在に至る。

 

 

 

 

グラ・バルカス帝国に関する紙二枚にも満たない少ない資料を見ていた情報局局長のアルネウスが傍らの部下に話しかける。

 

アルネウス「グラ・バルカス帝国に関して、新しい情報はあるか?」

 

部下「いえ、人口、産業、政治体制、文化どころか本国の位置さえ不明です。そしてレイフォルとの戦いで分析した結果、グラ・バルカス帝国…通称第八帝国の超巨大戦艦[グレード・アトラスター]に関して言えば、我が国の最新鋭戦艦[ミスリル級魔導戦艦]と同等かそれ以上の性能と思われます。全く信じられない事ですが分析の結果は、そのようになっております。」

 

アルネウス「そうか……」

 

突然の強国の出現にアルネウスは、頭を痛める。

 

部下「…続いて大日本帝國について説明致します。」

 

アルネウス「うむ。」

 

2つ目は、大東洋のロデニウス大陸北東に現れ、ロウリア王国を僅か1ヶ月で制圧し、パーパルディア皇国監察軍・本国軍をほぼ全ての戦いで殲滅した大日本帝國だった。

 

部下「こちらはグラ・バルカス帝国と違い、大体の事は解っております。ムー国からの経由情報ですが人口約1億8300万人、産業はムーと同じ機械工業を主に発達しており、政治体制は天皇という君主を頂点とした立憲君主制という政治体制をとっています。」

 

アルネウス「ムーと同じ機械工業か…興味深いな。」

 

部下「そして陸海軍を保有しておりますが彼の国は、あまり軍事情報を外部に漏らさないので殆ど分かりませんでしたが海軍の戦艦についてはある程度の情報が決して多くはありませんが入手できております。」

 

アルネウス「続けてくれ。」

 

部下「はっ、旧ロウリア王国沖での海戦で目撃された戦艦[ヤマト型戦艦]は、不思議ではありますがグラ・バルカス帝国軍の戦艦[グレード・アトラスター]に非常に酷似しております。」

 

アルネウス「何?ということは大日本帝國と第八帝国は、同盟を結んでいるのか?」

 

部下「分かりません。ですがしばらくは警戒しておいた方が得策かと。」

 

アルネウス「うむ、そうした方が良いな。続けてくれ。」

 

部下「はっ、続いて大日本帝國のヤマト型と最新鋭戦艦ミスリル級を比較した場合、こちらも同等かそれ以上の性能分析が出ました。」

 

アルネウス「そうか……」

 

神聖ミリシアル帝国の最新鋭戦艦ミスリル級魔導戦艦を持ってしても大日本帝國の大和型戦艦とグ帝のグレード・アトラスターには同等かそれ以上の性能分析が出たことにアルネウスは落胆する。

 

部下「しかも第八帝国と違い大日本帝國は、この艦級を4隻も保有しております。もしかしたら第八帝国ももう1隻を保有している可能性もあります。」

 

アルネウス「そうか……」

 

アルネウスが更に頭を痛める。

海軍艦艇で我が国の最新鋭戦艦と同等かそれ以上の性能を誇っている分析が出たのでもしかしたら航空兵器、陸上兵器でも我が国と同等かそれ以上の性能を持っている可能性が高いかもしれないとアルネウスは考える。

 

アルネウス「グラ・バルカス帝国及び大日本帝國に関する情報をもっと集めよ。」

 

部下「はっ!!」

 

神聖ミリシアル帝国情報局局長アルネウスは、部下に対しグラ・バルカス帝国及び大日本帝國に関する情報をかき集めるよう指示する。

 

アルネウス「最近は、世界のあちこちで重大な出来事が起こって休む暇も無いな……はぁ…」

 

 

 

 

to be continued

 

大日本帝國対パーパルディア皇国戦争になった一番の要因になった人物は?

  • 全ての元凶、皇帝ルディアス
  • 何も解っていない皇族レミール
  • 第一外務局の愉快な人達
  • 話を取り合わなかった第三外務局の人達
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