ムーゲとレミールとの会談から少し時間を巻き戻す。
皇都エストシラントから北方500kmにある都市アルーニ
パーパルディア皇国がまだ小規模な国家「パールネウス共和国」時代の頃から国境付近に存在していたアルーニは、パールネウス共和国時代から軍事の都として発展し、また皇国の食料庫としての役割を担っていた。現在は、三大陸軍基地であるアルーニ防衛隊陸軍基地や新しい魔法技術を開発する新魔法開発本部などの軍事施設が置かれ、軍都として発展していた。
アルーニから南方に50kmの上空4000m
アルス「ふぁ〜…朝から哨戒任務ってダルいな…」
アルーニから南方50kmの上空を一人の新人竜騎士アルスが相棒のワイバーンロードと飛行していた。
アルス「隊長は、[大日本帝國が来るかもしれないから哨戒を決して怠るな。]て言ってたが皇都から500kmも離れているここに日本軍が来るわけ無いのにな。なぁ、お前もそう思うだろ?」
彼は、ビラ撒きの翌日に配備された新人竜騎士だったので日本軍機がここまで来たことを解っていなかった。
彼が相棒であるワイバーンロードに話しかけるがもちろん反応は無い。
アルス「…やっぱり喋らないか………ん?」
するとアルスは、南方の上空に何かを発見する。
アルス「鳥…にしては大き過ぎるな…もしかしてワイバーンか?……いや、この辺りに野生のワイバーンは生息してないし、それに俺以外の哨戒騎は飛んでいないしな…」
アルスは、物体の正体を色々考察するがどれにも当てはまらなかった。
アルス「…もう少し近づいてみるか。」
物体の正体を掴むため、もう少し近づくことにした。
2分後…
アルス「う〜ん…雲が邪魔で見えないな…」
アルスは、物体が見えそうな位置に来るが視線の先には生憎の雲がかかっており物体の姿が見えなかった。
アルス「ちょっと別の場所に移動してみるか…」
別の場所に移動しようとしたその時、偶然雲が少しの間晴れ、物体の姿が見えた。
アルス「なっ…!」
その物体の姿を見てアルスは、驚愕する。
物体の姿は、資料として渡された2日前にアルーニにやって来たムーが保有している飛行機械に似た飛行物体がばら撒いた紙に描かれていた飛行機械に殆ど似ていた。更にその紙には皇国と戦争状態にある大日本帝國の名が書かれていたことを思い出す。
アルス「ま、まさか!大日本帝國か!」
アルスは、上空の飛行機械を大日本帝国の物と判断し、大慌てでアルーニ防衛隊陸軍基地内にある竜騎士隊司令部に魔信で報告する。
アルス「こちらアルーニ南方哨戒隊アルス!!南方50kmの地点で日本軍の飛行機械を発見!!数は不明!!至急、迎撃部隊を上げて下さい!!」
軍都アルーニ アルーニ防衛隊陸軍基地滑走路
アルスの報告を受けて、アルーニ防衛隊陸軍基地内にあるワイバーン用の滑走路から日本の飛行機械を迎撃するために新兵器であるワイバーンオーバーロード12騎が出撃し、アルーニから南方20kmの上空4000mで迎撃体制を整えていた。
竜騎士「まさか日本軍がここまでやって来るとはな…それに日本軍は、飛行機械を使用していると聞いた…本当にワイバーンオーバーロードで迎撃できるのか?」
一人の竜騎士がワイバーンオーバーロードで飛行機械を迎撃できるのか疑問に思っていた。
竜騎士2「安心しろ!このワイバーンオーバーロードは、ムーの飛行機械マリンの性能を遥かに上回る皇国最強の最新鋭兵器だ!日本軍の飛行機械が来ようがこいつで全機叩き潰してやる!!」
竜騎士3「そうだ!日本軍の飛行機械など、このワイバーンオーバーロードの前では歯が立たないさ!!」
竜騎士達がワイバーンオーバーロードの性能に慢心している姿を竜騎士隊隊長のマルスが見つめていた。
マルス「………」
竜騎士4「どうかしましたか?」
マルス「いや……お前は、大日本帝國のことをどう思う?」
竜騎士4「日本帝國ですか?まぁ、皇国に宣戦布告した多少の技術がある愚かな蛮族ってとこですかね。」
マルス「そうか……だが蛮族だからって侮るなよ。彼の国は、我が皇国の監察軍と本国軍を少数の部隊で撃退した実力を持っている。しかもフェン王国に展開していたワイバーンロード隊が日本軍に損害を与えれず短時間で全滅したとの情報もある。だから決して慢心するなよ。」
竜騎士4「分かりましたよ………ん?」
その時、竜騎士4が遠くの上空に何かを発見する。
竜騎士4「隊長、あれって何でしょうか?」
マルスに尋ねる。
マルス「ちょっと待て、単眼鏡で見てみ…る……」
単眼鏡を覗くとそこには2日前にアルーニの上空を悠々と飛行していた深い緑色に茶色の迷彩柄をした飛行機械の姿があった。
マルス「あれは!!日本軍の飛行機械だ!!全騎攻撃態勢に移れ!!」
マルスの指令を受けて、各騎が横に一列で並び、攻撃体制に入る。
マルス「火炎弾発射用意…」
日本軍の飛行機械群は、既にワイバーンオーバーロードの攻撃射程内に入っており、マルスは攻撃を命令しようとするが…
竜騎士4「隊長!!攻撃不能です!!」
マルス「なんだと!?何故、攻撃できん!!」
竜騎士4「日本軍の飛行機械が飛行している高度が高すぎて攻撃が届きません!!」
マルス「な…なんだと…!」
マルスは、日本軍飛行機械が自身の竜騎士隊が攻撃出来ない高度に居ることに衝撃を受ける。
竜騎士3「て、敵飛行機械群直上通過!!」
マルス「なっ…!」
またもやマルスは、衝撃を受ける。
ワイバーンオーバーロードは、ムーの最新鋭飛行機械マリンを上回る約430kmの高速を誇っていたが日本軍の飛行機械を見る限り、それよりはるかに早い速度で飛行しており、マルス達の竜騎士隊は、瞬く間に距離を離される。
竜騎士4「隊長!いかがなさいます!?」
マルス「とりあえず基地にこのことを連絡するんだ!!」
竜騎士4「はっ!!」
竜騎士4が魔信で基地に緊急連絡を行う。
マルス「このままではアルーニが攻撃を受けてしまう……こうなったら
軍都アルーニ アルーニ防衛隊陸軍基地司令部
皇国の切札であるワイバーンオーバーロードによる日本軍飛行機械迎撃が失敗に終わったことを受けて陸軍基地内の司令部では将軍達が大混乱していた。
竜騎士隊司令「まさかワイバーンオーバーロードによる迎撃が失敗に終わったとは…」
陸将1「大日本帝國が一つ上手だったということか…」
装甲地竜隊司令「今、そんなことはどうでも良い!!このままではこの都市が攻撃されてしまうぞ!!」
陸将2「だが頼みのワイバーンオーバーロードによる迎撃は、失敗したんだぞ!?他に何か手段があるのか!?」
各陸将達が対抗策を考えていると一人の陸将が口を動かす。
陸将3「こうなったら
陸将2「あの兵器?……まさか!ミ帝の対空魔光砲か!?」
あの兵器とは、1年前に神聖ミリシアル帝国から研究用として密輸入した旧式のイクシオン20mm対空魔光砲だった。
陸将1「あの対空魔光砲はまだ大部分が解析していないし、上手く作動するか怪しいぞ?」
竜騎士隊司令「それにあの対空魔光砲は、我が皇国の諜報員が数多の血を流して獲得した重要物だぞ?もし日本軍に発見されて攻撃を受けたら今までの努力が全て水の泡になってしまう。」
殆どの陸将が対空魔光砲の使用に否定的だった。
陸将3「ですが、このままではアルーニが日本軍の攻撃を受けてしまいます。ワイバーンオーバーロードが使えなかった今、秘密兵器を出し惜しみすること無く敵に少しでも損害を与えるべきです。」
陸将2「っ……それもそうだな…」
彼が放った言葉が一理あったため、陸将達は彼の言葉通り、対空魔光砲を使用することにした。
陸将2「おい!武器保管庫から対空魔光砲を引っ張って来て、ワイバーン用滑走路に配置するんだ!!」
部下「はっ!!」
陸将2「アルーニを絶対に守り通すぞ!!!」
「「「「おぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」
陸将達が大声を上げて意気込む。
アルーニ南方10kmの上空7200m
アルーニ爆撃部隊 指揮機
B29戦略爆撃機の指揮機型に搭乗していた野村は、前方にあるパーパルディア皇国随一の軍事の都アルーニを機首の指揮官席から眺めていた。
野村「あれがアルーニか。中世の少し大きい町ぐらいだと思っていたが意外と大規模なんだな。」
独り言を言っていると通信手がヘッドホンを使用して、機長に話しかける。
通信手「機長、全機爆撃進路に入りました。」
機長「分かった。野村少将、全機爆撃進路に侵入しました。」
野村「よし。通信手、全機に爆弾倉開放を連絡。」
通信手「了解。」
通信手が通信機で各機に野村の指示を伝える。
しばらくすると周りの機が爆弾倉を開放し、爆撃態勢を整える。
機長「野村少将、いつでも爆撃投下できます。ご命令を。」
野村「ああ。……悪く思うなよ。先に手出ししてきたお前らが悪いからな。恨むならお前達の皇帝と軍部、そして日本人虐殺の首謀者であるレミールの馬鹿女を恨むんだな。」
野村が目線の先にあるアルーニに残っていると思われる軍人、民間人に向けて話す。
そして一呼吸置き…
野村「爆撃開始!!!!」
野村の爆撃開始の一言で各機が爆撃を開始する。
ヒュルルルルルルルルルルルル
ヒュルルルルルルルルルルルル
ヒュルルルルルルルルルルルル
ヒュルルルルルルルルルルルル
先行している第一次爆撃隊40機の爆弾倉から250kg爆弾が一気に投下され、計1440発の250kg爆弾がアルーニへと落下していく。
通信手「第一次爆撃隊、爆弾全弾投下完了しました。」
野村「よし、第二次爆弾隊に投下準備を伝えろ。」
通信手「了解。」
外を見ながら通信手に命令する。
野村の目線の先には、第一次爆撃隊の全爆弾が着弾し、黒煙と炎に包まれているアルーニの姿があった。
アルーニ防衛隊陸軍基地 ワイバーン用滑走路
陸軍基地内にあるワイバーン用滑走路には神聖ミリシアル帝国から密輸入したイクシオン20mm対空魔光砲4基が設置されており、周りには小隊規模の皇国軍兵が射撃準備のため動いていた。
隊長「まだ対空魔光砲を撃てないのか!!」
兵士1「そ、それがまだ、魔力充填が完了しておらず…!」
皇国が動力に使用している非力な魔導エンジンでは発射に必要な魔力の充填が非常に遅いのである。
隊長「くそっ!早く魔力充填を完了しろ!!」
兵士1「はっ!!」
兵士達は、魔力充填を急ぐ。
隊長「くそっ!!このままではアルーニが焼き尽くされてしまうぞ!!」
黒煙と炎に包まれているアルーニを見ながら焦っていると部下から魔力充填が完了した知らせが来る。
兵士1「隊長!魔力充填完了しました!!」
隊長「よし!発射準備!!」
兵士2「了解!連射モードに切替!属性比率、爆11、風71、炎18!」
兵士3「連射モードに切替完了!属性比率、爆11、風71、炎18!対空魔光砲発射準備完了!!」
隊長「撃てぇぇぇ!!!!」
ドンドンドンドンドンドン!!!
ドンドンドンドンドンドン!!!
ドンドンドンドンドンドン!!!
ドンドンドンドンドンドン!!!
対空魔光砲4基が射撃を開始し、複数の小さな光の弾が第二次爆撃隊に向かって飛んでいく。
アルーニ爆撃部隊 第二次爆撃隊
ドォン!!ドォン!!ドォン!!ドォン!!
爆撃中の第二次爆撃隊内で対空魔光砲の弾が炸裂する。
第1爆撃群隊長「くっ…!まさか対空砲か!!」
第二次爆撃隊を指揮していた第一爆撃群隊長が爆撃隊を攻撃している正体を対空砲と認識した対空魔光砲と咄嗟に判断する。
すると、対空魔光砲の弾5発が1機のB29の片翼のエンジン2基に命中し、片翼全てのエンジンに被弾したB29は、2基のエンジンから火を吹きながら、上下に回転しながら墜落していく。
機長「第2爆撃群の第1中隊4番機が被弾!!撃墜されました!!」
第1爆群隊長「なっ!?くそっ!!急いで敵対空砲陣地を探し出せ!!」
第三次爆撃部隊 指揮機
通信手「第二次爆撃部隊より緊急連絡!!敵対空砲により1機が撃墜された模様です!!」
野村「なんだと!?」
空の要塞の異名を持っているB29が撃墜されたことに野村は驚愕する。
機長「……!10時の方向に敵の大規模基地を発見!!それと滑走路らしき場所に対空砲らしき物4基を視認!!」
機長がアルーニの郊外に敵の基地を発見し、滑走路に対空砲らしき物が設置されていることを野村に報告する。
野村「よし!良くやった!!!」
機長を称賛すると同時に野村が席から離れ、通信手の元に移動する。
野村「天竜隊、聞こえているか!!指揮機から10時の方向に敵基地と対空砲陣地を発見した!!お前達の隊で対空砲陣地を敵基地ごと破壊しろ!!」
地上支援機型B29を保有している地上支援部隊の天竜隊に対空魔光砲ごと敵基地を破壊するよう指示する。
天竜隊隊長[了解。直ちに目標への攻撃を開始します。]
天竜隊隊長は、指示に従い天竜隊所属の2機が敵基地へと向かう。
アルーニ防衛隊陸軍基地 ワイバーン用滑走路
「「「「うぉぉぉぉぉ!!!!」」」」
B29を1機撃墜した皇国兵士達は、歓声を上げていた。
隊長「フハハハハハハハ!!!!ざまぁみろ!!!皇国軍の力思い知ったか蛮族どもめ!!!」
隊長も歓声を上げ、大声でB29の編隊に向かって罵声していた。
隊長「おい!早く魔力充填を済ませるんだ!!」
兵士1「了解!!」
日本軍の飛行機械を撃墜したため、兵士達の士気は頂点に達していた。
隊長「蛮族ども!!皇国に逆らったからこうなったんd…」
ドゴォォォォォン!!!
言葉を言い終わる前に隊長は、砲撃により身体が木っ端微塵になり、近くにあった対空魔光砲や兵士達も砲撃で全て粉々に砕け散った。
その後も砲撃は、陸軍基地全体を襲い、アルーニ防衛隊陸軍基地は僅かの建物だった物を残して消え去った。
射撃長「目標沈黙。制圧完了しました。」
天竜隊隊長「分かった。…まさか中世頃の国に対空砲があったとはな…」
射撃長「はい、ですが対空砲陣地は制圧しましたし敵基地も完全に破壊しました。奴らにはもう攻撃する手段は、無いでしょう。」
天竜隊隊長「それもそうだな。機長、編隊に帰るぞ。」
機長「了解。」
地上掃射を終えた天竜隊2機は、爆撃部隊に合流するのであった。
5分後、最後の第三次爆撃部隊が全弾投下し終えたアルーニ爆撃部隊は、針路を南方に取り、アルタラス王国方面に帰還する。
今回のパーパルディア皇国空襲では、アルーニを始め10以上の都市が空襲を受け三大陸軍基地の内、アルーニ陸軍基地やデュロ陸軍基地の2つが完膚なきまでに破壊され、死傷者は、アルーニの死者だけで12万人、全都市を含めると約92万人もの死傷者を出し、各地の皇国民は、大日本帝國の容赦無い攻撃に怯えるのであった。
to be continued
改大和型に新型兵器を搭載しようと思うのですがどれが良いですか?
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51cm砲
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試製誘導対空噴進弾
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試製誘導対艦噴進弾
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対潜誘導魚雷発射管