強化された大日本帝国召喚   作:89式小銃

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筆が進んだので早めに投稿です。


第48話 列強最強の訪問⑥

 

 

 

4月14日 午後1時50分

 

大日本帝国 大阪

 

 

大阪市内のとある高層ビルの中の会議所には荒木外務大臣を筆頭とする政府代表団とフィアームを代表とする使節団の姿があった。

 

荒木「始めまして、神聖ミリシアル帝国使節団の皆様。大日本帝国外務大臣の荒木と言います。遥々遠いところから世界会議の説明のためにいらして下さり、ありがとう御座います。」

 

フィアーム「こちらこそ、始めまして。外務省のフィアームです。説明のための時間を用意して下さったことにこちらも感謝の意を伝えます。」

 

机越しに堅い握手を交わす。

 

御年60歳の荒木の手は老人特有の感触であり優しく感じるが、彼が纏っている雰囲気から相当な外交手腕を持っているだろうと彼女は感じ取る。

 

そして荒木を代表とする政府代表団らと使節団員は席に着席し、先進11ヵ国会議に関する説明会議が始められる。

 

フィアーム「先進11ヵ国会議は中央暦1610年に開催された5ヵ国列強会議から始まりまして、それから紆余曲折を経て世界の様々な国々が参加し意見できる会議として、先進11ヵ国会議は設立されました。本会議は2年に一度、我が国最大の港湾都市カルトアルパスにて開催されます。」

 

荒木「ふむ…11ヵ国会議と名が付いていますが、参加国は11ヵ国のようで?」

 

フィアーム「はい。以前までは列強国である神聖ミリシアル帝国、ムー、エモール王国、パーパルディア皇国、レイフォルが常時参加国となっており、残りの6ヵ国は持ち回りとしております。」

 

その6ヵ国は次回の開催までに世界に多大な影響をもたらした又は可能性のある国々を各列強が調査・分析、そして招待状を送り相手が承認することによって最終的に決定される。

 

フィアーム「ですが、中央暦1639年にレイフォルが滅亡し、1640年にはパーパルディア皇国が貴国によって敗北し無条件降伏したため列強の地位を失陥。現在常時参加国に2ヵ国の空きができてしまったのです。」

 

荒木「なるほど、それで我が国をその常時参加国の空きに入れようと?」

 

フィアーム「その通りです。現在、我が国では大東洋で強大な力を持つ大日本帝国を列強国として承認する準備を進めております。今回の会議までに私達は貴国の様々な所を見せて頂きました。経済力、軍事力、文化の全てを取っても列強に匹敵する大国です。パーパルディア皇国に変わる大東洋の―第三文明圏の長として先進11ヵ国会議に参加して欲しいのです。」

 

使節団全員が頭を下げ、懇願する。

 

「聞いたか?俺達の国が列強国だってよ?」

 

「ああ。国際連盟でも常任理事国だったが、こっちの世界でもそれに近い立場に大日本帝国がなれるんだな。」

 

小言で呟く若い外交官の者達。

 

地球では、大日本帝国は国際連盟の常任理事国としてアメリカ、イギリス、ドイツ、フランスと五大列強を形成し、世界に影響を及ぼす大国として、またアジアの代表国として君臨していた。

 

だが、転移した後にその地位は無意味なものとなり、しかも周りの国家からは蛮族、蛮族と罵られた。そして新たな世界の列強として世界会議に出席できることに若者の外交官らは気が高ぶっていた。

 

だが、最終的に参加するか否かの決定を下すのは首相より全権を仮移譲された荒木外務大臣であり、目を閉じて深く考えるその姿を皆はジッと見つめる。

 

 

 

そして2分の時間が流れ、荒木は決断する。

 

荒木「分かりました。新たな列強国として、1642年の先進11ヵ国会議に我が大日本帝国は参加しましょう。」

 

フィアーム「荒木外務大臣、ご決定ありがとう御座いまs…」

 

荒木「ですが、2つ条件があります。」

 

フィアーム「?何でしょうか?」

 

荒木「まずは1つ目。貴国の領海への我が国の海軍艦艇の自由な出入りを許可して欲しいのです。」

 

「なっ!?」

 

「それはどういうことですか!?」

 

荒木の提示した1つ目の条件に使節団員らは声を荒げる。

 

神聖ミリシアル帝国では、自国領土の安全のため、他国の民間商船には領海の自由な出入りを許可している一方で他国の軍艦の出入りは厳しく制限しており、ミリシアル領海内に出入りするためには同国の国防省及び全港を管理する港湾局の許可が必要であった。

 

その許可制を撤回して欲しいと言う荒木外務大臣の言葉に団員達は強く反発するが、フィアームが落ち着くよう団員達に諭す。

 

フィアーム「部下が失礼な態度をとってしまい申し訳ありません。…条件の理由をお伺いしても?」

 

荒木「はい。我が国は第二文明圏のムーと国交を結んでいるのは貴国もご存知ですか?」

 

フィアーム「はい、存じております。」

 

荒木「我が国とムーは科学文明国であり、密接な関係を有しています。そして我が国の製品をムーを初めとした第二文明圏の諸国に輸出するにあたって、必ず海を経由しなければなりません。」

 

そう言うと日本政府代表団の1人が机に地図を広げる。

 

荒木「通商路はこのミリシアル帝国領土の南に位置する2つの大きな島で構成された群島の間を経由するルートを主に使用していますが、ここは海魔の襲撃が酷く商船どころか海軍の護衛艦艇までもが被害を被っております。群島の上側なら多少は安全なのですが、貴国の領海内のため許可無しに通れなかったのです。」

 

フィアーム「なるほど…」

 

フィアーム達も納得の理由であった。

昔からその海域は海魔ー主にカリュブディスの巨大な巣が存在し、そこを通過する船舶を艦種や規模、国籍によらず見境なく襲い掛かっていた。あまりの襲撃回数の多さや商船・搭載貨物の損失、海軍艦艇による護衛のコストの高さ等が起因して、ミリシアル帝国はその海域の自国船舶の通過を永久禁止にするほどである。

 

荒木「中央暦1639年初旬に我が国の大型客船が海魔によって沈められ1300人以上が犠牲になった事件以来、船乗り達の海魔に対する恐怖の念は測りきれません。どうか、条件を承諾頂けますようお願い致します。」

 

頭を下げる荒木の懇願にフィアーム達はしばらく話し合った後、結論を伝える。

 

フィアーム「分かりました。大日本帝国海軍艦艇のミリシアル帝国領海内への自由な出入りを許可します。ただし、ミリシアル帝国海軍の艦艇の随伴を条件とさせて頂きますがよろしいでしょうか?」

 

荒木「もちろんです。条件を承諾して下さり感謝します」

 

双方の合意によって、1つ目の条件が受け入れられた。

 

荒木「そして2つ目、こちらが肝心ですが―」

 

そして本題である2つ目の条件を説明する。

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

フィアーム「……これは私の一存では決められないので一度本国に持ち帰らせて頂きます。詳しい内容は後日、ムーにある貴国の大使館を通じてご連絡致しますのでよろしくお願い致します。」

 

荒木「分かりました。吉報をお待ちしていると共に、貴国と良い関係を築けることを願っております。」

 

フィアーム「こちらも、同じ列強国として世界を共に導いていけるよう願っています。」

 

固い握手を交わし無事、大日本帝国と神聖ミリシアル帝国の会談は終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後3時20分

 

日本海上空 天の浮舟

 

 

フィアーム「この3日間は衝撃的な事ばかりでしたね」

 

天の浮舟の窓から眼下に広がる海を眺めながらフィアームは呟く。

 

ライドルカ「そうだな。ジェット機に戦車、航空戦艦、そしてコア魔法…情報が多過ぎて帰国した後の報告書の取り纏めが大変になってしまうな。」

 

フィアーム「ふふっ、報告書の作成頑張って下さいねライドルカ情報局員。…ところでアルパナ軍務次官。先程から何を食べているのですか?」

 

アルパナ「むっ、フィアーム殿も食べてみますかな?」

 

ベルーノ「とても美味しいですよフィアームさん。」

 

そう言う彼らの手元にあったのは木箱に入った白い山のような形の食べ物。

 

フィアーム「それは?」

 

ベルーノ「いちご大福ですよ。外をモチッとした食感の餅が、中は甘すぎない餡といちごと言う日本独自のフルーツが入っているんです。」

 

フィアーム「なるほど、では一つ頂きましょう。」

 

箱に入っているいちご大福を一つ掴み、口へと運ぶ。

 

フィアーム「んッ…!?なにこれ美味しっ!?」

 

 

 

こうして、3日間に渡る神聖ミリシアル帝国使節団の大日本帝国訪問は終了し、使節団最大の目的である先進11ヵ国会議への参加取付けが成功したのであった。

 

 

to be Continue

 





両津さんから☆10、H・Yさんから☆9、けええさんから☆8を頂きました!!高評価ありがとう御座います!!

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それではグッバイ

日本陸軍の次期主力銃のモデルはどれが良いか?

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  • FN FAL
  • SKSカービン
  • 64式小銃
  • スプリングフィールド M14
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