どうもお久しぶりです。
兵庫県は姫路市に来航していた護衛艦『まや』の見学を行った後、第49話の執筆がようやく終わりましたので投稿です。
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中央暦1640年4月16日
神聖ミリシアル帝国 ルーンポリス
"眠らない魔都"の異名を持つミリシアル帝国の首都ルーンポリス。その中心部にそびえ立つ、周囲の近代的な高層ビル群とは似つかない中世のような外観の建造物『アルビオン城』その一室にて今、重大な会議が始まろうとしていた。
「これより、皇前会議を開催致します。」
二十代後半の、1920年代のイギリス人が着るような紳士服姿の進行役の侍従が会議の開催を宣言する。
本会議には使節に参加した者を含む国家機関の各省及び局より人員が派遣され、以下の7人が出席する。
<外務省>
・統括官『リアージュ』
・外交官『フィアーム』
<国防省・軍務省>
・国防省長官『アグラ』
・軍務省軍務次官『アルパナ』
<情報局>
・局長『アルネウス』
・局員『ライドルカ』
<技術研究開発局>
・開発室長『ベルーノ』
そして、僅かな装飾のみが施された派手ではない皇帝席に座る白髮に長い顎髭を生やした老人―神聖ミリシアル帝国現皇帝の"ルキウス・エルダート・ホロウレイン・ド・ミリシアル8世"
全文明圏の頂点に立ち、他者への配慮のため普段より威圧をできるだけ抑えている彼は、使節団代表を務めたフィアームに向けて労いの言葉を最初に贈る。
ミリシアル8世「フィアーム外交官。まずは使節団団長の任、ご苦労であった。」
フィアーム「ははっ。ありがたき御言葉、身に余る光栄であります。」
ミリシアル8世「うむ。他の者達もご苦労であった。」
フィアームだけで無く、会議に出席しているライドルカ達にも同様の言葉を贈る。
ミリシアル8世「…して、事前に渡された報告書によれば数々の新しい物事を発見したとあったが、是非とも説明してくれんか、ライドルカ情報局局員。」
本来ならば、使節団派遣の主な理由の一つでもあった大日本帝国の先進11ヵ国会議への参加の賛否の結果をまず最初に聞くべきだが、昨日に渡された日本軍に関する簡易的な報告書のより詳細な内容をミリシアル8世は先に知りたくていた。
ライドルカ「はっ、承知致しました皇帝陛下。」
ライドルカは席を立ち、侍従を通して徹夜して作成した報告書をミリシアル8世へと渡す。
ライドルカ「大日本帝国はムーと同様、科学国家であり大した物事は見つけられないだろうと当初は予想しておりましたが、それは同国に到着する前、見事に裏切られました。」
ミリシアル8世「と、言うと?」
ライドルカ「まずは、お手元の報告書3ページをご覧下さい。大日本帝国到着前の海上上空にて天の浮舟ゲルニカ35型から撮影した日本軍の戦闘機の魔導写真で御座います。」
指示された報告書のページを開き、添付されている機内から撮影されたらしい魔写には、使節団が乗る天の浮舟の横で飛行するジェット戦闘機『震電』が映っている。
ライドルカ「大日本帝国より詳しくは説明されませんでしたがベルーノ開発室長の話によると、胴体に空気取り入れ口を確認し、プロペラが無く魔光呪発式空気圧縮放射エンジンに似た構造のジェットエンジンを搭載しております。そして速度性能に関しては制空型天の浮舟エルペシオ3を遥かに上回る時速700km/h以上と予想され、武装には恐らく20mm以上の大口径機銃が2門以上搭載されていると思われます。」
ミリシアル8世「ふむ…最新鋭機であるエルペシオ3でも対抗は不可能に近いようだな…」
ライドルカ「残念ながら仰る通りです。空軍の最新鋭機を上回る航空機を多数生産、しかも自国開発しているのですので科学技術は侮れません」
◇ ◇ ◇
ベルーノ「次に資料12ページに掲載している魔導写真をご覧下さい。大日本帝国の海軍が保有する戦艦の一つです。」
ミリシアル8世は指示されたページを開き掲載されている、日本軍に提供してもらった1枚の写真を一目見ると内心驚愕した。
そこに写っていたのは、今世界中で話題に挙がっているグラ・バルカス帝国の超大型戦艦グレード・アトラスターなのであったのだから。
ベルーノ「形状はグレード・アトラスターに非常に酷似しており、艦級名を大和型戦艦。日本海軍最大最強の超大型戦艦です。」
ベルーノの説明を聞きながら、写真の下に書かれたスペックに目を通していく。
ミリシアル8世「全長263.4m、幅38.9m、排水量65.000トン、レーダーによる射撃が可能な50口径41cm砲に、膨大な数の対空兵装……まさしく怪物だな。」
ミリシアル海軍の保有する戦艦群を遥かに上回るその驚異的な性能に、ミリシアル8世は思わず声を漏らす。
ベルーノ「現状、ミリシアル海軍には大和型戦艦やそれに類似するグレード・アトラスターに対抗できる魔導戦艦は存在しません。しかし、現在建造中の新型魔導戦艦に大和型戦艦の見学で得た情報を活かせることができます。」
ミリシアル8世「それは一体………あぁ、なるほどな。」
しばし考えた後、ベルーノの言葉に頷き納得する。
"新型魔導戦艦"
第二文明圏経由で次々と送られてくる戦艦『グレード・アトラスター』の情報を受けてそれに対抗するべく、計画が中止されていたミスリル級魔導戦艦の性能向上型の設計を流用した新型魔導戦艦が現在建造中であった。
とは言うものの、グレード・アトラスターに関する防御設計や主砲性能、航行性能といった詳細な情報が無いため、これといった対抗策は施されていない。
しかし、グレード・アトラスターに酷似した大和型戦艦のスペックがもし本当ならば、グレード・アトラスターも大和型と同じようなスペックをしていると思われ、本格的な対抗策を施すことができる。それをベルーノは伝えたのである。
◇ ◇ ◇
ライドルカ「そして今回の訪問で得られた最も大きな成果が、大日本帝国がコア魔法を保有しているということです。」
ミリシアル8世「コア魔法か…報告書で大日本帝国がそれを有していると聞いた時は、口から心臓が飛び出るほど驚いたものだ…」
アグラ「しかし、ライドルカ局員。コア魔法は魔帝のみが実用化していた兵器のはず。魔法技術の最先端を進んでいる我が国ですら実用化できでいない兵器を文明圏外に位置する大日本帝国が有しているとはおかしくないか?」
遠回しに言っているが要するに『大日本帝国はラヴァーナル帝国の仲間なのではないか?』と彼は疑っているのである。
ライドルカ「それについて少しお話を。煩わしいのですが、大日本帝国の有しているのは原子爆弾と言い、コア魔法とは少し違うのです。」
ミリシアル8世「ほう?それはどういうことなのだ?」
ライドルカ「はい。基本的な仕組みはコア魔法と殆ど違いがないのですが、大日本帝国はウランと言う科学材料を使用しており、魔法素材を使用するコア魔法とは違います。そして原子爆弾は爆発後、放射能と言う有害物質を周辺地域に拡散させ何十年にも渡ってそこを汚染します。これも、何万年も土地を汚染するコア魔法の高濃度魔素とも違います。」
アグラ「ふ、ふむ…確かに少し違うようだな…」
ライドルカの説明にアグラは納得する。
ミリシアル8世「しかし、どのみち大日本帝国が非常に強力な兵器を有しているのは変わらん。もし下手に挑発し戦争状態になれば、我が帝国の領土内にコア魔法―では無かったな、原子爆弾が降り注ぎ破滅的な被害を被ってしまうだろう。今後の友好的な関係を続けるためにも、大日本帝国との敵対は絶対に避けなければならんな。」
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ミリシアル8世「さて、遅くなってしまったが本題に入るとしよう。大日本帝国への使節の結果はどうだったのだ?」
フィアーム「はい。結論から仰りますと大日本帝国の先進11ヵ国会議への参加取付けに成功しました。」
ミリシアル8世「おぉ!そうかそうか!それは良かった!」
良い報告を聞いたミリシアル8世は声を上げて満足する。
フィアーム「なお、大日本帝国側は先進11ヵ国会議参加の条件として2項目を提示致しました。1つ目は我が帝国の領海内への日本商船護衛の任を務める海軍艦艇の自由な出入りです。これは通過時にミリシアル海軍の艦艇を付けることを条件に承認致しました。」
そして、承認に至るまでの経緯を説明する。
ミリシアル8世「海魔か…あの海峡に居座る海魔は神聖ミリシアル帝国でも悩みの種だ。交易船舶の護衛のためならば、日本海軍の軍艦の通過を許さない訳にはいかんな。してフィアームよ、2つ目の条件はどのようなものであったか?」
フィアーム「はい。2つ目の条件なのですが、私個人では決定し難い内容でしたので、皇帝陛下の御聖断を仰ごうと回答は先送りとさせて頂きました。」
ミリシアル8世「ほおぅ?余に意見を求める程とは、一体どんな内容だったのだ?」
フィアーム「はい。具体的かつ簡略的にお伝えしますと―大日本帝国を盟主とした第三文明圏諸国が参加する大同盟の承認を条件として求めてきました。」
その内容はミリシアル8世だけではなく、傍に立つ侍従や部屋の中に居る近衛兵達に強い衝撃を与えた。
なにせ、複数の国家を巻き込んだ大同盟など歴史上1つの例すらも無い。しかも、日本政府代表が話した参加国家には元列強であり敵国でもあったパーパルディア皇国の名もあったのだから驚かない訳が無い。
ミリシアル8世「大同盟か……皆は大日本帝国が提示したこの条件に関してどう思う?」
周りの参加者達にそれぞれの意見を求める。
フィアーム「大日本帝国と大東洋諸国との大同盟に関しては何も思いませんが、強いて言えば私は賛成です。天の浮舟を上回るジェット戦闘機や巨大戦艦、そしてコア魔法を有する大日本帝国は、いずれ復活するでしょう魔帝に対抗するために必要不可です。もし、大同盟承認を我が帝国が拒否すれば、結んだばかりの大日本帝国との国交関係に亀裂が入り対魔帝戦に支障が出てしまう可能性が微ながら存在します。」
アグラ「私は反対です、皇帝陛下。大同盟参加国の一つにパーパルディア皇国が居ますが、大敗北を喫したとはいえ彼の国は元々は列強随一の、プライドが高い覇権主義国家です。もし大日本帝国の技術や兵器が輸入されれば再び軍事拡大を行い、その牙を我が帝国に向けてくる可能性があります。」
二人に続いて他の者が賛成、反対と己の意見を述べていき、論争の結果はおおよそ五分五分であった。
そして全員が述べた意見を聞いたミリシアル8世はしばし考えた後、結論を言い渡す。
ミリシアル8世「余は、我が神聖ミリシアル帝国は大日本帝国を盟主とした大東洋諸国の大同盟を承認する。皆、それで良いな?」
フィアーム「問題ありません皇帝陛下。」
アルパナ「難題のご決断に感謝致します。」
皇帝陛下の決定に一言も反対する者は一人も居なく、大日本帝国の第二の条件は無事承認されたのである。
ミリシアル8世「今、この世には変貌の風が吹き付けている。列強であるパーパルディアの降伏やレイフォルの滅亡、そして新たに現れたグラ・バルカス帝国や大日本帝国など衝撃的な話題に事欠かない。ミリシアル帝国や民のため、そして世界の平和のために皆には引き続き執務に励んでもらいたい。」
締めの言葉に、皆は席を立ちミリシアル8世に向かって深く頭を下げる。こうして1時間少しの皇前会議は終了したのであった。
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ミリシアル8世「………」
皇前会議が閉幕した後、ミリシアル8世は自室で一人、窓から高層ビル群が建つルーンポリスの町中の様子を見つめていた。
ミリシアル8世「大日本帝国…か。」
今、彼の頭には約一万数千年前、愚かにも神に弓をひいた結果として隕石を落とされかけ、それによって滅亡する前にラヴァーナル帝国がラティストア大陸ごと未来に転移した後、跡地に残された破壊不可能な石板に書かれたメッセージが思い浮かべられていた。
『復活の刻来たりし時、世界は再び我らにひれ伏す』
一時はこの世界の全てを支配し、果てには神に弓をひく程の強大―いや、圧倒的な技術力と軍事力を有するラヴァーナル帝国が再び復活するとなれば、世界はメッセージ通り、再び傲慢な光翼人の国にひれ伏し一つの光も無い暗黒に包まれるだろう。
これまでミリシアル帝国は、対ラヴァーナル帝国を念頭に軍備を増強してきたが、現状では発掘されたラヴァーナル帝国製の超兵器のみでしか対抗する術がなく加えて数も慢性的に少ない。いざ対魔帝戦争ともなれば神聖ミリシアル帝国が確実に不利に陥ることが予想できた。
そこへ、ラヴァーナル帝国へ対抗できる可能性のある国家が現れた。
そう、大日本帝国である。
彼の国はミリシアル空軍の、ラヴァーナル帝国が運用していた制空型天の浮舟を上回る性能の戦闘機を有し、またラヴァーナル帝国の技術を吸収したミリシアル帝国でも成し得なかったコア魔法の開発に成功し、既に複数発を保有している。
大日本帝国について未だ不明な箇所が多いが、彼の国ならラヴァーナル帝国へ対抗することができるだろうとミリシアル8世はそう感じていた。
ミリシアル8世「いずれ復活するであろう魔帝へ対抗するためにも、大日本帝国とより強固な関係を築かなければならんな。」
そう呟くと机にあった自国産茶葉を使用した紅茶を一口飲み、再び外の風景を眺めるのであった。
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