強化された大日本帝国召喚   作:89式小銃

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どうもお久しぶりです89式小銃です。

仕事だったり旅行だったりで投稿期間が大幅に遅れてしまい申し訳御座いません…その代わり、いつもより内容を少し多くしております。また次回投稿も今月内に行う予定であります。

次回以降は、いよいよグラ・バルカス帝国編に突入致しますのでそれもお楽しみに。

それではどうぞ


第59話 魔王討伐作戦②

 

 

場面は変わり、城塞都市トルメス近郊の洞窟。

 

魔王ノスグーラは玉座に座り寛いでいたが、そこへ魔王軍の情報伝達手段として使われている一匹のコウモリが現れ自身の指にぶら下がる。

 

ノスグーラ「…ほう…ブルーオーガが討ち取られたか」

 

その小さい生物からもたらされた報告に、ノスグーラは表面上では冷静を装うが、内心軽い衝撃を受ける。

 

太陽神の使いにはあっさりとやられてしまったオーガだが、未だ剣と弓矢で武装する下等種族相手には無類の強さを誇る。

だが、ブルーオーガが討ち取られたということは、太陽神の使いかそれに準ずる力を持つ者が現れたということになる。太陽神の使いに打ち勝つため封印された時から現在に至るまで鍛え続け、そして圧倒的な魔力を手に入れた。しかし、かつて自身をいとも簡単に倒した太陽神の使いに対する恐怖心は未だに消えておらず、懸念を拭い得ない。

 

ノスグーラ「(まだ太陽神の使いと決まった訳ではない。ブルーオーガを討ち取った者の正体を突き止めるため、奴ら下等種族の本陣へ密偵を忍ばせるとするか)」

 

パチンッ

 

指を軽く弾いたその直後、何処からともなく飛来してきたコウモリの群れが黒い塊となってノスグーラの前に集まる。

 

『お呼びでしょうか、魔王ノスグーラ様』

 

ノスグーラ「ブルーオーガを討ち取った者の正体を突き止めに奴らの本陣へと忍び込め。あとはそうだな…示威のため適当な人間を何人か殺してこい」

 

『ははっ。必ずや魔王ノスグーラ様に満足して頂けるような結果をお持ちいたしましょう』

 

命令を受け取った声の主は、自信満々にそう告げるとその場から風のように去っていく。

 

ノスグーラ「(なんだこの胸騒ぎは…?太陽神の使いと相対した時と同じものを感じる…)」

 

今までにない不安に駆られ、少し落ち着かない様子を見せるノスグーラだったが、その予感は的中することになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5月18日 午前

 

トルメス 南門

 

 

ガイ「なぁモア。俺達が出迎える日本軍ってどんなやつらなんだろうな?師団規模の援軍とは聞いているが、魔王軍はその4倍以上の軍勢だぜ?まぁ無いよりはマシだが、戦力的には少し心許ないな」

 

暇を持て余していたガイが隣に立つモアにふとそう尋ねる。

 

モア「しかし、あの列強パーパルディアを僅か数ヶ月で破った日本軍の噂が本当なら、もしかすると魔王ノスグーラを倒せるかもしれない」

 

ガイ「噂?どういった内容なんだ?」

 

モア「ガイからすると信じられないと思うが…例えば、たった1隻の巨大戦艦で1000隻以上の戦列艦を沈めた話や、魔導砲を何十発食らっても傷一つつかずパーパルディアの地竜を蹂躙した鋼鉄の地竜の話がある。そして日本兵は1人で数人を相手でき、死をも恐れない勇敢な戦士だと」

 

ガイ「なんだそのおとぎ話みたいな内容は…年端十に満たない子供が考えてそうだな」

 

盛りすぎな内容に吐き捨てるガイ。

腐っても列強の一員であるパーパルディア皇国に勝利したことは確かに凄いことだが、やれ1隻で1000隻の敵船を沈めたや、魔導砲が効かない地竜の話はいくらなんでも無理がある。

 

ガイ「自身の功績を誇張する輩は嫌いだぜ。今日来る日本軍も大したこと無いんだろうよ」

 

モア「少し言い過ぎじゃないか…?それに日本は第三文明圏から遥々ここまで援軍を送ってきてくれているのだから、嫌いであっても失礼のないように」

 

ガイ「はいはい、わかってらぁ」

 

面倒臭そうに返答するガイだった。

 

 

Die Tage waren kalt und die Nächte dunkel(昼は寒く、夜は暗かった)

 

 

Und jetzt ist das Zuhause so weit weg ...(そして故郷は今やとても遠くにある…)

 

 

すると、遠方から何やら集団で歌っている声が聞こえてくる。

 

「モア様!日本軍の方々です!!」

 

それと同時に、城門の上で見張りをしていた兵士から報告が入る。

しばらくすると、丘上から無数の鋼鉄の地竜が轟音を轟かせ土煙を舞わせながら現れ、その光景に二人は圧倒される。

 

 

Der erbitterte Kampf dauert bereits seit 10 Tagen.(激戦は既に10日に及び)

 

 

Wir haben keine Zeit zum Ausruhen(我らに休む時間はない)

 

 

Der Motor läuft Tag und Nacht(昼夜問わずエンジンは動き続け)

 

 

|Wir stürmten vor, besiegten den Feind und rückten vor.《我らは突撃を重ね敵を撃破し前進してきたのだ》

 

 

|Mit meinen Panzerkameraden, die durch eine starke Bindung verbunden sind《堅い絆で結ばれた戦車の戦友と共に》

 

 

Immer an vorderster Front kämpfen(常に最前線で戦ってきた)

 

 

Vorwärts, Panzergrenadiere, zum Sieg!(装甲擲弾兵よ、前進せよ、勝利へと進め!)

 

 

Panzergrenadiere, vorwärts! Angriff!(装甲擲弾兵よ、前進!攻撃せよ!)

 

 

|Wir sind in Polen, Vypuri und im Schnee《我らはポーランドやヴィープリ、そして極寒の雪原でも》

 

 

Alle Feinde sind vernichtet(全ての敵が殲滅され)

 

 

Wir kämpften weiter, bis die letzte Festung verteidigt war.(最後の砦を守り通すまで戦い続けた)

 

 

Und wie ein Sturm wehrten sie sich und hielten durch.(そして暴風の如く反撃し踏み堪えてきた)

 

 

Von Panzergrenadier(装甲擲弾兵により)

 

 

Es wurde von Panzergrenadieren zertrampelt(装甲擲弾兵により踏み堪えられてきた)

 

 

Kälte, Regen und sogar Eis in Russland(ロシアの寒さ、雨、そして氷でさえ)

 

 

An uns kommt man nicht mehr vorbei(もはや我らを突破することはできない)

 

 

Auch wenn die Sonne gnadenlos scheint(たとえ太陽が容赦なく照りつけたとしても)

 

 

Ja, wir werden durchhalten(そうだ、我らは耐え抜くのだ)

 

 

Die Russen werden in Panik geraten und fliehen.(ロシア人はうろたえ敗走するだろう)

 

 

|Sie werden von unseren stählernen Fäusten vernichtet werden.《我らの鋼鉄の拳により殲滅されるのだ》

 

 

|Mit meinen Panzerkameraden, die durch eine starke Bindung verbunden sind《堅い絆で結ばれた戦車の戦友と共に》

 

 

Schlagen Sie Ihre Feinde ohne Pause weiter(敵を休みなく叩き続けるのだ)

 

 

Vorwärts, Panzergrenadiere, zum Sieg!(装甲擲弾兵よ、前進せよ、勝利へと進め!)

 

 

Panzergrenadiere, vorwärts! Angriff!(装甲擲弾兵よ、前進!攻撃せよ!)

 

 

|Wir sind in Polen, Vypuri und im Schnee《我らはポーランドやヴィープリ、そして極寒の雪原でも》

 

 

Alle Feinde sind vernichtet(全ての敵が殲滅され)

 

 

Wir kämpften weiter, bis die letzte Festung verteidigt war.(最後の砦を守り通すまで戦い続けた)

 

 

Und wie ein Sturm wehrten sie sich und hielten durch.(そして暴風の如く反撃し踏み堪えてきた)

 

 

Von Panzergrenadier(装甲擲弾兵により)

 

 

Es wurde von Panzergrenadieren zertrampelt(装甲擲弾兵により踏み堪えられてきた)

 

 

Von Panzergrenadier(装甲擲弾兵により)

 

 

Es wurde von Panzergrenadieren zertrampelt(装甲擲弾兵により踏み堪えられてきた)

 

 

 

何事にも屈しない精強さ、どんな敵にも立ち向かう勇敢さ、そして祖国を守る揺るぎない意志が歌詞から感じられる。

この時のモアとガイは、本物の軍歌というものに圧倒されていた。

 

やがて、彼らを先導してきた王国軍の兵士がモアとガイの手間で止まり馬から下馬すると、同じく止まった鋼鉄の地竜の一つから、奇妙な形の勲章を多く着けている鼠色の服を着た人物と護衛らしき兵士が数人降りてくる。

 

「「ッ…!!」」

 

その人物が纏う覇気から、一瞬でこの部隊のトップと分かったモアとガイは不動の姿勢をとる。

 

シュルツ「驚かせてしまったかな?おっと…ドイツ国防軍トーパ王国救援部隊長のヨハネス・シュルツ少将と言う。ここまでの道案内に感謝する」

 

モア「(ドイツ国防軍?日本軍ではないのか?)トーパ王国軍騎士のモアです。我が王国のため、遥々遠方からご足労して頂き誠に感謝致します」

 

シュルツ「うむ。早速だが、ここの責任者とお会いしたい。加えて周辺の敷地を暫く借りてもよろしいかな?」

 

モア「もちろんです。私がご案内致します。敷地に付きましても、上層部より許可を頂いておりますので大丈夫です」

 

見た目は40代後半の心優しそうな初老の男性だが、その眼光はまるで獲物を狙う狼のように鋭く、只者ではないことを身に感じる。

 

ガイ「なぁモア、この爺さん只者じゃあねぇな…

 

モア「ガイ…客人に向かって失礼だ

 

小声でそう呟くガイを静かに注意する。

 

モア「では皆様、私に着いてきて下さい」

 

ここで部隊は二手に別れた。

 

シュルツの他、米陸軍第23・25歩兵師団、日本陸軍戦車第5師団の師団長及び幕僚、そして護衛の兵士数人は作戦会議のためモアと共にトルメス城へと向かう。

そして待機することとなった残りの部隊は、戦車や自走砲、トラックなど各種車輌を複数箇所に纏めて停車させ、物資や弾薬を下ろし、工兵や手の空いている者は簡易的な防御陣地の構築に取り掛かるのであった。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

トルメス城内

 

 

モア「アジズ騎士長、日本軍の方々をお連れしました」

 

臨時の作戦会議室として使われている部屋の前に到着したモアは、扉を数回ノックし自らのトップに待ち望んでいた援軍を連れてきたことを伝える。

 

「入りたまえ」

 

モア「はっ、失礼致します」

 

扉を開けたモアに続きシュルツ達も中へと入ると、中央に置かれた円卓を鎧姿の男達が囲んでおり、その中の1人―トルメスの防衛を担当する騎士長アジズが立ち上がり、歩み寄ってくる。

 

アジズ「よくぞ来て下さいました。私はトーパ王国魔王討伐隊隊長のアジズです。あなた方の到着を心待ちにしておりました」

 

シュルツ「こちらこそ、長らくお待ちさせて申し訳ない。トーパ王国救援部隊長のヨハネス・シュルツです」

 

双方固い握手を交わし挨拶はそこそこに、一同は円卓の周りに立ち早速本題に移る。

 

シュルツ「ここまで来る道中、町中の様子を見ていましたが、どうやら状況は芳しくないようですな」

 

アジズ「えぇ…その通りです。3日前に魔王軍がここトルメスに嵐の如く押し寄せ、守備隊の奮闘虚しく城壁を突破されてしまいました。先日到着した王国軍の援軍とで魔王軍の侵攻を何とか食い止めてはおりますが、ミナイサ地区は未だ敵の手中の中…加えて逃げ遅れた民間人が奴らに毎日餌として食されていますから、一刻の猶予もありません」

 

シュルツ「なるほど…この都市の地図を用意して頂けますかな?」

 

アジズ「はい、今部下に持ってこさせましょう」

 

片側に待機していた部下に地図を持ってくるよう指示し、数秒後―羊皮紙で作られた地図が円卓の上に広げられる。

 

アジズ「ミナイサ地区はトルメスの北に位置し、多くの民家がある居住区域です。魔王軍の戦力はおよそ5万、領主の館を中心に布陣しておりレッドオーガが陣頭を率いています。今日までに3回ほど人質救助作戦を行いましたが…どれも失敗しておりまして…」

 

指で要所を辿りながら簡単な戦況説明をするアジズ。彼の話す雰囲気は重く、歯切れも悪い。

 

シュルツ「(ふむ…今回の戦闘は主に市街地戦となるか…となると、戦車と自走砲の投入は控えた方が良いか)」

 

道が狭く入り組んだ街路図を見て、シュルツは顔を顰める。

 

近代の陸上戦では戦車が攻撃の要である。

分厚い装甲板を貫く攻撃力、並みの砲火器を防ぐ防御力、そして踏破が困難な荒れた大地を駆け抜ける機動力を持ってして戦線を突破し、敵部隊を殲滅するまさに決戦兵器―

 

だが、そんな戦車にもいくつかの弱みがある。そのうちの1つが市街地戦闘だ。

平原ならば見通しが良く、警戒する方向が比較的少なく済む。だが市街地は途切れなく建物が建っているため上方も警戒せねばならず、加えて動きが制限されるので敵からすると格好の標的である。

現状の第6装甲擲弾兵師団管下には第7装甲連隊及び第102装甲砲兵連隊の2つの装甲部隊があり、1944年末に開発が完了したばかりの新型中戦車が13輌、Ⅴ号中戦車パンターⅡ26輌、Sd.Kfz.165"フンメル"6門、Sd.Kfz.124"ヴェスペ"12門の各種装甲車輌を有している。

他に米陸軍第25歩兵師団、日本陸軍戦車第5師団はそれぞれ独立戦車駆逐大隊、戦車第十旅団第19連隊を有しておりM18"ヘルキャット"36輌、パンターG型39輌を有する。

 

相手が魔物という詳細不明の敵である以上、歩兵部隊の安全を確保するためにも装甲部隊を投入させたいのがシュルツの考えであった。

 

天崎「となれば、ここは我々の出番のようですね」

 

すると、話を聞いていた大日本帝国陸軍戦車第5師団長の天崎が得意げに呟く。

 

天崎「市街地戦こそ我が軍の十八番であり、最も実力を発揮できる場所。近接戦闘にて我らに勝る者など居ないでしょう」

 

優越感に浸った少々思うところがある話し方だが、実際彼の言う通りでありシュルツら独米の将校もこれには頭を頷かせ納得する様子を見せる。

 

日露戦争の頃から、日本軍将兵は格闘戦や白兵戦にめっぽう強いというのが欧米人の彼らに対する価値観であり、実際―近接戦闘では日本軍に勝る者無しとアメリカ軍やドイツ軍から高く評価されている。

 

天崎「まずは、ミナイサ地区奪還及び人質救出を行う上で最大の障壁となるレッドオーガを撃破しましょう。お聞きしますが、レッドオーガの防御力はどのくらいでしょうか?なるべく具体的に」

 

アジズ「奴の体毛は針金のように頑丈で、皮膚も分厚いです。いかなる刀剣をも防ぎ弓矢も効きません。魔力が十分にある環境での防御力は、魔王ノスグーラをも凌ぎます。加えて動きも機敏で、遅い攻撃は簡単に避けられてしまいます」

 

天崎「ありがとう御座います。シュルツ少将、あなたの所感を聞いても?」

 

シュルツ「うむ、聞いた限りレッドオーガの防御力は低く見ても重装甲偵察車輌並―IV号戦車の正面装甲に匹敵する可能性も大いに有り得る。小銃はともかく重機関銃や20〜30mmクラスの機関砲、小口径砲では効果が無いだろう」

 

天崎「私も同感です。しかし戦車と自走砲の市街地戦投入はあまり現実的ではない―そこで、対戦車擲弾発射器を用いた待ち伏せ作戦を立案します」

 

シュルツ「ふむ、詳しく聞かせてもらえるかね?」

 

天崎「まず歩兵部隊により攻撃を行い、レッドオーガを動きの取りづらい市街地の路地裏へと誘引します。そして建物内から十字砲火を浴びせて動きを止め、そこを対戦車擲弾発射器を装備する部隊による一斉射撃でレッドオーガを撃破致します」

 

「なるほどな…しかしバズーカが効かない場合はどうする?プランBはあるのか?」

 

天崎「…穿甲榴弾に耐える生物がいたら驚きですが……もしも通用しない場合は、道路に梱包爆薬及び対戦車地雷を埋設し吹き飛ばしましょうか。まぁ、都市外までおびき出せれば戦車隊による攻撃が可能なのですが、いくら知性の低い魔物とはいえ敵に誘導されていることぐらい気付くでしょう」

 

「…やはり歩兵部隊のみでの作戦実行は難しくないか?ここは海岸からそう遠くない。艦隊の航空部隊で敵を範囲外から安全に爆撃してみてはどうだ?」

 

シュルツ「いや、奴らが人質と共に行動している可能性がある。たとえ小型の爆弾であっても人質を巻き込んでしまうだろう」

 

日本軍はまだしも独米軍が魔獣との戦闘経験が少ない以上、あらゆるケースを想定して慎重に深く思案するしかない。

結局、数十分話し合っても中々作戦案が決まらず、その様子を見かねたアジズが一度頭の中を整理するためにと小1時間の休憩時間を設ける。

 

シュルツ「(やれやれ…三ヵ国軍の多国籍部隊だと作戦立案すら苦労するな)」

 

元の世界では蜜月関係とまで言われた軍事分野での日米独関係であるが、当然それぞれの軍隊の戦術、ドクトリン、兵器思想は大きく異なる。それを踏まえた上でシュルツは多国籍軍司令官職の大変さを痛感していた。

 

そして疲れ切った脳を癒そうと、コーヒーを啜ろうとした次の刹那―

 

パリィィィン!!!!

 

突然として天窓が粉々に割れると同時、黒い物体が飛び込んできた。護衛の部下や日米の者達が突然のことに困惑する中、アジズら王国兵はその姿を一目見ただけで即座に剣を抜き戦闘態勢に移る。

 

『先程から聞き耳を立てていたが、出てくるのは魔王ノスグーラ様や魔獣の名ばかり…なぜ誰一人として我が名を挙げぬ?この手で数多もの騎士を殺したが、まだ足りぬというか?』

 

コウモリの翼を背に生やし、ボロボロの衣を羽織る得体の知れない不気味さを感じる姿…トーパ側の反応を見て敵と確信した米独日の兵達は銃の安全装着を解除し、敵に悟られないよう銃口を下に向けつついつでも発砲できる姿勢を取る。

 

モア「お前はまさか…魔族マラストラスか!!

 

その姿に見覚えがあったモアは、思い出したようにそれの名を叫ぶ。

 

『クックックッ…正解…お前は生かしてやろう』

 

薄気味悪い笑い声を上げ、機嫌を良くしたマラストラス。

 

『そうだな…まずはお前からだ』

 

手頃な標的を近くに居たアジズへと定め、手をかざすと魔力により空気が歪み、黒い炎が現れる。

 

アジズ騎士長ッ!!

 

『ヘルファイア』

 

マラストラスから放たれた黒い炎魔法はアジズを庇った副騎士長に命中した。彼は高温によって身体を焼かれ灰となり、断末魔を上げることなく息絶える。

 

アジズ「副騎士長ーッ!!

 

『ほう、自らの命を差し出してまで上司を護ったか。だがその努力も無駄だったようだな』

 

次こそは仕留めてやろうと、マラストラスは魔法の発動を再度行おうとする。

 

 

シュルツ「Feuer!!

 

Fire!!

 

天崎「射撃開始!!

 

ダダダダダッ!!

 

ドンッ ドンッ ドンッ

 

だがそうはさせまいと射撃指示を送り、護衛の兵達は一斉に射撃を開始。シュルツ自身もホルスターから愛用のLuger P08を抜き取って加勢し、数十丁の銃火器からなる弾幕がマラストラスへ襲い掛かる。

 

ガハッ…!!

 

結果、回避もままならず身体を穴だらけにされたマラストラスはそのまま崩れ落ちる。魔王ノスグーラの側近としてはあまりにも呆気ない死に様だった。

 

「はっ!コイツ、あれほど威張っておいて呆気なく死んだな」

 

「まぁ、所詮見掛け倒しだったということだ。ここまで弱いと存外、魔王も大したことないかもしれないな」

 

米兵数人が、マラストラスの死体を銃でつつきながら嘲笑する。陽気な性格のアメリカ人らしい反応だ。

 

天崎「大丈夫ですか?怪我は?」

 

アジズ「え、えぇ…しかし今のは…」

 

天崎「これ以上被害を出さないため、独断で部下に攻撃を命じました。彼については…残念です…」

 

アジズは助けを借りながら立ち上がり、自身を庇ってくれた副騎士長の遺体に目を遣る。自分が未熟なばかりに彼を死なせてしまったことに深く責任を感じると同時に、今起こっている大惨事を止めるべく決断した。

 

アジズ「忌々しきマラストラスを討ち取って下さった皆様。滅亡の危機に陥っている我が王国のため、今一度手を貸して頂きたい」

 

列強パーパルディアを下し、魔族マラストラスを討ち取った日本の軍がこちらにいる今、一時の勝利に酔いしれている奴らに対し行動を起こす時である。災を撒き散らす魔王軍を殲滅し、再びこの地に安泰を取り戻すために―

 

 

 

トーパ王国に栄光あれ!!

 

 

 

 

 

to be Continued…

 





311系さん、かなたけすうゆさん、イージス戦艦大和さんから☆10

TNT3839さん、hide02165さんから☆9

レヴナントさん、空気の破壊者さんから☆8を頂きました!!皆様ありがとう御座います!!

仕事の他、私情が忙しくなったりしているため感想返信が遅れていますが、頂いた感想は全て目を通しており近い内に返信する予定です。ですので、感想をお待ちしております。
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それではグッバイ

日本陸軍の次期主力銃のモデルはどれが良いか?

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  • 64式小銃
  • スプリングフィールド M14
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