「スレミン…一体何者なんだ…」   作:黒巛清流

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思ったより早く出来た


22EX:違反者『偽呪術師』戦

「(さて…まずは現状確認だ)」

 

甚爾は攻撃を避けながら相手の能力を再確認する。

無下限呪術、術者の周囲に呪力で「無限」を具現化させる事であらゆる干渉を防き時空間を支配する術式。

確か漫画には『アキレスと亀』とか書いてあったっけ、よく分かんなかったが。

 

攻撃に蒼の他に赫も使っていることから反転術式も使えるだろう。

そしてサングラスの隙間から見える特徴的な蒼い目。

六眼だろう、つまり呪力切れはないと思ってもいい。そもそも転生チートで呪力量がとんでもない可能性もある。

蒼は収束する力、赫は反発する力。そして圧し潰す茈。

それもこれも面倒な力だが……。

 

「今のところは問題ねぇな」

 

威力は申し分ないが使い方が雑だ、ただ飛ばしているだけで戦略も何もない。

簡単に避けられるし俺は無下限呪術には詳しい方だ。何にも問題は…。

 

そう思ってると突然男は両手を合わせるようにパンッと合わせ指先をこちらに向けた。

…ッ!

 

甚爾が何かに感づき避けると赤い線がさっきまでいた地点に走る。

走った先にある物体は貫通し突き抜けた。

 

「……赤血操術、おかしいなぁ? 術式は一人一つじゃねぇのかよ」

「はぁ? 最強の俺だぞ、全部の術式を使えるに決まってるだろ」

「あー……めんどくせ」

 

甚爾は三節根を仕舞いながら今度は剣に鎖の付いた鎖鎌のような武器を取り出す。

 

「ヴェルフに天逆鉾でも作ってもらえばよかったか」

 

高速で回転させ、刃先を見えないようにしながらヌンチャクのように振り回した。

どこから飛んでくるか分からない攻撃で本来なら不可避なはずだが…。

 

「無駄だって分かってるだろ?」

 

男の背後に迫った刃は静止していた。一応やってみたがオートで確定、意識外からの攻撃も不可。

相手に無理やり領域展開使わせれば行けるかもしれない。あいつに脳を壊して修復なんてことは出来なさそうだし。ただそれをこちらが回避できるかが問題だ。

 

すると目の前の男は突然手を振った。

 

「-ッ! チッ!」

 

俺は飛ぶように大きく跳躍、先ほどまでいた場所が切断された。

御厨子か…!

そして男が別の術式を使用した瞬間、男の視界外の物陰から青年が飛び出した。

 

「デルトイド魔法『バーバリアンパンチ』!」

 

その黒髪のマッシュルームカットの青年が辺りを破壊するほどの衝撃を秘めた攻撃を男に放つ。だがその攻撃は男に当たる数センチ前で静止した。

青年…マッシュは甚爾の傍に退避し、甚爾の隣で構える。

 

「別の術式使ってても無限はあるみたいですね」

「そうみてぇだな…サイタマでもいれば無限ぶち破れたか?」

「かもですね」

 

そう言ってると学ランのような服を着た髭の生えた筋肉質な男が現れ二人の傍に行く。

 

「面倒な相手やな…」

「風も来たか」

 

彼の名前は風大左衛門、見た目の通り格闘が得意な男性だ。

風は中国拳法の構えを取り。男と対峙するが相手には無限があるため攻めあぐねている。

 

「肉体派三人集まっても抑えるのが精一杯か、情けねぇな」

「攻撃を届かせる方法が現状ないですからね」

「いい策ば管理人が見つけるまで耐えるしかなか」

 

各人構え、男に攻撃を仕掛けるがダメージにならない。すべて無限に阻まれ、目くらましにすらならない。

肉体派である三人のため、相手の攻撃は当たらない。

男は段々とイライラしているのが見て取れる。だが甚爾は男の行動を見て一つ疑問が湧いた。

甚爾は攻撃の手を止めると男に向かって語り掛ける。

 

「なぁてめぇ、何で使わない?(・・・・・・・)

「…チッ」

 

男は時折手を犬の形にしたり鳥の形にしている。だが、何も起こらない。

3対1だ、手は多い方がいい。そして手数を増やす術式は有名なのが存在してる。その手影絵もやっているが出ない。その反応を見て甚爾は口元をゆがませた。

 

「お前、使わないんじゃなくて使えない(・・・・)んだな?」

「…黙れよっ!」

 

余裕が崩れた。何故使えない? 考えられるのは縛りだ。縛りで『一人で戦わなくてはならない』とかなら分かる。だがその縛りはする必要がないししたとしたら気づくし破棄も可能なはずだ。

破棄できない縛り、術式を二つ使っている要因の縛りなら破棄できないのも分かる。だがそれで十種影法術だけ使えない…?

…一つ、仮説がある。

 

「悪い、ちょっとだけ時間を稼げるか?」

「分かりました」

「なんかあるんやな?」

「やってる最中脳のリソースがそっちに持っていかれるタイプでな」

 

二人はそれを聞くと前線に再度走る。それを見ながら甚爾は回避することに専念し、トンっとこめかみに指をあてる。

 

 

310:名無しの一般人

頼む

『初期名解放宣言』

『承認/否認』

 

 

そう送った瞬間、攻撃が飛んできたので避ける。

 

311:管理人

『エル・ローライト 承認』

 

 

見えない斬撃、捨て身で飛んでくる鴉、血の光線、氷。様々なものが飛んできてそれを武器で弾く。

攻撃が突然苛烈になった。何かに感づいたのかもしれない。

 

312:名無しのオペレーター

『ウェイド・ウィルソン 承認』

 

「ぐっ…!」

「マッシュ! 下がるんや!」

 

マッシュが鴉の特攻を避けきれず片腕を負傷する。あいつは優しいやつだから鴉を弾くのに躊躇したのかもしれない。

すかさず風がフォローに入った。こっちは問題ないと風に視線を送り風もマッシュを守るように構える、思ったよりもマッシュの怪我が酷いな。

 

313:真島の兄さん

『真島吾朗 承認』

 

「…前に出るか」

 

距離を取ると遠距離攻撃で被害がでかい。

俺は瓦礫を掴むと視界を塞ぐように男へと投げたもちろん寸前で攻撃は止まるが視界は防げる。遠距離の攻撃はかなり減った。

不義遊戯を使わない所を見ると俺達には呪力はないんだろうか。鴉で入れ替わりが発生しないように飛んできた鴉は全て仕留める。

 

314:名無しの一般人

『薬研藤四郎 承認』

 

 

こちらへ飛んできたクラゲの触手を持ち替えた三節根で弾く。

 

315:プリオタ総理

『愛多間七 承認』

 

 

風の左足が御廚子で切り飛ばされた。

俺の三節根が恐らく十劃呪法を使用した手刀で破壊される。

 

316:暁のホルス

『小鳥遊ホシノ 承認』

 

あと一つ…っ!

瓦礫で二人の視界を防ぎながら

再度接近した瞬間、男の口元に文様が現れた。

まずい…! そう思い離れようとしたが遅かった。

 

「動くな」

 

ギシッ…体の動きが一瞬止まる、例え高い呪力を持つ男でも伏黒甚爾を止められる時間は刹那の一瞬。

だが、その一瞬は致命的な一瞬だった。

 

トンッ…。

 

俺の胸元に男の手が置かれる。

男は笑った。

 

「捌」

 

ピッ…!

そう響いたのは軽い音。

 

右腕がズレるのが見えた

 

左足が視界に入った

 

左腕が遠くへ飛んだ

 

胴体が俺

    の

     視

      界に

        入ってき…

 

 

 

 

 

 

 

「…」

 

パンッ!

 

 

 

 

 

 

 

風の左足が御廚子で切り飛ばされた。

俺の三節根が恐らく十劃呪法を使用した手刀で破壊される。

 

316:暁のホルス

『小鳥遊ホシノ 承認』

 

あと一つ…っ!

瓦礫で二人の視界を防ぎながら

再度接近した瞬間、男の口元に文様が現れた。

まずい…! そう思い離れようとしたが遅かった。

 

「動くな」

 

ギシッ…体の動きが一瞬止まる、例え高い呪力を持つ男でも伏黒甚爾を止められる時間は刹那の一瞬。

だが、その一瞬は致命的な一瞬だった。

 

トンッ…。

 

俺の胸元に男の手が置かれる。

男は笑った。

 

「は…」

 

ビシッ!

 

胸に置かれた男の手が突如ズレる。

男の前腕を確認すると僅かな穴が開いていた。

無限を切った瞬間を狙っての狙撃、いったい誰が…?

だが…ありがたい。

 

317:HACHIMAN

『比企谷八幡 承認』

 

 

318:天与の暴君

『初期名を解放します』

 

誰だが知らねぇが助かった、サンキュな

 

 

瓦礫を砕き、砂状にして視界を防ぎ距離を取って負傷した二人を近くに来ていた救護班に渡し再度前線に移動する。

スレで距離を取るように伝えることも忘れない。

 

「ちっ、殺し損ねたか…! だが俺に攻撃は出来n…」

 

俺の右手が青い炎のようなものに包まれた。

 

「領域展延」

「-ッ!?」

 

男は殴り飛ばされ壁に叩きつけられた。不意打ちでようやく一撃か。これからは攻撃を当てにくくなるだろうに…あぁ、衝動に任せて殴ったのは失敗だったか。

 

「て、てめぇ…呪力を…!」

「…伏黒甚爾だとおかしいか…? 一つ、昔話をしようか。俺はな、実はこれで転生は二回目なんだ」

 

俺が初めて生まれたのは平安のとある貴族の家でな。俺も実力はあったからそのまま当主になった。

近くには似たような境遇の奴が二人いてな、よくバカやったもんだ。

色々あって若くして死んだんだけどよ。次に生まれたのが所謂現代日本、お前も同じだろ?

そこでまぁのんびり生きていたんだけどよ、驚いたんだぜ。

ある本を読んでて知ったんだけどよ、俺の家が本に出てきてたんだ。しかも仲の良かった二人の家とは険悪になっててな。

一体何があったんだと思ったけどそれを読み終わる前に事故で死んでな、気になって仕方なかったんだ。

その本に出てきた男も俺にそっくりだったしな。

 

「そして今、二回目の転生をしてここにいる」

「だから…なんだってんだよ…!」

「お前は疑問に思わなかったか? この世界には呪力がないのに俺が一瞬で領域展延を使えたのが」

「…」

 

男の動きが止まる。思ったより頭が回るようで一つの結論を出した。

 

「お前…まさか…!」

 

俺はニヤリと笑いながらまるで拍手をするかのように手を叩き、それをずらす。

 

「そういえば自己紹介がまだだったな、平安時代の俺の名は…」

 

俺の陰から二つの影が出てくる、大きさは俺を背負って走れるほどの白と黒の犬。

まるで狼のように牙を見せ唸る。

 

禪院(ぜんいん)甚雅(とうが)だ」




ミスによってネタが生まれる。
あると思います

当たり前ですが甚雅の名前は捏造です
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