ではどうぞ!
甲府警察署
「中島さん。」
「どうした?」
「カバトンが河口湖近辺で事件を起こしたらしいですよ。」
「マジか…」
事件発生は昨日の昼で、河口湖のロープウェイが暴走したのだという。また、カバトンらしき人物?がいたとの通報も何件かあったようだ。
「あと……今日未明に甲府で落雷があったらしいんですが…」
「落雷?けど今日も昨日も…」
「ええ、雨は降っていません。水溜まりもないですし…」
今日未明、甲府市丸の内で雲もないのに落雷があり、給水塔が損壊したらしい。
「この前推測した主犯の仕業かもな。」
「故意に落雷落とせるとか…僕たちが捕まえるの無理ですよ。」
「まあな……そう言えば。」
「……?」
俺は自分の机の中を漁った。
「よいしょっと!」
「なんです?この書類。」
俺は机から出した書類を置いた。
「前言っただろ?今甲府で起きてる事件と同じ様な通報が前にもあったって。」
「そう言えば言ってましたね。ってことはこの書類って…」
「ああ、伝で各都道府県警から掻っ攫ってきたやつだ。」
「マジですか…」
「数は11、今日から少しずつ川西と見てこうと思ってな。」
「僕もですか?」
川西は驚いたように言った。
「だって捕まえたい(殺したい)んだろ?カバトンを。」
「ええ、それはそうですけど。」
「これを見れば、手かがりが掴めるかも「見ます!」
川西は俺の言葉にかぶさるように言った。
「お、おお、なら決定だ。」
「とりあえず一番上から見るぞ。」
俺は一番上にあった書類を川西にも見せるように置いた。
「これは2004年!?しかも神奈川県川崎って…」
「ああ、他も関東がほとんどだった。他には熱海とか、江ノ島、あと茨城もあったな。」
「そんなに…」
「正直言うと、もしソラとあの赤ん坊が甲府に来なかったら、この一連の事件は他のとこで起きてたかもな。」
「ソラさんは確定でプリキュアになれたかもですけど、他の人…ましろさんとか、あの少年は…」
「そう考えると恐ろしいだろ。」
俺は、最近思ってたもしも、ということを考え、これがどれだけ『運の良かった』ことであるかに気づいた。
「とりあえず、見てくぞ。」
「はい!」
俺らはその報告書を見始めた。
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神奈川県警察多摩中央署
件名 川崎市若葉台騒音通報事案
現場 川崎市麻生区若葉台
結果 通報者の悪戯として処理。解決
負傷 0
死亡 0
事件内容
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川崎市若葉台
『神奈川本部から多摩中央。神奈川本部から多摩中央。多摩中央管内、若葉台で工事のような音が聞こえたとの通報。尚、その近辺で土木工事等はしていない。念のため、確認願いたい。以上神奈川本部』
『多摩中央了解。多摩中央から若葉台。多摩中央から若葉台。先述の事案、対応されたし。以上多摩中央』
『若葉台了解。』
「騒音事案だって。」
「はあ、聞き間違いだろ。」
「だよね。」
若葉台駅前交番から一台のパトカーが出動した。
「通報があったのってこの辺り?」
「多分な。無線入れとけ。」
「分かってるよ。」
『若葉台から多摩中央。』
『こちら多摩中央、どうぞ。』
『騒音の通報についてだが、通報者がいない。その為、悪戯の可能性が高い。もう少し付近をパトロールする。どうぞ。』
『多摩中央了解。通常業務に戻れ。どうぞ。』
『若葉台了解。』
無線を終えた警官はもう一人の警官の方を向いた。
「パトロール終了だってよ。」
「結局あっちは悪戯で処理か。」
「うん、まあもういいでしょ。どうせこの辺りに住んでる高齢者の聞き間違いだよ。」
「そうだな。まず騒音ぐらいで通報するのがおかしいんだよ。」
「あはは、そうだね。」
一台のパトカーは交番に戻っていった。まさかその近くで中学生と不審者の戦闘が起きてるとは知らずに…
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神奈川県警察鎌倉警察署
件名 七里ガ浜森林倒壊事案
現場 鎌倉市七里ガ浜
結果 木16本が倒壊、原因不明。事件捜査を東京神奈川森林管理署に委託。
負傷 0
死亡 0
事件内容
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鎌倉市七里ガ浜東
『神奈川本部から鎌倉。神奈川本部から鎌倉。鎌倉管内。七里ガ浜付近で木が倒壊したとの通報。現場確認願いたい。以上神奈川本部。』
『鎌倉了解。鎌倉から七里ガ浜。鎌倉から七里ガ浜。先述の事案、対応されたし。以上鎌倉。』
『七里ガ浜了解。』
「やっぱりさっきの木が倒れた音だったんだな。」
「ええ、死傷者とかいないといいですけど。」
鎌倉市七里ガ浜。江ノ島から程近い場所にあるこの駐在所から、パトカーが出動した。
「おい、あの辺り木が根こそぎ無くなってるぞ。」
「ほんとですね。」
『七里ガ浜から鎌倉。』
『こちら鎌倉。どうぞ。』
『先程の森林倒壊事案だが、木が倒壊しているのを確認。どうぞ。』
『鎌倉了解。引き続き負傷者等がいないか捜索せよ。以上鎌倉。』
『七里ガ浜了解。』
駐在所の警官はパトカーを降りて森林の中に入った。
「うわ!なんだあのドス黒いの!」
警官の奥から黒い光が茜色の空に放たれ、すぐ消えた。
「き、消えた?」
「なんだったんだ?幻覚か?」
「とりあえず、捜索を続けましょう。」
「そうだな。」
湘南で起こったこの現象は、すぐ近くの腰越や、江ノ島でも確認されたが、皆気のせい、幻覚と考え、知らされることは無かった。
ということで終わりです。この二作は結構見つけるのが簡単で助かりました。というか二作ともモデルの街については有名な方なのかも知れませんが。序盤に少しだけ11話の情報を入れてみました。次回は番外編になるかもしれません。
ではまた次回!