ではどうぞ!
甲府市丸の内
「あと1分。」
俺らは、パトカーの中でその時まで待機していた。
「びっくりですよ。まさか本格的に山梨本部が逮捕に動くなんて。」
「ああ、しかも逮捕のために20人ぐらい動いてるからな。」
「まあ4件の事件を起こした挙句、留置所から脱走ですからね。警察のプライドにかけてでしょうか?」
「そんなとこだろうな。」
「あと30秒。」
「準備するぞ。」
「了解。」
俺らは拳銃に弾が入ってるかを確認した。
「俺は入ってる。そっちは?」
「入ってます。」
「あと15秒。」
車内に緊張が走る。
「あと10秒。」
俺はドアを開けるために手をかけた。
「あと5秒、4、3、2、1、」
「0」
「行くぞ!」
「はい!」
俺らはカバトンのいる店に向かって全力で走った。
「動くな!山梨県警だ!お前を誘拐、器物破損等の罪で逮捕する!」
「な、なんなのねん!」
「逃げんじゃねぇぞ、一生ムショに入ることになるぞ?」
カバトンの周りには20名近くの警官が銃を向けて立っている。
「すでに山梨県内には大量の警官が待機している。諦めろ。」
「うるさいのねん!カバトントン!」
「あ!てめえまた!」
結局逃げられた。
「中島さん!これ…」
「ん?」
そこにはほとんど食われたが、大量にあったと思われるおでんの皿があった。
「まさか!」
俺は積翠町の一件を思い出した。あの時、カバトンは食べ物を食べて力をつけようとした。まあ食ったやつが毒キノコで力をつけるどころかその逆、さらに馬鹿さ加減を晒す羽目になったのだが。
「すぐに山梨本部に報告しないと!」
「ああ!」
『甲府3から山梨本部。』
『こちら山梨本部、どうぞ。』
『容疑者の確保は失敗。犯人は逃走。また、新たな怪物を生み出そうとしている可能性あり。どうぞ。』
『山梨本部、了解。』
『至急、至急、山梨本部から各局。山梨本部から各局。甲府管内、容疑者の確保に失敗。犯人は逃走。繰り返す、逃走。そのため、現時点をもって、緊急配備を発令する。繰り返す、緊急配備を発令する。配備圏は、山梨県全域とする。また、機動隊は直ちに出動せよ。以上山梨本部。』
「緊配出ました!」
「分かった!こっちもカバトンを追うぞ!」
「了解!」
俺らはパトカーに乗り込むと、甲府駅前に向かった。
甲府駅前
「なんですか?あれ…」
「電車だった物だろうな…」
『至急、至急、山梨本部から各局。甲府管内、怪物が出現したとのこと、甲府、韮崎、笛吹の全警官は避難誘導にあたれ。尚怪物は航空自衛隊が対処する。以上山梨本部。」
「避難誘導だ、やるぞ!」
「了解です!」
『山梨県警です!慌てずに、建物の中に避難してください!』
「あれは…プリキュア…か。」
(頼むぞ、甲府を守る戦士たち…)
俺は心の中でそう思いながら、避難誘導をした。
ボカーン
スカイと戦ってた怪物がビルに突っ込んだ。
「川西!ここは頼んだ!」
「え?ちょっと!中島さん!」
俺はそのビルへと向かった。
(待て、確かましろもプリキュアになったよな?ならなんで今はスカイだけなんだ?まさか!)
俺は違和感に気づき、焦る。
「おい!誰かいるか?」
俺はビルに着くと、叫んだ。
「誰もいないのか、良かった…」
俺は安堵し、すぐにビルの外に出た。
「ん?あれは、ましろたちか、よかった、無事だったのか。」
俺が危惧した最悪の予想は外れたようだ。
バーン
「またか!」
怪物は、またもやビルに刺さった。
「山梨県警だ、誰かいるか!?」
『甲府3から山梨本部、どれくらい避難が終わっている?」
「こちら山梨本部。丸の内はほぼ完了。中央、宝が6割、寿町、若松、北口、武田が4割。どうぞ。」
「こちら甲府3了解。」
「中島さん!良かった、無事で!」
後ろを見ると、川西が息切れしながら立っていた。
「ビルはどうでした?」
「誰もいなかった。避難後だったようだ。」
「了解です。」
「他の地域の避難誘導をしないと!」
『山梨本部から各局。各地域の避難状況の報告願う。』
『こちら甲府3。丸の内、避難誘導完了。』
『山梨本部了解。他地域の避難誘導にあたれ。』
『こちら甲府3、了解。』
「そういえば、ソラさんたち、大丈夫ですかね?」
「多分大丈夫だろう。」
「とりあえず、パトカーに戻りましょう。」
「ああ、とりあえず北口の方に行くぞ!」
「了解です!」
パトカーに乗り込み、他の地域に行こうとした瞬間…
「うわっ!」
「なんですか!?この光は!」
突如変な光が見えて、目が開けなくなった。
「うぐっ…だ、大丈夫か?」
「ええ、そっちは?」
「こっちも大丈夫だ…って、は?」
「怪物が、消えた?」
さっきまで怪物がいた場所からは怪物が消え、元のJRの電車が鎮座していた。
「と、とりあえず、本部に報告だ!」
『甲府3から各局、怪物は消滅、繰り返す、消滅。怪物の所在は不明。』
『こちら山梨本部。それは本当か?』
『こちら甲府3、本当だ。』
『山梨本部了解。』
『山梨本部から各局。先程の事案についてだが、怪物は消滅。繰り返す、消滅。そのため、これ以上の避難は不要。以上山梨本部。』
「はあ、今回も、あの2人が終わらせましたね。」
「ああ、救世主だな。あいつらは。」
「崇めないといけないかもです!」
「はは、そうかもな。」
「だが、主犯の確保は警察でやらないとな。」
「ええ。それにしても、ついにあいつも重要指名手配犯ですからね。すぐ捕まるかもしれないです。」
「捕まえるのは簡単。ムショに入れるのは至難の業だかな。」
「とりあえず、署に戻りますか。報告書を書かないといけないですし。」
「だな。はあ、報告書めんどくせえ。」
俺は夕方のオレンジの空を見上げてこんなことを思ってた。
(ごめんな、2人とも。)
ということで終わりです。
では次回!