ではどうぞ!
山梨県警察甲府警察署
「うわ、やっば…」
「なにがです?」
俺はとあることを書き出していた。
「カバトンの罪を書類に書き上げたんだが…」
「はい。」
「捕まったら確実で死刑になる程の罪の量なんだよ、死刑じゃなくても無期懲役だろうな。」
「そんなにあるんですか…」
「ああ、日本の法律を知らないのが仇になってるな。」
「知ってたとしても死刑確定だと思いますよ。」
「それもそうだな。」
「そろそろパトロールに行くぞ。」
「分かりました。」
俺らはパトロールをするために駐車場に向かった。
「よくよく考えたら奇跡的に被害なしで済んでますよね、このパト。」
「そうだな。」
ガバトンと幾度となく対峙したのに、俺らもそうだが、このパトカーも無傷で済んでいた。
「さて、無線頼んだ。」
『甲府3から山梨本部。』
『こちら山梨本部。どうぞ。』
『これより警ら出向、どうぞ。』
『山梨本部了解。』
甲府市丸の内
時は夕方、帰宅ラッシュで多くの人が歩いている。
「今日は何もなく1日が終わりそうですね。」
「ああ…」
俺らは一瞬気を抜いたが、その後の音に飛び起きることになる。
バーン
「は?」
「後ろです!」
「おい、なんだよあれ?」
「分かりませんよ!ですけど、こっちに攻撃を仕掛けてます!これは立派なテロですよ!」
『至急至急!山梨本部から各局!山梨本部から各局!甲府管内、テロが発生したとみられる通報!すでに各地で多数の負傷者あり!そのため、これより、広域緊急配備を発令する!直ちに他県警と協力し、避難誘導にあたれ!なお配備圏は山梨県全域!テロは自衛隊が対処する!以上山梨本部!』
「おいおい、今回は本当にやばいぞ!」
「とりあえず降りますよ!」
俺らはパトカー降りると、すぐに避難誘導を始めた。
「あればかりは流石のプリキュアも…」
『山梨県警です!直ちにに建物内に避難してください!慌てずに!戻らないでください!」
甲府上空を飛ぶ飛翔体はビームを発射して、人々に危害を加えている。
「あれは!」
俺は、果敢に立ち向かう“ヒーロー”の姿が見えた。だがこちらも予断を許さない状況だ。見てる暇などない。
「ここのビルです!慌てずに、二次被害防止にご協力をお願いします!」
「甲府市消防局です!ここは我々に任せてください!」
「増援?感謝します。ではお願い致します。」
「川西、逃げ遅れた人を探すぞ!」
「了解!」
俺らは持ち場を消防に任せると、捜索に向かった。
「警察です!誰かいますか!」
「誰か!いたら返事してください!」
避難後だろうか、誰もいないようだった。
バーン!ゴゴゴゴ…
「なんだ?この音!」
俺らの耳に、何かが崩れる音が入った。
「あっちですね!」
『甲府3から山梨本部!』
『こちら山梨本部!どうぞ。』
『丸の内、ビルが崩落した模様!念の為応援を寄越してくれ!」
「山梨本部了解!付近の警官を向かわせる!』
『了解!』
路地を抜けた先には、崩落し、粉々になったビルがあった。
「人、いないよな…」
「ええ、そうであって欲しいです。」
「誰か!いたら知らせてくれ!」
「警察です!誰か、誰かいませんか!」
叫んでも返事はない。聞こえるのは悲鳴と、足音。
「あの!そこは誰もいないです!すでに避難済みのはずです!」
「そうなのですか?」
「はい!確認しました!」
「了解です!」
避難済みと聞いて安堵した。
「戻るぞ!」
そして、瓦礫となった土地から離れようとした時…
「すみません!道路上に女の子が倒れてて、意識がないんです!助けようにも二人も運べなくて!」
「……!分かりました。その女性は2人なのですね?」
「はい、意識はなく、道路の真ん中に倒れてます!」
「分かりました!あなたは早く避難を!」
俺らはその倒れているという場所に向かったが…
「ここだよな!?」
「ええ!」
そこに人はいなかった。
「どういうことだ?悪戯か!?」
「もう少し周辺を探しましょう!」
「ああ!」
俺らはその周辺の道も探した。
「ん?お前ら!大丈夫か!?」
探していた道の途中で、傷だらけのソラとましろ…いや、スカイとプリズム、そして付き添う女性を見つけた。
「三人とも!早く逃げてください!あの飛翔体は自衛隊が対処しますから!」
「自衛隊!?ってことはあれを撃墜するの!?」
「ええ、多分ですが!」
そう川西が言うと、付き添いの女性は川西に食いついた。
「あれには!エルちゃん…赤ちゃんが乗ってるの!」
「「は!?」」
「赤ん坊が誘拐されたのか?」
「ええ!」
「だから撃墜はまずいのよ!」
「川西!」
「分かってますよ!」
川西は本部にその旨を伝えていた。
「とりあえず!二人は変身を解除しろ!そして避難するんだ!甲府駅なら救護所もある!そこにいけ「それで!エルちゃんを見殺しにしろというのですか!」
スカイは食い気味に反論した。
「そうとは言ってない!だが、今回は危なすぎるんだよ!」
「二人に任せていいような問題じゃ「だからって!エルちゃんごと撃墜するの!?」
付き添っていた女性も反論してきた。
「だから、今本部に掛け合ってるんだ!」
「まず!ここで喧嘩してる場合じゃない!いくらプリキュアといえど、元は人間!死ぬ時は死ぬだろ!」
「だけど…」
「こっちとしても考えてある、だから、避難しろ…頼むよ…」
「ダメです!私たちが助けないと!」
「ヒーローは死にに行くのが使命なのか!?」
「違います!どんなに相手が強くても、最後までやり抜く!それがヒーローです!」
「そうだろうが、死んだら元も子もないだろ!」
俺らは終わる気配のない口論をしていた。
「お前らには死んでほしくない…赤ん坊が心配なのもわかる…だがな、それでお前らが死んだらその赤ん坊はどうなる?」
「……だけど、言ったじゃないですか…『死んだら元も子もない』って…エルちゃんがどこかに行ってしまってもそれは同じではないのですか!?」
「私たちしか助けられないんですよ!」
俺はその気迫に負けた。
「……分かった。無理はするな、死ぬなよ…」
結局、俺は食い下がり、止めなかった。
「だが、数分後には空自と陸自で飛翔体を無理矢理撃墜するだろう。タイムリミットはそこまでだと思ってろ。」
「はい!」
スカイたちはビルの階段を上がっていった。
「川西、状況は?」
「とりあえず、本部に説明しました。だけど止められる保証はないと…」
「そうか…」
ドカーン!
「…!」
「あ!中島さん!」
俺は嫌な予感がし、あいつらが上がった階段を駆け上がっていた。」
バン!
「大丈夫か?」
俺はドアを開け、大丈夫かを確認したが、そこには円状の穴と、傷だらけのプリズムがいた。
「プリズム!落ちたのか!?」
「ええ、けど、心配しなくても大丈夫!それよりも…」
「…!スカイ!」
上からはスカイが落ちてきていた。
(マットは…間に合わないか…)
スカイは屋上に叩きつけられ、さっきと同じような穴をもう一つ作った。
「スカイ!しっかりしろ!やっぱり甲府駅に…」
「大丈夫です!」
俺は無線で本部に繋いだ。
『甲府3から山梨本部!ヘリを願いたい!どうぞ!』
『こちら本部!何に使う気だ!どうぞ!』
『ヘリによる人質救出を試みたい。どうぞ!』
『こちら本部!それは許可できない!』
『なぜだ!?』
『墜落等の二次災害防止のためだ!すまないが要請は受理できない、以上。』
本部のオペレーターの声はどこか申し訳なされがあった。
「…二人とも、先に言っておく、警察は無理だ、力になれない。」
「そんな!」
「唯一警察ができそうな作戦も受理されなかった。すまない…」
「あなたが謝ることではないですよ!」
「私たちに任せて、他の助けを求めているところに行ってあげてください!」
「お前ら…」
俺は二人に背中を押されると、階段を降り、助けを求めてるであろうところに向かおうとした。
「中島さん!遅いです!」
「すまない、避難状況は?」
甲府市内はほぼ完了です。なので、とりあえずは避難所で待機です。」
「わかった。」
甲府市丸の内、臨時避難所
避難所に戻ったと同時、とあるものが目に入った。
「おい、嘘だろ!」
「人が…落ちてる!」
少年が、空から落下している光景だった。
「消防隊!マットは?」
「今用意します!」
「まずい!ほんとにまずい!」
ただ、その瞬間、信じられないことが起こった。
「上空で…止まった?」
落ちていた少年は空で静止していた。
「マット用意…え?」
消防隊も唖然としていた。
「マット!すぐあの子の下まで!」
「了解!」
「中島さん!手伝いますよ!」
「ああ!」
俺らは、マットを落下しそうになっている少年の下に持っていった。
『おい、いつでも落ちてきて大丈夫だ!」
俺はメガホンでその少年に声をかけた。だが…
「聞こえてないか!クソ!」
「あのままじゃ、またあの子が拐われます!」
「いま拐われたら、助けるのは不可能になっちまう!」
『山梨本部から各局!自衛隊到着まで、あと4分!」
「中島さん…」
「なんだ?ってえ?」
川西の方を見ると、怒りに震えた川西がいた。
「あいつ…次会ったら撃ち殺していいですよね?」
「あの赤ん坊が飛翔体に攫われたらな。」
「…分かりましたよ。」
俺らが話し終えた時…
「なんだ!」
「あの光…どこかで…」
「……!あれだよ!ソラが変身したときの!」
「ってことは…あの子も?」
「ああ、多分だが…」
上空で止まっていた少年は、光を発していた。
「あと…3分だな。」
「早くしないと…」
「って!届いた!」
上を見ていると、スカイが飛翔体に一撃加えていた。
「って、まずい!」
だが、スカイは飛翔体に掴まった状態…このままでは、スカイごと撃墜されかねない。
「あと2分…」
「え?」
「変身した!」
消防隊は、いきなり落ちそうになっていた子が変身したことに驚いていた。
「なんというか…今更だな。」
「ええ、3人目ですからね…」
(あと1分45秒か…頑張れよ!新しいヒーロー!)
「飛んだ!」
「お、よし!まずは1人…」
「あとはスカイだけですね。」
「ああ。」
俺は新しいヒーロー…キュアウイングが、赤ん坊を助けたのを確認した。
「…って!落ちた!」
「マットを早く下に!」
俺らはマットを持って飛翔体の真下に向かった。
「いや、大丈夫そうだ!」
上を見ると、ウイングがスカイを助けていた。
「あと1分!間に合った…」
「あとは、空自が撃墜するだけ…」
だがその瞬間…
「なんだ?あれ!」
飛翔体から紫色のエネルギー弾が撃たれようとしていた。
「た、退避だ!」
『甲府3から山梨本部!飛翔体からエネルギー弾が撃たれようとしている!』
『山梨本部了解!直ちに市民の安全を確保せよ!自衛隊到着まで45秒!』
「おい、あの子が突っ込むぞ!」
空ではウイングが飛翔体に攻撃を与えていた。
「…!墜落しかけてる!」
「あと25秒だ!」
「なんか光が!」
「あれは…」
上空から光が飛翔体目掛けて降り注いだ。あの二人の必殺技だ。
「あれが無くなったぞ!」
「町が元通りになってる!?」
周りを見渡すと、壊滅的な被害を受けた甲府の街並みが元通りになっていた。
『山梨本部から各局。先程の事案…飛翔体が消滅!よって広域緊急配備、並びに避難命令を解除、事案は解決!以上山梨本部。」
「やった…やったぞ!」
「終わった…のか?」
(ありがとな、プリキュア。)
「終わりましたね!中島さん!」
「あ、ああ!」
俺らは、最悪とも言える事案が解決したことに喜んだ。
ということで終わりです!一二を争うくらい長くなりましたが…というか、もうこれで終わりでいいかもと思いますが、カバトンが捕まってないのでね。まだ続きます。
ではまた次回!