私、性格悪いんですよね   作:Midoriさん

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 別に強くはないけど最強の五条悟でも苦手とする影の黒幕的な主人公がいたら楽しそう、という作者の妄想です。何でも大丈夫という方向け。あまり深く考えずに書いているので緩く読んでもらえると幸いです。
 では、よろしくどうぞ。


1.彼女は五条悟専属補助監督である

七海建人は語る──

 

 彼女との関係ですか。彼女は私の同期であり友人です。

 彼女について聞きたいということでしたが……正直なところ、あの人のことを正確に表現するのは難しいでしょうね。自分の手の内を見せたがらない人ですから。

 最初に言っておくと、彼女は決して規格外に強いわけではありません。術式もそこまで希少なものではないですし、体術も一般人の域を出ません。

 そんな彼女が、どうやって悪意犇めく呪術界で生き残っているのか。

 それは彼女が……あの五条さんよりも性格が悪かったということに尽きるでしょうね。

 

◆ ◆ ◆

 

 呪術師はクソ──それが私の呪術師への評価です。私の影響を受けたのか、同期もそれが口癖になっていましたけど。

 呪術界の上層部は保身馬鹿、世襲馬鹿、高慢馬鹿、ただの馬鹿という腐った蜜柑のバーゲンセール。そこへ絡んでくる派閥争い等の諸々の面倒事。本当に嫌になります。

 しかし、一番に私のスケジュールを圧迫している元凶は他にいますが。

 

「……そろそろですかね」

 

 チラリと壁にかけられた時計に目を向ければ、既に言われた時間を六分ほど過ぎています。待ち合わせに責めるほどでもない遅刻をする癖は相変わらずのようですね。宮本武蔵でも気取っているのでしょうか。

 

「元々遅れることを前提にスケジュールを組まされるこちらの身にもなってほしいところです」

 

 すると扉の向こうからガヤガヤと騒がしい声が。

 やっと来たようですね。

 バンッ、と勢いよく扉を開けて五条さんが入ってくると、その後に伏黒君とパーカーを着た少年が続きます。

 

「お待たせー! 今朝頼んでおいた悠仁の入学に関する書類用意してくれた?」

 

「はい」

 

 五条さんの場合、本当に待たせるから質が悪いんですよ。

 今は他にやることがあるので何も言いませんが。

 どうぞ、と五条さんの後ろに立っていた少年に着席を促します。この少年が虎杖悠仁。宿儺の器。

 

「はじめまして。禪院禰々(ねね)です」

 

「あ、はい。はじめまして。虎杖悠仁です」

 

 挨拶を交わした後はスムーズなものでした。

 転入の合意確認の書類に始まり、機密保持などの誓約書、個人情報の登録、寮の規則の説明、遺言の確認など。

 最後に書類の確認を終えれば晴れて高専入学となります。

 

「全て問題ありません。呪術高専へようこそ、虎杖君」

 

「うっす! よろしくおなしゃす!」

 

 (うち)にあるものは凶悪極まりないですが、本人は真逆のようですね。素直、快活──虎杖君の第一印象はそんな感じでしょうか。陰気な呪術界とはまるで縁のない底抜けた明るさ。眩しいほどの善人です。

 

「それでは後のことはお願いしますね、五条さん」

 

「はいはい」

 

「お願いしますね?」

 

「はーい」

 

 適当な返事に一度だけ念を押して応接室を後にします。もちろんあの人のいい加減な仕事ぶりが今更改善されるなどとは毛ほども思っていませんが。

 

◆ ◆ ◆

 

「何かすげぇしっかりした人だったなー。呪術師はイカレてなきゃなれねぇって言われたから、もっとぶっ飛んだ人ばっかなのかと思ってた」

 

「いやいや、表に出さないだけで、あれでもしっかりイカレてるよ。まあ、禰々は術師じゃないんだけどね」

 

「術師じゃねぇって……どういうこと?」

 

「禰々さんは俺達の任務をサポートしてくれる補助監督だ。あの人は少し特別だけどな」

 

「特別?」

 

「五条先生()()の補助監督。五条先生の任務の管理から送迎、全国各地の情報収集、上層部との連絡係まで全部請け負ってる」

 

「専属!? すげぇ!」

 

「ほら、僕って最強だから。待遇も最強なわけ」

 

「アンタが問題起こし過ぎるから見張りとして付けられたんでしょうが……」

 

「で、禰々さんがイカレてるってどのあたりが?」

 

「んー……宿儺が受肉したって伝えた途端、一切の躊躇なく悠仁の秘匿死刑を手配するあたり?」

 

「え゛っ……!?」

星漿体の件が終わったところでストックがなくなるんですが、参考までにお聞きします。後の展開としてメロンパンをボコるために夏油の闇堕ちは──

  • あり。メロンパンはボコろう。
  • なし。夏油様の闇堕ちなど許さない。
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