真祖は気軽に接したい!!   作:ulo-uno

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一応の一区切り。


吸血鬼探し……問答探し……

「つーか疑問なんだがドラ公お前何でコイツの事第一席第一席って名前で呼ばねぇんだ?別にこの雰囲気じゃ名前で呼んだとこで何にも言われないだろう?」

 

Dの孫による精神攻撃を受け事撃沈している私を尻目に紅い外套のガンマン……確かロナルドクン、だったか?

彼がDの孫に問いを投げかける。

確かに言われてみればそうだ。

今まで私の名前を呼んだものなんて国王だった当時の国民と家族それに姫くらいなもんだ。

それ以外は第一席や始祖と言った肩書でしか呼ばれたことがない。

それは勿論私の友人であるDに対しても言えることだ。

……あれ、これって俺の名前自体ただ単に知られてないだけなんじゃないか?

私の疑問をよそにDの孫が呆れた声を出す。

 

「ロナルド君、君は本当にハンターかね?ハンターとして必要な知識が些か欠如しているのではないのかね?」

 

「すまないドラルク、実は私も何故名前で呼ばないのかは知らないんだ」

 

「まさかのヒナイチ君も!?店主(マスター)は?」

 

「私も存じ上げませんな」

 

「ほ、他のハンター諸君は!?」

 

皆一同に首を横に振る。

ついでに私も首を横に振る。

 

「いや、貴方は知ってる筈でしょうが!!」

 

まさかの私だけ塩対応。

これはあれだ、さっきの絞め殺した件がまだ尾ひれを引いてるに違いない。

姫も結構長い間根に持つタイプだしな。

吸血鬼は長い時を生きる分感覚的には短いが平均的に考えればかなり根に持つのだろう。

特に再会したときに誰か分からなかった事とか今でもたまに引っ張ってくることがあるのだから。

 

 

「まぁ、いいでしょう。この機会せっかくですし特別にこのドラルクが皆さまにお教えいたしましょう」

 

そう言って彼は何処から取り出したのか分からないホワイトボードと指示棒を取り出した。

きっと何処から取り出したかは聞いてはいけないのだろう。

そして彼は意気揚々と話し始めた。

 

「まず最初に名前と言うものがどのような物かと言う事をお教えしましょう」

 

「そもそも“名前”と言うものに対して具体的にどのような物かと言うイメージをしっかりさせておきましょう。ロナルド君」

 

「名前は名前だろ常識的に考えて」

 

「いや、まぁ確かにそうなんだけど今答えてほしいのはそんなことじゃないんだよ。ヒナイチ君」

 

「う~む、人を区別するもの、とか?」

 

「ロナルド君よりかはましな回答だが「喧嘩売ってんのかコラ!!」━━━少し静かにしていたまえ。まぁ、解答に近くはなってきている。店主(マスター)

 

「それぞれの自己を確立させるもの、でしょうか?」

 

「さよう、やはり店主は年の功だけあって物知りですね」

 

へぇ……そうなんだ。

正直内心名前は名前としか思っていなかったことは心の中にとどめておこう。

しかし、自己を確立させるもの……それって人を区別するものと何が違うんだ?

大体似たようなものだろうに。

 

「ドラルク、それって私の言った答えと何が違うんだ?」

 

お、流石はヒナイチクン。

私の聞きたいことを聞いてくれるなんてすばらしいじゃないか。

 

「うむ、少しややこしかったか。そこも含めてちゃんと話そうではないか」

 

「まず、最初に意識して欲しいことは名前が自己を確立させるものと言う事だ。では例としてロナルド君とヒナイチ君で例えるとしよう。ロナルド君、ヒナイチ君と言えば君は何を思い浮かべるかな?」

 

「ヒナイチと言えば……か。お菓子好き、食いしん坊、床の下から現れる、アホ毛……え~っと後は……剣士。こんなとこで良いか?」

 

おおう……。

かなりズバッと言うなぁ。

ヒナイチクンも最初はそうだったし今どきの子は皆そうなのかなぁ?

でもやっぱり食いしん坊は良くなかっただろ。

だってヒナイチクン顔真っ赤にして頭から煙が出てるぞ。

……いや、大丈夫なのかアレ?

 

「君、時々思うんだが結構無神経だよね?そんなんだから彼女ができ━━━スナァ……」

 

あ、チリになった。

 

「いいからサッサと話を進めろ。このアホ砂」

 

「そう言うところも━━━ああ、待て待て待て!!分かった進めるッ、進めますから!!」

 

うむ、鮮やかなコークスクリュウからの脅し。

私じゃなきゃ見逃しちゃうね。

 

「まったく、これだからロナルド君は……。では次だヒナイチ君は……無理そうだからパスで。しょうがないから店主(マスター)今先程ロナルド君が言った内容がヒナイチ君ではなくロナルド君自身の内容だったらどう思います?」

 

「それは、何と言うか違うとかなと思います。そも彼はガンマンですし」

 

「そう、違うのだよ!!いま語った人物像とロナルド君は一致しない。つまりはどのような人物か"認識"できない」

 

我が意を得たりを言ったように話すDの孫。

しかし、私にはいまいち話の関係性が理解できない。

なぜそこから私の名前を呼ばないことに繋がるのだろうか?

 

「そして、此処がこの話のキーポイント!!」

 

バシンッ!!とホワイトボードを指示棒で叩く。

あんな使い方をして傷がつかないのだろうか?

 

「名前と人物が一致していないとその人物とは認識できない。屁理屈のように聞こえるかもしれないがこういった類は実はよく見かけたりする。それこそ海外の少し怖~い民話なんかにもね?」

 

「どういうことだドラルク、そろそろ答えが欲しくなってきたぞ」

 

うん、私もそろそろと言うか最初から答えが欲しかった。

 

「まぁまぁ落ち着きたまえヒナイチ君、もう答え合わせの時間だから。つまるところ何が言いたかったかと言うとだね、認識さえしてしまわなければいいのだよ。知ることすら禁忌な存在に対しては」

 

ん?

なんかまたきな臭くなってきたぞ。

何だよ知ることが禁忌って。

もしかして俺の事を言ってる?

 

「知ることが禁忌とは……これまた大きく出たな。して、そこの第一席殿がそう言う存在であると?」

 

「その通りだよヒナイチ君。吸血鬼にとっても最高位に負わすお方だ。その位あっても不思議じゃない」

 

「ならドラ公、お前は一応は名前を知っているってことか?」

 

「まさか、私の御爺様ですら知っているか怪しいのに私が知る訳ないだろう」

 

悲報、まさかDさえも私の名前を知らない疑惑が発生。

アレ?これ本当に私って友達いないんじゃ……。

 

「なるほど、だからこちらの方を第一席と呼び名前を封印しているという訳ですか。失礼ながら、もしこの店以外で何処か予約を取られる際は第一席と言ってくださればよろしいですよ。私から知り合いを通じてそう連絡を回しておきます」

 

あ、どうも御親切にどうも。

……ってチガァーウ!!!

そうじゃないんだ。

たかが私の名前を言った程度でどうこうなるならエジプトは既に終わってるぞ!!

ついでに私の妻……あ、いや、姫もその封印かなんやらを解いてるってことになるじゃないか!!

 

ち、因みにその情報は一体どこから?

 

「あなたの奥方ですが?」

 

まさかの姫が発端だったか。

ならどうしようもないじゃないか!!

 

これはかえって少し問いたださなければならない。

例え私よりも家での発言力が大きかったとしてもここは私も男だたまにはビシッと言わねばなるまい。

そうと決まればとりあえず帰ろうか。

店主(マスター)今夜は世話になった。

用事があるので今日の所はお暇させてもらう。

 

「おや、帰られるのですか。お代は此方です」

 

店主(マスター)の言葉で思い出す。財布など家に置いてきてしまった。

そもそもの話ここにはDの孫が何処に居るのかを聞きに来ただけで何かを飲食しようなどは思わなかった。

しまったなぁ……どうしようか。

 

「おっと失礼店主(マスター)私が居ながら第一席に払わせるのはわが血統に泥を塗るようなもの。ここは私が」

 

おお、Dの孫が払ってくれるのか。

先程失礼なことをしてしまったのになんと心優しい事か。

今度日を改め何かお礼をしに来なければならないな。

 

かたじけないDの孫、この恩はいずれ必ず返す。

それでは先に行かせてもらうとしよう。

 

「ええ、任せてくださいとも。それでは店主(マスター)、ロナルド君のつけで」

 

 

ここは新横浜。

吸血鬼とハンターが暮らす街。

喧騒が絶えぬ街。

しかし、そこに風変わりな仲間が加わった。

それがこの先どんな風を呼び込むかは誰もわからない。

今夜も宴はまだまだ終わらない。




これで、吸血鬼探し編は終わりです。
次からは誰と絡ませようか考えてます。
じゃんけん、マイクロ、Y談おじさん……。
絡ませたいのはいっぱいいます。
誰にしようかな~。
あ、因みに第一席は姫には勝てませんでした。

初めてアンケート機能を試してみます。
期限は一応明日かな?
もしかしたらもっと長いです。

次は誰と絡ますべきか?

  • みんなのY談おじさん
  • 何処でもいつでもマイクロビキニ
  • スケベでも仁義を通す野球拳
  • 命は無価値マッドでMADなVRC
  • サッサと掛け(作者の自由で良いよ)
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