騎ギルとして召喚されたオリ主くん   作:影後

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ローマとか圧制者よとか、五月蝿いなぁ………決めた滅ぼそう

「おぉ、圧制者よ!その体を」

 

「何?このバーサーカー。殺していい?」

 

「スパルタクス!落ち着いて!」

 

「ギルもだめぇぇぇぇ!!!」

 

ローマでリッカ達と別れたのは良いものの、何故かこんなところに配属された。

圧制者とか何か騒ぐバーサーカーに、ブリテンの女王。

ローマ攻めろよ、お前等。

 

「んで、圧制者というがスパルタクス。僕は民を虐げた事など一度もない。僕の目をみろ、僕の目は圧制者の目か!!!」

 

「おぉ……その目いや、反乱の目!おぉ、圧制者よ。汝は反乱者であるか!ならば…叛乱だ!共に叛乱を」

 

「うざい」

 

そう言いながら居たんだが、またしても僕を知っている敵に遭遇した。

 

「ムカつくな、だから決めたよ。君達は惨たらしく殺してあげる」

 

「うわぁ……会いたくなかったなぁ」

 

「コレは……冗談ではない」

 

「さて、跪いて赦しを乞えば惨たらしく、かつ苦しまずに殺すよ?」

 

「おい、ギル。お前キレてるか」

 

「あぁ、味方には友人とその別クラスが居るのは良いさ。憎たらしい女神に馬鹿な皇帝、反逆者、そしてお前だよ贋作者」

 

「とことん私を目の敵にするな貴様は」

 

「まぁ、それ以上に毎回僕の敵に僕を知るやつがいるという事。さて…ローマの諸君、見せてやろう。我がウルクの怒りを」

 

僕は宝具を展開した。

 

「ヴィマーナ、抜錨」

 

空間を越えて黄金の飛行戦艦が出現する。

そして、ロボットや戦闘機が地面に爆撃を開始する。無条件に行われる殺戮、そして放たれるビームやミサイル。

 

「終わりだ、『ウルクの怒り』(ダイダロス・ブレイク)」

 

変形したヴィマーナからミサイルビーム、そのすべてを当たりに振り撒きそして、黄金の拳が地面を砕いた。

 

「さて、邪魔なサーヴァント達は殺したよ。どうした、エリザ、リッカ、マシュ?」

 

「ギル…アンタ手加減って」

 

「エリザ、教えてあげるよ。敵対者はね、どんなに惨たらしく殺しても僕は許されるのさ、人類最古の王なのだから、僕を邪魔できる物は居ないのだから」

 

「えっと…あの英雄王」

 

「あぁ?」

 

「ヒィ!」「ごめんなさい!」

 

何故かエリザは怯え、マシュは盾で隠れてしまった。

 

「その傲慢さは英雄王だな、」

 

「性格は100倍良いぜ、あの野郎みたいに撃つだけの能無しじゃねぇ」

 

「へぇ…なぁ、ギルガメッシュ。俺と一戦やろうぜ」

 

「ランサーのクー。良いね、さっきは不完全燃焼だった。次は本気でできるかもしれない」

 

エンキを構えているとリッカが令呪を構える。

 

「リッカ、理解してるの?令呪、あと2画なのに」

 

「そう、だから止めて。ギルは馬鹿な真似はしないでしょ」

 

信用されてはいるんだろう、僕もここで人類最後のマスターを殺したい訳じゃないんだ。

 

「わかったよ、ランサーのクー。殺し合いはまた今度だ。その時は…ヴィマーナじゃなく僕としての技量で相手になろう」

 

「へぇ…やっぱりだな、あの金ピカと似ても似つかねぇ良い奴だぜ」

 

キャスターのクーといい、クー達は良い性格をしている。とても好ましいよ。

 

「さてだ……リッカ。どうする、目と鼻の先には敵の本丸。ここのサーヴァントとローマ軍なら一日足らずで陥落さ」

 

「……ギル、聞かせて。被害が出ない」

 

「そんな方法は無い、リッカ。君は優しいね。でも敢えて言うよ。君、サーヴァントを何だと思ってる?仲間、友人?マシュはきっとそうだろうね、まぁ、サーヴァントを仲間と思うのは良いさ。でもね、所詮サーヴァントはサーヴァントさ。生きてない、だから死んでも気に病むな。そこの贋作者、カルデアと契約したサーヴァントはどうなる?」

 

『それは私が説明するよ、英雄王』

 

「…声はすれども姿は見えずね。名前は?」

 

『レオナルド・ダ・ヴィンチ、ダ・ヴィンチちゃんと呼ん』

 

「巫山戯てるのは嫌いだな。……さっさと話せ、俗物」

 

「!……通信を通してまで感じるよ、君の魔力が。取り敢えず、カルデアで召喚されたサーヴァントは霊器を登録してある。特異点で倒れても此方で復活するよ。勿論、その後召喚も可能だ」

 

「良かったね、」

 

「でも、此方も無尽蔵に魔力リソースがあるわけじゃない。できれば倒れてほしくないね」

 

「そうか……わかったよ。まぁ……」

 

「……ギル?」

 

僕の周りに何かが浮かぶ、判らない。

何か、僕の身体を蝕んでいくような……

 

「……ゴブッ」

 

びちゃりと大量の血が溢れ、意識が朦朧としてくる。

 

「ギル!!」

 

「誰が……僕に………」

 

「駄目じゃないかギル、何時も話してるよね?殺されちゃうよ、怖い人達に」

 

サーヴァント達が僕を守るように展開する。

 

「てめぇ……何もんだ!」

 

「クセモノだよ」

 

「あっ…!あぁ………」

 

「あぁ……私の愛しいギルガメッシュ。駄目じゃないか、警戒しないなんて」

 

それは誰もが羨む程の美貌を持っている。

神に造られた存在であり、このあり得ないギルが家族として思っている存在。

 

「何で……君が…………エル」

 

「……だって、君を殺せるのは私だけだから」

 

背中から胴体に大穴が空いている、なのにエルはまだ僕の身体を貫いていく。

 

「あっ……ァァ…………」

 

「ギル、お休みなさい。可哀想な王様」

 

「させない!応急手当!ギル!!何してるの!敵だよ!!」

 

「駄目だ…僕は」

 

「黙って!ギルは英雄王なんだよ!世界一、原初の英雄にして、英雄たちの王!それが……ここで倒れていいの?!」

 

その言葉は不敬だった。

憎たらしいほどの怒りと、それ以上に感謝が湧いてくる。

 

「……そうだよ……僕はうじうじしてられない。残虐にして、非道、そしてけして自身の王道を見失ったことはない!それが……ギルガメッシュだ」

 

「ギル!!クーさんは結界!マシュは宝具、エミヤは盾だして!クー兄は何時でも宝具撃てる用意!」

 

「……エル、僕は君を守れなかった」

 

「ギル………君はきっと聖杯に僕の蘇生を願うだろう。でも駄目だ、僕はいない」

 

「……消させない、僕は君を殺し、愛そう」

 

「……さぁ……終わりだよ。」

「人であり、神である、私は君の歴史を記す鎖である『神の鎖』エルキドゥ」

 

「世界の始まりを呼び起こす剣よ。今だけ僕に力を貸してくれ」

 

終末剣エンキ、全てを終わらせ、全てを始まりに返すもの。

 

「エルキドゥ、覚悟!!」

 

宝具と宝具でも、まともな性能は出せない。

セイバーでもなければアーチャーでもない、

ヴィマーナはエルに撃ち落とされて終わりだろう。

 

「でも……英雄なら、その身一つで何とかしてみせる!」

 

「無理だね!君は……私を守ることすらできなかったろうに!!」

 

「……そうさ、全部守ってやるなんて馬鹿な考えだ。でも今だけ……今だけ力を貸せ!

守ってやりたいんだよ、せめてここにいる少女達は!未来ある子を……ここで殺させない!!」

 

「嘘だろ……ギルガメッシュが」

 

「いや…あれは本音だ」

 

「贋作者ァァァ!!!殺す!!!後で殺す!!!」

 

「何故私だけだ!」

 

「真名解放!!

全てを無に帰す終末剣よ!!今ここで全てを飲み込め!!そして、新たなる始まりをここに記さん。我が名はギルガメッシュ、この名の下に世界に終焉と始まりを……射抜け『終末剣』(エンキ)!!!」

 

数多の鎖と終焉の矢がぶつかる。濁流がうまれ、全てが飲み込まれる。

 

「終わりだ、君が君でない時点で……勝ち目など無いさ」

 

「……あぁ……ギルガメッシュ。」

 

「サヨナラ……エルキドゥ」

 

そのまま消えていく彼女を見届け、彼女に向かい合う。

 

「……ごめんね、今回も最後まで付き合えないね」

 

「……ギル、令呪で」

 

「……駄目だ。クー、二人共、リッカを頼んだよ。贋作者は次あったら覚悟しておけ、」

 

「待て…何故毎回貴様は私に対して」

 

「……贋作作るだけしか脳のない男は嫌いだ。さっさと」

 

言い終わる前に退去してしまった。

まったく、冗談じゃ………

 

「何処ここ」

 

「……成功した、まさか………貴方が呼べるなんて」

 

「………君の姉妹と契約などするものじゃなかったな。まぁ良い、幸い霊器は変化したみたいだ。サーヴァントバーサーカー。真名はギルガメッシュ。まぁ……なんとかするさ」

 

そこで僕は自分の自己紹介を思い出す。

 

「何で……バーサーカー何だァァァァァ!!!!」

 

また、あり得ないギルガメッシュだよ……ざけんな。

 

 


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