ツインターボに脳を焼かれたウマ娘は、大逃げで世界一を目指す   作:223系新快速

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20世代最初の山場です。実況の内容は、史実をベースに一部変更しています。


第10話 無敗の三冠

いよいよ秋華賞ですわ。

 

沖野「さあ、秋華賞本番だ。どんな結果になろうと、悔いのない走りをするんだぞ。」

タクト「ええ。さあ、華麗に魅せますわ。」

 

パドックでは、皆さんが私の事を見ています。三冠か、阻止か、出走者も観客も、その一点に絞られていると言っても過言ではありません。

 

みなみ「もし三冠達成となれば、先週天皇賞(秋)を勝ったアーモンドアイ以来6人目か。」

ますお「ああ。しかも無敗での達成となれば史上初だ。」

 

「そうポンポンと三冠ウマ娘が出てたまりますか。」

「最後の一冠、死ぬ気で取らせてもらうわ。」

タクト「私だって負けません。苦労して私を育ててくれたお母さんに報いるためにも、何としても三冠を取ります!」

 

お互い気持ちをぶつけあって、心の整理がついたところで、ゲートに入ります。

 

実況『史上初、無敗のトリプルティアラの快挙なるか、それともそれを阻むか。秋華賞、18人のウマ娘がゲートに入ります。』

 

ガコン

 

実況『スタートしました!』

 

いつものように中団で控えて、第3コーナーに入った辺りから前へ出始めます。そのまま直線に入り、周りとの差をつけにかかり、そして…。

 

実況『外からデアリングタクトだ!外からデアリングタクトだ!咲いた咲いた三冠の花!強く逞しく美しく!デアリングタクト三冠達成!』

タクト「遂に、遂にやりましたわ…!無敗で三冠達成…!」

 

感無量ですわ。

 

みなみ「うおお、凄いぞデアリングタクト!」

ウオッカ「見事にやってのけたぜ…。」

ダスカ「アタシがやり残した事、きっちりやり遂げてくれたわね。」

スぺ「凄い、凄いですよタクトさん…!」

キタサン「今夜は祭りですね!」

沖野「やってくれたぜタクト。」

 

観客の皆さんも、チームの皆さんも、大きく盛り上がっていますわ。

 

「あーあ、あんな走りされちゃ認めざるを得ないわよ。」

「世代の代表として、不甲斐ない走りしたら許さないからね。」

タクト「勿論ですわ!」

 

 

記者「おめでとうございます。史上初の無敗のトリプルティアラですが、いかがですか。」

タクト「はい、感無量ですわ。チームの先輩方、ティアラ路線に挑んできた数多の先輩方からの励ましを力に変えて、頑張ってきた努力が報われましたわ。」

記者「それでは、何か一言。」

タクト「そうですわね、実況の方の台詞、良かったですわー!」

 

思わず叫んでしまいました。ですが、心のビートが止められませんわ。

 

記者「え、えーと、どんなところがですか?」

タクト「『強く逞しく美しく!』ですわ。私の好きなプリファイを想起させますわ!」

記者「プ、プリファイ、ですか…。」

タクト「ええ、カワカミプリンセス先輩から教わって、試しに見たら、ハマってしまいましたわ。今ではトレーニングの際の心の支えになっていますの。」

記者「な、成程…。」

 

東条「まさかインタビューでアニメの話になるとは思わなかったわ。」

沖野「まあ、前向きな内容だから大丈夫だろう。」

東条「それよりも、あんな見事な勝ち方されたら、こっちも負けるわけにはいかないじゃない。」

沖野「ああ、チーム3人目の無敗の三冠、期待しているぜ。」

東条「当然よ。ルドルフ、ディープに続くためにも、抜かりはないわ。」

 

 

いよいよ菊花賞です。ミホノブルボン先輩とライスシャワー先輩の、地獄のようなトレーニングを経て、何とかこの一戦を走るだけの仕上がりにはなりました。だからって、次も長距離を走ろうとは思いませんが。

 

東条「さあ、三冠の掛かった大一番よ。距離延長という一度きりの無理をした以上、負ければこれまでの努力は全て水の泡よ。」

コン「ええ。自分が果たせなかった夢を託してくれたブルボン先輩の為にも、私に期待してくれるディープ先輩の為にも、絶対に負けられません。」

東条「行ってきなさい。」

コン「はい!」

 

パドックでは、皆さんが私の事を見ています。三冠か、阻止か、出走者も観客も、その一点に絞られていると言っても過言ではありません。

 

みなみ「もし三冠となれば、金色の暴君と呼ばれたオルフェーヴル以来8人目か。」

ますお「無敗の三冠はシンボリルドルフ、ディープインパクトに次いで3人目で、いずれもリギル所属。」

みなみ「改めて、リギルの凄さ、ヤバさを認識する話だな。」

ますお「ああ。それにしても、同じ年に三冠ウマ娘が、それも無敗でクラウンとティアラ両路線から出るなんて前代未聞だよな。」

 

バビット「貴方の三冠は、絶対に阻止するわ。」

プボ「距離適性を超えるのは~、簡単じゃないってこと~、思い知らせてあげる~。」

ヴェル「この世代は貴方とデアリングタクトだけじゃないのよ。」

 

実況『京都レース場にて、今週も大記録が達成されようとしています。シンボリルドルフ、ディープインパクト以来、3人目の無敗の三冠ウマ娘達成なるか。菊花賞、18人のウマ娘がゲートに入ります。』

 

ガコン

 

実況『スタートしました!』

 

バビットが先頭かと思ったら、ミックスヴェリテが先頭です。ですが、私はいつもと変わらずに中団に控え、そこから足を伸ばすだけです。

 

最終直線に入り、仕掛けると同時にアリストテレスも来ました。

 

実況『コントレイル、アリストテレス、コントレイル、アリストテレス!コントレイル苦しいか!アリストテレス猛追!』

 

残り100mの叩き合い、もうスタミナは枯渇し、根性だけで足を動かしています。ですがそれは相手も同じ。もう気力の勝負です。

 

実況『しかしコントレイル粘る!コントレイルだ!コントレイル、無敗で三冠達成!衝撃には続きがありました!』

 

無敗の三冠への執念という気力が、僅かに上回って私が先にゴール。これが、私が大空に描く軌跡です!

 

ワアアーッ!

 

「凄い、凄いぞコントレイル!」

「うおっー、同一年でトリプルクラウン、トリプルティアラ同時輩出だ!」

「しかも両者とも無敗でよ!」

マルゼン「凄いわ、このプレッシャーの中で自分の走りをして大記録を成し遂げるなんて。」

ルドルフ「勇往邁進、適性の壁を越えて私やディープに並んだその実力と努力、見事だ。」

東条「貴方がその走りをする限り、簡単には負けないわよ。」

 

 

記者「無敗の三冠、おめでとうございます。3人目の達成ということで、今の心境を一言。」

コン「成すべき事を成した、という気持ちですね。私自身、チームメイトであるディープインパクト先輩やシンボリルドルフ先輩、協力してくださったミホノブルボン先輩とライスシャワー先輩、そして応援してくださっているファンの皆様に、私が大空に描く軌跡を届けたいと思って走りました。それに結果がついてきた、そう捉えています。」

記者「距離適性的に長距離は厳しいと目される中で、見事走り切りましたね。先程チームメイトでない2人の名前を挙げていましたが、関係ありますか?」

コン「はい。2人には、距離適性を延長する特訓を手伝ってもらいました。もう二度とやるつもりはないですけど…(死んだ目)。」

記者「…。で、では、同期のトリプルティアラ達成者のデアリングタクトさんについて一言。」

コン「これまで路線が違ったので直接対決の機会がありませんでしたが、今後はあると思うので、最高の舞台で雌雄を決したいですね。」




デアリングタクトのプリファイ好きは、実況を聞いた結果どうしてもやりたくなったネタです。
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