ツインターボに脳を焼かれたウマ娘は、大逃げで世界一を目指す   作:223系新快速

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今回は短め。雨模様が好きなウマ娘の登場です。


第14話 重バ場歓迎!

パン「いけいけー!」

コン「パンが逃げに魂込めるようになってから、見違えるような走りになりましたね。」

タクト「バビット、もし同じレースに出ることになったら、勝つ見込みはありますの?」

バビット「あいつとハナを取り合ったら、良くて共倒れ、悪けりゃこちらが一方的に脱落だ。はっきり言って、あのスピードについていけない。番手追走しかないな。」

 

ポツ ポツ

 

コン「降ってきましたね。」

タクト「季節の特徴とはいえ、こう毎日雨だとうんざりしますわ。」

プボ「文句言ってもしょうがないよ~。さっさと建物に入ろう~。」

 

あれ、皆撤収している。

 

ネイチャ「パン、私達も行くよ。」

パン「えー、折角良い調子で走っていたのにー。」

ネイチャ「こんな中で走ってたら、風邪ひくよ。」

パン「じゃあ、校外ランニングに行ってくるッサ。タオルと着替えをあらかじめ用意しとけば、大丈夫ッサ。」

ネイチャ「言い出したら聞かないんだから。」

イクノ「まあ、雨の日でもレースはありますし、本人がやる気ならいいんじゃないでしょうか。」

 

 

道がぬかるみ、走りにくくなるということで、雨の日を嫌うウマ娘は多い。だけど、パンはそうは思わない。雨の日でしか味わえない良さだってある。特にこの季節は紫陽花(あじさい)が綺麗だし、かたつむりもいる。この良さを分かってくれるウマ娘がいるはずだ。

 

シービー「やあ、うちの生徒だね。それにしても珍しいね、こんな雨の日にランニングをするなんて。」

パン「まあ、合羽を着ていますから…、って、ミスターシービー先輩!?」

シービー「やあ。」

 

シービー先輩は、自由気ままな性格で、雨の日であろうと自分の気が向けば濡れるのも厭わず外出するウマ娘だ。

 

シービー「ねえ、これからしばらく一緒に走らない?雨の日の良さを共有出来そうなウマ娘って少ないからさ。」

パン「良いですね。」

シービー「ところで、君普段からそういう口調?」

パン「いえ、親しい仲の人だと変わりますが。」

シービー「じゃああたしにも、そういう態度で接してよ。」

パン「…、分かったッサ!」

シービー「それで、君が雨を好きな理由は?」

パン「パンは、雨でも力負けしないッサ!迷走していた時は、全部重バ場になってほしいって、雨乞いをしていた位ッサ。」

シービー「フフッ、お天気頼みか。私はそういうの、嫌いじゃない。泥まみれになりながらも自分の走りをするって、凄く素敵なことだから。」

パン「シービー先輩、明日以降も走ろうッサ!」

シービー「私の気が向いたらね。あ、そういえばまだ名前聞いてなかったね。」

パン「パンはパンサラッサ!よろしくお願いするッサ!」

 

 

その後も、お互い可能な限り時間を作っては共に走る日が続いた。そんなある日、

 

パン「あ、シービー先輩に…、」

エース「シービーの同期のカツラギエースだ。」

シービー「私がパンの事を話していたら、『アタシの事全然構ってくれないじゃないか』って拗ねちゃってね。連れて来たんだ。」

エース「どんな奴かと思ったら、ターボから『大逃げの会』の新メンバー候補と聞いてな。こりゃ黙っちゃいられないってことでついてきた。」

シービー「という訳で、今日は三人だよ。」

 

三人で走りながら質問する。

 

パン「そういえば、カツラギエース『エースでいい。』エース先輩は日本のウマ娘としてジャパンカップ初制覇でしたよね。」

エース「ああ。だが、あたしはひたすら前を向いていた。日本初の快挙とか、そういうのを背負うとあたしには重荷になっちまう。」

パン「えっ…。」

エース「だからかな、あたしがジャパンカップを初制覇した時は、困惑の声もそれなりにあった。皆ルドルフが初制覇だと思っていたから。」

パン「…。」

エース「けどな、誰も期待していないウマ娘でも勝ちの目はある、だからこそレースは面白い。」

パン「熱い、熱いッサ!その姿勢、パンも見習うッサ!」

シービー「ははは、君に魅せられたウマ娘が、また一人増えたね。」

エース「ああ。タップダンスシチーもそうだし、まだまだ増えるかもな。」

 

 

シービー「校外ランニングも良いけど、やっぱりターフで走らないとね。」

エース「逃げ2、追込1か。また極端だな。」

パン「早く始めるッサ!」

シービー「じゃあ、この硬貨を投げて、落ちてきたらスタートね。」

 

ピッ

 

チッ

 

ダッ

 

パンとエース先輩が競り合う。泥が跳ね、雨水が顔にぶつかり、視界は悪い。でも、不思議と悪い気分じゃない。

 

ネイチャ「うひゃ、こんな悪条件下でよくやりますなー。」

イクノ「ですが、それを苦にしないのであれば、大きな武器です。」

アンホイザ「いやー、普通はあの状況下で自分からトレーニングしたいとは思いませんけどね。」

 

暫く並走を続け、終わることになった。

 

シービー「いや、楽しかった。」

エース「シービー、体操服が泥だらけだぞ。」

パン「そういうエース先輩も!」

「「「アハハハハ!」」」




思わぬ形でシービー、エースとの絡みが描けました。エースは専用イベントに自己実現がありますね。私なら小説の創作でしょうか。
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